トー横キッズからは「不満の声」が続出
その一方で「トー横キッズ」が抱く印象はどうか。場所を変えてゴジラヘッドが目印の、新宿東宝ビル付近の広場にやってくると、この日も地雷系ファッションに身を包んだ少年少女たちが地べたに座りながら、缶チューハイ片手にたむろしていた。彼らに話を聞いてみると、今回の事件の影響か、駆け込み寺への肯定的な意見は極端に少なかった。
「そもそも支援団体って、性別年齢問わずに相談に乗ってくれるはずなのに、駆け込み寺はルールが厳しい。成人男性は予約しないと中に入れないし、18時以降は完全に女性しか入れなくなる。
だから僕は以前から『駆け込み寺ってどうせ女性しか守ろうとしてないんだろうな』としか思ってなかった。女性優遇しすぎなイメージが強くて、僕は駆け込んだことないです」(20代・男性)
「駆け込み寺はなんというか、雰囲気が苦手。立ちんぼの人とかがよく休憩しにくるんだけど、グループで固まってて、『担当がさ〜』みたいにホストの愚痴をずっと話してるから逆に嫌な気分になる。だから私を含めてトー横界隈の子たちは、みんな『きみまも』に行ってます」(10代・女性)
「きみまも」とは、東京都が昨年歌舞伎町に開設した相談施設「きみまも@歌舞伎町」のことだ。対象は未成年や若者で性別は問わず、社会福祉士や公認心理師などの資格を持つ相談員が対応している。
「きみまもの方がフリースペースが広くてソファもあるからくつろげるし、それに1日1回、必ずカップ麺やお菓子ももらえるんですよ。女の子だったら、スタッフに言えばドライヤーや鏡も貸してくれるし。
もちろんOD(オーバードーズ)してパキッた状態で入ったら『周りの迷惑になるからダメ』と注意されるけど、トー横のみんなと行ってソファで駄弁ってるぶんには何も言われない。だから駆け込み寺よりも使い勝手がいいんですよね」(前出・20代男性)