「雰囲気が変わった」…事務局長がコカイン所持で逮捕!トー横キッズが語った『日本駆け込み寺』の異変
「オーバードーズ用市販薬」と「違法薬物」の売人
田中容疑者と一緒に逮捕された女性は「田中容疑者から『オーバードーズをするくらいなら、コカインとか大麻を使ったほうがいい』と勧められた」と供述しているという。
歌舞伎町ではそんなに簡単に薬物へアクセスできるのだろうか。前出のトー横キッズたちも「薬の売人を見たことがある」と証言していた。「オーバードーズ用の市販薬と違法薬物とでは売人が違う」とキッズの一人は話す。
「トー横周辺で薬を売っているのは、30代くらいの黒帽子の男です。彼らが薬のシートをバラ売りして、それを使ってオーバードーズをしているキッズはいまだにいます。覚醒剤やコカインなんかは別のルートです。歌舞伎町のある通りにいる黒人の売人が違法薬物を扱っていると聞きました」
違法薬物の常習者たちによると、コカインは歌舞伎町では「ハナ」と呼ばれているという。試しにキッズに教えてもらった通りにいた黒人たちに「ハナはあるか」と聞いてみると「ある」と答えた。
歌舞伎町ではこれほどにも違法薬物との距離が近いのだ。田中容疑者は日常的に歌舞伎町に出入りしているうちに、どこか麻痺してしまったのだろうか。
5月25日、日本駆け込み寺は田中容疑者の逮捕を受けて声明を出した。職員である田中容疑者が相談者と個人的に連絡を取っていたことを重く見て、相談者との連絡に職員個人の電話を使用すること、連絡先の交換を禁止。相談内容は職員全員が把握できるようにして「再発防止のためのガバナンス強化・コンプライアンス体制の徹底を目指します」とした。
「被害者も加害者も救う」との信条で活動をしている日本駆け込み寺。東京都や新宿区から多額の補助金が交付されている団体だけに、こんな事件が起きると行政も対応せざるを得ず、今後の活動にも支障が出るだろう。
ミイラ取りがミイラになった、では済まされない。真に厳格な対応が求められている。