ヤクルト・高津臣吾監督と石井弘寿コーチが”冷戦状態”に……”ヤ戦病院”の投手起用を巡って対立か

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ケガ人続出で焦り隠せず

開幕から故障者が続出し、低迷しているヤクルトの内部で〝冷戦〟が起こっている。1軍で指揮する高津臣吾監督(56)と、別の首脳陣が衝突しているというのだ。

「2020年から1軍で監督を務める高津監督は、これまでチームを2度のリーグ優勝に導いた一方で、ほかの3年はすべてBクラスと成績が極端。高津監督を高く評価し、後ろ盾となってきた衣笠剛オーナーが亡くなったいま、Aクラス入りしなければ退任やむなしの状況ですが、開幕から次々と主力が戦線離脱して〝ヤ戦病院〟と化している」(球団OB)

現在も塩見泰隆外野手(31)、村上宗隆内野手(25)、丸山和郁外野手(25)、昨季最多安打タイトルを獲った長岡秀樹内野手(23)、松本直樹捕手(31)などが2軍調整を余儀なくされている。

「球団は砂川リチャード内野手(25)を獲得すべく、ソフトバンクと水面下で交渉していたものの、交換要員で折り合いがつかず断念。5月1日に西武から金銭トレードで山野辺翔内野手(31)を獲得しましたが、チームの浮上にはつながっていない。交流戦を前にチームの借金はさらに膨らむばかり。

現場からはさらなる補強策のリクエストが届いているが、フロントは腰が重く『このままでは本当に沈んでしまう』と悲鳴が聞こえてきます」(同前)

まともな戦力がいなければタクトを振るにも限界があるため、高津監督は焦っている。その焦りは首脳陣に伝播し、これがチームとしてマイナス要素に働いているという。事情を知る球団関係者が言葉を継ぐ。

「投手の起用法を巡り、高津監督と石井弘寿1軍投手コーチ(47)が衝突しているというのです。石井コーチは、各投手に負担がかからないよう、なるべく登板間隔を空けて投手全般をマネジメントしたいのですが、高津監督は信頼を置いている田口麗斗投手(29)を優先的に使いたい意向が強い。

さらに、最近では十分にブルペンで準備をしていない投手を継投でつぎ込もうとするなど、余裕のない采配が目立ちます。石井コーチは選手を守らなければいけない立場のため〝壁〟になっているのですが、高津監督は現役時代に長く守護神を務めてきた投手ですからね……。『リリーフならこれくらいはできるだろう』とどうしても厳しい目線で見てしまうのでしょう」

責任感の強い石井コーチは高津監督の起用法に異を唱えながらも、職務を淡々とこなしているのだが……。

「高津政権がもう長くないことを理解しているので、あまり問題を大きくしたくないんでしょうね。高津監督は昨年も、投手の起用を巡って当時1軍投手コーチだった伊藤智仁氏(54)と衝突。伊藤さんは今シーズンは2軍投手コーディネーターに配置転換されました。

石井コーチは伊藤コーチを尊敬し、近しい関係にあったといいます。現在も起用に悩むと、伊藤コーチにアドバイスを仰ぎにいくようで……。高津監督からすれば、面白くないでしょう」(同前)

チームがダントツの最下位に沈むいま、“冷戦”などしている余裕はない気もするが……。