高岡市民病院 “後遺障害負った”男性と和解し賠償金支払いへ

高岡市民病院は、腹痛を訴え搬送されてきた男性に必要な指導や助言をせず帰宅させ、その後、入院が必要となり後遺障害を負ったとして、賠償金1000万円を支払い、和解することになりました。

平成29年の12月、高岡市に住む当時40代の男性が便秘と腹痛を訴えて高岡市民病院に救急搬送され、消化器内科で検査しましたが、異常は確認されず、病院側は薬を処方するなどして男性をいったん帰宅させました。

しかし、男性は4日後に再び腹痛を訴え救急搬送され、検査したところ、腸に穴が空いていて「S状結腸せん孔」と診断されました。

その後、男性は手術を受け3か月ほど入院したうえ、皮膚のしびれやおなかに手術の傷痕が残るなどの後遺障害を負ったとしておととし病院に対して損害賠償を請求していました。

病院側は最初に搬送されてきた際に病気を予見するのは難しかったとした上で、当時、食事や排便について医師が指導や助言をしておらず男性への説明が不十分だったと責任の一部を認め、1000万円の賠償金を支払うことで男性側と和解することが成立したということです。

高岡市民病院は「患者への説明をより丁寧に行い再発防止に努めていく」としています。

賠償金について、高岡市は来月の市議会で関連議案を提出することにしています。

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