名古屋大附属病院 B型肝炎ウイルス感染の患者 医療ミスで死亡

名古屋大学医学部附属病院で、過去にB型肝炎ウイルスに感染したことがある女性に対し、リウマチの治療のため免疫を抑える薬を投与したあと、必要な検査を行わず、女性がB型肝炎による肝不全で4年前に死亡していたことが分かりました。病院は、医療ミスがあったとして謝罪しました。

これは、28日に名古屋大学医学部附属病院が記者会見を開いて明らかにしたものです。

病院では、過去にB型肝炎ウイルスに感染したことのある70代の女性に対し、2008年からリウマチの治療のため免疫を抑える働きのある薬を投与していたということです。

この薬を投与する際には、肝炎のウイルスが活性化しないか定期的な検査が必要とされていますが、病院によりますと、リウマチの治療を担当した医師は、検査結果で肝炎のウイルスの活性化をうかがわせる数値が出ていたのに適切な対応をとらず、さらに、2016年8月以降は一部の検査を実施していなかったということです。

女性はその後、B型肝炎による肝不全を発症し、2021年6月に死亡しました。

病院は、適切な検査を行っていなかったことなどについて医療ミスだったと認めて、ことし5月、遺族に謝罪しました。

記者会見した名古屋大学医学部附属病院の丸山彰一病院長は「当院の医療行為が原因で、不幸な結果を招いてしまったことに心よりおわび申し上げます」と謝罪しました。

あわせて読みたい

スペシャルコンテンツ