九大箱崎キャンパス跡地めぐり個人情報を知人に漏らす　福岡市の元職員の控訴を棄却　1審の実刑判決を支持　福岡高裁

業務上、知り得た情報を知人に漏らすなどしたとして、1審で実刑判決を受けた福岡市の元職員の男の控訴審判決です。福岡高等裁判所は1審の判決を支持し、被告側の控訴を棄却しました。

福岡市の職員だった野中俊秀被告（35）は、九大跡地整備課に所属していた2022年、箱崎キャンパス跡地の土地区画整理事業をめぐり、土地所有者の個人情報を知人に漏らした地方公務員法違反の罪に問われています。

また、知人の高級腕時計4本を同意を得ず、およそ1000万円で質入れした横領の罪にも問われています。

1審の福岡地裁は懲役2年6か月の実刑判決を言い渡しましたが、被告側は、証拠が違法な捜査によるものとして控訴していました。

27日の控訴審判決で、福岡高裁の溝国禎久裁判長は「違法捜査による事実誤認や不合理な点はない」として1審の判決を支持し、控訴を棄却しました。

弁護側は「本日、上告申請を行った」と話しています。