軽快なモーター音を響かせ、時速二百キロにも達するスピードで飛ぶレース用の小型ドローン。搭載されたカメラの映像をゴーグルで見ながら、両手の親指でコントローラーを操る。ゴーグルの画面には上空からの景色が展開し、「鳥になったような気分になる」と醍醐味(だいごみ)を語る。
神奈川県厚木市で生まれ育ち、小学生のころからラジコンのヘリコプターに熱中した。ドローンは中学三年で始め、高校時代から国内大会で何度も優勝。世界の舞台も経験した。現在、国内最高峰のレース「ジャパンドローンリーグ(JDL)」で年間の獲得ポイント上位十五人に名を連ね、「プロクラス」でしのぎを削る。
高校卒業後、父の浩昭さん(57)と設立した合同会社「スカイジョブ」でも才能を生かし、ドローンパイロットを務める。撮影に重点を置いた大型の機体を使い、CMやテレビ番組で使われる映像を空撮するほか、橋の点検用など特殊な機体開発をサポートする。
「ドローンと出合っていなかったら、自分の人生はどうなっていたか分からない」と話すのは、読み書きが困難な障害「ディスレクシア」と向き合ってきたから。
「教科書を音読すると、一文字一文字を発音するのが精いっぱい。文章として理解することができず、黒板の字をノートに書くのも全然追いつかなかった。今も自分の名前を書けない」と説明する。
幼いころから、気分が高まると嘔吐(おうと)する症状に悩まされ、小学校は欠席が続いた。読...
残り 608/1216 文字
この記事は会員限定です。
- 有料会員に登録すると
- 会員向け記事が読み放題
- 記事にコメントが書ける
- 紙面ビューアーが読める(プレミアム会員)
※宅配(紙)をご購読されている方は、お得な宅配プレミアムプラン(紙の購読料+300円)がオススメです。
みんなのコメント0件
おすすめ情報
コメントを書く
有料デジタル会員に登録してコメントを書く。(既に会員の方)ログインする。