今回のお題は「ペンタ・トニック・スケール」です。(長いのでペンタ

とかく、誤解されがちな?ペンタですが、この世の音楽におけるペンタの貢献度はヤバイです。

 

世界にはいろんなペンタがありますが、今回はアドリブの時に最も使われるメジャー&マイナー・ペンタを題材に授業を行います。

 

そしてオプションとしてジャズに使用されるその他のペンタも紹介したいと思います。

 

いきなりですが…

 

ニヤリペンタを使いこなせば本当はOKなのではないか?と思ってしまうほど(何がOKなのかはわかりませんが・・・)メロディを作る為に産まれたスケールと言っても過言ではありません。

 

我々が頭に描くポップなサウンドは、ほとんどペンタです。と、無責任に言ってしまいましたが、あなたが知っているあの曲、その曲、こんな曲も、ペンタなのです…

 

上差しペンタはその使用法によって様々な色に変化します。

 

その顕著な例がブルースです。

 

メジャー・コードなのにマイナー・ペンタを弾いている人を見かけた事がありませんか?

 

その人はおそらくエリック・クラプトンです・・・

 

ブルースに限らずロックやポップ、もちろんジャズやクラシック民族音楽にも、メインディッシュやアペタイザー、時には調味料として活躍します。

 

誠に結構なお手前で・・・

 

 

口笛因にペンタとは「5」という意味です。

トニックは「音」ペンタ、トニック、スケールで「5音階」です。

 

その他テトラ・トニック「4音階」やヘキサ・トニック「6音階」もよく使われる7音以外のスケールです。

 

ウインクペンタがこの世に蔓延る?理由、それは「良い奴」だからです。

 

何が良いのか?いくつかの理由があります…

 

 

キョロキョロ先ずは今回のメインゲスト、2つのペンタを見てみましょう!

 

 

右差しメジャー・ペンタ

CMajor Penta

縦に積むとこんなコードになります。

 

メジャーペンタの5番目(6度)の音を主音にするとマイナーペンタが出来ます。C=Am(relative key)

 

 

右差しマイナー・ペンタ

 

Am Penta

説明のため主音(ルート)をCに統一します。

Cm Penta(同主調)

縦に積むとこんなコードになります。

 

マイナー・ペンタの2番目(♭3度)の音を主音とした物がメジャー・ペンタですCm=E♭(relative major)

 

 

ペンタの特徴

 

キョロキョロペンタには減5度や半音がありません。全音と短3度で構成されています(不協和音程が無い)

 

そして、5度音程を重ねた規則的な構造を持っています。

 

(主音から5度づつ積むとペンタになる)

 

ウインク特別扱いすべき音程(不協和な半音や減5度、リーディング・ノート等)がないので、どの様に並べても、メロディとして成立する「ナイスな」やつなんです。おまけに無機質で機械的なサウンドを作る事にも長けているので「有機的な面」「機械的な面」両方兼ね備えた、正に万能スケール!我らがヒーローです。(ナイスですね!)

 

キョロキョロメジャースケール、メロディックマイナーの様なリーディングトーン(トニックに半音で向かう音)や、ハーモニックマイナーやハーモニックメジャーの様に半音とオーギュメント2ndが同居する等、特殊な音程を含むスケールは、その音程の個性が強いのでメロディを創作する為にはそれなりの注意を払わなくてはなりません。

 

それに対してペンタは音程的には「個性の無い?」スケールとも言えるでしょう。だから扱い易く、アドリブの時も活躍できるのです。

 

ニヤリもう一つの特徴ですが、ペンタは主音に強いトーナリティを持っています。メロディの中心とする音がはっきりと示されるのです。ペンタのメロディの後ろでコードがどんなに変わろうと、主音の存在感が無くならないのです。即ち、演奏者がペンタを意識して演奏している時はその曲がどんな進行であれ、「1発物」あるいは「モード曲」のように感じられる…そのくらい調性を示す特性が強いという事でしょう。

 

 

口笛ペンタは、コードに対してどのような距離で配置するか?(どんなコードにのっけるか?)によってテンション感を変化させ、ハイブリッドなサウンド(分数コード的用法)のように扱う事が出来ます。多くのプレーヤー、作曲家がそれを利用しておもしろいサウンドを作っています。

 

 上差し今回はペンタとコードの関係に焦点をあてて、その使用法をハイブリッド視点も交えて紹介したいと思います

 

ここからは、必ず音で確かめながら説明を読んで下さいね。

 

上差しメージャー・コードとペンタ

 

 

メジャー・コードに対してメジャー・ペンタを使う時は3つの使い方があります。(マイナーで考えても同じ)

 

分母のコードを弾きながら分子のペンタを弾きましょう〜

 

右差し1度からのメージャー・ペンタ(Cmaj=Am) 一般的なサウンド

 

 

右差し5度からのメージャー・ペンタ(GMaj=Em) 少しテンションが加わる

 

 

右差し9度(2度)からのメージャー・ペンタ(DMaj=Bm) ハイブリッドサウンド

 

 

 

 

上差しマイナー・コードとペンタ

 

マイナー・コードに対してマイナー・ペンタを使う時は3つの使い方があります。

分母のコードを弾きながら分子のペンタを弾きましょう〜

右差し1度からのマイナー・ペンタ(Cm=E♭Maj) 一般的なサウンド

 

 

右差し5度からのマイナー・ペンタ(Gm=B♭Maj) 少しテンションが加わる

 

右差し9度(2度)からのマイナー・ペンタ(Dm=F Maj) ハイブリッドサウンド(アウト)

 

 

 

上差しここで一旦まとめると、

メジャーコードには、1.5.2度のメジャーペンタ

マイナーコードには、1.5.2度のマイナーペンタ

1.5.2(いちご煮)と覚えればいかがでしょう…

 

 あえて1.5.2の順番に並べたのはテンションの数が少ない(アウトが少ない)順に並べているのです。

 

スケールはペンタに限らず、メジャー視点マイナー視点両方で見れるようにすれば便利です。「Gmペンタ、ああ、B♭メジャーね!」という感じで。(relativ key)

 

 

それでは続きを…

 

 

上差しドミナント7th・コードとペンタ

 

ドミナント7th・コードに対してペンタを使う時はメジャー、マイナー両ペンタを使います。

分母のコードを弾きながら分子のペンタを弾きましょう〜

 

右差し1度からのメージャー・ペンタが使用出来ます(CMaj=Am)

 

 

右差し1度からのマイナー・ペンタが使用出来ます(Cm=E♭Mai)

 

 

少しモダンな使い方

右差し5度上のマイナー・ペンタが使用出来ます(Gm=B♭Maj)

 

 

アウトな使い方

右差し♭5度上のメジャー・ペンタが使用出来ます(G♭Maj=E♭m)

 

全てが♭(黒鍵)になっている事に注目!

 

 

上差しここで再びまとめると、

 

ドミナント7th コードは自由な解釈が許されるので、いろんなペンタが当てはまります。

 

ルート(1度)からのメジャー・ペンタ(C6カントリー・サウンド)

ルート(1度)からのマイナー・ペンタ(ブルース・サウンド)

5度からのマイナー・ペンタ(sus4 or Mixolydianサウンド)

♭5度からのメジャー・ペンタ(Alterdサウンド)

 

と、覚えましょうドミナントはメジャー、マイナー1と5(♭5)です。

 

それぞれが違ったサウンドになりますので試してくださいね。

 

 

上差し今までは、メジャー&マイナーペンタを

 

*メジャー・コード

*マイナー・コード

*ドミナント7th・コード

 

にペンタを当てはめる方法を紹介しました。

 

それでは、マイナー7(♭5)の時はどうしましょう・・・?

 

 

上差しマイナー7(♭5)・コードとペンタ

 

右差し♭7度(全音下)のマイナー・ペンタ(B♭m=D♭)

 

右差し短3度上のマイナー・ペンタ(E♭m=G♭)

 

上記の2つのペンタの使用法は両方ともコードに対して♭9を含んでいます。

 

キョロキョロm7(♭5)のはLocrianがコード・スケールとして使用可なので、♭9を含んでいてもサウンド的には問題ないのですが、一番最初に説明した「取り扱い注意の音が無いナイスな奴」というペンタの看板に傷が?付きます。

 

ウインクそこで新手のスペシャル・ペンタを紹介致します。

 

 

 

右差しマイナー6・ペンタ

 

このペンタをパッと見て「なんかと似てるなあ?」気づいたマニアックな方も居るかもしれません・・・

 

 マイナー6ペンタは、メロディック・マイナーの2と7を抜いたものと考えて、マイナー・コンヴァージョンと同様の使い方が出来ます。

 

メロディック・マイナー

 

 

右差しマイナー6・ペンタの使用法

ここではコード目線では無くスケール目線の説明をまずは聞いてください。(このスケールが何のコードにフィットするか?)

 

Cマイナー6ペンタがフィットするコードは以下の通りです。

 

これらのコードにマイナー6ペンタは非常に気持ちよくフィットします。コードを弾きながらスケールを弾いて確かめてくださいね。

 

ということでCm(♭5)にフィットするペンタは?

 

上差しマイナー7(♭5)・コードとペンタ(マイナー6ペンタ)

 

右差し短3度上のマイナー6・ペンタ

これで♭9音程の問題は解決します(おまけにSounds Good!)

 

 

右差しディミニッシュ・コードとペンタ

 ディミニッシュ・コードにはマイナー6ペンタの5度を半音下げますす。

 

このペンタは短3度(増2度)と半音が混在したいびつな形で、最初に紹介した「ナイスな奴」の片鱗は微塵も残っていません。(たった2音変えただけなのに・・・)

 

・・・しかし、 ディミニッシュ・コードが持っている便利な機能を利用すると「許せる奴」くらいにはなると思います。

 

ディミニッシュ・コードの転回形は4つの音がそれぞれルートになります。

 

右差しマイナー6(♭5)ペンタがフィットする4つのディミニッシュ・コード

 

Cdim7はB7(♭9)と同じコードです。

それと同じく

E♭dim7はD7(♭9) 

G♭dim7はF7(♭9)

A dim7はA♭7(♭9)

は同じ解釈なので・・・

 

4つの7thコードに対してもフィットするのです。


このようにして、ペンタ自身が持つ強いトーナリティを利用して、ハイブリッド(分数コード)的サウンドを作る事が事が出来るのです。

 

 

 

上差しここまでのお話を表にまとめてみました。

 

かなり情報過多?になってきましたが皆さん大丈夫ですか?

 

ここまでのお話はペンタの使用法とそのロジックが中心でした。

 

上差し最後に少しだけ実際の使用例を紹介しておきましょう。

 

コード進行に実際ペンタのフレーズを当てはめてみましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

右差しブルースとペンタ(ブルース・スケール)

長かった旅路もゴールが見えてきました・・・

 

ペンタと言えばブルースですが、ここでブルーノートの話をしましょう。

 

かつてはブルーノート・ペンタ・トニックと呼ばれ、近頃「ブルース・スケール」という名で通ってるようですが、ペンタは「5」なので、ブルーノートが1音加わって6音スケールとなったからには「ヘキサ・トニック」なのでは?・・・とおもってしまうのですが、ここではブルース・スケールと呼びましょう。

 

 

 

ブルーノートの使い方はユニークです。ある意味「理論無視」の方が「正しく?」使える・・・キーワードは「コブシ」です。(拳ではない)

 

ゴスペルというジャンルがありますよね?ゴスペルのシンガーが歌う独特の節回し、わかり易いのはスティーヴィー・ワンダーやダニー・ハサウェイの歌唱です。彼らがメロディを装飾する時に使うれいのやつ・・・あれがブルース・スケールです。

 

これは私見ですがブルース・スケールというのは「スケールではない」のかも?と・・・

 

スティーヴィーやダニーはメジャーのキーでも「平気」でマイナーのブルース・スケールを弾きます(歌います)そしてそれは必ずかっこいいのです。

 

ピン!と来ない方は、スティーヴィーの"Boogie On Reggae Woman""Living For The City"

ダニー・ハサウェイの"Misty"等を参考にしてみてください。

 

ブルース・スケールを練習する時の一つの方法として文字通りブルースの進行を使って次のような練習が出来ます。

 

基本ルールは

マイナーペンタはいつでもOK

メジャーペンタはコードの邪魔をしない限りOK

 

譜例を見ながらペンタを弾き分けてみてください。

 

少し解説を加えると・・・

 

C7の3度はEの音です。

従ってメジャー・ブルース・スケールが使用できます。

が、次のF7の小節は7度の音がE♭になるのでメジャー・ブルース・スケールはコードの邪魔をします。

しかし、何故かマイナー・ブルース・スケールはオールOKなのです・・・

もちろん〜理屈を捏ねて説明する事はできますが、あえてここでは省きます。

 

だって、「説明」なんて無粋な事はブルースに必要ありませんから?(えへっ)

 

という訳で最後にブルース・スケールを使った例を紹介してお開きと致しましょう!

 

 

 ここまでたどり着いたあなたの瞳に乾杯!

今回はペンタという馴染みのある題材なので、あえて簡単に説明をせずに、譜例も多めに載せました。論より証拠、百文は一見(音楽は逆だね)耳で色を聴き分て下さいね。

 

See you!

 

 

 

 

 

私の新たなる本がでます!

 

こちらはクラシックギターの富川さんとの共著です。

 

 

 

 

 

 

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