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ホテリアー


2005.6.24UP

*** 管理人のドンヒョク的レビュー ***
 レビューというか、あらすじ+突っ込みというか、ドンヒョクに惚れた管理人がこれでもかとドンヒョクの魅力を中心に感想を書いたものです。
 ネット配信とDVDの比較などはこちら
◆登場人物一覧      ◆ソウルホテル全体図


第18話 僕のものにはできない (ノベライズでは「抱きしめられないあなた」)

なんで病室には必ず加湿器があるんだろう。
 
↑テジュンのパジャマ(15話:左)と社長のパジャマ(右)↑ あ、ペアルックだぁ(笑)
韓国ではパジャマは病院が用意する。この病院はソウルホテル御用達なのか、はたまた患者用パジャマってどの病院でも同じ柄なのか。

口八丁手八丁で売りつけるユンヒ。
父ゆずりのあきんど魂が燃える。
 夜の街をけたたましくサイレンを鳴り響かせながら走ってくる救急車。ユン社長が病院に運ばれたのだ。病室で社長に面会するテジュン。
 知られたくなかったわと、悲痛な面持ちで社長がつぶやく。

 テジュンはガン専門医にかかって最善の治療をと勧めるが、すでに覚悟を決めた社長は、ホテルに戻りたいと言う。

 人は生き方も大事だけど、死に方も大事だと思うの。ありもしない可能性にしがみついて、気休めの治療をして苦しむより、たとえ一日でも好きな場所で好きな人たちと過ごしたい。

 他言はしないでほしいとテジュンに頼み、分別はないけど素直で弱い息子ヨンジェを案じ、くれぐれも後を頼むと必死に訴える社長。テジュンはただ涙をこらえてうなずくしかない。


 そのころ、何も知らない大バカ者のドラ息子はユンヒ目当てにウンジュの店へと。

 すっかり客あしらいにも慣れたユンヒは、ウンジュの店で客に子どもへのおもちゃを上手に売りつけているのだった。

 ヨンジェが来たのを潮に引き上げるユンヒにウンジュが叫ぶ。
「もっと売って行ってよ~。ケチ」。
 ケチってあんた、ただで働かせようとするあんたの方がケチでんがな(^^;)


瞬間移動で全部の花火に点火するヨンジェ
 漢江ぞいの公園(河川敷?)で、ベンチに座ったユンヒの周りで盛大に花火を上げて喜ぶヨンジェ。車にも火がつきそうなんですけど(^^;) 燃えちゃえ燃えちゃえ♪(おい;)
 こんなに一斉に花火を上げようと思ったら、瞬間移動で火をつけて回らないと無理とちゃうんか、とひそかにツッコミ。

 愛する人の喜ぶ顔を見て幸せそうなヨンジェ。ユンヒに好きな仕事もさせてやれないくらいなら、自分も辞めようと思ってたと打ち明ける。
 実は私も辞めようかと思っていたのとユンヒは答える。自分のために苦しむ人がいるし、父親は留学しろとうるさいし、でも社長が許してくれたから……。

 年寄りの気まぐれさと切り捨てるヨンジェ(ぶゎかものぉ!!( ̄△ ̄#) ウラー)。
 親の心、子知らずねと呆れた目でヨンジェを見て、「社長は情の深い人よ」とかばうユンヒ。
「ポケットも深いんだ。こづかいもケチるし」(←うぉっ、耳痛ぇ;(笑))と切り返すヨンジェ。

 私の父とあなたのお母さんは若い頃友だちだった。もしかしたら二人は結婚してたかも。そうすれば私たちは兄妹だったのねと言うユンヒ。
ヨンジェ「だったら、俺は他で生まれてたさ」 ←ええ~い、往生際の悪いやつめ!

 不思議な人のえにしに思いを馳せるユンヒ。運命ってあるのかしら。縁のない人とはどうやったってダメなのよ……。ユンヒは遠い目をしてテジュンのことを思う。
「私と友だち以上になりたい?」
 子どもっぽくて頼りない人だけど、いつもそばにいてくれた。こんなに私のことを想い続けてくれるのはこの人だけだわ……。ヨンジェに少しだけ心を寄り添わせるユンヒ。だが……。
 さあ、と期待して目を閉じる気の早いヨンジェに、やめてよ、クセになるわとユンヒはつれなく笑う。友だちの壁を乗り越えるのはまだまだ無理なヨンジェなのだった。合掌。


 ジニョンのアパート。兄と共にテーブルにつき、ジェニーはせっせと夕食を……って、これ夕食? ああ、かき氷を作ってるのね。夏になると故国で食べたパッピンス(小豆のかき氷)を思い出していたと語るドンヒョク。

ぶ~ん♪
左にあるのがキャンディ? ゼリー? で右はアンコかチョコレートか? 混ぜるかトッピングにするのかな。 ハエが……。ドンヒョクにたかるとは太ぇやつだ(うらやましい)。
ファンの化身?(笑)

 チャイムが鳴り、ジニョンかと飛んで出るジェニー。しかぁし、そこにはテジュンが! 予期せぬ出会いにぎこちなく挨拶を交わすドンヒョクとテジュン。板ばさみになったジェニーは気まずい空気を打ち消すように、かき氷をテジュンにも勧める。

 ソファに座ったテジュンの隣に腰をおろすドンヒョク。テジュンはちょっとためらった末、隣のソファに移ってしまう。追え、ドンヒョク。ハンターだろうが(笑)
(ぎくっ;なぜ俺の隣に?) さりげな~く、「はあ~どっこいしょっと」
「ミエミエなんだよ」

 心理的にドンヒョク有利か。ドンヒョクが口を開こうとする気配を察し、急いで受話器を持ち上げるテジュン。おいおい、大人気おとなげないぞ!(笑) あ~、見てると楽しい。

 ホテルにいるジニョンに電話し、早く来いよと言うテジュン。そのあんたがいないと引継ぎが出来んやろが~いったいどこに行っとったんじゃおら~と、怒りに燃えるジニョン。
 病院に担ぎ込まれた社長のところにいたとは言えないテジュンは、いいから早く退社しろと命令する。
 無責任な総支配人に、帰るに帰れないジニョン。「大事な人と約束があるのに~!」と逆上して叫ぶ。なに、「大事な人」だって!? 鼻の下を伸ばしながら耳ダンボ状態のドンヒョク(たぶん)。

 彼なら家で待っているから早く帰宅しろ。俺が代わりに戻るからと言って、受話器を置くテジュン。自分はジェニーに会いに来ただけで、ジニョンさんの仕事に差し障りがあるのは……と遠慮するドンヒョクに、テジュンは言う。
「ただデスクに座ってイライラしているだけです」 ←当たってるけど、ジニョンの立つ瀬ないよな(^^;)

 ホテリアーというのは皆、彼女のように仕事に忠実でホテルに愛着を抱いているものなのですか? ドンヒョクは今まで関心のなかった言葉を口にする。
 どうしてそんなことを? 方向転換はソ支配人に頼み込まれたからですか。驚きですね、女に頼まれたから計画を変更してホテルを諦めるとは。テジュンの口からトゲのある言葉が飛び出す。降参なら嬉しいが、裏取引ならしませんよ。ジェニーのこと、ゴルフ場でのこと、お互い借りは返した。あなたとは理解しあえるかもしれない。しかし、本質は変わらない。

 せっかくジェニーが用意したかき氷をジニョンに譲ると言い残し、テジュンはホテルへ戻ってしまう(ジニョンが帰るまで置いてたら溶けるっちゅうに)。

 イライラしながらデスクでテジュンの帰りを待つジニョンのもとに、ドンヒョクがやって来る。とたんに輝く笑顔(現金なやっちゃな~)。
「どうしてこちらへ?」
「待っている時間が惜しくて」
 いや~ん。ドンヒョクssiったらぁ。みんなの前で~。でへ。でへへ。でへへへへ。(*^▽^*)ゞ

 帰り道、二人で歩きながら、テジュンが自分に会うと気まずそうにしているとドンヒョクは残念そうにジニョンに漏らす。
 僕は社交的じゃないし、友達を作るのもヘタだ。だけど彼には惹かれる。ビジネスでも、同じ条件でも信頼できる人というのがいる。

 そうなったら契約成立? 無邪気に問いかけるジニョンにドンヒョクは淡々と答える。いや、お金と人間性は別だ。殺伐としてるわと苦笑するジニョン。

 彼と一度、一緒に食事を。ドンヒョクはジニョンにテジュンとの仲の取り持ちを頼む。

 誕生日の夜、まだ愛の影に隠れているんですねと言った言葉をドンヒョクは思い出す。ジニョンさんからは彼の影が消えたけど、彼は違うようだ。

 打ち消そうとするジニョンの言葉をさえぎって、ドンヒョクは続ける。
「ホテルという川を渡ったのに、ハン・テジュンという山がそびえている」
 何も言い返せないジニョン。ドンヒョクは穏かな笑みを浮かべる。
「もちろん、進む道は決まっているけど」

 サファイアヴィラ。ドンヒョクはソウルホテル買収に関する重要書類をシュレッダーにかけ、機密データの入ったフロッピーを壊す。
 部屋に入って来るやそれを目撃したレオは、大金の塊である書類を次々に破り捨てていくボスに目を疑う。

 ドンヒョクの腹は決まった。ソウルホテルを海外のホテルチェーンなどには渡さない。キム会長を止めるのだ。

 突然青いことを言い出したボスに、レオは血相変えて翻意を促す。ホテルを守るだと? あの女のためか? それで潰されちまってもいいのか。違約金をいくら取られると思う?

 俺の財産を全部使え。別荘もヨットも売ってくれ。決意をにじませて相棒に告げるドンヒョク。

 レオにとっては手ひどい裏切りだ。俺たちの10年来の友情はどうなる? 築いてきた信用は? 金のことなんか関係ないんだ。たかが女のために俺にこんな仕打ちをするのか? 俺はその程度の相棒だったのか!?

 ドンヒョクの決意は揺らがない。荒れ狂うレオとは裏腹に、彼の心はなぎのように穏かだ。すまない、レオ。静かにつぶやくボスに、別荘でも魂でも売っちまえと捨てゼリフを投げつけ、レオはヴィラを出て行く。

 オフィスにて。ひとり居残り、客室の備品リストのチェックをするスンジョン。よくさぼっていた頃とえらく違う態度だけど、恋より仕事に生きると決めたのかな。
 先に退勤するヒョンジョンのセリフ「スゴハセヨ(お疲れさまです)」が「お疲れセヨ~」と聞こえてびっくり。私の耳ってば、ついに日韓同時通訳モードに?(笑)

 そこへやってくるオ支配人。何かやるぞ何かやるぞ~(わくわく)。
 知らん顔でつぶやくスンジョン。
「キリマンジャロの匂いが」
「じゃ、俺は豹?」
「いいえ、ハイエナ」
 固まってしまうオ支配人。カーン! 闘いの火ぶたは切って落とされました。

 オ支配人は、スンジョンの手にしていたペンを取り上げてポーンと後に投げ捨てると、「いい加減にしろ」と空いていた椅子を蹴って移動させ、「何するのよ」と抗議するスンジョンを椅子ごとくるりと回転させて、向き合って座る。
 お、意外とかっこいいぞ。

 子どもじみたことはうんざりだ。俺は仕事で辛いことがあっても、スンジョンさんの笑顔を見て癒されてきたんだ。なのにつれない態度を取られたら辛いよ、と一気に愛の告白に入るオ支配人。スンジョンは生まれて始めてのシチュエーションに目を白黒。

「俺はスンジョンさんの気持ちをわかっているつもりだ」
「気持ちって何を?」
「寂しさ」

 誰にも知られないよう隠してきたはずの心のまとのど真ん中を射抜かれて息を止めるスンジョン。近寄らないで! 叫ぶわよと精一杯抵抗するが、肩に手を置かれただけで酸欠の金魚みたいに口をパクパクさせてパニック状態に。反射的にオ支配人の手に噛みついてしまう。

 必死で部屋から逃げ出し、廊下の壁にもたれて息をつくスンジョン。両手を顔の前に掲げて、いやんだめよいけないわ。って、何を期待してんですか~(笑)

 あら、おかしいわね、追って来ないわと中をうかがうスンジョン。そんな彼女の様子を眺めながら、余裕の表情で後から回り込んで来るオ支配人。

 心臓が止まるほど驚いたスンジョンは、期待半分、怖さ半分で、こんなのイヤよ。こんなのダメよと必死になって叫ぶ。

 オ支配人はそんなウブな彼女の心中を察するかのように、いつか俺の気持ちがわかる日が来るさ。そのときまで見守ってるよと憎いセリフを残して、夕陽のガンマンのようにかっこよく去ってゆくのだった。
 迷子の子どもみたいな不安げな表情でひとり取り残されるスンジョン。

 ぼうっとした足取りでオフィスに戻ると、彼女のデスクの電話が鳴る。レオからの誘いだった。


 カサブランカのカウンター。横に座っているスンジョンにドンヒョクと初めて出会った頃の話をするレオ。かなり酔いが回っている。思ってもみなかったボスの裏切りに、あいつと二人三脚でやってきた俺の10年はいったい何だったんだあ~! と思ったとき、誰かにそれを聞いてもらいたかったんだね。

 レオは語る。初めて会ったとき、彼は22歳だった。あいつときたら、いきなり俺のところへやって来て、「ヘイ、レオ、いくらで僕と働く?」なんて言いやがった。だから50対50フィフティーフィフティーだって言ってやったんだ。すると奴は70ドルを出して、初めて株で稼いだ分の50%だと言った。22歳の小僧が、アメリカで有名な弁護士の俺をたった70ドルで雇ったってわけさ。

 昔からシン・ドンヒョクさんは女性にバラを300本も贈ったりしていたの? 女性であるスンジョンとしては、レオとドンヒョクのアメリカンドリームより、もっとロマンティックな話題がお好みなのだ。話に水を差されて不機嫌になるレオだが、スンジョンに促されて先を続ける。

 ウォール街では俺たちのことをプッチ&サンダンスと呼んだもんだ。何それ? と、またまたいい気分に水を差されてしまう。映画だよ映画、と「雨に唄えば」を口ずさむレオ。それなら知ってるわとスンジョン。「明日に向かって撃て」って言ってくれなきゃ。

(かっこいいなあ。コンビを組んで、ウォール街で名を馳せるドンヒョクとレオ。「オレたちの10年間 -明日に向かって稼げ-」を誰か創作で……もういいって?(笑))

 ずっと仕事一筋でやってきたのに、女に目がくらんで、仕事もイヤ、金もいらないと言い出したんだ。ボスの変心を愚痴るレオ。
 だが、夢見る乙女のスンジョンにわかってもらえるわけがない。反対に「ボスってほんとにカッコいいわ~」と、うっとりされてしまう。

 どこがカッコいいんだと噛みつくレオ。ロマンがわからないのね、顔に出てるわとスンジョンは余計な一言を。恋のために王冠を捨てたウィンザー公を見てみなさいよ。素敵じゃないの。

 超現実主義なレオには噴飯ものの話だ。素敵なもんか。シンプソン夫人の誘惑に乗っただけじゃないか。何が恋だ。バカバカしい。

 んまぁ~っ、このおじさんときたら、顔のまんまね。スンジョンは呆れ果ててつぶやく。もしかして、レオって顔にコンプレックス持ってる?(^^;) 常に色男のドンヒョクと共にいて、ワリ食った苦い経験が山のようにあるのかも。スンジョンの遠慮のない言葉にカチンときて、「何だと、このおばさん」と、禁句で返してしまう。

「失礼ね、乙女に向かって」
「女友達が出来たのか?」の問いに、「そう思ってたけど違うらしい」と答える目もうつろなレオがツボ(笑)
「乙女だって? よく言うよ。証拠でもあるのか」
 あまりの侮辱に言い返すより先にグラスの酒をレオの顔に浴びせかけるスンジョン。一気に酔いの醒めたレオ。
 そのまま出て行こうとしたスンジョンは、恋愛映画を地で行く男ドンヒョクの出現により、気を取り直してレオの隣にちゃっかり座り直してしまう。

 マティーニを注文したドンヒョクは、居座るつもりのスンジョンにやんわりと席を外すよう告げるが通じない。お呼びじゃないんだとさと言って更に嫌われるレオ。
 スンジョンは、レオに「二度と誘わないで」と三行半を突きつけ、ドンヒョクに愛想笑いを残して帰っていく。

 レオと二人、カウンターに向かうドンヒョクは、ためらった末に口を開く。

 こんな話、したことないけど、僕にとってはレオほど頼れる人はいないんだ。
 僕の気難しい性格を受け入れてくれたのも、父親に捨てられた過去と、愚かなプライドをわかってくれたのもレオだけだった。
 だから、親父や兄貴みたいに思って、甘えてわがまま放題で……悪かった。

 珍しく気弱になって、本音を漏らすボスの言葉を、神妙な顔で聞き入るレオ。

 僕には他に誰もいない。本当の友達はレオだけなんだ。 ジニョンさんと僕のこと、祝福してほしい。

 ビジネスのパートナーとしてではなく、かけがえのない友達として、心の内をさらけ出すドンヒョク。そこにはあの22歳の日から変わらぬレオの相棒がいた。
 レオはメガネをはずし、その手でごしごしと右目をこする。さりげない仕草だったが、それは涙を隠すためだったのかもしれない。


お~い、おにぎり腐るぞ~メモ飛ぶぞ~
 明るい日差しを浴びて深紅のバラが風に揺れている。足取りも軽くサファイアヴィラを訪れるジェニー。

 ノックしても答はない。部屋の主は留守のようだ。おにぎりの入ったランチボックスをステップの手すりに置き、兄の体を気遣う手紙を残して、ジェニーは振り向きながら去ってゆく。


 フロントではジニョンがテジュンに電話でドンヒョクとの会食に応じるよう説得している。あの~、私用電話をお客様の前で堂々とかけちゃっていいのでしょうか。一流ホテルなのに。困ったもんだよ(^^;)

 テニスコートでテジュンを待つジニョン。やがて不機嫌そうなテジュンがやってきて彼女の隣に座る。ドンヒョクと一緒に食事することを渋るテジュン。やつは俺の敵であり客に過ぎない。

「でも彼は変わったわ。このあいだだって、あなたをおぶって運んでくれたのよ。大変だったんだから」
「俺はそんなに重くない」 ←やっぱ気にしてる。スンウssiのアドリブか?(笑)

マネキンみたいなきれいな脚。何を食べたらこんなに脚が伸びるんだろう?
 病院に運んでくれて手続きまでしてくれたのにと言えば、「治療費を請求すればいい」。
 特別室を予約したと言えば、「俺のおごりだ。やつの金で食べたくない」。駄々っ子か!(笑)

 当然よ、あなたが世話になったんだからおごらなきゃとやり返すジニョン。
 テジュンはしみじみ言う。
「おまえって旅行の荷札みたいなやつだな」
 そのココロは?
「全然必要ないのに、取ってしまうと旅行の思い出まで消えてしまうようで、なかなか取れない」
 山田くん、テジュンssiに座布団1枚やってくんな。
 なんか言い得て妙というか、でも失礼な表現だよな~(^^;) 要は腐れ縁ってやつですね。

特別室にしてはちょっとショボい気が;
テジュンのおごりだから予算に応じてランクダウンしたんだろうか。
 特別室で食事する三人。ジニョンが一生懸命話を取り持とうとするが、テジュンはドンヒョクが振ってくる話題にも木で鼻をくくったような答を返す。

 今後はソウルホテルの理事ではなく、株主になる。ドンヒョクの新しい立場を説明されても、テジュンはあからさまに罠かもしれないと言って警戒を緩めない。

 ではゲームはどうなるんです? 何も知らないジニョンの前であえてその言葉をドンヒョクにぶつけるテジュン。ドンヒョクは答える代わりにテジュンを見つめる。

 特別室をひとり先に出てきたテジュンは廊下でユンヒに出くわす。ユンヒを仕事のことで励ました流れで、レストランで食事がしたいと言われるが、いい席を予約してあげると鈍感な返事。
 違うの。私たちのこと。一度でいいから一緒に食事がしたいんです。戸惑うテジュンだったが、ユンヒの熱意に押され、微笑んでうなずく。


 サファイアヴィラの前。ジャガーを乗りつけ、ドンヒョクを待っているキム会長。レオに個人的に話があると持ちかける。今度はレオを懐柔するつもりらしい。根がお人好しの彼の性格を見抜いているようだ。



実は他の回にもあるよ。
ヒントはサファイアヴィラと厨房。
探してみよう。
ちっちゃいツッコミですが…… マイク見えてまんがな~(笑) ↑

 フランクの心変わりは既に知っていると鋭い目で射すくめられ、目を白黒させて動揺するレオ。おいおい、ポーカーフェイスじゃなきゃハンターの相棒は務まらないぜ。
 キム会長はレオに揺さぶりをかけ、強引に例のゴルフ練習場へ誘う。
「ビジネスの話をしながら腹も引っ込むし、一石二鳥だ」
ファイナルアンサー? ラ、ライフラインを;

 そこへ帰ってくるドンヒョク。書類は読んでいただけましたか。ドンヒョクは淡々と話を始める。本日付でソウルホテル買収合併のいっさいの契約を解除させていただきます。契約金の返還と損害賠償はレオが処理を。これ以上無理のある不法なビジネスは続けられません。

 キム会長をまっすぐ見据え、毅然として言い渡すドンヒョク。勝手なことは許さん! キム会長の怒号が空気を震わせても、彼は動じない。キム会長は憎悪の光を目にたたえ、この生意気な若造を睨みつけるのだった。
ファイナルアンサー! 残~念っっ!!



「なんて無愛想なの」
 カサブランカの2階。テジュンに鬱憤をぶつけるジニョン。
「旅行は? はい。ヨーロッパへは? いいえ。ではどちらへ? 釣り堀です」
 憎々しげにテジュンの口真似をするジニョン。テジュンは「事実だろ」と開き直る。

 せっかくドンヒョクさんの方から歩み寄ってくれてるのに、ちゃんとした会話もできないの? 恥ずかしいわ。ジニョンはカンカンになって言い立てる。

 勘定を持ったのは俺なのに怒られるのか? と心外なテジュン。そうよ、本来なら招待したドンヒョクさんの顔を立てて持ってもらうべきだったのよ。ジニョンは容赦せず突っ込んでくる。

「悪かったな。金を払った上に楽しいお話も出来なくて。おまえに恥をかかせた。死んで詫びるよ」
「イヤな性格!」

 あいつが方向転換したのは、おまえと取り引きしたからじゃないのか。おまえはホテルのために自分を売ったんじゃないのか。勘ぐるテジュンに「殴るわよ!」と手を振り上げて怒ってみせるジニョンだったが、彼の深刻な表情を見てその手を下ろす。やめてよ。シャレにならないじゃないの。

 プロポーズしたけど振られてよかったわ。結婚してたら毎日喧嘩ね。冗談に紛らわせようとするジニョンにテジュンは言う。
「過去のことだと思っておまえは軽く言うけど……。俺には大事な思い出だ。思い出を汚すな。わかったな」
 なによなによ。それ、どういう意味なの? あなたにとって私はそんなに重い存在じゃなかったはずでしょ。テジュンの一言がジニョンの心に大きな波紋を描く。ざわめく心を抱いて、去ってゆくテジュンをジニョンは見送るのだった。


 ユンヒの部屋。夕食もとらずに外出しようとする娘を、入ってきたキム会長はとがめる。パパだって外食でしょとやり返すユンヒ。ソウルホテルは辞めたのかと問われ、社長が許してくれたのだと答えるユンヒ。あの女めと毒づく父に、でも好きだったんでしょと写真のことをユンヒは持ち出す。あの女、ボケてるのか。子どもにまで見せやがってとうろたえるキム会長。 ←笑える(=^^=)

 立場が悪くなった会長は、ジョンくんに言ってユンヒの留学の書類を持ってこさせる。向こうへ行って、ソウルホテルのこともハン・テジュンのことも忘れろ。
 出た。韓国ドラマ名物「まずいことになったらとにかく留学しましょ」。 再来週の土曜ってユンヒが言うようにめっちゃ早すぎるじゃないか。せっかちねパパ。

 と、そこへキム会長あてに検察から電話がかかってくる。検察という言葉に緊張して聞き耳を立てるユンヒ。なんか都合のいいことはみんなユンヒが聞くことになってるな~(^^;) どうやらキムパパは邪魔者を起訴する手はずを整えたみたい。電話を切り、車の中にある書類を、ユンヒを送るついでに検察へ届けろとジョンくんに命令するキム会長。

 いつぞや、ヨンジェがユンヒに土下座したプールバー。今夜はウンジュも一緒。留学のことを話すユンヒ。一緒に行ってホテル経営の勉強をすると言い出したヨンジェに、社長のそばにいるべきだと説得するが、母の病気のことを知らないヨンジェは聞き入れそうにない。

 ユンヒが持ってきた留学の書類をふとのぞいたウンジュは彼女に訊く。ねえ、フランクって誰? なんとそこにはというか、やっぱりねというか、検察に持っていくべき書類が。車の中で入れ替わってしまっていたのだった。

 ゴルフ練習場。書類を取り違えるやらコピーもしてないやらで、失態に怒った会長にどつきまわされるジョンくん。転職したとはいえ、こんなおまぬけさんが特殊部隊出身って、国の守りは大丈夫なんだろうか。

 芝生の中に逃げたジョンくんに、キム会長はゴルフクラブを構えて地獄の千本ノックを浴びせる。なんと百発百中ですがな(ナイショッ)。こういう攻撃的な人って生身の人間を標的にした方が燃えるのかしら。グリーン回るときは旗の代わりに部下を立たせた方が上達するかも。ホールインワン連発。あとには部下の死屍累々ししるいるい(^^;) こわ~;


 サファイアヴィラ。ユンヒが持ち込んだ書類に目を通すドンヒョク。レオの解説によると、証券取引法違反などで処罰される可能性が高いらしい。キム会長は検察と手を組み、ドンヒョクに不利な情報だけ渡して、自分は罰金だけで逃げるつもりなのだ。

 なぜこの書類を? 父親を裏切って自分を助けるために来てくれたユンヒに問いかけるドンヒョク。ソウルホテルに就職するとき助けていただいたからですと答えるユンヒ。借りを返したかったんです。

 借りを返してもらうにしてはこれは大きすぎる。何か自分に出来ることは。ドンヒョクの申し出に
こんなまなざしで見つめられたいにょ~(*≧∇≦*)
ユンヒは答える。ソウルホテルのお仕事をされているなら、ハン・テジュンさんを助けてください。
 微笑んでうなずくドンヒョク。

 父親を裏切ったことがわかったらと心配するドンヒョクだったが、ユンヒはもうすぐ留学するから大丈夫ですと強気の発言。睡眠薬の脅し以外にパパの弱みでも握ったんだろうか(^^;)

 外へ出て、ヨンジェたちが待つ車に戻ろうとするユンヒをドンヒョクが後から呼び止める。振り向くと、ドンヒョクは微笑を浮かべ、心からの感謝を込めた言葉を口にする。
「ありがとう」
 それは、初めてこの男と会ったときには想像もできなかったような、深く温かく胸に響いてくる声だった。


 部屋に戻ったドンヒョクは、書類をじっくり検討しているレオと今後の対策を検討する。どうやらこの書類にはミスがいくつもあって、キム会長をも陥れる情報が載っているようだ。これさえ処分してしまえばこっちのもんだと、さっさとシュレッダーにかけようとするレオをドンヒョクは制する。

「これを使って対決したらどうなる?」
「少しの罰金と追放さ」
「でもそれは最悪の場合なんだろ? キム会長は検察も国税局もマークしている人物だ。自分が仕掛けた罠で逆に捕らえてやったらどうなる?」

 この書類がこちらの手に渡ったと知ったら、キム会長は次の罠を考えて来るだろう。それを待とう。
 正当な手続きを踏んで契約破棄をしようとした自分を、こんな卑怯なやり方で陥れようとするのは許せない。ドンヒョクは不敵な微笑みを浮かべ、静かに闘志を燃やす。


 翌朝、ソウルホテルにやってくるキム会長。総支配人室でテジュンと話し合う。あんなことしでかしておいて、テジュンの顔をよくまともに見られるな~。ツラの皮千枚張りなんだろうか。

 キム会長は手形を回収してホテルに不渡りを出させ、債権者として社長の保有する株を売って資金を調達しろと圧力をかけに来たのだ。

 2週間後に新館の工事は終わり、テープカットがある。その祝賀行事への出席も拒み、敵対的な態度をむき出しにするキム会長。自分への暴力行為を訴えないのはユンヒのためだとテジュンが言っても、ひるむどころか更に脅しをかけてきて(懲りんやっちゃな~)、話し合いは物別れに終わってしまう。

 社長室。社長とテジュンは資金繰りのことで頭を抱えている。気丈に振舞う社長だが、激しく咳き込んだりして病状はさらに進んでいる。入院したところであのキム会長が手を緩めてくるとは思えない。二人は苦悩を極める。

 オフィスにて。ここでも支配人たちと料理長が頭を抱えている。構造改革が終わったと思ったら今度は不渡り。どこまで続く茨の道ぞ。

 キム会長が交通事故か食中毒にならないものかと呪うユ・チーム長。いやいや、あのおっさんはそんなことでは死なへんで。

 キム会長の言うとおりにしていればこんなことにはならなかった、すべては総支配人が無能なせいだとここぞとばかりにテジュンに責任をなすりつけるオ支配人。
 ホテルの敵の手先になってたくせにとスンジョンに突っ込まれ、俺はホテルを助ける人につくんだと開き直る。こんなになるまで放っておくような総支配人とは違うんだ。
 ホテルのために総支配人が体を張ったと言ったって、それで救えなきゃどうしようもないじゃないか。素直に正道を行っていれば、とっくに解決していたのに、つまらん意地を通しやがって。

 では正道とは何だ? と、問いかける料理長。昔、命乞いをした親日派が正道で、監獄で死んで行った運動家たちは意地っ張りなのか?

 ちょっとこのへん、日本人には耳が痛いですね。親日というと日本じゃ、ドナルド・キーン氏みたいに日本の歴史や文化に精通した外国人といういい意味で使うけど、韓国で親日と言ったら日本の植民地統治時代に祖国を売って日本に媚びた裏切り者という意味なんで、日本通の韓国人に「あなたは親日家ですね」なんて言ったらえらいことになるみたいです(;^_^A

 閑話休題。

 正道とは、たとえそれが意地を張っているだけに見えたとしても、正義を貫き通すことなんだと料理長は力説するが、オ支配人には通じない。こんな融通のきかない連中とつき合ってられるかと吐き捨てて出て行ってしまう。その後を腰巾着のユ・チーム長が追ってゆく。

 そこへ入れ違いにハウスキーパーの二人がやってくる。ホテルの財政状態が厳しいと聞いた彼女たちはみんなで会議をして、しばらくの間、給料を返上しようということになったと告げる。その心意気に感激するスンジョンたち。ジニョンと料理長は総支配人を信じよう、大丈夫だと励まし、スンジョンは自分のおごりで会食をしようと持ちかける。

 テニスコートにて。ユンヒはテジュンを呼び出し、ラスベガスに留学することを告げる。テジュンのいた大学に入るのだ。少し戸惑いながらも励ますテジュン。君には借りがたくさんあったな。一度で返す方法があるわ。ユンヒは言う。発つ前日の夕食を私と一緒に、私の指定した店で。約束を取りつけると、ユンヒはさばさばした表情で去ってゆく。

 その夜。キム会長のゴルフ練習場。ジョンくんに導かれてレオがひとりでやってくる。ボールが思うところに飛んで、ご満悦のキム会長。やっぱり昨日ジョンくんを標的に打ったのがいい練習になったみたい(^^;)
 フランクには内緒で、と緊張した面持ちのレオ。さあて、何を始めるんだろう。

 ところで、キム会長はユンヒにあの書類のことを問いただしたんだろうか。ドンヒョクの手に渡ったことを知れば、ここでレオに何か言うはずだし。そこのところが描かれてないのでよくわからないなあ。

ユンヒ「フランクって書いてあったから、フランクさんにあげちゃった。いけなかった?」
キム会長「わぁっはっはっは。だめじゃないか。こいつぅ(と、娘のおでこをツン)」
ユンヒ「てへ☆」
……なんてことで済んだりして(んなわけない)。


 さてこちらはビジネスセンターでタバコを吸いながら考え込むテジュン。何かを決意したかのように受話器を取り、ドンヒョクを呼び出す。

 ダイアモンドヴィラの庭。ジニョンにテジュンの辞表を手渡したときのように、ひとり街並みを見渡しながら待つドンヒョク。やがてテジュンが現れ、彼の横に立つ。

 ここは素晴らしい。後に山があり前には川があり広々として、ホテルを建てるには絶好のロケーションだ。ビジネスにも想像力が大事なんですねとしみじみ語るドンヒョク。

「シン・ドンヒョクさんはここに来てから随分変わられましたね」
「どんなふうに?」
「ご自分が一番よくご存知のはずです」
 はにかんだように笑うとドンヒョクは振り向いて本題に入る。
「ご用件は?」
「ええ」
 テジュンは吹っ切れたような表情で言う。
「ホテルが困難に直面しています。キム会長が手形を回収して、ホテルは不渡りを出しました」
「それで?」
「シン・ドンヒョクさんの助けが必要です」
「僕に出来ることですか?」
「はい」
「では、不渡りを防いで債権問題を解決しましょう」 ←かっこいいぃ~~!!

 経営陣がどんなに頭を抱え、悩んでも出来なかったことを、この男はいともあっさりとやれると言い切ってしまう。テジュンは思わず息を呑んで相手を見つめる。

「時にはプライドより堂々と頼む勇気が大切です」
 ドンヒョクの言葉に、テジュンは苦笑して答える。
「実利も得られますしね」

 ドンヒョクは食事のときにテジュンが持ち出したゲームの話をする。
「僕の手の内のカードを全部見てもまだ未練が?」
「エースを手に入れたようですね」
 テジュンの言葉にドンヒョクは満足げに微笑む。
(ああっ、エースってやっぱりジニョンのこと?)。

 ドンヒョクの質問には答えず、テジュンは反対にドンヒョクに尋ねる。
「あなたは勝つゲームしかしない主義だと言った。それは負けるのが怖いからですか?」
 無言でテジュンを見返すドンヒョク。テジュンはかすかに微笑むと続ける。
「僕は失敗に慣れてる人間だ。だからそんなあなたのや
あいつめ……。
り方は贅沢に見える。時にはかわいそうにも……」

 忠告ですか、それとも……。テジュンの意図を測りかね、いぶかしむドンヒョクの言葉をさえぎると、テジュンは言う。僕は話すとき、必ずしも意図と目的が明確なわけではありません。ただなんとなく、そんな気がしただけです。

 簡潔に礼を述べると、テジュンはドンヒョクに一礼してその場を離れる。そんなテジュンの背中に、ドンヒョクは柔らかな眼差しをいつまでも送っていた。



 今回のタイトルは「僕のものにはできない」。意味深なタイトルだなあ。ヨンジェの気持ち、レオの気持ち、オ支配人の気持ち、テジュンの気持ち、みんなの気持ちが入ってるのかな。「僕」を「私」と読み替えて、ユンヒの気持ちも入ってるのかも。あ、ソウルホテルを「僕のものにできない」キム会長の気持ちもか(笑)


 さて次回は、キム会長を逮捕させるために一計を案じるドンヒョク。セミファイナル、第19話「別れを告げる時」。お楽しみに!

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