新エリー都を月が照らす頃…………
「どうしたら……カズを…アタシだけのモノになるのかな…………」
エレンは自分の腕の中でぐっすり寝ているカズを撫でながら呟く…しかし彼女の綺麗な紅い目はとても黒く…光をなにも通さないほど濁っている……
エレンはカズの綺麗な耳を触りながら
「カズも…アタシと同じ場所に同じピアス開けたら……アタシのモノってわかるのかな………」
そしてエレンの噛み跡だらけのカズの首筋を撫で
「それとも……ここにサメのタトゥーとかアタシの名前とか彫ったら良いのかな……………」
少し考え込むエレン……そしてエレンは寝ているカズに馬乗りになり彼の細い首に手を掛け………………
「他の誰にも取られないように………アタシがカズに手を掛けて………………」
そう呟きつつもエレンはすぐにカズの首から手を離す。そしてエレンはカズを再び抱きしめ……
「これだったら…カズはアタシだけのモノに出来るけど………しょーきじゃない…………それに………」
エレンはカズの頭を撫で……
「カズの……かわいい寝顔見れなくなるし………」
そしてエレンは自傷気味にため息をつき……
「なーんで……こんな独占欲強くなったんだろ………」
尻尾をカズに巻き付けながらそう言うエレン……
彼女の表情は少々曇り気味だ……しかしそんなことを知らずにカズは幸せそうな顔でエレンに抱きついて寝ている……
「カズには誰とも関わって欲しくないし……喋ってほしくない………………」
「やっぱり……カズぶっ壊して………アタシだけに依存させて……………監禁しちゃおうかな…………」
そう呟くエレン……そしてカズはこんな野蛮な事を隣で言われているにも関わらずエレンの腕の中で幸せそうな顔でぐっすり寝ている。
「はぁ…………ほんとに…ヤになる………」
エレンはカズの顔を優しく撫で………
「けど…………カズが…………………もし…………アタシ以外のとこにいったら…………………」
「絶対監禁して、言葉喋れなくなるぐらいぶっ壊してアタシ無しじゃ生きれなくするから…………ね?カズ……………?」
寝ているカズに優しく………そして凍える様な冷たい声で呟く。そしてエレンは抱きしめているカズの頭に顔を埋め、次第に意識を落としていったのだった………
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六分街
RandomPlayバックヤードにて……
「カズ、ここは、この公式を使って………」
「へ…?へぇ……?どういうこと……?」
現在、カズはバイトのシフト中ではあるがアキラに数学の勉強を教えてもらっていた
まぁ…事の経緯としてはエレンによる監禁で学校に行けなくなってしまったカズ、なんとか監禁から解放され学校に復帰するものの案の定、学校で勉強にだいぶ置いていかれてしまっていた………
特に数学等の理系科目が酷く、それをみかねた店長兄妹がアシストすることになったのだが…………
「それでこの変数にこの数字を代入してあげれば……ほら解けただろう?」
「?????????????」
アキラは丁寧にカズに教える。しかしカズはまるで理解していないようで腕をくんで首を傾げる。これにはアキラもお手上げだ
「勘弁してくれ……カズ………ほら、理解するまで勉強続けるからね?」
「(勉強)やめてくれよ……やめてくれよ…………」
アキラの悪魔的発言にカズは抵抗するが虚しく……
カズがアキラの勉強地獄から解放されたのはこれから約2時間後だった………
アキラとの勉強教室を終えたカズは店内でビデオの品出しを1人で愚痴りながらやっていた………
「あぁ……(勉強できなさすぎる自分に)頭にきますよ。はぁ……つっかえ……辞めたら?この仕事(学生)」
某男優達の愉快な語録を呟きながら品出ししているカズはまさに滑稽。そんなんだから勉強出来ないんだよ。
品出しも半分も終わる頃、店のドアが開く
カズは品出しをしつつもお店に入ってくるお客さんに対し声をかけようとした時だった………
「アキラくん、いる?」
すっごい聞き覚えがある声…………
ぼくは急いで店のドアに目を向ける…。
むちっとした足、でっかいお尻………そしてしまったお腹にたわわに実った果実が2つ………それで赤のメッシュが入った黒髪……………
間違いない…………
「朱ぇっ!むぐ!?「カズくん!!!」
「!?!?」
たわわに実った2つの果実がぼくの顔面をこれでもかと塞いで息ができない!!!!
「あぁ!!カズ!!!会いたかった!!!!」
「むぐっ!!?!」
あっ……息出来なくて………パチパチしてきた…………ごめん……エレン………ぼく………おっぱいに包まれて…………先に逝くかも…………………
カズの半ば意識がほとんど消えかかっている時に物音がする一階に降りてきたリンが止めに入る
「朱鳶さん!?カズ!?というか朱鳶さん!カズくん気絶しかかってる!!」
リンは無理矢理、朱鳶からカズを引き離す。
しばらくして……カズが意識を取り戻す頃…………
「というか…朱鳶さんはなんでカズくんを抱きしめてたの?それにカズくん、朱鳶さんはとの関係は?」
リンは困惑気味に、そして少しキレ気味に2人に聞く
「えっと………「カズは私の弟です!」は?」
カズが発言しようとすると朱鳶は割り込み、いきなりぶっこむ。これにはリンも困惑
「え……?カズくんと……?朱鳶さんが………?」
「違います!違いますリンさん!朱鳶ねーちゃんとは親戚なんです!!」
「えぇ!!!!!!」
驚くリン、そして気づいたら湧いてたアキラ。そしていつの間にかカズに後ろ抱きしている朱鳶
そんな中、カズは詳しい関係を説明する…………
「へ、へぇ………朱鳶さんとねぇ………」
「母方の親戚だったとは……驚きだね……世間は意外と狭いね………」
困惑気味のリン、何故か少し感心しているアキラ
「というか……朱鳶さんなんでカズくん抱きしめてるの……?」
「私の弟ですから!」
困惑しながら聞くリンに、いかにもフンス!と言いたげな朱鳶が答える。
「弟じゃなくて…再従兄弟でしょ……ねーちゃん……というか離してよ、ねーちゃん。仕事できないよ。」
カズは朱鳶の発言を訂正しながら言う。
「嫌です。カズは私が保護しないと………」
「えぇ……」
「というかカズ…カズから他の女の匂いがします……どういう事です?????」
ハイライトが消える朱鳶。もうめちゃくちゃだよ……
困惑するカズ……助けを求めるがアキラはそっぽを向き、リンは……………
「朱鳶さんばっかカズくん独占してずるい!!」
乱入しましたとさ。
「リンちゃんでもカズは渡しません!!!」
「カズくんは私のモノ!!!!」
1時間弱もみくちゃにされたカズくんお労しや……
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無事?にシフトを終え帰ってきたカズはエレンが帰ってくる前に風呂で匂いを消す工作活動を行い、エレンがくれたサメのパジャマに袖を通し台所で夕飯を作っていた。
カズが料理をつくっていると家のドアが開く……エレンの帰宅だ。カズは玄関まで迎えに行く。
「おかえり!エレン!」
カズはそう言いながらニコニコとした顔でエレンに抱きつき出迎える
「ねぇ…?エレン…ご飯にする…?お風呂にする……?それとも……ぼく…?なんちってw」
カズは笑いながらエレンを茶化す
そしてエレンは……………
「カズ。カズ食べる。」
「へ…?え?」
混乱しているカズをよそにエレンはカズを抱き上げ寝室まで運びベットに押し倒す。
「はぁ……カズさあ…?そんなふうに………アタシ煽ってさ………?しかも…他の女の匂いさせるとか…………ケンカ売ってる……?」
「え……?ちゃんと…お風呂入ったのに………あっ……」
「ほら………アタシの事……舐めてるよね?」
「いや……その……………」
「ふーん………………」
言い淀むカズ……そしてエレンはカズの匂いを嗅ぐ
「臭い………臭いッ臭いッ臭いッ!!!!!」
「カズはアタシだけのモノ………カズから他の雌の匂いしてて気が狂いそう………カズはアタシだけの………アタシだけのモノなのに………………」
「ひっ………」
狂気的なエレン…そしてエレンに怯えるカズ………
「もう………だめ…………カズ…襲うね……?」
「カズを………めちゃくちゃにして…………ぐちゃぐちゃに蕩けるまで……………なっても………辞めないから…………」
サメは少年を貪り食う。また一つ経験を積んだカズだった。(後日、カズはエレンに数日間監禁された)