| レビューというか、あらすじ+突っ込みというか、ドンヒョクに惚れた管理人がこれでもかとドンヒョクの魅力を中心に感想を書いたものです。 ネット配信とDVDの比較などはこちら ◆登場人物一覧 ◆ソウルホテル全体図 |
| 第12話 彼を信じるということ Ⅰ 代わりに用件を聞こうとするヒョンチョルをドンヒョクは、「君は総支配人か」と睨みつける。それでも渋るヒョンチョルに、「総支配人ハン・テジュンを呼べ。ホテルを閉めることになるぞ」と凄むドンヒョク。 いよっ、いいぞワルモノ!(笑) このいかにも悪役然とした目つき。たまりません(≧∇≦) ヨンジュンシは「微笑みの貴公子」なんてのより、絶対にこういう役の方が似合ってる。いつもクールな男が愛する女性にだけ心を許して、ふっと笑みをもらすからいいんじゃないの。微笑みの大安売りはいら~ん! 総支配人室のテジュンにヒョンチョルから電話がかかってくる。客を追い出したと聞いて驚いたテジュンはすぐに社長室へ。心配していた通り、オ支配人が先走ってドンヒョクたちを追い出したことがわかる。彼らの書類をこちらが持っていることがバレたらまずいと眉根を寄せるテジュン。「観光公使文化部から連絡が。マスコミに知れたら終わりよ」とうろたえる社長。 ノベライズでは「観光公社や文化観光省」となっていますが、観光公使=観光公社のようです。韓国観光公社には韓国観光苦情申告センターという、韓国旅行での苦情を受け付けてくれる部署があります。ドンヒョクたちはホテルに直談判しに来る前に、すでにこちらへ苦情を申告しておいて、外からも揺さぶりをかけているようです。手回しがいいなあ。相手を追い詰めるためにあらゆる武器を使う。さすが戦いのプロですね。 3か月分の宿泊費を前払いし、贅沢な空間を自分のものとしていた彼を、たかがホテルの従業員ふぜいがネズミでも追っ払うように追い出したのだ。理不尽な目に遭わされた屈辱。傷つけられたプライド。抑えた口調の中にドンヒョクの冷たい怒りが伝わってくる。 途方もない賠償額、裁判はアメリカで、差し押さえに営業停止と、レオの口からこれでもかと積み上げられる無理難題。腹に据えかねた社長は思わず彼らの真の目的について口を滑らせてしまう。慌てて遮るテジュン。してやったりとほくそえむドンヒョク。彼にとって、こんな素人を相手にするのは赤子の手を捻るよりも簡単なのだ。 余計なことをうっかり喋らないほうがいいと余裕の忠告をしたあと、韓国で一番腕のいい弁護士を7、8人雇え、それでも結果は変わらないと捨てゼリフを残し、会議室を出てゆくドンヒョク。 「あの人たち本気ね。若いのに冷静過ぎるわ」 って社長さん、あんたが甘すぎるのよ~(^^;) ビジネスなんてそういうもんよ。 ここはソウルホテルの味方をしたいところですが、どうしてもドンヒョクたちの言い分の方が理に叶っていると思ってしまいますね。 支配人オフィスに入ってくるテジュン。オ支配人がのんきに読んでいる新聞を叩き落す。客に対してあるまじきことをしでかしてホテルを窮地に落としいれ、なおかつ反省の見られない副総支配人にテジュンの怒りが爆発する。 「泥棒とお客様の区別もつかないのか。貯蔵庫から洋酒を横領することが泥棒だろ」 いいぞ、言ってやれ。もっと言ってやれい! 他の従業員たちの前で悪行を暴露され、カッとなって殴りかかってきたオ支配人の腹と顔面にパンチを食らわすテジュン。かっこいい!……っていうか痛そう(^^;) 演技でも腹は痛いぞ腹は。 皆に押さえつけられてもまだテジュンにかかって行こうとするオ支配人だったが、「オ・ヒョンマンさん、やめて」と泣きながら懇願するイ支配人の顔を見たとたん、思いとどまるのだった(かわいいじゃないか)。 オ支配人が出て行き、ジニョンの目からはらりと涙がこぼれる。辛いよね彼女も板ばさみで。 サファイアヴィラにキーと荷物を戻したものの、彼らはチェックアウトする気配らしい。今出て行かれると事態はさらに悪化する。テジュンは謝罪のための特別サービスを用意しろとヒョンチョルに指示する。 ベランダで夜景を眺めているドンヒョク。圧倒的に強い立場にいるのに、彼の背中はどこか寂しげ。荷物を解くことも出来ず、本当に出て行くつもりかと問うレオ。 ドンヒョクは答えない。待っているのだ。次の一手を。 やがてチャイムが鳴り、第二ラウンドが始まる。彼の思惑通り、ホテルは貢物を捧げ持ってやってきた。彼のご機嫌を取るために。自らの失態をごまかすために。 (ここで取り次いだレオのセリフ、DVDの字幕では「総支配人来たよ」になっている。あんたは怪しい中国人か;) 「従業員の犯したミスを心からお詫びします」 総支配人はここでもミスであることを強調している。あくまでこっちの土俵には上がらないつもりか。テーブルに並べられた数々の貢物。しょせんは子ども騙しのガラクタだ。彼の傷つけられたプライドをあがなうことなどできない。 ドンヒョクがゆっくりとテーブルを回ってくる。その思惑がつかめず、緊張するテジュンとヒョンチョル。花籠を持ち上げ、香りを嗅ぐように顔に近づけたあと、無表情のまま手を放して床に落とすドンヒョク。そして無慈悲に花を踏みしだく(ああ、お花さんがかわいそう(^^;))。 次にシャンペンを取り上げると、ラベルを見てかすかに笑みを浮かべる。 最高級品だ。だがこんな物で機嫌が直るとでも? 見くびっているのか。 次の瞬間、振り返りざまに壁に向かってシャンペンの瓶を投げつけ、叩き割るドンヒョク。飛び散ったガラスが反射的にそむけたテジュンの顔をかすめ、眉尻から血が流れる。 な、なんて鬼畜なのドンヒョクシ(わくわく)。 だけど瓶を投げつけたあとのドンヒョクの表情は、懸命に悲しみをこらえている少年のように見えるんですね。まるで彼の方が傷つけられたみたいに。 こんなことをしても怒りは収まらないどころか、ますます虚しさが募るだけ。それでも彼はこうするより他に感情のぶつけ方を知らない。そんな姿に痛々しささえ感じます。 そのあと、それだけではまだ足りないとでもいうように、フルーツのバスケットに手を伸ばすドンヒョク。 今度は何をされるんだろう。密かにビビるテジュンとヒョンチョル(一瞬ですがテジュンの目が泳いでるのが芸が細かい(笑))。 「果物は持って帰って僕の荷物を運び出した従業員にでもやってくれ」 キツイ皮肉だわ。だけど、これまでぶつけられなくてよかったねテジュン(^^;) ドンヒョクがもっと鬼畜だったら、包装をむいて果物を1個ずつ取り出してはぶつけてきたと思うよ(←サルじゃあるまいし;)。 帰ってくれと言われて、「お許しいただけますか」と食い下がるテジュン。 許して欲しいならソ支配人を呼べと言うドンヒョク。こらこら、公私混同だってば。 顔色を変えるテジュン。 「あなたではなく、ソ支配人を一人で」 って、いったい何をする気なんざますか? え? 音高くドアを閉めてドンヒョクが自分の部屋へ入ってしまうのを見届け、サファイアヴィラを後にするテジュンたち。いくら相手は客とは言え、どんなにか屈辱だろう。こんな辱めを受けてもなお謝罪が受け入れられなかったばかりか、ジニョンまで差し出せとは。 総支配人室に戻ったテジュン。傷に当てるタオルを差し出したりタバコに火をつけたりと甲斐甲斐しく世話を焼くヒョンチョルくん。こんな子そばに一人置いておくといいなぁ(笑) こんな大変な仕事を楽しみながら30年もやってきたなんて……と、テジュンは亡くなったチェ社長の写真を見てその偉大さを改めて噛み締める。 「俺は未熟だよ。さっきは奴を殴ってやりたいと思った」 テジュンとドンヒョクの殴り合いか。ちょっと見てみたかった気もするな(おい;)。 総支配人室から出てきたヒョンチョルに、ジニョンはサファイアヴィラでの出来事を強引に聞き出す。「私が気が短いの知ってるでしょう」って、そりゃ充分わかってますがな; テジュンに口止めされていたのに、ジニョンに責められたヒョンチョルはあっさりしゃべってしまう。彼にとって怖いのは、ジニョン>ドンヒョク>テジュンの順だったりして(^^;) ドンヒョクの呼び出しに応じようとするジニョンをスンジョンは必死になって止める。ホテリアーとしてのプライドはどうしたの? 私たちはコールガールじゃないのよ。 それでも自分が行くことでホテルが救えるならとジニョンは決心する。ホテルのためだけじゃなく、ドンヒョクに会いたいんだよね。 2年前に起きた従業員のレイプ未遂事件のことを持ち出して、男はみんな一緒よと決めつけるスンジョン(経験がない割には言い切っちゃうのね)。 「じゃあ好きなようにしろって言うわ」とヤケクソになって答えるジニョン。そりゃドンヒョクが相手なら誰だって言いたいわよ。好きにして~!もうどうにでもし… (゜▽゜ )☆\(--;)やめんか 総支配人には言わないでとスンジョンに口止めをし、サファイアヴィラへと向かうジニョン。 厨房。料理長とイ主任、ジェニー、料理人が集まっている。ジニョンとドンヒョクの関係についてあれこれ詮索するイ主任たち。そこへテジュンが現れ、気晴らしに一杯やろうと料理長に提案する。 サファイアヴィラ。二つのグラスにワインを注ぐドンヒョク。よそよそしく「お客様」と呼びかけるジニョンに、なんとか打ち解けて話をしてもらおうと心を砕くが、彼女のかたくなな態度は変わらない。ホテルの従業員と客としてでなく、シン・ドンヒョクとソ・ジニョンとして話がしたいんだと訴えるドンヒョク。 ジニョンの心の中には彼への募る想いとテジュンに対する心無い仕打ちへのわだかまりがせめぎあっている。持って行き場のない怒りをドンヒョクにぶつけるジニョン。 「なぜ怒るんですか? 正体がバレたから? 私を最後まで騙しおおせなかったから? だからこうしてホテルに腹いせをしているんですか?」 何を言われてもドンヒョクはただ、ジニョンの激しい感情を受け止めるしかない。ソウルホテルは大丈夫だ、安心してという彼の言葉に、「ありがたくて涙が出るわ。こういうのをクロコダイルティアーズ(※)と言うんですよね。もし違っていても、英語の得意なお客様ならわかってくださいますよね」と当てこするジニョン。 (※)crocodile tears(そら涙) ワニが餌食を喰らいながら涙を流すと言う俗説から「嘘泣き」の意。この場合「涙が出る」と言ってるのはジニョンだが、「本当はあなたのことを言っているのよ。獲物を手にかけながら、そらぞらしい甘い言葉を囁いているのはあなたよ」と痛烈な皮肉をこめている。 「そんなに困らせないで。僕はジニョンさんに誠意を尽くしたつもりなんだ」 「高価なプレゼントや高価なネックレス? お金で私が買えるとでも?」 「あなたの喜ぶ顔が見たかっただけだ。僕はそんなやり方しか知らなくて……間違っていたなら謝る」 ジニョンはお金で買えない幸せを知っている。そうとわかっていても、今までの自分のやり方でしか想いを伝えるすべを知らないドンヒョク。敏腕な仕事ぶりとは打って変わって、愛する女性を前にして戸惑う不器用さがせつない。 「あなたを愛しているんだ」 かたくなに彼を拒み続けようとするジニョンだったが、この言葉についに心の砦が崩れてしまう。 「なぜこんな出会い方をしなくちゃいけないの? なぜよりによって私の愛するホテルを潰しに来たの?」 ドンヒョクには彼女の気持ちがわからない。仕事と恋愛は別のはずだ。彼女さえ望めば総支配人にだって社長にだってしてやれるのに。経営者が変わろうが従業員が変わろうが、ホテルは変わらずここに残るじゃないか。 ホテルは部屋やレストランだけじゃない。そこに働く人たちとのつながりや皆で築き上げてきたもの―――そういった目に見えないものがお金には換えられない価値があるのだと訴えるジニョン。 ずっと一人ぼっちで戦うような仕事のやり方をしてきたドンヒョクにはわからないだろう。仲間と力を合わせて成し遂げる仕事の喜びや苦しみが。ジニョンの想いが理解できない限り、ドンヒョクには彼女の心を得ることは出来ない。 「彼がいるからですか? ハン・テジュンとホテル。あなたの心を捕えているのはどっちなんですか?」 虚を突かれたように視線をさまよわせるジニョン。今この瞬間までそれは彼女も自覚していなかったことだった。 「わかりません。本当にわからないの」 あなたを信じたい。いいえ、いっそあなたを信じられなくなればいい。何もかもが嘘で、計画的に私を騙して、そして騙された私がバカだったんだって泣いて終わりにすることが出来ればどんなにいいか……。 「僕は多くのものを捨ててジニョンさんのところに来たんです」 ジニョンを見つめたままドンヒョクが囁く。 「このままあなたと離れてしまうには遅すぎる」 「私も……」涙声でジニョンが呟く。 それなのになぜこんな風に私を苦しめるの? ドンヒョクの目から涙がひとすじこぼれ落ちる。「僕を信じて……」 かぶりを振るジニョン。涙を拭うとすべての想いを振り切るように、よそよそしく挨拶をして部屋を出て行ってしまう。 ドンヒョクに対して初めて自分の口ではっきり愛していると意思表示するジニョン。辛い展開とはいえ、ドンヒョクもここだけはテーブルの下で密かにガッツポーズをしてたかもp(^_^) さて、ジニョンに釣られてか、彼も涙を一筋こぼすのですが、ここはちょっと違和感を感じてしまいました。まるで韓国ドラマに出てくる男のようではないか(<韓国ドラマなんですけど(^^;))。チュンサンが乗り移ったのかいドンヒョクシ。このままでは泣きながら海に向かってネックレスを投げてしまいそうだな。 彼は韓国に生まれたとはいえ、10歳でアメリカに渡り、以後21年間をアメリカ人として過ごしてきたわけで、気質も価値観も思い切りアメリカ~ン♪になっているはずですね。なのにここでの情緒的な反応はアメリカ人気質からはほど遠い感じがします(そりゃアメリカンにもウェットな人はいるだろうけどさ)。 もっともそれを言っちゃうと、ではアメリカで生まれ育ったであろうレオと二人きりでいるときに、なんで英語じゃなくて韓国語でしゃべるのかとか、韓国語の発音が英語訛りにならないのはなんでだとか、21年もいればもっと英語がうまいはずじゃないのかとか(それを言っちゃあ(^^;))、突っ込みどころがいっぱいあるわけで……ま、いいか。 ←なら突っ込むな; ここでのBGMも7話の灯台のシーンと同じ「Love is just a dream」。いい曲だわ~。しみじみ……。 ところ変わって厨房で酒盛りをしているテジュンと料理チームの面々。ドンヒョクのやり方に腹を立てるイ主任に、料理人くんはジニョンの誕生日に見た“映画”のことを持ち出す。テジュンを気遣い、気が利かないヤツだと叱りつけるイ主任。 あれ~? 誕生日のときより昼間の公開キスシーンの方がよほど“映画”だと思うんだけど、あとさき考えずに思ったことを何でも言っちゃう料理人くんにしては、なんで衝撃的な昼の事件を話題にしないのだろうか。見ていなかったのだろうか? 謎だ。 これからどうすると料理長に問われ、今は待つしかないと答えるテジュン。そこへイ支配人がやってきて(黙っていると約束したものの、やはり心配になったんだろう)、ジニョンが“バラ300本”に会いに行ってしまったと教える。血相変えて立ち上がるテジュン。 サファイアヴィラまで走ってゆくと、テジュンはヴィラの横手にぼうっともたれているジニョンを見つける。ただならぬ彼女の様子にドンヒョクのもとへ殴りこみに行かんばかりのテジュン。必死に止めるジニョン。 「何もなかったわ。私は大丈夫。ホテルもきっと大丈夫よ……」 とぼとぼと本館へ戻ってくる二人。自分にもっと力があったなら……。我が身の不甲斐なさにやり切れない思いのテジュン。「これからは勝手なことをするな」とかつての恋人を戒めることしか今の彼には出来ないのだった。 物品搬入口。携帯画面を見ているヨンジェにジェニーが倉庫まで荷物を運んでくれるよう頼む。想いを寄せる男性と並んで歩いて、ちょっとウキウキしているジェニー。 と、後からユンヒが声をかける。その途端、ジェニーに荷物を押しつけ、すっ飛んで行くヨンジェ。ま、現金なやつ。嬉しさのあまりどさくさに紛れてユンヒに抱きつき、思い切りイヤがられる(ザマーミロ(笑))。ほらほらジェニーが怖い顔で睨んでるよ。どうなるのかなこの三角関係♪ お金に不自由しているわけでもないのになぜソウルホテルで働きたいのかと尋ねるテジュン。 「テジュンさんの悪い癖です」 「何が?」 「答がわかっているのに遠まわしに訊く癖。テジュンさんが好きだからです。好きな人のそばにいたいのは当たり前でしょう? なぜ確認するの? 不安だから? 人の目が気になる? 年の差? そんなの心配しないで」 図星をつかれてちょっとうろたえているテジュン。あっけらかんとしたユンヒにたじたじ。もう苦笑するしかない。 彼女が戻ってきたもう一つの理由は、仕事を覚えていずれはホテル経営をやりたいということ。頼もしい後輩の誕生を喜ぶテジュン。仕事に戻るユンヒに「とっても会いたかったです」と言われて満更でもなく微笑むのだった(鼻の下伸びてませんか?(笑))。 職場に戻ったユンヒを皆は温かく迎えてくれる。キム会長の娘であることはバレていないものの、金持ちの娘であることを知ったユ・チーム長が急にちやほやしたりして、態度の変化が露骨~(笑) そんな中でアン・ミヒひとりがユンヒに辛く当たる。大金持ちを父親に持って、何をこんなところで働く必要があるっていうの? お嬢様は屋敷に引っ込んでりゃいいじゃない。 たしなめるユ・チーム長にアンは噛みつく。「私は足がむくむほど働いて生活費と弟の学費を捻出しているのに、彼女は遊ぶために働いているのよ」 飲食部チームはみんな家族だととりなすユ・チーム長に、私はごめんだわと吐き捨てて去っていくアン。前途多難な幕開けに戸惑いながらも、ユンヒは気を引き立てて仕事に復帰する。 アンは韓国ドラマにありがちな意地悪キャラだけど、意味もなく意地悪なんじゃなくて、ここでのセリフでわかるように、ちゃんと彼女なりに理由があるんですね。自分は生活のために必死になって働いているのに、大富豪のお嬢様がコネで入社し、遊びで働きに来られたらそりゃ腹も立つでしょう。 昇進のためにオ支配人に色仕掛けで迫ったり、ジニョンがホテルの情報を売ったと思えばイヤミの一つも言うように、ことお金のことになると損得勘定がたくましい彼女ですが、それだけ厳しい生活をしているのだとも言えます。 だけど、そんな一方で新入りのユンヒに優しく仕事を教えたり失敗を庇ってやったり、闇金融の取り立てに困っていると思えば、決して裕福ではないのに自分がその借金を立て替えてやろうとする思いやりや面倒見のよさもある。だからこそアンは意地悪キャラでありながらどこか憎めないんですね。 (わかりました。ユン・テヨンさんです。Chediさんの情報によると、 「『明朗少女成功記』で、冬ソナ・キム次長の同僚=飲み仲間、『真珠の首飾り』で、ユン社長の息子役で見ました。未見ですが、チャン・ヨンウPDの『ワンチョ』にも出ていたようで、そのつながりでの、ゲスト出演になったのかもしれません」 とのことです。Chediさん、ありがとうございました)10.12追記 さっそく彼女の仕事ぶりに難癖をつけるアン。ひとり残ってシルバートレイを磨いておけと命じる。「一人でやるのがイヤなら家政婦でも呼べば?」 その間、じーっとユンヒに視線を注ぐ例の客。さあこのあとどんな展開が? いつもの息抜き場所で一人座り込むユンヒ。念願の職場復帰は果たしたものの、人間関係が一変してしまって先行きが不安。 そこへ、戻った早々ユンヒがいじめられているという噂を聞きつけたヨンジェが慰めにやって来る。 「金持ちが罪になるのはこの国くらいだ。おまえも俺も金を使って遊ぶより働く方が目立つんだよな」 なかなか含蓄のある言葉。確かにそうかもしれない。金持ちを親に持ってしまった子どもは働くにも特別な理由がいる。生計を立てるため以外の理由で働くことを、人は贅沢だとやっかむでしょうね。 自立するために自らの足で歩き出したユンヒを茶化してばかりいるヨンジェ。女より男の方が子どもだってほんとね。ホテルの社長になる野心に燃えるユンヒに、おまえに似合うのは社長じゃなくて社長夫人だよと口走り、彼女の機嫌を損ねてしまう。懲りんやっちゃな。ユンヒに頭から水でもサービスしてもらいなさい。 ビジネスセンター。所用で席を外している担当社員に代わり、留守番しているジニョンのところへユンヒがやって来る。オープンするカサブランカに役立つ資料を、テジュンのためにインターネットで集めて持って来たのだった。フロッピーを託して立ち去ろうとするユンヒに、職場で「テジュンさん」とは呼ばないようにと釘を刺すジニョン。 ソ・ジニョンさん、いえ、ソ支配人の前だからそう呼んでいるんですと答えるユンヒ。二人がどんな関係だったか知っていることをしっかりアピールしてます。挑戦的です。自信があるのかしら。これだから若い娘っていやよね~(笑) 年齢も職場での地位もものともしない現代っ子ユンヒを憂鬱な表情で見送るジニョン。その後から一緒になってのぞきこんでいるテジュンがおかしい(^^) フロッピーを渡し、カサブランカのための資料だと言うジニョンに感謝するテジュン。まさか自分の手柄にするつもりなのかなと思ったら、最後の最後に「あなたの彼女からよ。よく出来た彼女がいていいわね」とイヤミを一発。 これって嫉妬ですか。あんたにはドンヒョクがおるやろが~(怒) 否定も肯定もせず微笑んで部屋を出てゆくテジュン。おっ、ユンヒに対する感情に変化が起こったか? そんな彼にジニョンはしかめっ面で応えるのだった……って、だからあんたにはドンヒョクが~! うがぁ~!!!(ノ-0-)ノ ┫∵:. ←ちゃぶ台返し さてさて、ここでのエピソード、ネットで目的の情報を手際よく探すユンヒ VS 自宅のPCが壊れたまま放ってあるジニョンと、仕事の面でかなり差がついてますね(ジニョン、さっさとPC直せよ。ドンヒョクからのメールが読めんやろ~)。 ベリーダンスと言われてもピンと来てなかったみたいだけど、特級ホテルの支配人がそんな不勉強なことではまずいんじゃなかろうか。インターネットの普及率が日本をはるかに上回っている韓国にしては、ジニョンがネットもろくにやったことがないような感じだったのは意外。20代後半にして既に現役大学生のピチピチギャル(死語)には、ハイテクでは叶わないということなんでしょうか。 エリックのことは片がついたと報告するレオ。 「身も心も捧げてボスに忠誠を誓うとさ」 何か裏があるんじゃないかと疑うドンヒョクに、「あいつ、ゲイじゃないかな」 吹き出すドンヒョク。一緒になって笑うレオ。あ~びっくりした。ジョークですか; 思わず想像してしまったじゃないの(するなよ;)。女だけじゃなく男にも迫られるドンヒョク。すてき(笑) マティーニのおかわりを頼む相棒に、今日はずいぶん飲むんだなと言うレオ。 「混乱してるんだ。頭も心も」 レオは心得顔にうなずいて答える。「ソ・ジニョンか。もう終わったゲームだろ」 「彼女も僕を愛している」 ←ちょっと得意げ?(笑) 「辛いはずだ」 「ボスの正体を知ってもまだ会うと?」 「いや……会えないと言われた」 「それじゃコールドゲームだ」 彼女を忘れられるかなと遠い目をして呟くドンヒョクに、レオはしたり顔で言う。 「ボス、恋は酒と同じさ。きつい酒ほど胸と頭がカッとする。だけどいくらきつい酒でも時間が経てば醒めるのさ」 苦い想いを噛みしめるように笑いをもらすドンヒョク。 「彼女は僕にとって人生でただ一度の出会いかもしれない」 ボスの想いを改めて知り、レオは驚く。「そんなに?」 「ああ。死ぬまで酔っているかもしれないな」 なら何が何でも捕まえないと、とドンヒョクをけしかけるレオ。彼もようやくここでボスに味方する気になったようだ。どんな手を打つと訊かれてドンヒョクは答える。 「ディールだ。最後の勝負をかける」 ホテルかジニョンか、すべてを賭けた勝負に挑もうとドンヒョクは決意を固めるのだった。 ここでのセリフがすごくしゃれてていいですね。二人が機智に富んだアメリカ人だからなのか、アジアのラテン人種と呼ばれる情熱的でロマンチストの韓国人だからなのか。レオですらかっこよく見えます(笑) ここの演出がうまい。先にジニョンに気づくのはレオの方。レオはすかさず肘でドンヒョクをつついて注意を促す。次にドンヒョクがレオの視線を追ってこちらを振り返り、目を そして、それに合わせて流れ始めるStingの「Fragile」。ギターの爪弾きが胸を締めつけるようなせつなさを掻き立ててゆく。
降りかけていた階段を駆け上がり、ドンヒョクの視線から身を隠すようにして柱にもたれるジニョン。しかしそこには一階へつながるもうひとつの階段があった。静かにのぼってくる男がひとり。足を止め、思い詰めた表情で背後から女を見上げる。 声をかけたら逃げてしまうだろう。どうかこの場を動かないで。僕のもとから逃げないで。 祈るような眼差しで、男は女の降ろした手に向かってそっと手を伸ばす。 背後からいきなり手をつかまれ、息を呑んで振り向くジニョンを、そのまま手に力をこめて引き寄せるドンヒョク。ああ、この強引さがぁあぁぁ~!!(昇天) こっくりとうなずくジニョン。誰にも邪魔されずに二人きりで話がしたいと告げるドンヒョク。 「これが最後の機会です」 ためらうジニョンに強い口調で来てくれと頼むドンヒョク。 こんな風に言われて拒絶できる女がいったいどこにいるというんざます!? ジニョンの頬を涙が伝う。その涙を優しく指で拭うドンヒョク。お鼻がテカってるわ……と、いらんところに目が行く私って……反省します; ここで流れるStingの「Fragile(フラジャイル)」は、カサブランカでのドンヒョクとジニョンの恋のテーマと言っていい曲です。しかし、実はこの歌はニカラグアでアメリカ人エンジニアのベン・リンダーが誤解により反革命軍コントラに殺害された事件を歌ったもの。なんと恋の歌じゃないんですね(歌詞はこちら 「Smoke Stings Studio」より)。 でも、胸が締めつけられるような甘くせつないメロディーはもちろん、「いつまでも雨は降り続けるだろう まるで星の流した涙のように」「いつまでも雨は教えてくれるだろう 僕らがどんなにもろい存在か」という歌詞の一部を取ってみても、恋に苦しむドンヒョクとジニョンの想いを歌っているようで、不思議と彼らの恋のテーマにぴったりくるんです。 「ホテリアー」ではこういった心憎い挿入歌の使い方がされていて、それを見つけるのも楽しみのひとつ。 支配人オフィスに戻るジニョン。ここで壁の時計は午後10時10分を指している。約束の時間まで2時間弱。電話が鳴り、スンジョンが取る。相手がドンヒョクだと知り、あわててソ支配人はいないと居留守を使おうとするが、ジニョン本人が飛びつくように出てしまう。渋い顔のスンジョン。 ジニョンは磁石に引き寄せられるように、だんだん心がドンヒョクに傾いていって自分の気持ちを抑えられなくなってきています。キスの威力かしら(*^^*) 「混乱して言い忘れてしまって」と、ドンヒョク。人生を賭けたラストディールに柄にもなくあがってしまったのね。万年筆の礼を言い、「今夜、教会で僕らのサインに使いましょう」 なぬ!? 教会でサイン? ももももしやそれは婚姻届へのサインですか? 韓国での結婚も日本と同じように婚姻届を出すようですが、ドンヒョクは今はアメリカ国籍なので、二人が結婚するとなると韓国人とアメリカ人の国際結婚という形になります。いろんな書類を揃え、かなり煩雑な手続きが必要なようです。 思うに、ドンヒョクは二人の気持ちをはっきりと確かめ合う儀式として、ジニョンがくれた万年筆で婚姻届にサインをしようと思っているのではないでしょうか。証人もいないし、法的に認められないものでもいい、ただ二人が永遠の愛を誓い合った証として、何か形に表したかったのかもしれません。 このサインの解釈については、K-PLAZA.COMのホテリアー掲示板にこのような記事があります。元々はペ・ヨンジュン公式サイトでどなたかが書かれていたようです(情報をくださったshinshinさん、ありがとうございました)。 それによると、 「ジニョンさんが教会に来てくれたら、ドンヒョク氏は彼女への愛の証として、キム会長との契約であるソウルホテルの買収契約を破棄する書類にサインするつもりだった」 なるほど~! この解釈も斬新で面白いのですが、ドンヒョクは「二人で」サインすると言っているので、私はやはり婚姻届じゃないかと思うんです。ノベライズの著者もそう受け取ったようで、第13章、教会で待つドンヒョクのシーンに「彼の一生に一度の告白をジニョンは受け入れてくれるのだろうか」という一節があります。 でも、ジニョンは彼の言葉に対してリアクションが薄いんですね。普通、プロポーズを仄めかされたらもっとうろたえんか? もしかして気づいてないのでしょうか、サインの意味に。教会の芳名録にサインするとでも思ったとか? もしそうならジニョンの天然ボケに乾杯!(komachiさん、ありがとね~(^o^)丿) 確実に約束は出来ないと答えようとして、押し切られてしまうジニョン。やはり交渉の駆け引きはドンヒョクの方が 「どうかしてるわ! 名誉もプライドも捨てて。恋に狂ったのね」 「ええ。どうかしてると思う。自分でも自分がわからないわ。でも確かなのは」 「確かなのは?」 「あの人に会いたいの」 よっしゃあぁ! よく言ったジニョン。それでこそ女よ。 「なんてことでしょう」 「どうしたらいいの」 二人が口々につぶやいているとまた電話が。ああ、ドンヒョクなの? ……なんだテジュンか。ちっ(-_-;) 途中で消えたジニョンを心配して電話してきたテジュンに、洗面所に行っていて……と弁解するジニョン。今はカサブランカに戻る気にはなれない。咄嗟にイ支配人の仕事を手伝っていると嘘をつく。スンジョンは呆れて呟く。「よく言うわ。私まで巻き込んで」 受話器を置き、「私の気持ちがわかります?」と尋ねるジニョン。 「わかるわけないじゃない。経験がないんだから」 スンジョンは突き放すように答えると部屋を出て行ってしまう。うんうん。あんたの気持ちはよ~くわかるよ。はいはいご馳走さま、アホらしくってやってられね~よってとこだよね(^^;) 閉店間際のレストラン。さっきの男性客がまだねばっている。ユンヒのことをじっと見ていると気味悪がるジュヒ。ストーカーかな? と気楽に言うジョンシク。だが、ユンヒが話すと客は意外と素直に会計を済ませて出て行ってくれる。 そこへアンが現れ、銀器磨きの他にテーブルの準備までユンヒに押しつけ、他のみんなとの会食に参加できないように仕向けてしまう。逃げ出すまでいびり続けてやるとユンヒいじめに燃えるアン。 食器庫で銀器を磨いている途中に寝入ってしまったユンヒのもとへヨンジェがやってくる。健気に頑張る彼女が愛しくってならない。MDウォークマンのイヤホンの片方をユンヒの耳から外して自分の耳につけ、同じ音楽を聴いて一体感を味わいながら、彼女のやり残した仕事を手伝い始める。 やがて、眠っているユンヒの唇に自分の唇をそっと近づけてゆくが、思い直してまた銀器を磨き続ける。よしよし、ヨンジェ、男らしいぞ。だけど、これがユンヒにキスできる最初で最後のチャンスだったかもしれんぞ~(笑) 男子ロッカーの中で寝転がっているヨンジェに、携帯のメッセージを見たユンヒから電話がかかってくる。手伝ってくれた感謝の意を彼女なりの表現で告げるユンヒに、家まで送る約束を取り付けて嬉しそうなヨンジェ。なんとなくいい雰囲気の二人。 誰もいないレストラン。私服に着替え、一人でセッティングをしているユンヒ。と、離れたテーブルに伸ばされた謎の手がナイフとナプキンをひったくる。ジャジャーン! これはこれはもしかして……? 一方、何も知らないヨンジェは鏡に向かって一心に髪をセットし、従業員出入り口でユンヒを待ち続ける。 ようやくアンに言いつけられた仕事が終わり、レストランの階段を駆け下りるユンヒ。ところがそこにあのストーカーっぽい客が現れる。こんなに長い間、いったいどこに潜んで待ってたのやら。コワーイ; 男にお茶に誘われ、客としてなら最善を尽くすがプライベートの時間までは付き合えないと断るユンヒ。だが、男はまったくお構いなしに、ユンヒと同じ名前の恋人にこのレストランで出会い、1ヶ月前に振られた物語をとうとうと語り始める。 ひえ~こわいよ~;; 目がもうイッちゃってます。こんなのにつきまとわれたらほんと怖いよね。「僕は勇気もないし頭も悪いし仕事もなくて」って、おまけにストーカーするようなやつ、誰でもやだっつーの(^^;) 別れた恋人のジョン・ユンヒにユンヒがそっくりで、おまけに名前まで一緒。これは運命だとひとりで興奮する男。ユンヒは生きた心地がせず、誰か来てくれないかとあたりに目を走らせる。 誰もいない。自分ひとりで切り抜けるしかない。ユンヒは気持ちを落ち着かせ、男をなだめようとする。が、迫ってくる男に肩をつかまれそうになり、振り払った手が男の頬を引っ掻いてしまう。思わぬ仕打ちに逆上する男。 逃げるユンヒを追いかけ、その両腕をつかんで絶叫する。 「なぜ逃げるんだぁ!!」 って普通は逃げるよ(^^;) 肝心なときになにやってんだヨンジェ~! 次回、第13話は「彼を信じるということ Ⅱ」。人質にされたユンヒ。ジニョンは果たしてドンヒョクの待つ教会へ行けるのか!?(この展開で行けるわけないじゃんよ~(ToT)) |
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