夜、リビングにて……
エレンはカズを膝に乗せ抱き枕にしながらテレビをダラダラと見ていた………
「ねぇエレン?」
「なに?」
「明日ってあいてる?」
エレンは少し考えた後、答える
「空いてるけど…なんかあるの?」
「いやぁ…ね?明日さ…?エレンとデート…行きたくて………」
カズはもじもじとしながらエレンに聞く
「ふーん…アタシとデート行きたいんだ?」
「うん…良いかな……?」
「良いよ。行こデート。」
「やった!」
無邪気に喜ぶカズ…しかしそんな彼を見るエレンの目は捕食者のそれに変わっていた……
「けど…その前にカズを食べるから………」
「へ……?」
「カズかわいすぎて押し倒しちゃったじゃん……アタシをその気にさせた責任とってもらうから………良いよね?」
「ひゃい……優しくして下さい………」
「ムリかも………んじゃ、いただきます……♡」
「あぁ…カズ気絶しちゃった……」
アタシの隣には気絶したカズが寝ている
寝顔はとっても幸せそうで……
「かわいい………」
エレンは愛おしそうに寝ている彼の頬を優しく撫でる
「明日、デートかぁ……」
カズのかわいいところたくさん見れるといいなぁ……
「ふふ…楽しみ……」
「ぎゅーっ……カズ、おやすみ……」
アタシはカズを抱きしめ眠りについた……
カズはとってもあったかい…………
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「エレン起きてー!!!」
「うぅ……なに……?」
「デート行こ!!」
いっぱい寝て元気なカズ。そして夜遅くまでカズを愛でていたエレンはまだ眠そうだ……
「今…何時……?」
「んと……8時ぐらい!」
「早すぎ……アタシ…まだ眠い………」
エレンはそう言うと布団に閉じこもる
「エレン起きてよぉー」
そしてカズはエレンを起こそうと揺らす
「うるっさい…」
「わぁ!」
エレンはカズを布団で飲み込む
「カズ…あったかい……アンタ、前世湯たんぽだった…? いや…前世もアタシと結ばれてるはずだから湯たんぽじゃないな……」
「エレン…?ボソボソ何言ってるの…?というか…抱きしめてるから動けないんだけど……」
布団の中でエレンはカズを逃すまいと抱きしめている
「いーじゃん。アタシと少しゴロゴロしてよ?」
「やだー!はなしてよー!はなせー!」
カズは抵抗する………
「うるさい……ほら…ぎゅーっ……」
「〜〜♡」
「ほんとにアタシに抱きしめられるの好きだね?」
「はにゃしぇ……♡」
「イヤイヤ言ってる癖に顔はとろとろに蕩けてるけど?カズほんとはされて嬉しいんでしょ?」
「うぅ……うれしぃ………」
「ふふ…ほら…ぎゅーっ……」
「……♡」
「デート行くまでずっと抱きしめてあげるから…だからゴロゴロしてよ?」
「ひゃい…♡」
「はぁ……かわいいカズ…かわいすぎ…………ふあぁ……もう少し寝よ……ね?カズ………?」
抵抗虚しくカズはエレンに抱きしめられ出かける前まで彼女と布団の中で幸せな時間を過ごした
そして数時間後……
エレンとカズはルミナスクエア、ルミナモール内にいた……
「カズこっちも着てみて」
「うーん…これも」
「これも着て」
「エレン…恥ずかしい……」
カズはエレンによって着せ替え人形になっていた…
しばらくしてモール内を散策している途中カズはエレンにおねだりする
「ぼく…エレンの試着も見てみたいな…?」
「えぇ…アタシこの前ルビー達と買ってきたばっかりだから見るものないんだよね………後…アタシがカズの試着見てたいってのもあるけど………」
「エレン?なんか言った?」
「なんでもない…カズあそこ行こ。」
「お腹空いたねぇ…」
カズはお腹を触りながらエレンに言う…
「んね……カズちょっとここで待っててもらってて良い?」
「良いけど…どうしたの…?」
「ちょっとお手洗い」
「あぁ…」
「ここで待っててよ?」
「おかのした」
しばらくしてエレンはカズをまたせている場所に向かう
「ふぅ……カズは…………は…?」
「ふーん……ナンパされるなんて……良い身分じゃん…………」
エレン、キレる…!!!
「君さ?かわいいね?」
「ウチらと一緒に遊ぼうよお」
「いや…ぼくは…彼女待ってて………」
「えー、いーじゃん彼女さん気にしないでウチらと遊ぼう?」
「そーそーこんなかわいい君をここに持たせてる彼女さんなんて放っておいてさ?」
「うぅ……」
そしてナンパされているカズを守るようにエレンが前に入り割り込む
「楽しそうに会話してるところすいませんが……今すぐ ア タ シ のカズから離れて貰っていいですか?」
「なに?あんた?」
「この子ウチらが先に狙ってるんだけど」
カズをナンパしていた2人組は不機嫌そうにエレンに言う
「はぁ……もう一度言いますけど……」
「カズは ア タ シ だけのモノなんだよ、気安くはなしかけるな」
エレンはものすごい眼光で睨みつける
そして怯んだ2人組は逃げ出した…
「…っ……!」
「やべぇ女……行こ……」
先程の女2人組も立ち去りカズは涙目でエレンに抱きつく
「エレン…ありがと……こわかった………」
そしてカズを抱きしめるエレン…
しかしどんどん力が強くなっていく……
「エレン……?痛いよ……?」
カズは困惑しながらエレンに言う……
エレンは口を開く……
「それでさぁ……カズ?なんで他の女と話してたわけ? アタシ、今冷静になれてないから気をつけて発言してね。」
ひどく冷たくエレンはカズに言った
そしてカズは怯えながら答える
「えと…エレンが行ったあと待ってたらナンパされて……断ろうとしたけど強引に続けてきて……怖くて………」
「…強引に誘われたらアタシ以外にホイホイついて行くんだ…?カズは」
「ぇ、エレン…ごめん……なんでもするから…許して………」
涙目になりながらエレンに謝るカズ
しかし先程カズが言った言葉によりエレンの目は冷徹なものから捕食の目に変わっていた……
「ふーん…なんでするんだ……んじゃついてきて。」
エレンはカズ引っ張りルミナモールを出る
そしてルミナスクエアを横切りホテルに入る
しかも普通なホテルではなくラブリーな方だ……
「へ…?エレン…?なんでホテルのなかに………なんか言ってよぉ……」
カズは困惑しながらエレンに聞くしかもエレンは答えない
エレンはカズの手を引きホテルの部屋へ連れ込む
そして部屋に入ると同時にカズをベッド押し倒し抱きしめた
「エレン……?」
いつもの様子と違うエレンにカズは言葉をかける
エレンは震える様に答えはじめた………
「アタシ心配した……カズが取られちゃうんじゃないかって………」
「アタシ…ホントはカズにはアタシとルビー達以外話して欲しく無いしあって欲しくない……」
自身の独占欲を吐き出すように……
そしてカズを力いっぱい抱きしめるエレン
「エレン…苦しいよぉ………」
「やだ…絶対離さない………カズさっき言ったじゃんなんでもするって………」
「だから……カズが苦しくても絶対に…絶対に…離さない………それに……アタシ以外と離したお仕置きもしないといけないし………」
「お仕置き……?」
「そう。お仕置き…他の女がカズを見てもすぐアタシのモノってわかるぐらいマーキングするから……いいよね……?」
「跡残るは……」
「うるさい。アンタは一生…前世も来世もずっとアタシのモノなんだから良いの。ほら…始めるよ……」
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「これで終わり……。カズぴくぴくしちゃってかわいい………」
「ひぁ…」
ベッドの上では虚ろな目をしたカズがぴくぴくとしている……
エレンがつけたキスマーク、歯型が顔から足までカズの体の全身にところ狭しとついている……
そしてエレンはカズを抱きしめる
とても愛おしそう優しく抱きしめる
「カズ……アンタはアタシのモノだから……絶対ニハナサナイカラ……良い…カズ……?」
「ひぁい……♡」
「ふふ……ほら…ぎゅーっ…………ずっとずっとアタシの腕の中にいてよ?カズ……?」
エレンはカズを抱きしめた後呟く
「あったかい……」
後日、学校にてカズに着いた無数のキスマーク、歯型、そして尻尾で彼をホールドするエレン……
ちょっとした騒動になるのは想像に難くないだろう…