「んで、アタシのパジャマ抱きしめて寝た感想は?」
「うぅ……」
ご機嫌そうなエレンは聞く。しかしカズは顔を赤らめて答えない…
エレンはカズに抱きつき…
「ふぅ~」
彼の耳に息を吹きかける
「ひぁっ!?」
「かわいい。カズ昔から耳弱いもんね?」
「ほら…早く言っちゃいなよ…感想をさ……?」
「じゃないと……」
「ふぅ~」
「ひっ!」
カズはまたエレンに耳に息を吹きかけられビクつく
弱点ばっかり狙われてもうお手上げのカズはエレンに降伏勧告を出す
「いうから…エレンやめて……?」
カズは顔を赤らめながら言う…
その破壊力はエレンを本気にさせるのには十分だった………
「あー……ごめんカズ……」
「ちょっとそのお願いムリかも……」
「ひゃっ!?」
エレンはカズを押し倒す
「はぁ…はぁ……」
「エレン……?」
「カズがいけないんだよ……?」
「こんなかわいいから……アタシを欲情させちゃうから……」
「どうしたの……?こわいよ……?」
カズは怖がって震えてる…
しかしエレンにとっては劣情を掻き立てるスパイスに過ぎない…
「ねぇ…?エレっ……!」
エレンはカズの口を塞ぐ…
「〜〜!!!」
カズは必死にもがくが、エレンに手足を拘束されてしまい逃げられない………
「やぁッ、やだ、ぁ……う……んんっ」
カズは徹底的にエレンによって蹂躙される…
「あっ…ぅ……んっ…」
酸素…足りない……
頭ぱちぱちする………
そんなことを考えているカズなんて知らずエレンは必死にカズを貪る
カズは酸欠で意識を落としそうになる手前でエレンは彼から口を離した
「ぷはぁ……」
「はぁーっ……はぁーっ……」
「カズ、少し長めのキスしただけでこんなになっちゃって…かわいい……♡」
「もう…手加減できないけど……いいよね……?」
「ひゃい……♡」
カズももうエレンに屈服しきってしまっている
「ふぅーっ……ふぅーっ………」
「カズ…もう我慢できない……いただきます……♡」
快楽の海に溺れたカズはサメによって捕食されてしまうのであった………
________________________
「は……?」
目の前の光景にアタシの脳が理解を拒む
信じたく無い……信じたく無い……!!!
カズが…………アタシの宝モノが…………
目の前で……力なく…ぶらさがってるなんて…………
「カズ……!!」
エレンは急いでぶらさがっているカズを降ろすが……
「やだ…やだ……」
受け入れたくない…受け入れたくない……
いつもあったかいカズが………
「カズ!おきてよ!!!!」
エレンは半狂乱になりながら必死にカズを蘇生させようするが………
「なんで………冷たいの………?」
「いや…ッ!!!」ガバッ!
叫びながらベッドから飛び起きる………
「はぁーっ……はぁ…」
「最悪………」
ほんとに最悪な気分……
夢で……夢で…………!!!
「…ッ!……思い出したくもない……」
しかし…カズは満足そうな寝顔でアタシの尻尾に抱きついてすやすやと寝ている……
「よかった………」
エレンはそう言うと尻尾に抱きついているカズを自分の隣まで連れ戻す………
「ぎゅーっ……」
「あったかい……カズ………」
カズの体温を感じる……
あの悪夢と違ってちゃんとあったかい…
アタシの温もりはちゃんとそこにいる………
「アタシが守らないと………」
「絶対に守らないと………………」
エレンはしっかりとカズを抱きしめ眠りにつく…
絶対に離さないように………
「ぅぅう……朝……?」
「はぁ……おきよ……」
エレンはベッドから起き上がる
「カズ…かわいい……」
カズはまだすやすやと寝息をたてている
アタシはめんどくさい朝の支度を終え寝室に戻る
「カズは…まだ寝てるね……」
「よし……」
エレンはカズの手足を手錠で拘束する……
「アタシが……行ってるうちに……夢で見たようなことされたくないし………」
「これも…カズを守るため…………」
そう言いつつも結局は………
「アハハ……アタシって最低だな………」
自己嫌悪で嫌になる……
「だけど……カズはアタシが守らないと………」
「はむっ…」
アタシはカズの首筋に噛み付く……
「はぁ…綺麗に着いた……」
「いってきます。カズ」
アタシは寝てるカズにそう言い家を出た……
「やぁ!エレン!久しぶりだな!やっぱりオレたちの部活に入ってくれないか!?」
「あー…えっと遠慮しとくよ……」
「エレン!私達のサークルに入って!」
「アハハ…」
「はぁ……」
「エレン!久しぶりの学校なのにもう疲れてるの?」
「ルビー…これ見ればわかるでしょ…?」
エレンはそう言い机の上に散らかってる勧誘のビラを指差す
「アハハ…やっぱりモテモテだねぇ……」
「カズ以外からモテたくないんだけど……」
そうエレンは不満げに漏らす
「ほんとにエレンはお嫁くんにゾッコンだねぇ」
「お嫁くん……?」
「ああ!お嫁くんって沖田くんのことだよ。ほら?いつもベタベタじゃん?」
「というかエレンもお嫁くんも暫く休んでたけどなんかあったの?というか今日お嫁くんは一緒に居ないの?」
「ルビー…質問は1個づつにして……」
「ごめんごめん」
「はぁ…ほんとに分かってるのかな……」
「というかさっきの質問だけど……全部終わったら全部言うから今は答えられない。」
「えぇ!!!」
「ルビーうるさい……ちゃんと終わったら説明するから…」
「約束ね…?エレン?絶対だよ?」
「わかったから……ほら席戻る…」
アタシはそう言いルビーを席に戻す
「はぁ…」
机に突っ伏す…久しぶりの学校……
家に置いてきてるとはいえ……
「カズがいないとつまんない……」ボソッ
そして退屈な授業を終え放課後……
エレンの姿は校長室にあった……
「これ…証拠。んで言い訳は?」
「い、いや!オレたちは沖田くんと戯れてただけで…」
「な?みんな?」
数人の男子が頷く…
怒りが湧く……
「ただ…戯れてたら…こんなケガするわけ無いじゃん!」
エレンは思いっきり机を叩く…
「エレン、よしなさい…」
隣に座っているライカンは激昂しているエレンを宥める
「野蛮な子…」
男子達の保護者達はヒソヒソとエレンを非難する…
そして……
「エレンさん…?あのね?この達も理由もなく暴力を振るう訳が無いと思うんだ。だからね?沖田くんにも原因があるんじゃないんかな?」
担任はカズを苦しめた忌々しい連中を庇う……
そしてそれに乗っかる保護者たち……
「そうよ!うちの子が理由もなくやるわけ無いわ!」
「名誉毀損よ!」
「沖田って子が悪いんじゃないの?」
意味がわからない………
怒りでどうにかなりそうだ………
アタシが拳を握りしめているとボスが耳打ちしてくる……
「エレン…ここは私に任せて下さい…」
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「ボス…ありがと…」
アタシはボスにお礼する…
「いえ…流石に私も頭にきましたので。いやはや…感情を制御できないとはまだまだ私は未熟です。」
校長室での話し合いだか結果的ににいじめ連中は全員退学もしくは転校
隠蔽した教師は異動となった
ここまで話を纏められたのはボスのおかげだ
ボスには感謝してもしきれない……だけど…………
カズが受けた痛み……恐怖……苦痛、傷は絶対に消えない………
絶対に……許さない………
絶対に…………
「エレン。」
「なに…?ボス…」
「お互いに感情を制御出来るようになりましょうね、それと……」
「それと?」
「いえ、何でもありません。」
「?」
変なボス…だけど感情を制御か………
アタシにできるかな……
そんなことを考えながらアタシとボスは帰る
「んじゃアタシ家着いたから…ボス、今日はありがと。」
「えぇ」
アタシはボスと家の前で別れた
アタシはカズが待つ部屋に戻る…
「ただいま…」
玄関を開けて中に入るとすすり泣く声が聞こえる……
「…ッ!!!」
アタシは気づいたらカズがいる寝室まで走っていた…
「カズッ!!」
「ぇ、れん…?」
アタシが勢いよく寝室に入るとそこには…顔をぐちゃぐちゃにして泣いているカズがいた
ゾクッ…
「ひっく…エレン…どこ行ってたの…?」
「こわかったよ……ぐすっ…」
ゾクッ…ゾクッ……
アタシは泣いているカズを抱きしめる……
「エレン…寂しかったよ……」
カズは泣きながらアタシにしがみつく……
カズはもうアタシが………アタシが側にいないとダメなんだ……
アタシに依存しきってるんだ…
「カズ…ぎゅーっ……」
「エレン…あったかい…あんしんする……」
あぁ…アタシが抱きしめただけなのに安心しきって蕩けてる……
とっても愛おしい………
カズ……絶対にアタシがまもるから………
絶対に……ゼッタイニ…………
ゼッタイニハナサナイカラ……♡
ひとまずカズのいじめの件には終止符が打たれたがより依存を深めあった2人………
一体どうなることやら…………