第4話 出会い
(ネット配信では「彼らが出会った時」、ノベライズ本では「二人が出会う時」というタイトルになっています)
第3話のドンヒョクたちが部屋に入ってくるシーンからまた始まる。ベルボーイが出て行ったあと、
レオ「ラスベガスで会った女か?」
ドンヒョク「うん」
この「うん」が渋くてステキ。韓国語でも「うん」は「うん」なのね。
「ほっほぉ~」と意味深な笑い方をするレオおじさん。
ドンヒョク「変な想像をするな」
レオ「だいたい、ホテルの従業員の女ってのは、マンハッタンで悟ったんだが……」と、自分の経験を披露しようとするが、
ドンヒョク「忠告なら必要なときに」
バシッと言っちゃう表情が厳しくていいわ。気まずく謝るレオ。「遅くなる。荷物の整理をしろ」って部屋を出て行くドンヒョクですが、まさか自分のパンツもレオに整理させる気ですか? いや、そこまではさせないか。見ていてちょっと悩んでしまったのでした(^^;)
ブッブ ブブブブ ブッブッブ♪ って、ドンヒョクには似合わないBGMだな~と思ったら、次のシーンがかぶさってるのね(^^;)
サファイアヴィラの隣の部屋で行われているユンヒの誕生パーティー。楽しく踊っているウンジュと男たち二人をよそに、バラの花びらを二つに裂いてユンヒは物憂い顔で溜息。彼女の美しさに見とれるヨンジェ。
隣の部屋のあまりのやかましさにホテルに苦情の電話を入れるレオ。
「あいつらの口を塞いで寝かせるか、ガンを持って来い。全部まとめて撃ち抜いてやるわ。プリーズ」
レオが自分の部屋の名前を告げるとき、ネット配信でもDVDでも字幕では「スターライト」となってますが、「サファイアヴィラ」の間違いですね。スターライトはドンヒョクがジニョンとの待ち合わせに指定した場所だもん(濃いファンはここまでツッコムんじゃあ。( ̄△ ̄#)
ウラー)。
バルコニーに出て会話するユンヒとヨンジェ。なんとか彼女と親しくなろうとあれこれ話題を振るヨンジェだが、血液型でも星座でも相性は悪く、興味のある映画のジャンルも違う。
ちなみに血液型による性格判断や星座占いは日本から入ってきたもの。韓国では四柱や十二支の占いが主流だとか。
ヨンジェがこのホテルの社長令息であることを知るユンヒ。まったく共通点のない二人かと思われたが、片親が亡くなっていることは同じ。父親とはソリが悪かったと話すヨンジェ。でも、亡くなってしまうと無性に会いたい。おまえは? と訊かれて、「父の話はやめて」とはねつけるユンヒ。
その頃、部屋の中では男たち二人がカクテルグラスに薬を仕込んで悪だくみ。これを女の子に飲ませようっていうのね。悪いやつとつき合ってるなあヨンジェ。
さて、スターライトでは2杯目のブルーマルガリータに手を伸ばすドンヒョク。待ちぼうけをくっています。こんないい男を待たせるなんて、なんて罪作りなのっ。
ところで、ドンヒョクって従業員に対して意外と低姿勢。注文したものを持ってきてもらったり、勘定を支払ったり、ありがとうございましたと声をかけられるたびに軽く会釈を返している。紳士的でいいといえばいいんだが、彼のような種類の人間は、ホテルの従業員なんて背景と同じっていう感覚で、いちいち会釈したりしないんじゃないのかな、と、ふと思った。韓国の習慣でしょうか。
その頃、ジニョンは洗濯物が紛失したという客の対応に追われていた。金持ちを鼻にかけて高飛車にものを言う客に、くすねて売り飛ばしたのかもしれないから従業員を調べろとまで言われ、かろうじて怒りを抑えるジニョン。客商売って大変。
自分の給料から弁償すると謝るハウスキーパーに、総支配人はホテルが弁償するって言ってたから気にしなくていいのよ、と笑うジニョン。ちなみに紛失した服の値段は数百ウォン(数十万円)。支配人であるジニョンの給料の倍以上する。
なじみだったボイラーマンは2ヶ月前に辞めたため、ボイラーの修理にみずから立ち会っていたテジュンのところへベルボーイのヒョンチョルがレオの苦情を伝えにやってくる。ほんと客商売って大変。
(ここはDVDやネット配信ではボイラーの音でセリフは聞こえないが、よみうりTVの吹き替えだとセリフが入っている)。
サファイアヴィラでは薬がきいてフラフラになっているユンヒとウンジュ。男たち二人はヨンジェの顔をケーキにつっこませてクリームまみれにしてしまう。帰ると言うユンヒに送っていくから待ってろと言ってシャワーを浴びに行くヨンジェ。その間に女の子をいただいてしまおうと企んでいる男たち。ほんとに悪いやっちゃな~。
ベロベロに酔っ払っている上に薬が効いて起き上がれないウンジュを残して、自分だけ帰ろうとするユンヒの行動が解せないんだけど、自分もフラフラで友達のことまで考える余裕がなかったんでしょうか。無理に引きとめようとする男の頬を平手打ちし、キレた男に寝室に連れ込まれてしまう。危うしユンヒ! のんびりシャワーなんて浴びてる場合じゃないぞヨンジェ。
誰もチェックインしていないはずなのにと不審がりながら駆けつけるテジュンとベルボーイ。ユンヒもウンジュも薬を飲まされた割にはかなりしっかりしてるのが疑問なんですが、まあいいとして。部屋に飛び込むテジュン。ユンヒが連れ込まれた寝室のドアを開け、男を張り倒して彼女を救出。かっこいい! 正義の味方、ハン・テジュン参上!
ユンヒに自分の上着を着せかけ、寝室から連れ出したところへシャワーを終えたヨンジェが登場。間の悪い男(^^;) 「説明は後で聞く。待ってろ」と言い残し、倒れたユンヒを抱いて出て行くテジュン。
「ユンヒに何をした?」と悪友を問い詰めるヨンジェ。「何だよ。いつもと同じことだろ。ホテルの部屋で飲んで、最後はお決まりのコースさ」と、悪びれもしない友達にパンチを食らわす。
いいぞ、もっとやってやれ! ……っていうか、いつもこんな悪いことをしてるんか(^^;) 薬を使ったのは初めてだと思うけど。悪い友達とは手を切りなはれ。
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| こうやって常にメインキャストの後から心配そうな人のよさそうな顔で見守っているヒョンチョルくん。彼が癒し系と呼ばれるゆえんです。 |
大ごとにしたくないというユンヒの希望で、客室ではなく総支配人室へ運び込むテジュン。これがあとあと揉め事を引き起こす事になるのよ~。
関係ないけど、掛け布団をめくってくれと言われてめくるベルボーイのヒョンチョルくん、狭いけどちゃんとテジュンの後から回って行ってます。マナーが行き届いてるね。さすがです。
サファイアヴィラのバルコニーで、大変なことをしてしまった……と後悔に身を焼くヨンジェ。ずっと反省してなさい。悪友たちはきっと先に帰したんだろうね。顔も見たくないよね。
灯りのほとんど落ちた支配人室。トラブルの連発で疲れ切った足取りでジニョンが戻ってくる。パソコンの画面に開かれたワードパッドには、「スターライトから何度も連絡がありました」とのメモが。思い当たる節がないジニョン。
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上から、
#2618(部屋番号)
シン・ドンヒョク
Frank とサインしてます。 |
スターライト。勘定にサインするドンヒョク。それを下げようとした女性従業員が手を滑らせてパタッと一度テーブルに落としたのは、きっとドンヒョクのかっこよさに緊張したからに違いないわ(笑)
デスクの上のメモを手に取るジニョン。「フランク……これ何?」
フランク? フランク? ……ああ! と、やっと思い出すんだけど、な~んであんないい男を忘れるの!?
まあ、LAで数日前に会った男が、まさか今ソウルにいるとは思いもよらないだろうけど。
急いでスターライトに電話するが、ちょうど入れ違いでドンヒョクは出て行ってしまう。
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| ↑ ミョ~にきれいなグラスの縁 |
ここでツッコミ。Yahoo掲示板の「ホテリアー」#1528 2004/10/13 14:34投稿でhotelierisgoodさんが指摘してたんですが、従業員が2杯目のブルーマルガリータをテーブルに置き、空になった1杯目のグラスを下げるのですが、このグラスの口がミョーにきれいなのです。
普通、ブルーマルガリータはグラスの口の部分にレモン汁を塗り、塩の上に伏せて、スノースタイルというものにします。塩を雪に見立てるんですね。
飲むときにちょっと塩を口にしながらカクテルを味わうわけなんですが、ここがものすごくキレイなんです。まるで舐め回したようにキレイ(笑)
そこで、「ドンヒョク グラスペロペロ疑惑」がファンの間で生まれました。 ←どんなんや;
いったいどんな飲み方をしたら、あんなにグラスがきれいになるのか? やっぱりグラスをぐるぐる回しながらペロペロ舐めまわしたのか? なぜそうまでして塩を舐めたかったのか? 単なるケチ(残すともったいない)? 異常な塩好き? 無意識の塩分補給(ジニョンを待って緊張して汗いっぱいかいたから)?
答は見つかりません。 ←当たり前だよ
さてさて、フロントに電話してドンヒョクの部屋を聞き出すジニョン。サファイアヴィラまで駆けつけるが、時間を考えてドアの前で思いとどまる。いったん帰りかけてまた向き直り、挨拶の練習をするジニョン。初めのうち英語で言っているのが不思議。韓国語通じるのにね。
ジニョン「こんにちは。ソウルホテルへようこそいらっしゃいました」
ドンヒョク「光栄です」
知らない間に後に立って聞いているドンヒョク。いや~お人が悪い。取
り澄ました営業用の笑顔より、ずっこけた素顔ばかりドンヒョクに見られてしまうジニョン。
ジニョン「お出かけだったんですか?」
ドンヒョク「ええ。誰かさんを1時間も待って、すっぽかされたんです」
いや~ん、ますますお人が悪い。目を閉じてフッて笑う顔がステキ。再会の握手を交わす二人。
ちょうどそのとき、懐中電灯を持って見回りに来たテジュンが。懐中電灯を消して、隠れるようにその場を去る。まずいところを見られちゃったな。
テジュンが振り返るときの、地面をなめるような頭の回転のさせ方が渋くていいですね。おじさんの魅力?(笑)
テジュンはひとり、テニスコートへ。ふてくされたヨンジェに事情を聞き、「ここを金持ちのバカ息子用の安ホテルにする気か?」
そうだ、もっと言ってやれ!
テジュンの言葉に反発するヨンジェ。ホテルにかまけて子どものことは後回しだった両親への反感や社長令息という名前に釣り合わない自分への劣等感なんかで投げやりになってるんだね。こういうところはユンヒと一緒。
好き勝手やりたかったら実力をつけろと言うテジュン。
「俺が総支配人になったら、おまえは永遠にベルボーイだ。その前にクビになるかもな。よく覚えておけ」
ドンヒョクの部屋。バスローブ姿ですわよ奥様!( ̄¬ ̄) ジュル・・・ 洗い髪がなまめかしいわ。
熟睡してるレオに電話をかけ、
ハン・テジュンについて、すべての情報を集めろと指示するドンヒョク。明日までにって、寝ずに働けってことですか~?
電話のあと、時計を見て、「夜中の2時? あいつは寝ないのか!?」と叫ぶレオ。あなたのボスって鬼畜ね(^^;)
ジニョンの部屋。7時起床ですね。当直明けお疲れさま。掃除機の音に無理矢理起こされるジニョン。テーブルには山のようなご馳走。掃除までしてもらっちゃって、文句を言ったらバチが当たるぞ。
ジェニーの料理の腕前に感動し、ホテルの厨房で働かせることを思いつくジニョン。
ジェニーの料理をお弁当にして、いそいそと総支配人室を訪ねるジニョン。布団を頭からかぶってなかなか起きないベッドの人物に、くすぐり攻撃。
と、飛び起きたのはテジュンならぬ見知らぬ女の子でお互いびっくり。部屋を間違えたかと思ったが、確認するとちゃんとテジュンの部屋。
怒りまくって支配人室へやってくるジニョン。ソファで寝ているテジュンを叩き起こし、「彼女は誰?」
ジニョン「あなたの部屋のベッドで、あなたのシャツを着て寝てた」
テジュン「あ~あ」
ジニョン「あ~あ?」←このやりとり好きです。
事情があったんだと言葉を濁すテジュンに、女性問題で辞めさせられたのに、また女? と、噛みつくジニョン。どう見ても仕事上の忠告というより嫉妬ですな。ジニョンがよくやるこのヒステリックな機関銃トーク、私はちょいと苦手なんだぁ(^^;)
余談ですが、「うんざり」って韓国語で「チグチグ」って言うのね。二人がむきになってチグチグチグチグ言い合うのがユーモラス。
お弁当も食べずに出て行くテジュン。そりゃこんだけキーキーキーキー怒鳴られたらイヤになるよねえ。なんでこんな女に惚れてるんだ? M?(^^;)
廊下でベルボーイのヒョンチョルからユンヒの着替えを受け取るテジュン。「くれぐれも昨日のことは内密に」って、オ支配人が後で聞き耳立ててますよ~っ。波乱の予感。
ユンヒのところへ着替えを届けに行くテジュン。ノックしなくていいのか? 年頃の女の子がいるんだぞ。警察に届けますかと訊かれて、昨日は何事もなかったことにしてくれと頼むユンヒ。二人だけの秘密ですね。
部屋を出て行くテジュンを物陰からじっと見ているオ支配人。そこへイ支配人が。
「あなたが何をしようと、もう総支配人の人事は決まってしまったことよ」と忠告する。
と、総支配人室から出てくるユンヒの姿。あわてて隠れるオ支配人。このとき一緒に引っ張り込まれるイ支配人の表情がおもしろい。
憧れのハン・テジュンの部屋から女が。「見たか? あれがハン・テジュンの正体だ」とオ支配人に言われてショックを受けるイ支配人。
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| 汗が光ってます |
ホテル周辺をジョギングするドンヒョク。まさに自己管理に厳しいビジネスマンですね。着ぶくれした冬ソナのヨンジュンssiばかり見た後だったので、初めて見たときは生足がまぶしかったですわ。
レオからタオルとミネラルウォーターをもらうドンヒョク。さっそくハン・テジュンの調査結果を聞く。
レオは夜中に調べたの? 家族関係や経歴なんて夜中に調べられるのかな? テジュンに対する従業員の反応は早朝に聞き込みに回ったのだろうか。不審に思われなかったのかな。
と、いろいろ疑問に思うけど、まあ、秘密の調査ルートがあるんでしょう、きっと。
テジュンが女性問題で3年前に辞めたことから「女はトラブルの種だ」と、チクッと皮肉を利かせるレオ。ホテルの女従業員に入れ揚げる相棒に、これからも機を見てはこんなふうに反撃するところが見られます。
ソウルホテルを出るユンヒ。昇りと下りのエスカレーターですれ違うヨンジェを見つけ、思いっき
り怖い顔でにらみつける。焦るものの客の荷物を運んでいるので彼女のもとへ行けないヨンジェ。
外の階段でドンヒョクとぶつかったユンヒは持っていた睡眠薬を落としてしまう。拾ってくれたドンヒョクの手から薬を引ったくると、にらみつけて立ち去るユンヒ。彼女を見送りながら謎の微笑みを残すドンヒョク。
ユンヒの家。外泊した娘にキム会長が激怒していること、夕べは一睡もしていなかったことを家政婦から聞かされるが、信じないユンヒ。部屋に戻って着替える。けっこうグラマーですね。むちっとして肉感的。
武骨なテジュンが揃えさせただけあって、サイズが合ってなくてぶかぶかのジーンズに微笑むユンヒ。29インチでぶかぶかって……サバ読んでる?(^^;)
そのとき携帯に電話が。ヨンジェだとわかると、「最悪のパーティーをしてくれたホテルボーイ?」と痛烈な言葉。謝罪の言葉も受け入れず切ってしまう。まあ当然ですね。そのあと再びかかってきた電話を切ると、バッテリーをもぎとって放り投げてしまう。
厨房。ジェニーの作ったお弁当を食べている料理長。テジュンとの喧嘩が尾を引いて溜息ばかりのジニョン。テジュンと喧嘩したのかと図星を指される。テジュンが可愛い料理長はこの二人がうまくいくことを願っている。
話題を変えて、ジェニーの料理の才能を売り込むジニョン。いくつだと訊かれて、「22歳です。韓国で言うと23歳」。そう、韓国では年齢は数え年なんです。
「兵役は終わっているのか?」にもお国柄を感じる。男性は19歳以上になれば2年間ほど軍隊に入る。病気や3代続いた家の跡取息子などの理由で免除になることもあるが、ほぼ全員に課せられた義務。
除隊になるときはテコンドー初段の腕前になっているという。だから韓国の俳優ってガタイがいいのね。
ジェニーが女と聞いてダメだと断る頑固な料理長。「厨房は戦場だ。女には務まらん」
反発するジニョン。そのとき、当直支配人である彼女のもとへ、紛失事故が起きたと緊急連絡が入る。
客室に駆けつけると、ハウスキーパー二人がうなだれており、女性客が時計と指輪がなくなったと言って息巻いている。にこやかに応対しながらも、紛失したものの責任は負えない、規則ですからと答えるジニョンだが、客は到底納得しそうにない。部屋を出てハウスキーパーたちと頭を抱えるジニョン。
「ところで、イ・スンジョンさんは?」
ハウスキーピング担当のイ支配人はクリーニング倉庫で涙にくれていた。3年も待ったのに、テジュンの部屋から女が出てくるなんて……と泣きじゃくっている。
「この大変なときに何をノンキに少女漫画をやっているのよ」とジニョンはカンカン。
「当直支配人だからって先輩にその態度は何よ?」とやり返すイ支配人。当直支配人になれるというのは出世なのね。
日頃から仕事をさぼるイ支配人のことをよく思っていなかったジニョンと、生意気な後輩が腹に据えかねていたイ支配人の積もりに積もった怒りが爆発。つかみ合いの大喧嘩になってしまう。
イ支配人「あんた一人で働いているとでも思ってるの? あんただけが支配人なのかっていうのよ」
ジニョン「あんたも支配人なら支配人らしくしなさいよ」
イ・支配人「あんた、私にタメ口きいたわね」
と、目上の人にパンマル(タメ口)をきいたことにスンジョン女史は怒る。
設定ではジニョンは20代後半、イ・スンジョンは30代後半ということで10歳も違うのね。そりゃ後輩に昇進で先を越されてテジュンまで取られたら悔しいよね。えっ、それじゃ30代前半の設定であるテジュンよりスンジョンの方が年上ってことになるのね。これは意外!(」゜ロ゜)」
ハウスキーパーたちが止めに入ってやっと正気に戻った二人だが、髪はくちゃくちゃ、服はボロボロと惨憺たるありさま。
従業員用の階段の踊場で頭を冷やすジニョン。そこへ偶然、テジュンがやってくる。
「さっきは悪かった。彼女はヨンジェの友達で、昨日、ちょっとした事故があって泊めたんだ」と訳を話すが、身も心も最悪の状態のジニョンは「関係ないわ」と言い捨てて行ってしまう。
この二人、どうもタイミングが悪いなあ。
女子ロッカーでストッキングを替えるジニョン。韓国のストッキングはパンストじゃなくて片足ずつ穿くのね。ずり落ちてこないのかしら。
別館のお客様から呼び出しがあったと聞いて、イヤ~な顔をするバチ当たりなジニョン。喜ばんかい。
サファイアヴィラ。部屋に通され、ドンヒョクが後にいると知らずに待っているジニョン。声をかけずに咳払いで知らせるドンヒョク。咳払いの音も魅力的(笑) ニットを着ているのでマッチョな体の線がよくわかる。
一緒にお昼を食べようとフランス料理を用意して待ってたのね。
「ホテル内でお客様と個人的な時間を過ごせない規則が」と断るジニョン。
「そうですか。それじゃ外でなら大丈夫ですね」と、どこまでも諦めないドンヒョク。女性を口説くにはこのしつこさが大切なのですね。
コソコソ覗いているレオがなんだかおかしい。
断りきれずにジニョンが案内したのはカルククス(うどん)のおいしい安食堂(1杯4,000ウォン(約400円))。
まさかこんなところに連れてこられるとは、と目を白黒させているドンヒョクがかわいい。
ジニョンはちょっとがさつ過ぎるな~。飾り気がないながらも品良くというのが理想なんだけど。
ドンヒョクの器に味噌を入れてやり、こうやって食べるとおいしいんです。イタリア料理も顔負けですと勧めるジニョン。
「あなたと会うとなぜか……」と笑うドンヒョク。硬い鎧を脱ぎ捨てて、素のままの自分に戻れるようだと言いたかったのかもしれない。
「私の顔、変ですか?」と、ふと気づいたように鏡をのぞきこみ、歯をイーっとむき出して、ネギがついてないか調べるジニョン。だからもうちょっと上品にってばぁ;;
そんな彼女を見て微笑むドンヒョク。素朴なやさしさに満ちた笑顔がステキ。今ではもう見られない歯を矯正する前のヨンジュンssiの笑顔ですね。前歯2本がちらっと唇からのぞいて、冷徹な企業戦士にちょっと隙ができる感じの童顔がかわいいです。
サファイアヴィラへの帰り道。
ドンヒョク「ホテルの仕事は大変でしょ。いろんな客を相手にして」
ジニョン「大変です。ドンヒョクさんのお部屋、1泊で私の給料の何倍もするんです。
そんなお客様を相手しながら、私は安食堂でお昼を。
お客様の前でイヤな顔はできないし。
手足がしびれるほど走り回って、
でも、返ってくる言葉は不平不満ばかり。
なのに、やりがいを感じるんです
私たちはプロですから」
ドンヒョク「不公平だとは思わない?
1ヶ月の給料より高い部屋を1晩で使う人が
いる」
ジニョン「初めは思いましたけど今は違います。
その人たちにはその人たちの人生があって、
私には私なりの人生があるから平気です。
いくらお金があっても、他の人に私の幸せは買えません」
(※ サファイアヴィラは1泊 96,000円。もしもドラマの中でも同じ金額だとしたら、ジニョンの給料は日本の感覚ではものすごく安いということになる)
微笑むドンヒョクだけど、彼にとってはカルチャーショックだっただろうな。初めて見たときは、ただ単に大富豪の男が自分の知らない世界、自分の知らない価値観を示されて衝撃を受け、物珍しさも手伝ってジニョンへ一気に傾斜していったんだと思った。
だけど、ドンヒョクの生きてきた半生を知った上で改めて見てみると、また違った点に気づく。
彼はずっと恵まれた生活を送ってきたわけじゃない。きっとそんな自分の人生を恵まれた人と比べて不公平だと感じていたのではないだろうか。だからこそ、富への反発と憧れを糧に、のし上がることができた。
なのに、目の前にいるこのホテル従業員の女性は、自分には自分なりの人生があるから平気だと言う。莫大な富を持つ彼でさえ、彼女の幸せは買えないと言う。こ
の底抜けの明るさがもたらすプラス思考、ちっぽけなことに楽しみを見出す才能、すべて自分にはないものだけに、彼にはジニョンがどんなにかまぶしく輝いて見えたことだろう。
次の言葉を待っているジニョンに、ドンヒョクはあえて言葉をかけない。わざとそっぽを向いて微笑んだまま立っている。そしてジニョンからの言葉を催促するように、あの咳払い。
ここでドンヒョクは恋の駆け引きの手管として、今度はジニョンから誘うように仕向けたかったんだと思う。また会いたいと彼女の口から言わせたかったんだと思う。
沈黙に耐えかねてジニョンが口を開く。
「ソウルは初めてですよね。市内観光はいかがですか」
続く言葉はきっと、「では私が案内します」だとドンヒョクは期待したんだろうね。
なのに、「では、観光案内をお送りします」
そして、次に会う約束を取りつけることもなく、お昼のお礼を言ってさっさと走って帰ってしまう。
今まで彼に近づいてきた女たちはみんな、わずかなチャンスを捉えて、少しでも彼に気に入られよう、取り入ろうとして群がっていたんだろう。
だけどジニョンはあくまで客と従業員としての垣根を取り払おうとはしない。飾り気のない性格とともに、彼にとっては予測のつかない相手、調子を狂わされる相手なんだろう。
調子が狂うということは余裕がなくなるということだ。何事においてもそうだが、調子を狂わされた方が負け。相手のペースに巻き込まれた方が負けなのだ。この恋はまずはジニョン優位でスタートしたのだった。
夜、バルコニーでスコッチ片手に物思いに耽るドンヒョク。
ドンヒョク「レオ、幸せって何だと思う?」
レオ「Blondie, 36, 24, 36 and blue eyes」
(金髪で36、24、36で青い目…36、24、36というのはマリリン・モンロー型スリーサイズ。単位はインチ)(※)
茶化すレオに、
ドンヒョク「冗談抜きで」
レオ「金持ちでいい暮らしをしていて、社会的地位があるってことか」
予測された答だ。そう、人は皆、それを幸せと言うのだ。
ジニョンのことで頭がいっぱいのドンヒョクだが、同時に冷静に醒めた部分は仕事のことで回転している。
「このホテルで味方につけられる奴を探せ。ハン・テジュンが総支配人になるのを阻止できる奴を」
ソウルホテル乗っ取り計画のスタートである。
(※ レオの英語のセリフはシナリオ本では「ワン、トゥー、スリー、シックス、トゥエンティフォー、サーティーシックス、アンド…」となっているので、てっきりカードゲームかとギャンブルに疎い管理人は思いましたが、正しくは上に訂正した通り、金髪美女のことを言ってたんですね。こっちのほうがずっとしゃれてます。教えてくださったモッチンオンマさん、本当にありがとうございました。 2004.8.1記)
(よみうりTVの吹替え版では「ブランデー。36年もの、24年もの…。そしてブロンド娘」と言っているそうです。意図的に変えたのか、はたまた誤訳か……? 情報をくださったjinionnさん、ありがとうございました。 2004.8.5記)
次回は第4話「そして彼らは笑った」。総支配人の椅子を巡る攻防とホテル外でのドンヒョクとジニョンのデートの回です。 |