データシートも何も付属していないので、直流特性を少し測ってみました。 DC/DC の動作自体は入力電圧が 2.5 V を超えたあたりから、12.0 V を出力し始め、6.0 V までの動作を確認しました。 入力電圧に対して出力電圧は安定していますが 4.5~5.5 V が適正な入力電圧範囲だと思います。(グラフ参照)
出力は 12 V / 1 A 程度までで、出力が 1 A を超えたあたりで出力制限がかかります。負荷が減ると自動復帰しました。 瞬間的な過渡電流に対しても出力制限がかかるようなので、あまり大きな出力キャパシタはついていないようです。 負荷によっては過渡電流用の大容量キャパシタやノイズフィルタを追加する必要があるかも知れません。
雑負荷の例として、12 V 動作のデコレーション用 LED テープライト・ドライバを作動させてみました。 5 V×1.4 A 程度の入力電力では本体はほの温かい程度で安定に動作していました。
【警告・重要】 負荷によって挙動が変※なので過渡特性を測定してみました。 ※ ZL: 20Ω の抵抗負荷(12 V / 0.6 A 相当) を接続した状態では、低電圧ロックアウトがない(低すぎる)ため 15 W (5V-3A) クラスの USB 電源では過電流保護が作動し入力が約 3.3 V - 3.5 A で出力が 10 V - 0.5 A 程度になって安定出力に至りませんでした。 測定は実験用電源 (5 V - 5 A 設定) から入力し、USB コネクタの箇所にデカップリング用の 470 μF の固体アルミポリマー電解コンデンサと 0.22 μF のメタライズド積層フィルム(ポリエステル)コンデンサを繋いであります。 測定波形: 左上:無負荷での電源投入時の特性 右上:20Ω負荷での電源投入時の特性、但し入力過電流保護 (> 4.9 A) 作動あり 左下:20Ω負荷での通常時のリプル電圧と周波数 右下:20Ω負荷→無負荷時の異常電圧 結果: ・無負荷では素直に起動するものの、20Ω負荷では起動時に 5 A の電流制限がかかりながら起動しました。 ・20Ω定常負荷でのリプル電圧は約 1.3 Vp-p, スイッチング周波数は約 1 MHz でした。 ・20Ω定常負荷から負荷と取り外したときに 18 V を超えるような大振幅のスパイク電圧が2回発生します。 過渡電圧的に 12 V + 20 % の 14.4 V 程度は許容したとしても、12 V - 1 A 負荷を謳っているような製品で 0.6→0 A の負荷変化で 16 V を超えるような過大な電圧の発生は電源関連製品としては許容しがたいものがあります。 電子技術者的には、特に不測の負荷故障あるいは USB 電源故障を避けたいのであれば、この製品の使用はお勧めできません。 【追記】 分解してみたところ、中身はステップアップスイッチングレギュレーターの評価用基板あるいはモジュールみたいなものであって、入出力にノイズフィルターや保護素子等は一切ついていないもので、EMC試験をすると一発でアウトになるような代物です。こんなものモジュールみたいなものを昇圧ケーブル製品として売るのも迷惑だし、使うのも世間迷惑です。 でも、電子工作用に分解して入出力にノイズフィルタや電解コンデンサ保護回路等をつけて使うのはありだと思います。参考にこの回路相当の回路図を掲載しておきます。
データシートも何も付属していないので、直流特性を少し測ってみました。 DC/DC の動作自体は入力電圧が 2.5 V を超えたあたりから、12.0 V を出力し始め、6.0 V までの動作を確認しました。 入力電圧に対して出力電圧は安定していますが 4.5~5.5 V が適正な入力電圧範囲だと思います。(グラフ参照)
出力は 12 V / 1 A 程度までで、出力が 1 A を超えたあたりで出力制限がかかります。負荷が減ると自動復帰しました。 瞬間的な過渡電流に対しても出力制限がかかるようなので、あまり大きな出力キャパシタはついていないようです。 負荷によっては過渡電流用の大容量キャパシタやノイズフィルタを追加する必要があるかも知れません。
雑負荷の例として、12 V 動作のデコレーション用 LED テープライト・ドライバを作動させてみました。 5 V×1.4 A 程度の入力電力では本体はほの温かい程度で安定に動作していました。
【警告・重要】 負荷によって挙動が変※なので過渡特性を測定してみました。 ※ ZL: 20Ω の抵抗負荷(12 V / 0.6 A 相当) を接続した状態では、低電圧ロックアウトがない(低すぎる)ため 15 W (5V-3A) クラスの USB 電源では過電流保護が作動し入力が約 3.3 V - 3.5 A で出力が 10 V - 0.5 A 程度になって安定出力に至りませんでした。 測定は実験用電源 (5 V - 5 A 設定) から入力し、USB コネクタの箇所にデカップリング用の 470 μF の固体アルミポリマー電解コンデンサと 0.22 μF のメタライズド積層フィルム(ポリエステル)コンデンサを繋いであります。 測定波形: 左上:無負荷での電源投入時の特性 右上:20Ω負荷での電源投入時の特性、但し入力過電流保護 (> 4.9 A) 作動あり 左下:20Ω負荷での通常時のリプル電圧と周波数 右下:20Ω負荷→無負荷時の異常電圧 結果: ・無負荷では素直に起動するものの、20Ω負荷では起動時に 5 A の電流制限がかかりながら起動しました。 ・20Ω定常負荷でのリプル電圧は約 1.3 Vp-p, スイッチング周波数は約 1 MHz でした。 ・20Ω定常負荷から負荷と取り外したときに 18 V を超えるような大振幅のスパイク電圧が2回発生します。 過渡電圧的に 12 V + 20 % の 14.4 V 程度は許容したとしても、12 V - 1 A 負荷を謳っているような製品で 0.6→0 A の負荷変化で 16 V を超えるような過大な電圧の発生は電源関連製品としては許容しがたいものがあります。 電子技術者的には、特に不測の負荷故障あるいは USB 電源故障を避けたいのであれば、この製品の使用はお勧めできません。 【追記】 分解してみたところ、中身はステップアップスイッチングレギュレーターの評価用基板あるいはモジュールみたいなものであって、入出力にノイズフィルターや保護素子等は一切ついていないもので、EMC試験をすると一発でアウトになるような代物です。こんなものモジュールみたいなものを昇圧ケーブル製品として売るのも迷惑だし、使うのも世間迷惑です。 でも、電子工作用に分解して入出力にノイズフィルタや電解コンデンサ保護回路等をつけて使うのはありだと思います。参考にこの回路相当の回路図を掲載しておきます。