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漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

熟語の読み・一字訓読(その243) 萵 蓍 蓁 蓐 蔗 

2016年04月27日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その243)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<萵:ワ、カ>
・漢検2:「萵苣(カキョ・ちしゃ・ちさ)」「萵苣(ワキョ)」・・・「カキョ」、「ワキョ」両方の読みあり。
(参考)字通・大字源には「萵」の字なし。漢字源「萵(ワ)」のみ(漢・呉音)。「カ」音読みは、大漢和と漢検2のみ。
・萵菜(ワサイ)・・・漢字源掲載熟語。
<蓍:シ、めどはぎ、めどぎ>
・めどはぎ、めどぎ:蓍萩(めどはぎ)・蓍木(めどぎ)=蓍草(シソウ)、蓍蓆(シセキ)=めどぎ草のむしろ、蓍艾(シガイ)=めどぎとよもぎ、蓍亀(シキ)=卜筮 *「蓍亀」の「蓍」は易筮のめどぎの意。 蓍筮(シゼイ)=めどぎで占う。蓍簪(シシン)=①めどぎのかんざし ②古いものを珍重する喩え。
<蓁:シン、しげ(み)、おお(い)>*漢検2「シン」のみ。訓読み掲載ナシ。
・しげ(み)、おお(い):(「おお(い)」は草木が繁って多いという意味なので同義)蓁藪(シンソウ)=草木の生い茂ったくさやぶ、蓁莽(シンモウ)=草木のしげるさま、盛んに茂ること 蓁蓁=盛んにしげるさま *「榛榛」とも書く。
<蓐:ジョク、しとね、しきもの>*漢検2「しきもの」訓読み掲載ナシ。
・しとね、しきもの:蓐寝、蓐裡、蓐中、寝蓐、蓐席、牀蓐
・その他:蓐月=胎児が出産される予定の月、うみ月。蓐瘡(褥瘡)=とこずれ、蓐医=産科医、蓐婦=産婦
<蔗:シャ、ショ、さとうきび、うま(い)、おもしろ(い)>*漢検2「おもしろ(い)」訓読み掲載ナシ。*シャ(漢・呉音)ショ(慣用音)
・さとうきび:甘蔗(カンショ)、蔗畦(シャケイ)=さとうきび畑、蔗稈(シャカン)=さとうきびの茎、藷蔗(ショショ)蔗糖(ショトウ)=砂糖 *大辞典・漢字源は「ショトウ・シャトウ」
・うま(い):甘蔗、蔗境(シャキョウ)
・おもしろ(い):蔗境(シャキョウ) *字通は「シャキョウ・ショキョウ」

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熟語の読み・一字訓読(その242) 萼 葷 葩 葆 葯  

2016年04月26日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その242)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<萼:ガク、うてな、はなぶさ>
・うてな:花萼=はなのうてな、紅萼、緑萼、萼不(=萼跗)=うてなの台座のことらしい、萼珠=美しい萼
・はなぶさ:萼片=はなびら
*他に、朱萼、嫩萼、繊萼、深萼、金萼・・・などの熟語あり(字通)
<葷:クン、くさ(い)、なまぐさ> *「葷」は、“くさい、からい菜”の意。
・くさ(い):葷菜、葷酒、葷辛 
・なまぐさ:葷肉=臭い菜と生肉=なまぐさもの、葷羶、葷腥
*俗に、牛・羊・豚の肉を「大葷」、鶏・魚・卵などを「小葷」という。
<葩:ハ、はな、はなびら>
・はな、はなびら:葩卉(ハキ)、葩蘖(ハゲツ)=花と芽(字通)、はなびらと芽生え(大漢和)、瓊葩(ケイハ)、紅葩(コウハ)、霜葩、残葩、葩華(ハカ)=はなびら、はな
<葆:ホ、ホウ、しげ(る)、たも(つ)、つつ(む)、たから、はねかざ(り)>*ホ(慣用音)
・しげ(る):葆葆(ホウホウ)=草木の茂っているさま
・たも(つ):葆守=たもち守る、そのもの。葆徳=徳を保つ、葆真(ホウシン)=本質の性を保つ、葆就(ホシュウ・ホウシュウ)=保ち守って完成する。
・つつ(む):葆光(ホウコウ)=①光りをかくす、智徳をつつんであらわさない喩え(荘子) ②かすかな光 ③大きな光
・たから:葆命=宝命、葆祠(ホウシ)=宝としてまつる、葆亀=宝亀=千歳を経た亀(*吉凶を占うのに用いる)
・はねかざ(り):葆車(ホウシャ・ホシャ)=羽蓋を立てた車、羽葆
<葯:ヤク、よろいぐさ>
・よろいぐさ:(音熟語見当たらず)

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熟語の読み・一字訓読(その241) 菘 菁 莽 萍 葭

2016年04月25日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その241)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<菘:シュウ、スウ、すずな、とうな、つけな>*漢検2「つけな」訓読み掲載ナシ。*漢字源:シュウ(漢音)・スウ(呉音)、大字源:スウ(慣用音) *“とうな”=唐菜、“つけな”=漬菜=唐菜・白菜の類
・すずな:春菘・・・大漢和・字通とも読みフリなし。「シュンスウ」でも「シュンシュウ」でもOKか・・・。
・とうな:菘菜(スウサイ)=蔬菜の名、とうな、白菜。菘圃(シュウホ)=とうなの畑、*他に字通では、温菘、晩菘、青菘・・・ 「春初の早韮(ソウキュウ)、秋末の晩菘は菜食の味として勝れる・・・」
・つけな(≒とうな):(“とうな”とほぼ同じ)
・その他:菘藍(スウラン)=草の名。藍の一種=たいせい(大青)のこと。 菘芥(スウカイ)=からし菜
<菁:ショウ、セイ、かぶ、かぶら、かぶらな>*漢検2「かぶらな」訓読み掲載ナシ。*ショウ(呉音)・セイ(漢音)
・かぶ、かぶら:蕪菁、菁根=かぶら
・その他:菁莪=人材を育成すること。菁菁=草木が青々と茂るさま、転じて、人材を育成すること。 菁羹(セイオウ)=粗菜、菁英=はなぶさ・物の美しい部分、菁華=精華=物の純粋なもの・すぐれたもの、韭菁(キュウセイ)=(大漢和)Ⅰ①にらの花、②はな、はなやか、③かぶら・かぶらな ④水草 ⑤菜の名 Ⅱ①花の盛んなさま ②物のさま ③にらの花  ・・・「秋韭冬菁」
<莽:モウ、ボウ、くさぶか(い)、くさむら、おお(きい)、ひろ(い)、あら(い)>*漢検2「ひろ(い)」訓読み掲載ナシ。*モウ(呉音)・ボウ(漢音)
・くさぶか(い):草莽(ソウモウ・ソウボウ)、莽平=草原のこと、莽莽=①草深いさま、 榛莽(シンボウ)
・くさむら:莽叢(モウソウ)=草むら
・おお(きい):莽莽=③長大なさま
・ひろ(い):莽莽=②野原の広く連なるさま、平野のさま 莽蕩=草原の広いさま 莽渺=はるかで果てしがない
・あら(い):鹵莽、莽撞(モウトウ)=だしぬけ、軽率な、魯莽、莽鹵(ボウロ)=軽々しく扱う、粗末にする。莽和尚(モウオショウ)=粗野で乱暴な僧
・その他:莽莽=④奥深いさま、莽眇(モウビョウ)=多くの微小なもの、また、深遠をいう、また、軽いさま。「莽眇の鳥」=同左。一説に、茫漠として極まりないことを鳥に喩えていうとも・・・(荘子)。 莽乾坤(ボウケンコン)=天地を罵っていう言葉、乱れた世の中。
<萍:ビョウ、ヘイ、うきくさ、よもぎ>*ビョウ(呉音)ー熟語なし *ヘイ(漢音)
・うきくさ:萍水(相遭)=うきくさと水、萍梗(ヘイコウ)=浮草、浮草のようにさすらうこと。萍寄=浮草のようにさすらいやどること=萍寓、萍挂(ヘイカイ)=浮草のようにかかる、萍草、萍藻、浮萍   *萍跡=萍迹=流浪の喩え。
・よもぎ:萍「クサかんむり+脩」(=蓚(ヘイチョウ))=草の名、艾蒿。 *「蓚(チョウ、シュウ)」等は対象外漢字。「蓚」は、“ぎしぎし、しぶくさ”のこと(大漢和) *対象内漢字での“よもぎ”に対応する音熟語はナシ(大漢和・大字源・漢字源・字通)
<葭:カ、あし、よし、あしぶえ>
・あし、よし:葭葦、蒹葭*「蒹葭、玉樹に倚る」「蒹葭蒼蒼」、葭蘆(カロ)=あし、よし=蘆葦、 葭簀(よしず) 
・あしぶえ:鳴葭
・その他:葭萌(カボウ)=遠方の民 *この「葭」は“遠い、はるか”の意。

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熟語の読み・一字訓読(その240) 荵 莠 莨 菫 萃

2016年04月24日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その240)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<荵:ジン、ニン、しのぶ、しのぶぐさ>
・しのぶ、しのぶぐさ:(邦語)=忍草
・その他:荵冬(ニンドウ・すいかずら)=忍冬=薬草の名。隠荵(インニン)=草の名(大漢和)。そばな・蕎麦菜・・・漬物にして、また、ゆでて食べる(大字源)
<莠:ユウ、はぐさ、えのころぐさ、わるいもの、みにく(い)> *漢検2には「わるいもの」訓読み掲載ナシ。
・はぐさ、えのころぐさ:莠草(ユウソウ)、莨莠=(字通によれば)たばことはぐさ
・わるいもの:莠言、莠民=悪事を働く民  *莠言⇔好言
・みにく(い):莠言=醜悪の言
・その他:莠命=教命をけがし乱す、讒莠
<莨:ロウ、ちからぐさ、まぐさ、たばこ> *漢検2は「まぐさ」訓読み掲載ナシ。
・ちからぐさ、まぐさ:莨尾=ちからぐさ(字通)、莨尾艸(ロウビソウ)=<狼尾草(ちからしば)>、莨蔵(ロウゾウ)=牛馬の飼料・ちからしば(漢字源)、蔵莨   *“ちからぐさ”=牛馬の食料なる一種の草
・たばこ:(邦語とも)莨莠(ロウユウ)=(字通)たばことはぐさ(字通)、(大字源)莨宕(ロウトウ・ひよす)と莠、ともに悪草なので善に似て実は悪いもののたとえ。・・・*“ひよす”=「菲沃斯(ヒヨス)=ナス科の一年草・・・・有毒植物」(広辞苑)
・その他:「莨宕(ロウトウ)」=毒草の名。 *各辞典によって、“はしりどころ”とも“おめきぐさ”とも・・・。「薯莨(ショロウ・ショリョウ)」=植物名。染料となる。(大字源)
<菫:キン、すみれ、とりかぶと>
・すみれ:菫花色(キンカショク)、<菫菜(つぼすみれ)>、菫菫菜(キンキンサイ)=草の名。つぼすみれ。*漢検2では当て字で<菫菜(つぼすみれ)>だが、「菫菜(キンサイ)」で野芹(のぜり)とも野芹の異称とも説明あり(大漢和・大字源・字通)、漢字源は「セロリ」だって。
・とりかぶと:菫荼(キント)=とりかぶと(=うず(烏頭))とにがな、菫草(キンソウ)=毒草の名、烏頭という。(大漢和)
・その他:菫喙(キンカイ)=毒草の名、転じて、悪人の喩え。
<萃:スイ、くさむら、あつ(まる)、あつ(める)、やつ(れる)> *漢検2「くさむら」訓読み掲載ナシ。
・くさむら:叢萃、抜萃・・・大漢和・字通ともに、「萃」は“草や草花のあつまるさま”とあり、“くさむら”そのものの意味なナシ。
・あつ(まる)、あつ(める):萃集、萃聚、抜萃、萃如=あつまるさま、萃美=よいものあつめる、萃類=同類のものがあつまる、萃萃=積集のさま、屯萃(トンスイ)=たむろし集まる(大漢和)=屯聚  *漢検2では“あつまる、あつめる”の意味のところに「抜萃」がある。
・やつ(れる):萃悪=やつれる、蕉萃(ショウスイ)=憔悴、萃辱(スイジョク)=やつれていたましい
*その他:萃蔡(スイサイ)=衣服のすれ合う音の形容(漢字源) *他に、字通などで「成萃、雲萃、英萃、遠萃、咸萃、群萃、神萃、大萃、文萃、鱗萃・・・」等の熟語あり・・・意味の説明記載なし・・・
<参考>
①抜萃:「萃(スイ)より抜く」=①群聚の中から抜け出る ②えらびとる ③書中の要所をぬきとる
②(屯萃とは関係ないが、「屯」で・・・)「屯屯(トントン)」=集まっているさま、信実なさま 「屯屯(チュンチュン)」=苦しむさま 「殷殷屯屯(インインチュンチュン)」

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熟語の読み・一字訓読(その239) 莪 莟 莎 荼 荳

2016年04月23日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その239)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<莪:ガ、つのよもぎ、きつねあざみ> *漢検2:「きつねあざみ」訓はナシ、意味欄には「意味②きつねあざみ」とある。
・つのよもぎ:菁莪、蒿莪、蓼莪、莪蒿(注)=蘿蒿
・きつねあざみ:莪蒿(注)=蘿蒿
(注)①漢検2ほか:「つのよもぎ」と「きつねあざみ」は違う植物。②「莪蒿(ガコウ)」=(大漢和)草の名、きつねあざみ、蘿蒿。「初めて生えるのを「莪」、長大なのを「蒿」という」(大漢和)。*「蘿蒿」・・・大漢和は「蘿蒿」の項の意味・説明瀾では「つのよもぎ」の所にあり・・・不詳。
なお、漢字源によれば、「莪蒿」の別名が「蘿蒿」との事。
<莟:ガン、つぼみ、はなしべ> *ガン(慣用音) 
・つぼみ:小莟、新莟、晩莟・・・(字通のみこれらの熟語あり。他の漢和辞典にはナシ。)
・はなしべ:(花蕊)・・・熟語見当たらず。
<莎:サ、はますげ>
・はますげ:莎草(サソウ)=はますげ、莎径=はますげの生えた小道、莎衣=莎草で作った衣(大漢和)・すげみの・菅蓑(字通)、<莎草(かやつりぐさ、ささめ、はますげ)>、莎笠(サリュウ)=莎草でつくった笠・菅笠、
・その他:莎鶏=すずむし、はたおりむし(キリギリス)・・・(字通)。虫の名、黒身赤頭の小虫、ころおぎの類・・・(大漢和)。莎靡(サビ)=カヤツリグサがなびく、莎緑(サリョク)=カヤツリグサの緑
*広辞苑:はますげ=カヤツリグサ科多年草(浜菅)・海辺に生える、かやつりぐさ=カヤツリグサ科一年草・路傍に生える雑草。
*「はますげ」と「かやつりぐさ」は異なる植物。
<荼:ト、タ、ダ、にがな、くる(しみ)>*ト(漢音)タ(漢音)ダ(慣用音)
・にがな:荼草(トソウ)=にがな、荼薺(トセイ)=にがなとなずな=転じて、善人と悪人。菫荼(キント)=とりかぶととにがな
・くる(しみ):荼酷(トコク)=苦痛が甚だしい、荼炭=塗炭、、荼毒=荼蓼(トリョウ)=にがなとたで(転じて、苦しみの意味、「荼毒」と同じ意味。) *荼蓼=ともに苦い味なので苦痛ー特に、父母に死なれる苦痛ーにたとえる。「荼蓼の苦しみ」
・その他:荼火(トカ)=「荼(ト)の如し、火の如し」=軍容の盛んなさま、荼白(トハク)=ちがやの穂のような白土・白色。この「荼」は“ちがや”の意味。荼毘(ダビ)、荼枳尼(ダキニ)、荼枳尼天(ダキニテン)
<荳:トウ、ズ、まめ>*トウ(漢音)・ズ(呉音)・・・漢字源。(大字源は「トウ」音のみ)
・まめ:荳腐=豆腐、荳餅(トウベイ)=豆油を搾ったあとのかす。油糟。豆餅。

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熟語の読み・一字訓読(その238) 茲 荅 茗 茘 莚

2016年04月22日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その238)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<茲:シ、ジ、しげ(る)、ま(す)、ますます、ここ、ここ(に)、とし>
・しげ(る):草茲(ソウジ)
・ま(す):茲茲(シシ)=ふえるさま 「・・・苗裔、茲茲(シシ)として土を有(たも)つ者、乏しからず」(史記)
・ますます:「賦斂(フレン)、茲重(シジュウ)す」
・ここ、ここ(に):茲者(ジシャ)=ここに、今、このたび。 茲因(ジイン)=ここに、云々により。茲査(ジサ)=このたび調査するに・・・。茲際(ジサイ)=只今、この際、時下云々の折柄・・・。*「茲」に“今”という意味あり。
・とし:今茲(コンジ)=今年。来茲、・・・
・その他:茲其=農具の名、くわ、鋤。*大漢和・大字源「茲其=茲基=ジキ」 *漢字源「茲基=シキ」
(注)「茲際」「茲査」は大漢和のみ、かつ、「シまたはジ」の読みフリなし・・・発音記号のみ・・・一応、「ジ」としておいた。他の熟語は、各辞典に読みの記載のあったもの。 
<荅:トウ、あずき、こた(える)>
・あずき:荅菽=小豆=菽荅、麻荅
・こた(える):(「答」に通ず)奉荅・・・「天命に奉荅す」(論語)
・その他:*“荅焉”として・・・=相忘れるさま、心むなしいさま (荘子) *荅布=榻布=粗く厚い布(「荅」は“あつい”意) *荅剌(トウラツ)=だらり *「荅焉」・「荅剌」の「荅」は「嗒(トウ)」の仮借らしい・・・「嗒」=①我を忘れるさま ②なめる ③或いは「荅」(大漢和) *「荅剌」は字通で「だらり」とあるだけでよくわからないが、「嗒」の意味合いから、「だらりとしている、しまりがない」などという意味かと思われる。
<茗:メイ、ミョウ、ちゃ、ちゃのめ、よ(う)> *メイ(漢音)・ミョウ(呉音)
・ちゃ:茗器=茶道具・茶器・茗具、茗宴=茶の湯の会=茗讌=茗燕、茗菓=茶菓、茗花=茶の花、茗園=茶のはたけ=茗圃(メイホ)、芳茗、茗飲=茶をのむ、喫茶。茗甌(メイオウ)=茶を沸かすかま・茶がま。=茗鼎、茗柯=茶の木の枝幹、茗香=茶のかおり
・ちゃのめ:茗芽(メイガ)=茶の芽、茗旗(メイキ)=開いた茶の葉、茗粥(メイシュク)=茶がゆ
 *茶の初めて出た嫩葉を「一槍(イッソウ)」といい、大きく開いたのを「一旗(イッキ)」という。*「一槍一旗摘み」という言葉あり。
 *漢検2:遅く採った芽を「茗」、新しい芽を「茶」という。
・よ(う):(メイテイ)」=大酔する。*「」は対象外漢字。「酊」に同じ。=酩酊
・その他:茗荷(ミョウガ)、茗荷荀(ミョウガジュン)=茗荷の花。茗渓(メイケイ)=お茶の水の雅称。
<茘:リ、レイ、おおにら> *リ(漢・呉音)・レイ(漢音)
・おおにら:茘挺(レイテイ)=香草の名。おおにら。苞茘(ホウリ)=あぶらがやとおおにら
・その他①:茘枝(レイシ)、茘支、茘丹=果樹、その実。赤く熟した茘枝の実(漢字源)、茘蕉=茘枝と芭蕉の実、薜茘(ヘイレイ)=まさきのかずら、香草。つる草の一種。
・その他②:茘奴(レイド)=人をののしる語。大茘(タイレイ・タイリ)=古の戎国の名(*おおにらと思いやすいが・・・)
<莚:エン、の(びる)、はびこ(る)、むしろ>
・のび(る)、はびこ(る):莚蔓、蔓莚 
・むしろ:(邦語)莚席、莞莚(カンエン、いむしろ)

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熟語の読み・一字訓読(その237) 苞 茆 苙 苺 茵

2016年04月21日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その237)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<苞:ホウ、つつ(む)、つつ(み)、つと、みやげもの、ねもと>*漢検2「みやげもの」訓はナシ。
・つつ(む):苞挙=つつみあげる、(漢字源)すべてを一つにまとめ支配する、苞裹(ホウカ)=苞括=つつむ、(漢字源)多くのものを一つにまとめて支配する、苞羅(ホウラ)=残らずつつみこむ、苞殖=つつみふやす、苞天=天をつつむ=度量の大きいことのたとえ
・つつ(み)、つと、みやげもの:苞苴(ホウショ)=①つつみとしきもの、あらまき、わらづと ②賄賂、贈答品 <苞苴(あらまき)><苞苴(つと)> *「苞」はわらにつつむこと 「苴」はわらを下に敷くこと。
・ねもと:桑苞(ソウホウ)=桑の根、転じて根本の固いこと。=苞桑=草木の根もと 四字熟語「竹苞松茂」
・その他:(「苞」に、“むらがる、しげる、あぶらがや(むしろぐさ)”などの意あり)苞棘(ホウキョク)=しげったいばら、苞蒙(ホウモウ)=族生する、苞茘(ホウリ)=あぶらがやとおおにら(大漢和。「茘(リ)」音。)、苞荀(ホウジュン)=冬出る筍=冬荀
<茆:ボウ、ぬなわ、じゅんさい、かや>
・ぬなわ、じゅんさい:芹茆(キンボウ)=せりとぬなわ(じゅんさい)
・かや:茆屋=茅屋=かやぶきの家、茆簷=茅簷=かやぶきの軒、茆舎、茆廬、茆茨=茅茨
(参考)説文に「鳧葵(フキ)なり」とある・・・「鳧葵」はじゅんさいのこと・・・中古・近世では「鳧葵」で「あさざ、あささ」の読みに当てている(大字源)。
<苙:リュウ、よろいぐさ> *漢検2:意味①よろいぐさ、セリ科の多年草。意味②おり。家畜を飼育するかこい。
・よろいぐさ:白苙(ハクリュウ)。 *“苙”:薬草の名。やまうど。
*「おり」=豕の類を飼育するかこい(方言)=畜欄。「放豚を追い、既に、その苙(リュウ)に入る」(孟子)
<苺:バイ、マイ、いちご、こけ> *バイ(漢音)・マイ(呉音) *漢検2「こけ」訓ナシ。
・いちご:山苺(サンバイ)=きいちご、木苺、寒苺(カンバイ)=くさいちご、馬苺=いちご *説文に「いちご・・・馬苺なり」とある(字通)
・こけ:苺苔(バイタイ)=こけ=苔苺(タイバイ)
・その他:苺苺(バイバイ・マイマイ)=①草がさかんにしげるさま ②田の美しいさま *字通は「マイマイ」読みのみ(=毎毎。草木のしげるさま)
<茵:イン、しとね、しきもの>
・しとね、しきもの:茵褥、茵蓐茵席=茵蓆、茵溷=しきものと便所、茵毯(インタン)=毛氈のしとね

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熟語の読み・一字訓読(その236) 苴 苳 范 苻 苹

2016年04月20日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その236)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<苴:ショ、サ、つと、あさ、くろ(い)、おぎな(う)、ちり> *漢検2:音による意味分け:「サ」=ちり、あくた 「ショ」=左記意味以外。
・つと:苞苴(ホウショ・つと)
・あさ:苴麻(ショマ)=実のある麻、苴布(ショフ)=麻で織った粗末な布
・くろ(い):苴杖(ショジョウ)=黒いつえ(喪中に用いた黒色の竹のつえ)
・おぎな(う):補苴(ホショ)・・・「罅漏を補苴する」
・ちり:土苴(ドサ)=かす、糟粕(糟魄)、糞艸(フンソウ)・・・「土苴(ドショ)」と訓んでいる辞書もあるが・・・。
<苳:トウ、ふき>
・ふき:“ふき”は邦語。中国では「苳(トウ)」で草の名。
<范:ハン、いがた、かた、のり> *「くさカンムリ」の「范」の熟語はほとんど人名。
・いがた、かた:「笵」に通ず。
・のり:「法」「範」に通ず。
<苻:フ、あまかわ、さや> *「苻(フ)」は草の名で“鬼目草”のことらしい・・・。
・あまかわ:(「あまかわ」は葭の中の薄皮のこと(大漢和))「蘆苻之厚」
・さや:苻甲(フコウ)=種の皮(=さや)(大字源)
・その他:苻嫗(フオウ)=地上に万物が生育すること(「苻」は“芽”、「嫗」は“生”)、苻婁(フル)=樹木の名。木が曲がりくねって瘤の出きるもの。
*「あまかわ」も「さや」も、草の実のから(殻)の意味。
<苹:ヒョウ、ヘイ、うきくさ、よもぎ> *ヒョウ(慣用音)・ヘイ(漢音) 
・うきくさ:熟語見当たらず・・・(“「萍」に作る”とある→「萍」での熟語)
・よもぎ:蒿苹=よもぎ、苹藾(ヘイライ)=かぶらなとくさよもぎ(大漢和)
・その他:苹苹(ヘイヘイ)=草の茂り生ずるさま、苹果(ヘイカ)=林檎、苹車(ヘイシャ)=周代の戦車の名
(参考)・詩経に「呦呦(ユウユウ)たる鹿鳴、野の苹(ヒョウ)を食む」とあり、苹=蕭(よもぎ)の類としている。(ただし、爾雅・釈草には“うきくさ”“よもぎ”両義ある由。)なお、「呦呦(ユウユウ)」は鹿の鳴き声のこと。

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熟語の読み・一字訓読(その235) 芟 芻 苡(薏) 苣 苟

2016年04月19日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その235)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<芟:サン、セン、か(る)、とりのぞ(く)> *サン(漢音)・セン(呉音) *漢検2:「とりのぞ(く)」訓ナシ。意味・熟語はあり。
・か(る):芟刈(サンガイ)=かりとる、芟草(サンソウ)=草をかる、
・とりのぞ(く):芟正=悪いところを除いて正しくする=刪正、芟除(サンジョ・センジョ)=かりのぞく *大漢和・大字源・字通は「サンジョ」読みのみ。漢字源・漢検2「サンジョ・センジョ」。芟去、芟荒=茂った草をかりのぞく、芟夷=草をとりのぞく→乱賊を除き平らげる、芟穢(サンワイ)=悪草を刈りのぞく(世の害悪を除くたとえ)、芟薙(サンテイ)=かりのぞく、芟汰(サンタイ)=のぞき去ること、芟斫(サンシャク)=草を刈り木を切る、芟鋤(サンジョ)=草を刈り除き根をすき去る→乱を平らげ世を鎮めるたとえ
<芻:シュ、ス、スウ、か(る)、くさか(り)、まぐさ、わら> *シュ(呉音)ス(漢音)スウ(慣用音)
・か(る):芻蕘(スウジョウ)=草をかること
・くさか(り):芻蕘、芻樵
・まぐさ、わら:反芻芻米、芻藁(スウコウ)=まぐさ・わら、芻禾(スウカ)=枯れ草・わら、芻草、芻菽(スウシュク)=まぐさと豆、芻薪、芻秣、芻狗(スウク)=わらでつくった犬、・・・
・その他:芻奠(スウテン)=香典・弔礼、芻豢(スウカン)=草食の家畜と穀食の家畜・・・「芻豢甘きを加えず」:物事の優劣・上下の区別が混同され易い喩え(既出)
<苡:イ、シ>(<薏:ヨク>)
薏苡(ヨクイ・ヨクシ)=はとむぎ、苡米(シベイ・イベイ)=苡仁(シジン・イベイ)=ずずだまの実、薏苡仁(ヨクイニン)=はとむぎの実、薏珠子(ヨクシュシ)=はとむぎ
・四字熟語「薏苡明珠
(参考)薏米(ヨクベイ)=薏苡の実(大漢和・字通)、薏茨(“イジ”)=はとむぎ(大漢和:「薏(イ)」読みあり)
漢検2:「薏(ヨク)」:意味①蓮の実の中身 ②イネ科の一年草「薏苡(ヨクイ・ヨクシ)(はとむぎ・じゅずだま)に用いられる字」
・漢字源:精した穀粒を「薏苡仁(ヨクイニン)」「薏苡人(ヨクイジン)」「薏苡子(ヨクイシ)」といい、食用専用にする。
<苣:キョ、たいまつ、ちさ、ちしゃ>
・たいまつ:苣文=苣紋=たいまつの炎の模様
・ちさ、ちしゃ:萵苣(ワキョ・カキョ)=<萵苣(ちさ、ちしゃ)>苣荀(キョジュン)=草の名(ちさ)
・その他:苣勝(キョショウ)=ゴマ(胡麻)の異名。 
*「萵苣」:漢字源「ワキョ」、大字源・大漢和「カキョ」、漢検2「ワキョ・カキョ」
<苟:コウ、いやしく(も)、かりそめ、まこと(に)>・いやしく(も):苟且(コウショ)にも・・・
・かりそめ:苟遊=かりそめのあそび、苟安、苟且、苟合、苟言、<苟且(かりそめ)>
・まこと(に):「苟日新(苟に日に新たに)、日日新(日日、新たに)」・・・音熟語見当たらず。

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熟語の読み・一字訓読(その234) 艱 艾 芒 芸(ウン) 芫 

2016年04月18日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その234)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<艱:カン、なや(む)、くる(しむ)、かた(い)、むずか(しい)、けわ(しい)、なや(み)> *漢検2:「むずか(しい)」訓ナシ。
・なや(む):艱窘(カンキン)=なやみ苦しむ、艱苦辛艱・艱辛=くるしみなやむ、艱礙(カンガイ)=なやみとどこおる(大漢和)さまたげられる(字通)
・くる(しむ):艱難=くるしみ、なやみ、くるしむ
・かた(い)、むずか(しい):艱渋(カンジュウ)=①詩文の解しにくいこと ②くるしく困難 ③にがいこと、艱土=耕しにくい土地、艱食=食いにくいこと、艱疾=治しにくい病、艱地=苦境(字通)、難儀な所・困難な場所(大漢和)、艱貞=(艱難に耐え)固く節操を守って屈しないこと、克艱、「艱哉(かたいかな)」=事をなすのに容易でないことを歎く辞。
・けわ(しい):艱険=①けわしいところ ②なやみとくるしみ、艱阻(カンショ・カンソ)=険阻なこと、艱屯(カンチュン)=険阻なこと、また、行き悩み苦しむこと。
・なや(み):艱棘(カンキョク)=なんぎ、なやみ、くるしみ、困難。艱禍=なんぎとわざわい、困難と災害。艱患=うれい、なやみ。
*「かた(い)」の意味:(大漢和)①たやすくない、むずかしい ②土地がたがやしにくい (字通)かたい、しにくい、なんぎ
(注)訓対応は厳密な区分ではない・・・複数の訓読みに対応しているものもある。
<艾:ガイ、よもぎ、もぐさ、としよ(り)、か(る)、おさ(める)>
・よもぎ:蒿艾(コウガイ)、蓬艾、艾葉=(もぐさを作る)よもぎの葉、艾酒
・もぐさ:艾灸、艾火、艾灼(ガイシャク)=もぐさを焼く、灸をすえる、艾気=②もぐさの臭い
・としよ(り):艾耆(ガイキ)・耆艾=50、60歳の老人のこと(「艾」は50歳)、幼艾、艾者=50歳の人・老人、艾老、艾年=50歳
・か(る):艾殺=刈る、殺す、平らげる、艾絶=刈りたやす=刈絶
・おさ(める):艾安、艾康
・その他:艾艾(ガイガイ)=どもりの人の語、艾気=①どもりの口気 (②もぐさの臭い)、沛艾 ←漢検2掲載下付き熟語・意味掲載ナシ
 「沛艾」=(漢字源)馬の姿が堂堂としていること (大字源)①姿の優れて立派なさま ②馬の進みゆくさま (字通)姿が勇ましい (大漢和)①姿の優れて美しいさま ②馬の行くさま
  *「艾」に、“おおきい、うつくしい、みめよい”という意味あり・・・。「沛艾」の「艾」はこの意味に該当すると思われる。
<芒:ボウ、のぎ、けさき、きっさき、すすき、かす(か)、くら(い)、つか(れる)> *漢検2:「かす(か)」訓ナシ。
・のぎ、けさき:芒穀=のぎのある穀物(稲、麦のたぐい)、芒種=①芒穀、②節季の名、芒刺=尖った穂先、のぎ、とげ、はり、 「芒刺、背にあり」、芒鍼(ボウシン)=稲ののぎのこと(大)、のぎ(字通)、芒鋭=鋭い穂先、毫芒=毫毛の先端、
・きっさき:芒刃(ボウジン)=刀剣のきっさき、鋒芒=刃物・刀剣の先端
・すすき:芭芒(ハボウ)(←すすきの異称) (参考)「芭茅」=ちがやのこと、「芒草」=しきみのこと
・かす(か):芒芒=かすかなさま、芒忽(ボウコツ)=小さな、明らかでないさま
・くら(い):芒芒=くらいさま 芒然=くらいさま、ぼんやりするさま 芒乎=くらくてよくわからぬさま、芒昧(ボウマイ)=くさいさま
・つか(れる):芒芒=疲れ倦むさま=芒然 
・その他:芒洋=茫洋=広々としたさま星芒=星の光
*「芒」に“ひかり、光輝の先端”の意あり・・・「光芒」「芒災」=ほうき星の光芒、芒光=ひかり、ひかりの穂先、芒彩=星の光の先
<芸:ウン、かおりぐさ、くさぎ(る)> *漢検2:「かおりぐさ」訓ナシ(熟語掲載はあり)。
・かおりぐさ:芸葉(ウンヨウ)=香草の葉、芸香(ウンコウ)、芸草、芸閣(ウンカク)=書庫、書斎、芸帙(ウンチツ)=かおりぐさを入れた書帙  *「芸(かおりぐさ)」は、書物に挿んで紙魚を防ぐ草のこと。
・くさぎ(る):芸夫、芸穫=耘穫=農事、芸田=田をくさぎる=耕田、芸耨(ウンドウ)=くさぎる=耘耨
(2016.11追加)
*上記の「芸穫=耘穫」に「=農事」を追加。
*芸夫(ウンプ)=草を刈る男。農夫。(同)耘夫 (大字源) 
*芸芸(ウンウン)
 大字源・大漢和:花や葉などの多いさま、また、盛んなさま 「万物芸芸・・・」(同)云云
 漢字源:草木の生い茂るさま、また、もやもやとして数の多いさま。「夫れ、物の芸芸たるや、各、其の根に帰す」(老子)
 字 通:多くさかんなさま 「夫れ、物は芸芸たるも、各々、其の根(もと)に復帰す」(老子)
*なお、漢検2の「耘」の項目のところで「意味①くさぎる。田畑の雑草を取り除く。「耘芸」」とあるが、この「耘芸」の「芸」は旧字「藝」で、1級配当の「芸(ウン)」とは異なる字である。で、読みと意味も、
 大字源「耘芸(藝):ウンゲイ」:雑草を除去すること。穀物を植えること。
 漢字源「耘芸(藝):ウンゲイ」:土をまぜかえし雑草をとり農作物を育てる
 字通 「耘芸(藝):ウンゲイ」:くさぎり植える
 大漢和「耘藝(ウンゲイ)」:くさぎり植える。農業。耕藝。
となっているので注意する。
 
<芫:ゲン、さつまふじ、ふじもどき> *「ふじもどき」は「さつまふじ」の一名(大言海)
・さつまふじ、ふじもどき:芫華=芫花

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熟語の読み・一字訓読(その233) 艀 艘 艚 艪 艫

2016年04月17日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その233)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<艀:フ、ブ、フウ、こぶね、はしけ> *フ(慣用音)ブ(呉音)フウ(漢音) *「フ」音の熟語のみ。“はしけ”は邦語。
・こぶね、はしけ:艀艇(フテイ)=はしけ、はしけぶね 艀船(はしけぶね)
<艘:ソウ、ふね> *「艘」は、①ふね ②船を数える単位(十艘、萬艘・・・)
・ふね:艘海=おおぶね、艘楫(ソウシュウ)=ふねのかい、戦艘、飛艘、巨艘、漁艘、・・・
*「瓊艘瑶楫(ケイソウヨウシュウ)」=ふね、ふねの総称。
<艚:ソウ、ゾウ、こぶね>*ソウ(漢音)ゾウ(呉音)
・こぶね:大艚・・・*大漢和のみ。“ふね、こぶね”の意。大字源・漢字源に熟語ナシ。字通ー本漢字なし。
<艪:ロ、かい>
・かい:艪櫂(ロかい)・・・「櫓櫂」とも書く。
<艫:ロ、とも、へさき>
・とも、へさき:舳艫・・・「舳」の項、参照。

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熟語の読み・一字訓読(その232) 舐 舒 舫 舸 舳

2016年04月16日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その232)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<舐:シ、な(める)、ねぶ(る)>
・な(める)、ねぶ(る):舐痔、舐犢、舐筆、舐目、舐糠、舐掌=たなごころをねぶる(大漢和)、舐毫=(大字源)①古代の伝説で、雌の兎が雄の兎の毛をなめて子を孕むこと ②筆をなめる、転じて詩文をつくること、 「舐犢之愛」、・・・
<舒:ショ、ジョ、の(べる)、の(ばす)、ゆる(やか)> *ジョ(慣用音)
・の(べる):舒情=抒情、舒懐=叙懐=思いをのべる
・の(ばす):舒暢=のびのびする、舒眉=舒顰=ひそめた眉をのばす=憂いを忘れて楽しむこと、舒達=のびゆきとどく、舒肆(ジョシ)=心がのびやかなこと 、舒舒、舒布=のべしく、舒肘=肘をのばす=両手をひろげる
・ゆる(やか):舒緩=緩舒=①しずかでゆるやか ②声がゆるく響くさま ③ゆるむ、だれる、閑舒
<舫:ホウ、ふね、もやいぶね、もや(う)>
・ふね:舫屋、舫人=舟人・船頭、舫楼=ふなやぐら、画舫
・もやいぶね:舫船(もやいぶね)、舫船(ホウセン)=舫舟(ホウシュウ)=もやいぶね、舟をもやう、舟をもやる
・もや(う):舫船・舫舟=舟をもやう、舟をもやる=方舟
<舸:カ、ふね、おおぶね>
・ふね:舸船=ふね、舸頭=ふねのほとり=舷頭。軽舸、小舸、走舸
・おおぶね:舸艦=大きいいくさ船、巨艦 舸纜(カラン)=おおぶねのともづな
<舳:ジク、チク、へさき、とも、かじ> *ジク(呉音)チク(漢音)
・へさき、とも:舳艫=へさきととも、船首と船尾 *漢検2「ジクロ」、大字源「ジクロ・チクロ」、<舳艫(へさき)>、舳(へさき・とも)舳艫千里=舳艫相銜  *“へさき”と“とも”は異なるが、「舳」は船尾とも船頭とも解説あり。
・かじ:音熟語ナシ。大漢和に「江東地方の方言」とある。
*舳:舟の方丈の大きさの単位(字通)、一丈四方を“舳艫”という(大漢和)、“舳艫”で一艇身。一丈平方を“舳”という。

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熟語の読み・一字訓読(その231)  臘 臙 臻 舂 舅 

2016年04月15日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その231)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<臘:ロウ、く(れ)>
・く(れ):臘月=陰暦12月の異名、旧臘、臘日=大晦日、臘八会(ロウハチエ)=成道会(ジョウドウエ)、臘祭=陰暦12月の祭り、臘八=12月8日、成道の日。、臘酒、臘尾=年末、窮臘、去臘=客臘(カクロウ)=去年の12月=旧臘
・その他:
 伏臘=冬至のあと、第三の戌の日に行う祭り。 臘梅=蠟梅、
 臘肉=塩漬けの肉を乾したもの。臘味=貯蔵肉(大漢和)・ほし肉(字通)
<参考>大漢和には、「く(れ)」以外に、多様な意味あり・・・
 ①祭りの名 ②僧侶の年・・・「~臘」(注) ③もろは(両刃?)=剣臘 ④塩漬けの肉・ほし肉(前出) ⑤もとめる ⑥人が生まれてから7日間=初臘・・・
 (注) 僧の修行の年数。・・・「戒臘・夏臘 (げろう) ・法臘」など。
 *ほかに、年功による地位や身分をあらわし、「下臘 (げろう) ・上臘・中臘」などもある。この「臘」は「」・「臈」と同じ意味。
<臙:エン、のど、べに>
・のど:臙喉(エンコウ)(*「臙」は「嚥」に通じ、“のど”の意。)
・べに:臙脂(「燕脂」とも書く)=紅色の顔料。臙脂虎(エンジコ)=紅をつけた虎、臙脂で化粧した虎→捍婦のこと *<漢字源>嫉妬深い女性、また、出しゃばりな女性。
 *漢検2では、臙脂=「①黒みを帯びた濃い赤色。エンジ色。②ベニバナを原料とした赤色顔料」
<臻:シン、いた(る)、きた(る)、おお(い)> *漢検2:「きた(る)」は訓読み掲載ナシ。意味②に「あつまる。また、おお(多)い。」とある。音熟語掲載ナシ。
・いた(る):(饑饉)薦臻(センシン)=しきりにいたる。臻極=極所に至る、臻至=いたる、臻赴(シンブ)=おもむきいたる、おもむく(字通)、臻到=いたる
・きた(る):来臻
・おお(い):臻湊=あつまる、臻萃=集まる、臻備=具備、雲臻・・・ *おおくあつまる意と理解しておくと良いかもしれない。
 *大漢和では「おおい」(=衆)と「あつまる」(=聚)は別項となっているが・・・。
 *「臻萃」:字通のみ掲載あり。読みは「シンサイ」となっている・・・が、「シンスイ」の誤りではないかと思われる(「萃」に現行音で「サイ」読みはナシ。他の辞典でも「スイ、ズイ」音のみ。)・・・。
・その他:萃蔡(スイサイ)=衣服のすれあう音の形容。
<舂:ショウ、うすづ(く)、つ(く)>
・うすづ(く)、つ(く):舂炊、舂米、舂簸(ショウハ)=米を臼づき糠をひる、舂撞(ショウドウ)=つく
・その他
 舂撃(ショウゲキ)=うつ、舂築(ショウチク)=土木工事で土を打ち固め築くこと(土などを打ちたたくこと・打ってかため築くこと)、輟舂(テッショウ)=舂を輟(や)む=人の死を悲しんで仕事を廃する意。(この「舂」は「舂築」の「舂」の意と思われる。)
 舂融(ショウユウ)=夕景色という。日の西に臼づく(舂く)ころ(=下舂) *「舂く(臼づく)」=(広辞苑)①臼に物を入れて杵でつく ②夕日が山に入ろうとする。
 舂鋤(ショウジョ)=鳥の名。サギ、雪客。
<舅:キュウ、しゅうと、おじ>
・しゅうと:舅姑(キュウコ)=しゅうととしゅうとめ  *「舅姑」以外の「舅」はほとんど「おじ」の意の熟語だった・・・・。
・おじ:舅甥(キュウセイ)=おじとおい。また、「しゅうととむこ」という意味も。舅兄、舅舅、舅氏、舅父、舅媽(キュウマ)=母の兄弟の妻・・・*「媽」は現行音は「ボ、モ」のみ。

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熟語の読み・一字訓読(その230) 臀 臂 膺 臉 臑

2016年04月14日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その230)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<臀:デン、しり、そこ> *デン(慣用音)・・・他の辞書には他の音もあるが、気にしなくてok。ちなみに、大漢和では「トン、ドン、デン」。
・しり:臀部=しりのあるあたい、しり。臀肉=しりの肉、臀杖=しりたたきの杖、臀癰(デンヨウ)=臀部に生ずる癰(ヨウ、はれもの)
・そこ:(「周礼」の中に)「其臀一寸・・・」=「其底、深、一寸也」という表現あり・・・「其臀(キデン)」とでも読むのか・・・。
<参考>「周礼(しゅらい)」・・・
 「中国の礼に関する3種の古典、<周礼(しゅらい)><儀礼(ぎらい)><礼記(らいき)>の総称。<周礼>は<周官>ともいい、理想の官制をしるした行政法典。」(コトバンク)
「儒家の経典の一。六編。三礼の一。周公旦が制定した礼制を記録したものと伝えられるが、実際の成立は前漢の頃か。統一天下の理想的官制を、天官・地官・春官・夏官・秋官・冬官の六つに分類された三百余の官名について詳細に述べる。」(Weblio 辞書)
<臂:ヒ、うで、ひじ>
・うで:臂環=うでわ・手釧・臂釧(ヒセン)・腕釧(ワンセン)、臂使=臂指=自由に人を使うこと(臂のごとく指を使うこと)、猿臂、攘臂
・ひじ:(“ひじ”は“邦語”らしいが該当しそうな熟語として・・・)臂筋=ひじのすじ、臂肘=ひじ=肘臂(チュウヒ)、臂臑(ヒドウ)=肩下の部分・かいな・肘と肩の間・肘と腕の間・・・「臑(ドウ)」読みについては「臑」の項、参照のこと・・・別の意味での他の音もあり・・・
*「うで」と「ひじ」・・・厳密な区分ななさそう・・・
「交臂屈膝(コウヒクッシツ)」=腕を組み膝を曲げる=降服すること
「把臂入林(ハヒニュウリン)」「錯臂左袵(サクヒサジン)」=腕を組み衣を左前にあてる=夷狄の風俗 「断臂投地」=ひじを断って地に投ず=(貞節を示した故事)
<膺:オウ、ヨウ、むね、う(ける)、ひきう(ける)> *オウ(呉音)~「オウ」音による熟語見当たらず。*「ひきう(ける)」~漢検2には訓読み掲載なし・・・。
・むね:服膺、膺肺=心の中、胸中、膺門=馬の胸、膺庭=牛の胸前、膺腫(ヨウショウ)=胸の腫れる病気
・う(ける)、ひきう(ける膺受=うける、膺任=任に当たる、膺保=うけ保つ、膺命=命をうける
・う(つ):):膺懲=打ちこらす 
<臉:ケン、ほお、かお> *現行は「ケン」音のみ。ただし、「レン」音の熟語多し・・・。ここでは「レン」音熟語は参考まで。
・ほお:面臉、臉波(ケンパ)=清らかな目のような波
・かお:花臉(カケン)、紅臉(コウケン)、臉面(注)、臉嫩(ケンドン)=顔面のふくよかなこと・面の皮の厚くないこと、臉前(ケンゼン)=面前・目前、臉頬(ケンキョウ)=顔、
(注)「臉面」:大漢和・字通ともに「レンメン」・・・他に、「臉色(レンショク)」=顔色(字通)、臉皮(レンピ)=面の皮、臉霞(レンカ)=顔の赤み(字通)
 *「ケン」音も「レン」音も慣用音という説明なし・・・使い分けがよくわからないが、現行「ケン」音で訓んでも間違いにはならないと思う・・・。
<臑:ジ、ジュ、ドウ、やわ(らか)、に(る)、すね>
(漢検2:音熟語の掲載ナシ。掲載内容:「臑(すね)」「臑当(すねあて)」「臑噛り(すねかじり)」)
・漢検2では、意味欄に「①ヒツジやブタの前肢。うで。②やわらか。やわらかい。③に(煮)る。やわらかく煮る。④すね。ひざからくるぶしの間の部分。」との記載あるも、音による意味分けはなし。
・やわ(らか):臑若(ジュジャク・ジジャク)=肉が煮えただれる、一説に、肉の柔らかいさま
・に(る):臑羔:煮た子羊の肉(大辞典:ジコウ)、煮た子羊の柔らかい肉(漢字源:ジュコウ)
・すね:臑骨(ドウコツ)=すねの骨、熊臑(ユウドウ)=熊の前肢の柔らかい肉(漢字源)
 *「臑(ドウ)」に“うで”の意もある模様。
   臑骨(ドウコツ)=腕の骨・腕骨(大字源)、臂臑(ヒドウ)→「臂」の項で説明ずみ、臑折(ドウセツ)=ひじを折ったもの
・その他
 「臑鼈(ジュベツ)」=肉のほじしと鼈 *この「臑(ジュ)」は“肉びしお”の意(=肉醯:ニクケイ)
<参考>大字源による、音による意味分け
 ①ジュ、ジ(漢音)=やわらかい
 ②ジ、ドウ=羊や豚の前足
 ③ダン・・・(略)

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熟語の読み・一字訓読(その229) 腴 膊 膂 膩 膰

2016年04月13日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その229)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<腴:ユ、こ(える)、あぶら、ゆた(か)>
・こ(える):肥腴、腴産=肥えた田土=腴壌、腴膏・膏腴=肥える・脂気があること、また、田地の肥えたこと・・・転じて、富裕なこと。 *膏腴=肥えてつやつやしい(字通)
・あぶら:脂腴、濃腴、鮮腴=肥えてあぶらぎった肉
・ゆた(か):腴潤=肥えうるおう、美しいこと。ゆたかにうるおう(字通)、腴沃=沃土
<膊:ハク、ほじし、うで>
・ほじし:膊乾(ハクカン)=肉をほす、まら、ほし肉。膊脯(ハクホ)=ほじし
・うで :上膊、下膊、前膊、臂膊=うで(漢字源)
・その他:膊膊(ハクハク)=①鶏、鶏の声 ②物の割れ裂ける音
     厚膊=厚く切った切り肉 *「膊」は“切り肉”の意。
     肩膊=肩のほね=かいがらぼね・肩甲骨(漢字源) *「膊」は“肩のほね”の意。
     膊魚=魚を切開する・切り開いた魚。乾魚(字通) *「膊」は“切り開く、ひらく、あばく”意。
<膂:リョ、ロ、せぼね、ちから> *リョ(漢音)、ロ(呉音) *以下はすべて「リョ」音読み。
・せぼね:膂力(リョリョク)=背骨のちから・筋肉の力・体力(漢検2)、せぼねの力(大漢和)、体力(漢字源)、力・肩の力・腕力(字通)、脊膂、背膂=背骨、・・・「股肱心膂」:股肱心膂の臣、股肱心膂と作(な)す・・・
・ちから:膂任(リョニン)=になう力、膂然=たのみ(力)となるさま
<膩:ジ、ニ、あぶら、あか、あぶらあか、なめ(らか)> *ジ(漢音)、ニ(呉音) *訓対応熟語は厳密には対応していない。
・あぶら:脂膩(シジ)=膩脂(ジシ)、膩滑(ジカツ)=あぶらけがあって滑らかなこと、油膩(ユニ・ユジ)=あぶらっぽい・ねっとりしたさま(漢字源)
・あか :垢膩(コウジ)=膩垢(ジコウ)=あか、膩流(ジリュウ)=あぶらやあかの流れ
・あぶらあか:膩光(ジコウ)=水面のきら、きら、あか
・なめ(らか):細膩(サイジ)=きめこまかくねっとりしている、(瑣砕細膩)、膩細(ジサイ)=なめらかでこまやか、膩体(ジタイ)=あぶらぎってなめらかな体、膩粉(ジフン)=なめらかなおしろい、膩理(ジリ)=なめらかできめ細かい
・その他
 「膩葉(ジヨウ)」=分厚い葉・多肉質の葉(漢字源)・・・「膩葉蟠花、曲門を照らす」
 「烏瑟膩沙(ウシツニシャ)」=肉髻(ニクケイ)=仏の頭頂にある、髻のように突起した肉塊。
<膰:ハン、ひもろぎ>  *膰は、火熟の祭肉。 *「燔:ハン、ボン、や(く)、あぶ(る)、ひもろぎ」と同じ。
・ひもろぎ:膰肉、膰俎=俎に載せた膰肉=燔肉

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