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漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

熟語の読み・一字訓読(その258)  袵(衽) 袿 袱 裔 裎 

2016年05月12日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その258)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<袵(衽):ジン、ニン、おくみ、えり、しとね、ねどこ>*漢検2「ねどこ」訓読み掲載ナシ。*ジン(漢音)ニン(呉音)
・おくみ、えり:左袵(サジン)=着物を左前にする。袵髪、袵服、袵褐=荒布を襟にする、斂袵(レンジン)=えりをととのえる、身なりを正す。
・しとね、ねどこ:袵席(ジンセキ)=①しきもの ②しとね、転じて寝床・閨門。
<袿:ケイ、うちかけ、うちぎ>
・うちかけ:袿袴(ケイコ)、袿裳(ケイショウ)=もすそ、また、うちかけ。袿徽(ケイキ)=婦人の上服、袿袍=絹裏の袍
・うちぎ:(邦語)
<袱:フク、ホク、ふくさ、ふろしき>*4辞典には“ホク”音なし(ホクは唐音らしい)・・・卓袱(シッポク)・・・
・ふくさ、ふろしき:袱紗(フクサ)、袱子(フクシ)=頭巾の類、包袱  *袱駝(フクダ)=馬上の荷(字通)
<裔:エイ、すそ、すえ、はて、あとつぎ>漢検2:「すそ」訓ナシ(意味には“すそ、もすそ、衣類のすそ”とあり)
・すそ:音熟語なし。(「衣の裙、故人の衣裳を台座に懸けて故人の遺徳を忍んだ。衣の裙を流した形」(字通))
・すえ:胄裔、裔胄、遠裔、苗裔、末裔、来裔、裔末=すえの血統、裔子、裔孫・・・
・はて:裔土=荒れ果てた辺土=荒裔、裔壌、四裔、遐裔、裔邑、海裔=海のはて・ほとり、裔夷=国のはてに居るえびす
・あとつぎ:後裔、胤裔 
*漢検2:「裔孫」の類義として「末裔」「後裔」、対義語として「先祖」「初祖」「元祖」*「裔裔(エイエイ)」=①行くさま ②群がり行くさま ③飛ぶさま ④飛び流れるさま ⑤舞うさま
<裎:テイ、チョウ、はだか、ひとえ>*テイ(漢音)チョウ(呉音) *チョウ音の熟語見当たらず。
・はだか:裎裸=はだか、はだぬぐ、裸裎、裎袒(テイタン)=はだをぬぐこと *袒裼裸裎
・ひとえ:裎衣=ひとえの前えりのないもの

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熟語の読み・一字訓読(その257) 衵 袂 袗 袙 袍

2016年05月11日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その257)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<衵:ジツ、なれぎぬ、ふだんぎ、あこめ>*漢検2:「なれぎぬ」訓読みナシ。「なれぎぬ」:(漢字源)柔らかい普段着。「昵」と「衣」から成る。
・なれぎぬ、ふだんぎ:衵衣(ジツイ)=襦袢、ふだんぎ、平常服。衵服(ジツフク)=婦人の襦袢
・あこめ:(邦語)衵袴(あこめばかま)、衵長(あこめだけ)
*この後に掲載する「袙(あこめ)」は俗字。
<袂:ベイ、たもと、かたわ(わ)、きわ>
・たもと:袂別、分袂、衣袂、袂接、連(聯)袂・・・
・かたわ(ら)、きわ:(漢検2の意味②に記載あり、3辞典には読みナシ)*大字源に「山の袂(たもと)、橋の袂(たもと)」に、“かたわら、きわ”の意味ありとの説明あり。名詞“たもと”の転義の由。音熟語はナシ。
<袗:シン、ひとえ、ぬいと(りする)>*漢検2:訓読みは「ひとえ」のみ。
・ひとえ:(「襌(タン)」に同じ。)被袗(ヒシン)*字通に掲載あり、意味説明ナシ・・・ひとえを着るという意味か?
・ぬいと(りする):袗衣(シンイ)=ぬいとりした模様のある衣服(大漢和)
・その他:袗玄(シンゲン)=衣裳ともに黒色であること=黒い服?(大字源) *漢字源に「袗:黒い衣服、墨染め」という意味掲載あり。
<袙:ハ、バツ、うちかけ、あこめ>(以下、既出:<2015年09月28日 | 熟語の読み(音・訓)>から再掲載。)
「●漢検漢字辞典第2版から・・・
・「あこめ」の「袙」・・・もともとは「衵」の誤用とか・・・
・現行の読み:袙:ハ、バツ、うちかけ、あこめ
・第1版:バツ、ハ、あこめ 意味①はちまき。昔の軍人が額に巻いて飾りとした布。「袙頭」②あこめ。衣服の一つ。「衵(ジツ)」の誤用。
・第2版:意味の②を③に移行して、新たな②として「うちかけ、胸と背をおおう衣。」と追加。(音熟語の記載なし)
<「袙頭」の読み>
・大漢和「バツトウ」、漢字源「バクトウ」、字通 なし、 大字源 なし *漢字源の「バク」は音で記載あるも、他の辞書には「バク」音なし。
・大漢和の説明に、「はちまき:武人の頭に巻いて貴賤を表す飾り」とあった。その出典として「諸侯の首飾りを絳袙で貴賤を表す・・・」(後漢書)とあった・・・「絳袙」の読みはありませんでしたが、大漢和なら、たぶん「コウバツ」と読むのかも・・・。
<意味②うちかけ・・・の音熟語>
・「腹当て、裲襠」として「袙腹」の熟語あり。ただし、大漢和「ハフク」、大字源「バツフク」。 」
*“あこめ”の意味での熟語はナシ。
<袍:ホウ、ボウ、わたいれ、ぬのこ、うわぎ>*ホウ(漢音)ボウ(呉音)
・わたいれ、ぬのこ:褞袍(オンポウ)縕袍(オンポウ)、<褞袍(どてら)>、<縕袍(どてら)>、袍縕=粗末なわたいれ、袍縫=あわせた衣の縫い目
・うわぎ:袍衣、位袍、袍褂(ホウカイ)=上衣、袍套(ホウトウ)=外套・上着、袍襖(ホウオウ)=したぎとうわぎ、かさね。袍仗(ホウジョウ)=軍装のこと。錦袍、黄袍
*他に、“長い下着”(長襦袢)の意あり→袍衫(ホウサン)=長い下着と小さく短い衣

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熟語の読み・一字訓読(その256) 衒 衙 衢 衫 衾

2016年05月10日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その256)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<衒:ゲン、う(る)、てら(う)、ひけ(らかす)>
・う(る)、てら(う):衒売=物をてらいうる、衒鬻(ゲンイク)=自分をてらいうる(自らうりこむ)、衒士=才能をてらいほこる者、衒燿=自分の才学をほこる・ほこりてらう、衒気、誇衒、衒学=学者ぶる・学識をてらう
・ひけ(らかす:衒術=技術を自慢する、衒巧=わざ自慢、衒世=世の中に自分の偉いことをみせびらかす・世間に自慢する、衒張=大袈裟に人にみせる・みかけをかざる
・その他:衒妻=衒婦=淫売婦、よたか、辻君、他人の妻を悪くいう語
<衙:ガ、つかさ、あつ(まる)、まい(る)>
・つかさ:衙内、衙府、衙門、衙兵、国衙、公衙、衙署、衙職、衙退=退職、役所をひく、衙蠹(ガト)=役所の悪者、悪吏
・あつ(まる)、まい(る):(参内する意)衙参=朝夕、官吏が衙門に参集すること、衙日=衙参の日
(参考)
「衙衙(ギョギョ)」=行くさま、また、疎遠なさま。「飛廉(*人名?)の衙衙(ギョギョ)たるを通ず」(はるかに遠いさま)
*大漢和・大字源・漢字源ともに“ギョ”音あり。(大字源)①行くさま ②まばらに遠いさま (漢字源)障害物をはねのけながら進むさま、孜孜と仕えるさま。
<衢:ク、みち、ちまた、よつつじ、わかれみち>*漢検2:「よつつじ」訓読み掲載ナシ(意味欄にはあり)。
・みち、ちまた、よつつじ:衢巷、街衢、九衢、広衢、交衢、康衢、衢肆(クシ)=ちまたの肆、市肆、街肆、衢閭=まちのちまたやむらざと、衢樽(クソン)=酒樽をちまたに置いて自由にのませる(字通)諸人が自由にのむに便利なように、ちまたに設け置く酒樽・転じて人望を得る喩え(大漢和)、*「聖人の道は、猶、中衢にして、尊(樽)を致すが如きか、過ぐる者斟酌し、多少同じからざるも、各々、其の宜しき所を得。」(淮南子)
・わかれみち:衢道=えだみち、わかれみち *「衢道を行く者は至らず」、衢路=えだみち、わかれみち、四方に通じる道、衢塗=岐路、衢地=四通八達の地
*衢柯(クカ)=四方に張った木のえだ、衢国(クコク)=四面に敵を受ける地勢にある国、「衢室之問」=堯が政を聴く所で下民のいうことを聴いた故事という。転じて、遍く民衆の意見を聴く喩え。 衢室=政を聴く所、明堂。
<衫:サン、ころも、ひとえ、はだぎ>
・ころも:衫裙(サンクン)=衣服。白衫(ハクサン)、青衫(セイサン)、襴衫・・・衫子=婦人の服の一つ(衣と裳を相連ねてつくったもの)
・ひとえ、はだぎ:衫衣=襦袢、汗衫(カンサン)、裙衫=はだぎとひとえ。衣衫
<衾:キン、ふすま、よぎ、かけぶとん>*漢検2:「かけぶとん」訓読み掲載ナシ。
・ふすま、よぎ:衾褥=ふすまとしとね、夜具。同衾、衾衣、衾枕=ふすまとまくら、夜具。衾簟(キンテン)=ふすまとたかむしろ *「西風に衾簟冷やかなり」、衾被(キンピ)=ねまき、寝衣。 衾雪(ふすまゆき)
・かけぶとん:衾幬(キンチュウ)=衾裯(キンチュウ)=かけ布団と夜着(字通)・ふすまとひとえの寝間着、又、衾と牀帳(大漢和)*幬、裯は対象外。

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熟語の読み・一字訓読(その255) 蠕 蠡 衄 衊 衍

2016年05月09日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その255)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<蠕:ゼン、ジュ、うご(く)、うごめ(く)、は(う)>*ゼン(漢音)ジュ(漢音)・・・両音とも漢音!*漢検2「は(う)」訓ナシ。
・うご(く)、うごめ(く):蠕動(ゼンドウ)=はうさま、虫のうごくさま *漢検2は「ゼンドウ」のみ。4辞典とも「ゼンドウ・ジュドウ」、蠕蜚(ゼンヒ)=うごめき飛ぶ、転じて虫類のこと。大字源は「ゼンヒ・ゼンピ」、蠕蠕(*)
・は(う):蠕行(ジュコウ)=爬行、蠕虫(ジュチュウ)=爬虫。蠕動、蠕蠕
*「蠕蠕」:「ゼンゼン」読み=中国北西部にいた異民族“柔然”のこと(漢字源・大字源)。「ジュジュ」読み=虫が身をくねらせてはっているさま、うごめくさま(漢字源)。 *大漢和・大字源は、意味分けなく「ゼンゼン・ジュジュ」両読み。
<蠡:レイ、ラ、リ、にな、ほらがい、ひさご>*“リ”音の熟語見当たらず。
・にな、ほらがい:蠡蚌(レイボウ?ラボウ?)=にな(大漢和)、蠡殻(レイカク)=貝殻、蠡屏(レイヘイ)=貝飾りの屏風、蠡酌(レイシャク)=ほらがいで水をくみ取る
・ひさご:蠡測(レイソク)、蠡升(レイショウ)=一升入りのひさご。蠡酌
*漢検2は「蠡測」を“ひさご”の意で掲載しているが、他の辞典では「ほらがいで海水をくみ取る。一説に“ひさご”とも・・・」とある。
*その他:蠡蠡(ララ)=連なる(字通)、行列のさま・つらなるさま(大字源・大漢和)、蠡蠡(レイレイ)=むしばまれて絶えかかるさま(大漢和)
(参考)以下は、既出の記事から・・・
「「蠡」・・・「管窺蠡測」の「蠡」・・・この蠡、「ひさご」とも「ほらがい」とも説があるようですが・・・
・漢検漢字辞典第2版では、「レイ、ラ、リ、ひさご、にな、ほらがい」・・・音による読み分けはナシ。熟語も「蠡測(レイソク)」ぐらい。
・「リ」はネット等でも良く見かける「谷蠡(ロクリ・ロクレイ)」・・・人名のようですが。➪(2018.3.29加筆)匈奴の王の封号。(史記・匈奴伝「左右谷蠡王」)
・「ラ」は、「にな」の事だと思って、前に紹介した「蝸螺(ララ)」みたいな熟語があるのかなと思って調べた。けど、無かった。代わりに、
「蠡蠡(ララ)」=連なるさま、行列をいう(大漢和)。列をつくってハッキリしているさま(大字源)。列なる(字通)。漢字源だけは同じ意味で「レイレイ」読み。なお、「蠡蠡(レイレイ)」読みの場合は「むしばまれて絶えかかるさま」(大漢和)とあった。いづれにしても「にな」とは関係ないようですが・・・なお、出典は「・・芷圃の蠡蠡(ララ)を覧る・・・」から。 *芷(シ):よろいぐさの類。対象外漢字。➪(2018.3.29加筆)(大字源)「蠡蠡(ララ)」:列をつくってはっきりしているさま。(出典は前記と同じ。)
・その他、大漢和に「蠡蚌」とあり、「蠡」は「螺に通ず」とあったので、たぶん、これは「ラボウ」と読むのかも知れませんが、読みを振っていないので、不確かです。
・「蠡測」以外の「蠡(レイ)」読みの熟語・・・蠡酌、蠡升(=一升入りのひさご)、蠡帽(=矢石を防ぐかぶと。形が蠡に似ているからいう由。) 蠡牛(レイギュウ)=蝸牛(カギュウ、かたつむり)というのもありました(大漢和・字通)👍」(漢検1級 27-②に向けての学習状況  その105 蠡 蠱 麗)
<衄:ジク、はなぢ、くじ(ける)>
・はなぢ:衄血、鼻衄、奔衄・・・衄衊
・くじ(ける):衄折、敗衄挫衄、衄挫=挫折、摧衄・・・
<衊:ベツ、けが(す)、はずかし(める)、はなぢ>
・けが(す)、はずかし(める):汚衊・・・「宗室を汚衊す」、誣衊=けがす、はずかしめる
・はなぢ:衄衊(ジクベツ)←漢字源のみ当熟語あり 衊衣=血にまみれ染まった汚い着衣 ←大漢和では“衊=汚い血”の意で、“はなぢ”とは別の意味での説明となっているが・・・。
<衍:エン、はびこ(る)、あふ(れる)、ひろ(がる)、ひろ(い)、おお(きい)、し(く)、あま(り)>
・はびこ(る):衍曼(流瀾)=はびこりひろがる=衍漫・曼衍。蔓衍、衍乱
・あふ(れる):衍溢(エンイツ)=充衍、盈衍=みちあふれる、衍流=あふれ流れる
・ひろ(がる):衍漫・衍曼、衍繹(エンエキ)=意味をひろめて解明する、衍義=意味をおし広めて詳しく説明すること、また、その説明されたもの
・ひろ(い)、おお(きい):衍大=大きい、広大。衍沃=広々としてよく肥えた土地。衍奥=深く広い
・し(く):(“布く”の意)敷衍、衍義
・あま(り):衍字、衍文、衍盈(エンエイ)=あまりみちる
・その他:墳衍(フンエン)(=低く平らな土地)、大衍(タイエン)(=①易筮の数で五十。筮竹50本あるからいう由。②広大な沢地 ③暦法の名。唐の時代の“大衍暦”。) *いづれも漢検2掲載あるも意味の説明はナシ。
*「衍」には、“さわ、いけ、低い平らな土地”などをはじめ、他にもいろいろな意味と熟語がある。

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熟語の読み・一字訓読(その254) 蟠 蟒(蠎) 蟾 蟶 蠖

2016年05月08日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その254)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<蟠:バン、ハン、わだかま(る)、うずくま(る)、ま(がる)、め(ぐる)>*バン(呉音)ハン(漢音)*漢検2:“うずくまる、まがる”訓読み掲載ナシ。
・わだかま(る)、うずくま(る):蟠居(バンキョ)=わだかまりうずくまる、蟠屈、蟠曲、蟠竜(バンリョウ・ハンリョウ)、蟠蛇、蟠結(ハンケツ)=わだかまり気がふさぐ(大字源)、まといあう(字通)、わだかまりむすぼれる(大漢和)
・ま(がる):蟠根(バンコン)=盤根、蟠木(ハンボク)、蟠紆(ハンウ)、蟠道(ハンドウ)=うねり道、
・め(ぐる):蟠屈(バンクツ)=めぐりまがること(漢検2) *大漢和・大字源は「ハンクツ」(わだかまる意もあり)、蟠栄(ハンエイ)=わだかまりめぐる、蟠旋=盤旋、蟠石(ハンセキ)=盤石
<2018.3.29加筆
(漢検2)
蟠屈(バンクツ):①めぐり曲がること。 ②わだかまったまま気が晴れないこと。「盤屈」とも書く。 *「ハンクツ」とも読む。
蟠踞(バンキョ):①しっかりと根を張って動かないこと。 ②広く領地を占領して勢力をふるうこと。*「盤踞」とも書く。
<蟒(蠎):ボウ、モウ、うわばみ、おろち>*ボウ(漢音)・モウ(呉音)
・うわばみ、おろち:<蟒蛇(うわばみ)>、蟒虫(モウチュウ)=おろち、うわばみ=蟒蛇、蟠蟒(ハンモウ)=とぐろを巻いているうわばみ(大字源)、巨蟒(キョモウ)=大蛇・インドニシキヘビ(漢字源)
*蠎衣(モウイ)=竜を画いた服、蟒袍(モウホウ)=竜を画いた袍。
<蟾:セン、ひきがえる、つき、みずさし>*漢検2:「みずさし」訓よみ掲載ナシ。
・ひきがえる:蟾酥(センソ)=ひきがえるの皮膚から分泌する白色の液、<蟾蜍(ひきがえる)>、蟾蜍、蟾桂=ひきがえるとかつら
・つき:蟾蜍、蟾桂、蟾円=満月、蟾宮=月の異名=蟾窟、蟾魄、蟾兎、蟾光=月の光、蟾輝、蟾彩=月光
・みずさし:蟾硯=文房具の名、水入れ、みずさし、蟾蜍=(上記の各意味以外に)水差し、水いれ、硯の名の意味あり
(2018.7.28追加)
宵暉(しょうき):(大字源)月光。つき。
月蟾(げっせん):(広辞苑)「蟾蜍(せんじょ):①月中にいるというヒキガエル ②月の異称。月蟾。」
 (注)「月蟾」は、大字源、新漢語林、大辞林にはナシ。

<蟶:テイ、まて、まてがい>
・まて、まてがい:蟶田(テイデン)=まて貝を養殖する田、あげまき田。蟶苗(テイビョウ)=まて貝の幼虫。
<蠖:カク、ワク、しりぞ(く)>*カク(慣用音)ワク(漢・呉音) *漢検2:「しりぞ(く)」訓よみ掲載ナシ。
・しりぞ(く):蠖濩(ワクカク)=しりぞき隠れるさま *「濩(カク)」は対象外。
・その他①:<尺蠖(しゃくとりむし)>=尺蠖(セッカク・セキカク) 
・その他②:(“かがむ”意)蠖進(カクシン)=才能を発揮する、蠖屈(カックツ・カククツ)=屈すること、蠖略(ワクリャク・カクリャク)=或いは進み、或いは止まるさま *大字源のみ、両読み掲載。*漢検2:「蠖屈」の読み掲載ナシ、「蠖」の意味に「ちぢめる、しりぞく」の意を表す字」とは、ある。

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熟語の読み・一字訓読(その253) 螽 螫 蟄 蟇 螻

2016年05月07日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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<螽:シュウ、いなご、はたおりむし、きりぎりす>
・いなご:螽子(シュウシ)=いなごの子、螽斯(シュウシ)=①イナゴまたはキリギリスの漢名。②子孫が繁栄すること。、土螽(ドシュウ)・阜螽(フシュウ)=虫の名、いなごの類(大字源)、螽蝗(シュウコウ)=いなご(字通)
・はたおりむし、きりぎりす:(“はたおりむし(機織虫)”はきりぎりすの異称)<螽斯(きりぎりす)>、草螽(ソウシュウ)=はたおり・きりぎりすの類(大字源)
<螫:セキ、さ(す)、どく>
・さ(す):螫噬(セキゼイ)=螫齧(セキゲツ)=さすことと喰いつくこと
・どく(毒のこと):螫刺(セキシ)=毒で刺こと、螫虫(セキチュウ)=毒で刺す虫、螫毒=毒虫にさされた毒、毒螫
<蟄:チツ、チュウ、かく(れる)、とじこ(もる)>*チツ(慣用音)チュウ(漢音)
・かく(れる)、とじこ(もる):蟄虫(チッチュウ)、蟄居(チッキョ)、蟄居屏息、蟄竜(チツリュウ)、蟄伏、蟄懐、蟄戸、蟄蔵(チツゾウ)=地中にこもる、あなごもり
<蟇:バ、マ、バク、がま、ひきがえる>*バ(漢音)マ(呉音)バク(漢音) *現行音にないが、“バク”に対して“マク(呉音)”あり。
・がま、ひきがえる:蝦蟇(ガマ)、<蟇蛙(ひきがえる)><蟇股(かえるまた)>=蛙股
・その他:<蟇子(ぶゆ)>
(参考)なぜ<蟇子>が“ぶゆ”という当て字なのか、わかった。
・「蟇」の別体字が「蟆」(対象外?)・・・この、「蟇・蟆(バク・マク音)」に、“ぶゆ”の意・読みがある(大漢和・大字源)
・蟆子(バクシ)=ぶゆ、ぶよ、ぶと(大漢和・大字源)、ぬかか(漢字源)
・蟆子=蟇子(バクシ)→<蟇子(ぶゆ)>となっているんだ・・・👍
<螻:ル、ロウ、けら、おけら>*ル(呉音)ロウ(漢音)
・けら、おけら:螻蚓(ロウイン)=けらとみみず=螻螾(ロウイン)、螻蟻(ロウギ)=けらとあり(*つまらぬもののたとえ)、「螻蟻潰堤」=小隙沈舟、<螻蛄(ロウコ)けら>=天螻(テンロウ)←大字源。
・その他:地螻(チロウ)=みずち   *天螻と地螻・・・逆の意味のような気がするが、ノートではこうなっていた。要・追加調査かも。

<追加補筆(20160508)>
*「天螻」:大字源では“けら”、字通では“こがねむしの幼虫、すくもむし” *地螻:みずち(大字源)




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熟語の読み・一字訓読(その252) 蝗 蝘 蝲 螈 螗

2016年05月06日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その252)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<蝗:コウ、いなご>
・いなご:蝗旱(コウカン)=イナゴの害とひでり(の害)、蝗災、蝗虫(コウチュウ)=イナゴの別称。*「バッタ」とよめば、バッタ科の昆虫の総称、蝗螟=いなごとずいむし、 飛蝗(ヒコウ)<飛蝗(ばった)>
<蝘:エン、なつぜみ>
・なつぜみ:熟語なし。「大漢和:セミの一種。蝘、蜩(せみ、ひぐらし)の如し、螗(なつぜみ)の如し」
・その他:蝘蜓(エンテイ:やもり)として用いられる字。*漢字源もやもりの意。ただし、漢検2・当て字で<蝘蜓(とかげ)>
<蝲:ラツ、さそり>
・さそり:熟語なし。
・その他:蝲蛄(ラッコ)=ざりがに・蝦の一種、<蝲蛄(ざりがに)>
<螈:ゲン、なつご>*「なつご」は二化蚕、夏蚕(なつご)。
・なつご:螈蚕(ゲンサン)=なつご
・その他:蠑螈(エイゲン)=いもり、<蠑螈(いもり)>
<螗:トウ、なつぜみ>・なつぜみ:螗蜩(トウチョウ)
・その他:螗蜋=螗螂=かまきり=蟷螂・螳螂

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熟語の読み・一字訓読(その251) 蛻 蛋 蜚 蝸 蝎

2016年05月05日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その251)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<蛻:セイ、ゼイ、ぬけがら、もぬけ、もぬけ(る)>*セイ(漢・呉音)・ゼイ(慣用音)
・ぬけがら、もぬけ:蟬蛻(センゼイ)、蛻跡(ゼイセキ)=ぬけがらのあと、蛻質(ゼイシツ)=ぬけがら、蛻蟬(ゼイセン)=空蝉、蚕蛻(サンゼイ)、蛻留(ゼイリュウ)=ぬけがらが残る
・もぬけ(る):蛻骨(ゼイコツ)=骨をぬく、蛻衣(ゼイイ)=仙去して衣服だけが残る。変蛻、竜蛻・・・
<蜑:タン、えびす、あま>「蜑:①中国南方の海岸に住む種族。えびす。②あま(海人)、漁夫。」(漢検2)
・えびす:蜑蛮=中国南方の蛮族、蜑人、蜑戸、蜑舎、蜑船、蜑丁=蜑人の若者
・あま:(「あま」は邦語)蜑戸(タンコ)=あまの住む家、蜑人、蜑船=あまの乗る船、蜑丁=あま、あまの若者・・・
<蜚:ヒ、あぶらむし、ごきぶり、と(ぶ)>
・あぶらむし、ごきぶり:蜚蠊(ヒレン)<蜚蠊(ごきぶり)>
・と(ぶ):蜚鳥、蜚雉(ヒチ)、蜚騰(ヒトウ)=とびあがる=飛騰=飛揚、蜚雲=雲をとばす、蜚禽=飛禽=飛鳥、蜚語=飛語
*「不蜚不鳴(フヒフメイ)」=鳴かず飛ばず *「蜚英騰茂(ヒエイトウモ)」=英名をはせる、名前と実際とともに宏大な形容。
<蝸:カ、ラ、かたつむり、にな、にし>*カ音:かたつむり *ラ音:にし、にな、巻貝の名。
・かたつむり:蝸牛(カギュウ)、蝸角(カカク)、蝸殻、蝸跡、蝸舎(カシャ)、蝸篆(カテン)=かたつむりの這ったあと(篆書に似ているからいう由)
・にな、にし:蝸螺(ララ)
*蝸牛管(カギュウカン)=内耳の一部。 *蝸廬(カロ)(=蝸舎)=蝸牛廬の略。かたつむりの殻のように狭い家、自分の家をへりくだって言う語。
*<蝸螺(にな)> *<蝸牛被(まいまいかぶり)> *<蝸牛(かたつむり)>

<蝎:カツ、きくいむし、すくもむし、さそり>
・きくいむし:(カミキリムシの幼虫)蝎譖(カツシン)=きくいむしのように内から蝕む讒言。蝎蠹(カツト)=(きくいむしのように?)損害を与える。
・すくもむし:(広辞苑:地虫のこと)・・・大漢和・大字源・字通とも、この意味掲載ナシ。熟語もナシ。
・さそり:蛇蝎(ダカツ)、蝎子(カツシ)=さそりの子、蝎螫(カツセキ)=さそりの針、さそりがさす
・その他:蝎虎(カッコ)=やもり、蝎噬(カツゼイ)=相及ぶ意(「蝎」は「遏(アツ)」に通じ、“とどめる、およぶ”意)

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熟語の読み・一字訓読(その250) 蛩 蛬 蜆 蜀 蜃

2016年05月04日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その250)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<蛩:キョウ、こおろぎ>
・こおろぎ:蛩音、蛩声=蛩語、蛩唱、蛩鳴
<蛬:キョウ、きりぎりす、こおろぎ>
・きりぎりす、こおろぎ:蛬虫=こおろぎ、蛬音・蛬声・蛬穴・蛬鳴・秋蛬・・・こおろぎ 又は きりぎりすの声・・・など。
 *各辞典ともに、こおろぎときりぎりすの区別をつけていないので、区分不明な熟語が多い。
 *広辞苑では、「きりぎりす(螽斯・蟋蟀)」で、「①コオロギの古称・・・ ②バッタ目キリギリス科の昆虫・・・」とあり、コオロギの古い呼び名でもあるような説明がある。各漢和辞典もおそらく、こおろぎ=きりぎりす という解釈で熟語を掲載していると思われる。
 →「蛬」の熟語で訓読みで“きりぎりす”と書かせる問題は出ないと思われる・・・あるいは、もし出たとしても、キリギリスでもコオロギでも正解となるんだろう。書き問題の時は、キリギリス=蛬、螽斯、蟋蟀 でokか・・・。
<蜆:ケン、しじみ、みのむし>
・しじみ:蜆蛤(ケンコウ)=しじみとはまぐり、蜆貝(ケンバイ)=しじみ
・みのむし:(熟語見当たらず)大字源で「蜆(ケン):黒い虫で頭は赤く糸を吐き、繭を作って空中にぶら下がる、という」とあり、「蜆(ケン)」=虫の名とある。
<蜀:ショク、いもむし、あおむし、とうまる>
・いもむし、あおむし:蜀頭
・とうまる:蜀鶏
・その他:(中国の国名、地名として)蜀相、蜀道、巴蜀、望蜀・・・(当て字・熟字訓として)<蜀椒(さんしょう・なるはじかみ)>、<蜀魂・蜀魄(ほととぎす)>、<蜀葵(たちあおい)>、<蜀黍(もろこし)>
<蜃:シン、おおはまぐり、みずち>
・おおはまぐり:蜃蛤(シンコウ)=はまぐり *大きいのが“蜃”、小さいのが“蛤”。蜃気楼=おおはまぐり または みずち が吐き出すことによってできると想像した=蜃市=蜃楼
・みずち:蜃気楼
・その他:蜃車=蜃衛=ひつぎを載せる車=柩車、蜃器=祭りの道具 *「蜃」に、「祭りの道具、おおはまぐりの絵を画いた漆塗りの樽」という意味あり。

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熟語の読み・一字訓読(その249) 蘢 蘿 虒 蚌 蛞

2016年05月03日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その249)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<蘢:ロウ、いぬたで、おおけたで>*“おおけたで”は大きなたでの意。漢字源「ル」音、大字源「リョウ」音あるも略。
・いぬたで、おおけたで:蘢古(ロウコ)=おおけたで
・その他:蘢茸(ロウジョウ)=多くの物があつまっているさま、蒙蘢(モウロウ)・葱蘢(ソウロウ)=おおうさま(大漢和)、草木などが青々と繁茂するさま、蘢葱(ロウソウ)=草木などが集まり茂るさま、蘢葛(ロウカツ)=蘢草(ロウソウ)=やぶがらしのこと
<蘿:ラ、つた、つたかずら、つのよもぎ>*漢検2「つのよもぎ」訓読み掲載ナシ。
・つた:蘿磴(ラトウ)=つたのからんでいる石段の道
・つたかずら:蔦蘿(チョウラ)、藤蘿(トウラ)、蘿蔦(ラチョウ)=つたかずら、蘿径=つたかずらの生え茂っている小道、蘿月(ラゲツ)=つたかずらにかかって見える月、蘿軒=つたかずらのからんでいる軒、蘿窓=つたかずらのからんでいる窓、蘿薜(ラヘイ)=かずら、つたかずら、蘿蔓=つたかずら
・つのよもぎ:(説文に「蘿、「莪」なり」とあるのみ。)莪蒿(=蘿蒿?)
・その他:女蘿(ジョラ)=(こけの一種)さるおがせ、ひかげのかずら=松蘿(ショウラ)、蘿衣=こけでつくったような粗末な衣服、僧侶・隠者の衣(大字源)、蘿襟(ラキン)=蘿衣のえり、転じて僧侶のこと(大字源)、蘿纏(ラテン)=からみつく、からまる、蘿蔔(ラフク)=だいこん=蘿葡(ラホ)
<虒:シ、チ、つのとら>*漢検2「つのとら」ナシ。*つのとら=角虎のこと。漢字源「シ」音のみ、大字源「チ」音は「ふぞろいなさま」の意。また、他対象外漢字での熟語「茈虒(シチ)」(=むらさきそう、のうぜんかずら、薬草の名)あり。)
・つのとら:委虒(イシ)=獣の名。トラににて角あり。
・その他:虒祁(シキ)=春秋時代、晋の平公が築いた宮殿の名。
<蚌:ホウ、ボウ、どぶがい、からすがい、はまぐり>*ホウ(漢音)・ボウ(慣用音又は呉音)
・どぶがい、からすがい:蚌蜃(ボウシン)=どぶがいとはまぐり、老蚌・鷸蚌(イツボウ)=①シギとどぶがい(漢検2)、蚌胎(ボウタイ)=真珠をはらむどぶがいやからすがい(漢字源)、蚌珠(ボウシュ)=どぶがいから獲れる真珠、蚌殻=からすがいのカラ、<蚌貝(からすがい)>
・はまぐり:鷸蚌=②(または)シギとはまぐり(漢検2)、蚌殻(ボウカク)=はまぐりのカラ、蚌珠=はまぐりから獲れる真珠、蚌蛤(ボウコウ)=はまぐり *大字源は「ボウコウ・ホウコウ」
・その他:蚌虎(ボウコ)=虫の名、おめむし。蚌蠹(ボウト)=はあり(羽蟻)
<蛞:カツ、おたまじゃくし>
・おたまじゃくし:蛞蝀(カットウ)=科斗=蝌蚪=おたまじゃくし *「蝀」は対象外漢字。
・その他:<蛞蝓カツユなめくじ)>、<蛞螻カツロウ・けら・おけら)>

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熟語の読み・一字訓読(その248) 薹 藕 藹 蘋 藾

2016年05月02日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その248)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<薹:タイ、ダイ、はますげ、あぶらな、とう>*タイ(漢音)ダイ(呉音)*漢検2「はますげ」訓読み掲載ナシ(意味欄にはあり)
・はますげ:薹笠(ダイリュウ)=すげがさ *字通・大漢和は“かさすげ”の意、大字源は“はますげ、かさすげ”の意。*広辞苑では“はますげ”と“かさすげ”は異なる植物。
・あぶらな:芸薹(ウンタイ・ウンダイ)=薹芥(タイカイ)=薹菜(タイサイ)・薹草(タイソウ)=油菜
・とう:(熟語見当たらず)
(参考)大字源「①はますげ、かさすげ ②薹(ウンダイ)=野菜の名、うんだい、あぶらな ③とう」
<藕:グウ、はす、はすね>*グウ(慣用音)
・はす:藕芽(グウガ)=はすの芽、藕香=はすのかおり、藕花、藕糸・・・
・はすね:藕根=はすの根・蓮根、藕節=はすね(蓮根)の節、藕粉=はすのねから採った澱粉
<藹:アイ、さか(ん)、おお(い)、おだ(やか)>
・さか(ん)、おお(い):藹彩=新鮮なさま、藹蔚(アイウツ・アイイ)=草木が茂りあうさま、藹然=①さかんなさま
・おだ(やか):藹然=②気が和らいでおだやかなさま、藹如(アイジョ)=和気充満なさま(*“さかん、おおい”にも対応するかも) 
*「藹藹(アイアイ)」=①さかん、盛んに多いさま ②美しくさかんなさま ③草木のさかんなさま ④香気の起るさま ⑤力をつくすさま ⑥ほんのりとした月光のさま ・・・⑩おだやかなさま、和気あるさま  *現行訓読みのすべてに対応する熟語*
*「藹然」=③雲があつまるさま
*漢検2では、「藹藹」は“さかん、おだやか”に、「藹然」は“おだやか”に対応させている模様・・・。
<蘋:ヒン、かたばみも、うきくさ>
・かたばみも、うきくさ:蘋藻=かたばみもと藻(も)、藻蘋萍蘋(ヘイヒン)=うきくさ、蘋香、蘋花、蘋草、蘋萍(ヒンベイ)、蘋風(ヒンプウ)=浮き草の上を吹く風
*「蘋果」=林檎=苹果=りんご、小さいりんご
*「蘋」:水草の類(大字源)、(大漢和)①周代にはこれを宗廟の祭りに供えた。②婚礼祝いの賜り物として用いた(粗末な供物として用いる)
<藾:ライ、くさよもぎ>*漢検2訓読み掲載ナシ。意味に、「くさよもぎ、かわらよもぎ・・・」などと記載してある。
・くさよもぎ:“くさよもぎ”に対応する熟語は見当たらず。藾蕭=かわらよもぎ(大漢和)、草の名(大字源)。藾蒿(ライコウ)=草の名(大字源)

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熟語の読み・一字訓読(その247) 薛 薇 薜 蕷 薺

2016年05月01日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その247)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<薛:セツ、かわらよもぎ、はますげ>
・かわらよもぎ:音熟語見当たらず。
・はますげ:音熟語見当たらず。
・その他:薛越(セツエツ)=屑越(セツエツ)=(大漢和)あなどる、分を越える、また、散らかし棄てる。(大字源)気ままにでたらめをすること。
 →「薛」にこの種の意味はないようなので、何らかの人名や地名による故事と思われるが、調べた辞典類の中では見当たらず由来・語源など不詳・・・どなたかわかる方がいたら教えてください・・・。
<薇:ビ、のえんどう、ぜんまい>
・のえんどう:薇蕨(ビケツ)=のえんどうとわらび、蕨薇(ケツビ)=わらびとのえんどう、薇藿(ビカク)=のえんどうと豆の葉=粗食をいう(*「藿」は対象外。ただし、藿→“霍”(対象内)で使われることがある。例:「漿酒霍肉」・・・この「霍」は藿(豆の葉)の意味。
・ぜんまい:(邦語)「薇(ぜんまい)仕掛け」「薇秤(ぜんまいばかり)」
・その他:紫薇(シビ、さるすべり)、薇花(ビカ)=さるすべり、白薇・薇草=ふなばらそう、薔薇(ショウビ・ソウビ、ばら)
<薜:ハク、ヘイ、かずら、まさきのかずら>*ハク(呉音)ヘイ(漢音)*「ハク」音熟語見当たらず。
・かずら、まさきのかずら:薜幄(ヘイアク)、薜衣、薜帷、薜屋、薜蘿(ヘイラ)=①まさきのかずらとつたかずら=薜茘(ヘイレイ・ヘイリ)と女蘿=蘿薜 ②転じて、隠者の棲居をいう。 ③かずらで織った布  *薜茘は「つる性植物(くいいたび)の名」とあった。
*大漢和では「薜」は“かおりかずら”の事と説明、大字源では“くいいたび”として説明している。「まさきのかずら≒かおりかずら」らしいが、不詳。
<蕷:ヨ、やまのいも、じねんじょ>*漢検2「じねんじょ」訓読み掲載ナシ。
・やまのいも、じねんじょ:薯蕷(ショヨ、やまのいも)
<薺::ザイ、セイ、なずな、はまびし>*ザイ(呉音)セイ(漢音)*「ゼイ」音熟語見当たらず。
・なずな:薺塩=なずなと塩、粗末な食事、薺菜=なずな、薺麦=なずなと麦・・・
・はまびし:(対象内漢字では熟語見当たらず。しかも、「はまびし」の意味のときは「シ、ジ」音の模様。よって、省略。)
・その他:薺蒿(セイコウ)=草の名(よめな、うわぎ)

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熟語の読み・一字訓読(その246) 薤 薈 薑 蕭 薔

2016年04月30日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その246)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<薤:カイ、にら、おおにら、らっきょう>
・にら:薤露(蒿里)、=薤歌、薤葉=にらの葉
・おおにら、らっきょう:薤白(カイハク)=おおにらの根、らっきょう(字通)、薤露、「薤上の露」=おおにらの葉の上の露→人生のはかない喩え。
<薈:ワイ、しげ(る)、くさむら>*漢検2「くさむら」訓読み掲載ナシ(意味にはあり)
・しげ(る):薈翳(ワイエイ)=①草木の生い茂ること 薈蔚(ワイウツ)=①草木の盛んにしげるさま
・くさむら:薈翳=②草むら 叢薈(ソウワイ)
・その他:薈蔚=②雲の起るさま ③潤う、潤った気
<薑:キョウ、しょうが、はじかみ>
・しょうが、はじかみ:薑桂(キョウケイ)=しょうがと肉桂、「薑桂之性」、薑黄(キョウオウ)、薑液=しょうがの汁、薑芽=しょうがの芽、薑韭(キョウキュウ)=はじかみとにら、薑蕨(キョウケツ)=はじかみとわらび、薑棗(キョウソウ)=しょうがとなつめ、薑蒜(キョウサン)=しょうがとにんにく・・・
・「薑(はじかみ)を徹せず食らう」=「不徹薑食」(論語)=薑は喉を爽やかにし、毒を解く効があるので、孔子は常に薑を留めて食したという故事から。
<蕭:ショウ、よもぎ、ものさび(しい)、しず(か)>*漢検2「ものさび(しい)」訓読み掲載ナシ。
・よもぎ:(この“よもぎ”は“かわらよもぎ”の事(大漢和))蕭艾=よもぎと雑草。小人をいう。艾蕭。
・ものさび(しい)、しず(か):蕭条、蕭然蕭蕭、蕭瑟、蕭索、蕭颯、蕭殺蕭寥蕭散=しずか・・・
「蕭牆の憂(患)え」=身近な心配事。内輪の争い。また、内乱のこと。
<薔:ショウ、ソウ、ショク、みずたで、ばら>*ショウ・ソウ(漢音)ショク(大字源は漢音、漢字源は慣用音)
・みずたで:薔虞(ショクグ)=みずたで 「嗇虞は蓼なり」(字通)*大漢和、大字源も、“みずたで”は「ショク」音。
・ばら:薔薇(ショウビ・ソウビ・ばら)、嗇棘(ショウキョク)=ばらのとげ(大字源)

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熟語の読み・一字訓読(その245) 蕘 蕈 蕁 蕕 蘊

2016年04月29日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その245)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<蕘:ジョウ、しば、たきぎ、きこり、くさか(り)>
・しば、たきぎ:薪蕘 *大なるを「薪」、小なるを「蕘」という。
・きこり、くさか(り):芻蕘、蕘豎(ジョウジュ)・蕘童=草刈るこども、蕘者(ジョウシャ)・蕘子(ジョウシ)=草を刈る人、また、きこり(=樵夫)
<蕈:シン、ジン、きのこ、たけ、くわたけ>*シン(漢音)ジン(呉音)
・きのこ、たけ:香蕈(コウジン・しいたけ)、松蕈(ショウジン・まつたけ)、蕈中・・・
・くわたけ:(桑に生じるキノコ)(「桑蕈(ソウジン・くわたけ)」とかか・・・本熟語は掲載ナシ・・・造語かも)
*漢字源のみ熟語あり。大漢和・大字源・字通(漢字そのものがナシ)には熟語ナシ。
<蕁:ジン、タン、はなすげ、いらくさ、もずく>*漢検2「もずく」訓読み掲載ナシ(意味にはあり)*ジン(呉音)タン(漢音)
・はなすげ:音熟語なし・・・「蕁(タン)」音は“はなすげ”の読み。はなすげ=<知母(はなすげ)>=蕁(タン・はなすげ)
・いらくさ:蕁麻(ジンマ)・<蕁麻>(いらくさ)、蕁麻疹
<蕕:ユウ、かりがねそう、くさ(み)>*漢検2「くさ(み)」訓読み掲載ナシ。
・かりがねそう、くさ(み):蕕薫・薫蕕=臭草と香草、良いかおりと悪いかおり、転じて、善悪・好悪。「一薫一蕕」「薫蕕は器(キ)を同じくせず」
*「かりがねそう」は、臭気が甚だしい草。
<蘊:ウン、オン、つ(む)、たくわ(える)>*漢検2「オン」音掲載ナシ。
・つ(む)、たくわ(える):蘊蓄、蘊績、蘊礫(ウンレキ)=小石をつむ、蘊崇(ウンスウ・ウンシュウ)=つみあつめる、高くつみあげる、蘊火=火をたくわえる
・その他①:「蘊藻(オンソウ)」=水草の名。*漢検2では「薀藻(オンソウ)」。同義異語と思うが、漢検2には「蘊藻」ナシ・・・。
・その他②:蘊奥(ウンオウ・ウンノウ)=おくそこ、奥義。蘊結(ウンケツ)=想いが積もってとけないこと・鬱結。蘊藉(ウンシャ)=心が広くて穏やかなこと、「温藉(ウンシャ・オンシャ)」とも書く。
・その他③:蘊暑(ウンショ)=むしあつい、蘊蘊(ウンウン)=①あつまるさま ②ひどく蒸し暑いさま 、五蘊、余蘊
(2017.9.17訂正&加筆)
<蘊:ウン、オン、つ(む)、たくわ(える)>*漢検2「オン」音掲載ナシ。
➪現行音では、漢字辞典<蘊:ウン、つ(む)、たくわ(える)>で“オン”はナシ。
(漢検2)も<蘊:ウン、つ(む)、たくわ(える)> なお、「薀」の現行音・訓は、<薀:ウン、オン、つ(む)、たくわ(える)>。
➪「・その他①:「蘊藻(オンソウ)」=水草の名。*漢検2では「薀藻(オンソウ)」。同義異語と思うが、漢検2には「蘊藻」ナシ・・・。」とあるのを、
 ・蘊藻:広辞苑では“ウンソウ”(=みずくさ。水草。)大字源では“オンソウ”
 ・漢検2では「🈔オン:水草の「薀藻(オンソウ)(きんぎょも)」に用いられる字。」
と訂正・加筆。
(注)大字源では「蘊」の本字が「薀」(したがって、「薀」の熟語掲載はナシ)。*漢検2にはその種説明はナシ。

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熟語の読み・一字訓読(その244) 蔘 蔟 蔕 蔔 蕣

2016年04月28日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・長らく中断しておりました「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開しています。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理していきますので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・この回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。
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●熟語の読み・一字訓読(その244)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<蔘:シン、サン、にんじん、ちょうせんにんじん>*シン・サン(漢・呉音) 漢検2は音の読み分けナシ。大字源:「シン:にんじん、ちょうせんにんじん」「サン:広く大きいさま、垂れ下がるさま」
・にんじん:人蔘(ニンジン)
・ちょうせんにんじん:熟語見当たらず・・・。
・その他:蔘綏=大字源「サンスイ:広く大きいさま」大漢和「シンスイ:広く大きい、また、垂れ下がるさま」漢字源「シンスイ:入り交じって垂れ下がるさま」 
<蔟:ソク、ゾク、ソウ、まぶし、あつ(まる)、むら(がる)>*ソク(漢・呉音)ゾク(慣用音)ソウ(漢音)
・まぶし:上蔟(ジョウゾク)、蚕蔟(サンゾク)=柴蔟(サイゾク)=蚕蓐(サンジョク)
・あつ(まる)、むら(がる):(「簇」に同じ。)蔟蔟(ソウソウ)=簇簇=むらがりあつまるさま
・その他:大蔟(タイソウ)=(音楽)12律の一つ=大簇
<蔕:タイ、テイ、へた、うてな、とげ、ねもと>*漢字源「テイ(漢音)タイ(呉音)」大字源「①テイ(漢音)タイ(呉音):へた、果実の枝、茎につく部分 ②・③タイ(漢・呉音):とげ、草木の根」 *漢検2は音分けナシ。
・へた、うてな:花蔕、果蔕、緑蔕・・・苦蔕(クタイ・クテイ)
・とげ:(小さいとげ、転じてわずかな差しさわり、小故、細故)蔕芥(タイカイ)・芥蔕(カイタイ)=小さいとげとあくた、転じて、微細なさわり。
・ねもと:(=柢に通じる)「人生に根蔕(コンタイ・コンテイ)=根柢なし」*漢検2「コンタイ・コンテイ」、固蔕
<蔔:フク、だいこん>*フク(慣用音)
・だいこん:蘿蔔(ラフク)=だいこん=萊蔔(ライフク)=蘆蔔(ロフク)、蔔瓠(フクコ)=だいこんとゆうがお、転じて、粗食のこと。
・その他:蔔子(フクシ)=通草の異名。あけび。蔔藤(フクトウ)=あけび
<蕣:シュン、むくげ、あさがお>
・むくげ:(=木槿(モクキン・むくげ))蕣英=蕣栄=蕣華=むくげの花
・あさがお:(邦語)・・・我が国では朝顔の意に用いる(字通)

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