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漢検1級198点!! 満点取るまで生涯学習!! ➪ “俳句”

我孫子・手賀沼と愛猫レオンの徒然日記。漢検1級チャレンジャーの方の参考となるブログ。2018年7月から“俳句”も開始。

熟語の読み・一字訓読(その303) 餡 餤 餬 餽

2016年08月28日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その303)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。 
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<餡:アン、カン> *アン(唐音)カン(漢音)*カン音熟語ナシ。*アン音は中世の中国・江南地方の中国語をまねた唐宋音(漢字源) 
・餡蜜(アンミツ)、肉餡(ニクアン)、葛餡(くずアン)、白餡(しろアン)、餡掛(アンかけ)、餡転餅(アンころもち)

<餤:タン、すす(む)、すす(める)、く(う)、く(わせる)> 
*4辞典とも音熟語ナシ。 *「すすむ」から転じて、どんどん浸食する・進行してひどくする意あり(漢字源)
「盗言、孔だ甘し、乱、是を以て餤(すす)む」(詩経・小雅・巧言)

<餬:コ、かゆ、くちすぎ(する)> 
・かゆ、くちすぎ(する):餬口(ココウ)=かゆを食べる。転じて、くちすぎする・暮らしをたてる、餬饘(コセン)=かゆ (「饘」は対象外漢字)
・その他:(餬=“糊”と通用する) *餬帛(コハク)=絹に糊する *餬紙(コシ)=紙を貼る

<餽:キ、おく(る)、おくりもの>  *漢検2「おくりもの」訓ナシ
・おく(る):饋遺(キイ)=食物を贈る、餽餌(キジ)=食べ物をおくり与える、餽賜=おくりたまう、餉餽=外にある者に食物を送ること
・おくりもの:饋贈(キゾウ)=おくりもの、餽餉=食べ物をおくる、そのおくりもの。餽運=糧食を運ぶ
*他に「まつる、死者の霊に食物をまつる」意あり→「餔餽」(大字源)

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熟語の読み・一字訓読(その302) 飫 餃 餉 餒 餔   

2016年08月28日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その302)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<飫:オ、ヨ、あ(きる)、さかも(り)> *オ(呉音)ヨ(漢音) *オ音の熟語は地名のみ(後記参照)。
・あ(きる):(腹いっぱいになる意)厭飫(エンヨ)、飽飫(ホウヨ)、飫賜=十分に酒食を賜ること、飫饒(ヨジョウ)=たべものが多い、食物のゆたかなこと。飫腹=腹いっぱいに食べる、飽食する。飫餐、飫=あきるほど聴く、飫聞=聞きあきる
・さかも(り):(私・内輪のさかもりの意)飫宴(ヨエン)、飫歌
(参考―既掲載記事―)
●漢字から古代に思いを馳せる・・・
・「飫:ヨ、オ、あ(きる)、さかも(り)」の字を調べていて、訓に該当する熟語はほとんどすべて「ヨ」音読みだった・・・飫賜、飽飫、厭飫など・・・が、「オ」音は無いのか、辞典をペラペラ捲っていたら、「飫肥(オヒ)(漢字源:オビ・オブ)」「飫富(オフ)(漢字源:おとみ、おぶ)」なんてのがあった。よくよく見ると、「オ」音は呉音。で、これらの熟語はそれぞれ、飫肥(オヒ)=(昔の)日向の国、飫富(オフ)=大和の国の古地名・・・ということ(大漢和)。こんなところにも古代の歴史を感じる・・・おそらく、卑弥呼(ホントは「俾弥呼(ヒミカ)」)や壹与(イチヨ)の頃にはすでに倭国に入ってきていた漢字(本来の中国の音。いわゆる“漢音”ではない音)で、「飫(オ)」読みだったんだろな、古くからの、いや、三国時代の魏から南北朝のころにかけての南朝の言語だろう、とかなんとか想像しながら、中国と日本(倭国)の古代に思いを馳せてしまった。こんな楽しみ方もありますねえ・・・。漢字っておもしろい(^^)

<餃:コウ、あめ> 
漢検2:①中国料理「餃子(コウシ)」=ぎょうざ)に用いられる字。 ②あめ(飴)
・あめ:(=飴(イ)):餃餌(コウジ)=生した肉饅頭(屑米の粉を飴に和してつくったもち)、餃子(コウシ)=ぎょうざ

<餉:ショウ、かれい、かれいい、かて、おく(る)、かたとき>
 *漢検2「かたとき」訓なし(意味③に“食事をするくらいの短い時間、かたとき”)。
・かれい、かれいい、かて:朝餉(チョウショウ/<あさげ>)、午餉(ゴショウ/ひるげ)、仏餉(ブッショウ)=仏壇の前の供え物、<夕餉(ゆうげ)>、餉米、餉麦、餉饋=兵糧、餽饌、糧饋、軍餉、飯餉
・おく(る):餉給、餉餽=外にある者に食物を送ること、餉遺(ショウイ)=食物を贈る=饋贈(キゾウ)=饋遺(キイ)
・かたとき:一餉(イッショウ)、餉時(ショウジ)

<餒:ダイ、う(える)、くさ(る)> 
・う(える):餒饉(ダイキン)、寒餒、饑餒、凍餒、貧餒・・・
・くさ(る):餒敗(ダイハイ)=腐敗、餒魚=魚餒、餒爛(ダイラン)

<餔:フ、ホ、ゆうめし、く(う)、やしな(う)、ゆうぐ(れ)> *フ(呉音)ホ(漢音) *フ音の熟語見当たらず。
*漢検2「ゆうぐ(れ)」訓ナシ。(意味欄には記載あり、熟語「餔時」もあり←ただし、漢検2では意味①の“ゆうめし、夕食”の項で記載されている。)
・ゆうめし:餔餐=夕飯、餔食=食事、ゆうめし。餔時=夕食のとき
・く(う):餔啜(ホセツ)=食らいすする=餔歠(ホセツ)
・やしな(う):(くらわす、食をあたえる意。≒ほぼ、「く(う)」と同義か・・・。餔餽(ホキ)=食物を食わせたり贈ったりする。
・ゆうぐ(れ):餔時(ホジ)=①夕食のとき、申の刻
(参考)「餔時」
漢字源:夕食の時刻。夜になろうとする時刻のこと。大字源:夕飯どき。申の刻(午後4時ごろ) *漢字源に「日餔」(=日の沈む頃)という熟語あり。ただ、本来は「日晡」という熟語らしい・・・「晡」:対象外漢字。

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熟語の読み・一字訓読(その301) 頏 頡 顋 顫 顴 颯 飆

2016年08月27日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その301)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<頏:コウ、のど、くび>
・のど、くび:(のど=くび(大漢和))熟語ナシ。
頡頏(ケッコウ)=飛び上がり、飛び降りる(字通)。「燕々、于に飛び、頡頏す」
*「頏」:(漢字源)①鳥が羽をのばしてまっすぐ舞い降りる ②まっすぐにのびた人のくび
(参考)「頡(ケツ、キツ、みだ(れる))」:(ここでは)舞い上がる意あり。

<頡:ケツ、キツ、みだ(れる)>
・みだ(れる):頡滑(ケツカツ):錯乱する(出典・荘子)、頡頏:上下する、匹敵する
漢検2:「頡頏(ケッコウ)」=①鳥が飛び上がり、また、飛び降りること。②張り合うこと。人に屈しないこと。“キッコウ”とも読む。類:「拮抗」「頡」:①まっすぐにのびた首すじ ②鳥が飛び上がる

<顋:サイ、あご、あぎと、えら> 
・あご、あぎと、えら:顋頰(サイキョウ)=あご
*顋臉(注)=ほほ、頰
*顋腺(サイセン)=耳下腺のこと *顋脚(サイキャク)=蟹の葦=顎脚
(注)大漢和にのみ掲載あり。ただし、発音記号のみで読みフリ表記なし(サイ“レン”と読めそう・・・)以下に記載したとおり、「サイレン」でも間違いではないが、現行音で読むなら「サイケン」でもOKとなりそうではある・・・。
(「臉」に、ケン、セン、レン音あり(大字源)。ただし現行音は“ケン”のみ。
 「ケン」=①ほお ②まぶた 「セン」=あつもの 「レン」=①ほお(ケンの①と同じ) ②かお
 ちなみに、
「ケン」=臉「月+韱」(レンセン)←対象外漢字=猪の腸のあつもの 
「レン」=かお、面子などの意。熟語多し。例:臉面(レンメン)=対面、面子、面目。)

(参考―既掲載記事)
<顋門(ひよめき)>=泉門。おどり。
・第2版の「由来」ってのに、「脈を打つたびに、ひよひよと動くことから。」とあった。こういうのは分かりやすい説明だからOK。
・泉門=①黄泉の入り口 ②「ひよめき」に同じ。 広辞苑では、「ひよめき=泉門、おどり、おどりこ、しんもん、そうもん」と出てた。
・このうち、「しんもん、そうもん」は、漢字では「顖門」と書く。(「顖」はもちろん、対象外漢字。)

<顫:セン、ふる(える)、おのの(く)、おどろ(く)> *漢検2「おのの(く)」訓ナシ・・・意味にはあり。
・ふる(える)、おのの(く):顫動=ふるいわななく、ふるいうごかす。顫微=ゆらゆらする、顫筆=筆をふるわせる。寒顫、胆顫
・おどろ(く):顫恐=おどろきおそれる。驚顫

<顴:カン、ケン、ほおぼね> *カン(慣用音)ケン(漢音)
・ほおぼね:顴骨(ケンコツ・カンコツ) *漢字源も「ケンコツ・カンコツ」、他の3辞典は「ケンコツ」のみ。
*他に、頰顴、高顴、面顴、両顴・・・

<颯:サツ、ソウ、はやて> *漢検2「はやて」訓ナシ(意味③にはあり)
・はやて:該当熟語見当たらず。
颯颯(サッサツ)=さっと風の吹き起るさま、その風の音。他の辞典では「サツサツ」読みが多いが・・・。=颯然(サツゼン)
颯爽(サッソウ)
*颯灑(サツサイ)=風の吹き散らすこと、また、草木を吹く風の音。
*颯辣(サツラツ)=勇ましく強いこと

<飆:ヒョウ、つむじかぜ、かぜ、みだ(れる)>
・つむじかぜ、かぜ:飆風=つむじ風、暴風、はやて。飆飆=風がはげしく吹くさま。風が強く吹きあがるさま。飆塵=風の吹き上げる塵=飛塵。風に舞う塵(字通)。飆馳(ヒョウチ)=暴風のようにかける、飆忽=疾風=猋忽、飆起=風のようににわかに起る、飆輪=①風輪 ②太陽
・みだ(れる):飆回=みだれる=飆廻

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熟語の読み・一字訓読(その300) 鞴 韋 韜 齏 韶 

2016年08月27日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その300)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<鞴:フク、ホ、ヒ、ビ、ブ、うつぼ、ふいご>*漢検2「ふいご」訓なし(意味②にあり)
・ふいご:踏鞴(たたら・トウビ)=おおきなふいご
・うつぼ:鞴靫(ホサイ)=矢入れ、うつぼ。=箭󠄀室
・その他:鞴馬(ヒバ)=馬に鞍や轡をつける(大漢和) *「鞴(ヒ)」:馬に鞍する意。
(参考:「鞴」の音分け・・・辞典によって微妙に異なるが、大体、以下のとおりと考察)
・ホ(漢音)・ブ(呉音):かわぶくろ、うつぼ
・ヒ(漢音)・ビ(呉音):馬に馬具をつける・馬車を装備する(漢字源)車の軾上のおおい(大漢和)
・フク(漢音)・(ブク(呉音)):車に張りつけたかわの飾り(漢字源)
(・ハイ(漢音)・バイ(呉音):ふいご、ふいごう(漢字源) ←漢字源のみ。漢字源の読みだと、踏鞴(たたら・トウビ)は踏鞴(たただ・トウハイ・トウバイ)となるか・・・不明。いずれにしても、現行音にはハイ・バイ音ナシ)
 *字通に「皮鞴」(読み不明だが、ヒホかヒブだろう)」、「勁鞴」(読み・意味不明)」あり。
 *「馬に鞴(くら)して暮鶏を聴く」(杜甫)、「鞴馬(ヒバ)にて厳霜に宿す」(大字源)

<韋:イ、なめしがわ、やわ(らかい)> *漢検2「やわ(らかい)」訓ナシ(意味はあり)
・なめしがわ:韋革、韋編(三絶)、韋弦(之佩)、韋帯、韋脂・脂韋=なめしがわとあぶら、柔軟なもの、転じて卑劣な態度や人のたとえ。韋柔=なめしがわののようにやわらかい、世俗に迎合する、韋篋、韋索=なめしがわでつくった縄、乗韋(ジョウイ)=に贈り物をするとき、まず前もって贈るちょっとした物(中国・故事「春秋左氏伝・僖公三十三年」による)。牛皮四枚とか柔皮のことの由。
・やわ(らかい):韋脂、脂韋、韋柔

<韞:ウン、つつ(む)、おさ(める)、かく(す)>
・つつ(む)、おさ(める)、かく(す):韞玉=玉をつつみ蔵す、韞価=価をつつみかくす(才智をかくす)
*韞藉(ウンシャ)=蘊藉=重厚で圭角のないこと、局量ひろく浅深の知れぬこと、含蓄あること
*韞蠢(ウンシュン)=愚かなさま

<韜:トウ、ゆみぶくろ、つつ(む)、かく(す)、ゆごて>
・ゆみぶくろ:弓韜・韜弓(トウキュウ)=ゆみぶくろ、弓を袋におさめる、弓衣
・つつ(む)、かく(す):韜光(晦跡)、韜晦、韜隠=つつみかくす、韜韞(トウウン)=つつみかくす、韜涵(トウカン)=つつみひたす、韜蔵、韜日、韜世=蓋世=度量大のこと、一世を包蔵する。韜潜=つつみかくす、かくれひそむ、韜沈=かくれしずむ、韜籥(トウヤク)=笛をつつむ
・ゆごて:(熟語見当たらず)
・その他:韜略=六韜三略=兵書、軍略。

<齏:セイ、サイ、なます、あえもの、あ(える)、くだ(く)> *セイ(漢音)サイ(呉音)
・なます、あえもの、あ(える):齏塩(セイエン)=野菜料理、転じて、粗末な食物をいう。塩齏、淡齏、断齏、冷齏
・くだ(く):齏粉(セイフン)=①こなみじんになる ②粉骨砕身

<韶:ショウ、あき(らか)、うつく(しい)>
*漢検2:意味①うつくしい、うららか:「韶景」、「韶光」 意味②中国、伝説上の天子舜が作ったといわれる楽曲。「韶舞
・あき(らか):韶暉=明光、韶代=あきらかにおさまる御代=昭代
・うつく(しい):韶景=春景、韶光=春光=韶華、韶気=春色、韶艶=美しい、韶顔=若く美しい顔、韶綺=若く美しい、韶媚=うるわしい、韶麗=美しい、韶朗=美しい、韶和=美しくてやわらぐ、韶髪=美しい髪の色
・その他:韶舞=舜の舞楽、韶武=舜の楽と周・武王の楽 *論語「韶を謂う、美を尽くせり、又、善を尽くせり。武を謂う、美を尽くせり、未だ、善を尽くさずと。」

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熟語の読み・一字訓読(その299) 靫 靼 靺 鞋 鞜 鞨 鞳

2016年08月26日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
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●熟語の読み・一字訓読(その299)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<靫:サ、サイ、うつぼ、ゆぎ> *サ(漢音)サイ(漢音)
・うつぼ、ゆぎ:箭靫(センサイ)、<靫負(ゆげい)>、靫戟(サゲキ)=矢袋とほこ(字通)、鞴靫(ホサイ)=矢入れ。倒靫、千靫(*)
*「千靫」:「千箭(ちのり)の靫(ゆき)」(神代紀・上)のように云う。古くは“ゆき”
という。(字通) *広辞苑:「千箆入(ちのり)の靫(ゆき)」=多数の矢をさしたゆき。神代紀(上)「千箭之靫(ちのりのゆき)」
*「サ」音「サイ」音の使い分け不明・不詳。
*「うつぼ」はかご状の矢入れ、「ゆぎ」は箱型の矢入れ。

<靼:タツ、タン、なめしがわ> *タツ(漢音)タン(慣用音) 参考:タチ(呉音)
・なめしがわ:(=柔革)(4辞典とも該当する音熟語見当たらず)
・その他:韃靼、<鐙靼(みずお)>

<靺:マツ、バツ、かわたび> *マツ(慣用音)バツ(漢音) 参考:マチ(呉音)
・かわたび:絳靺(コウマツ)・・・「隋書・礼儀」にある熟語。皇太子の着用する赤いかわたびのことらしい。
・その他:靺鞨(マッカツ・バッカツ)

<鞋:アイ、カイ、くつ> *アイ(慣用音)カイ(漢音) 参考:ゲ(呉音)
・くつ:(下記以外)鞋痕(アイコン)=くつのあと、足跡。鞋下(アイカ)=あしもと、鞋袋(アイタイ)=くつを入れる袋 鞋韈(アイベツ)=くつとくつたび
(既掲載記事―一部修正再録―)
漢検2・掲載熟語は、 「青鞋」「草鞋(ソウアイ・ソウカイ・わらじ)」「芒鞋(ボウアイ・ボウカイ)」「鞋底」(=くつのそこ、くつのあと、あしもと)「<鞋底魚(したびらめ)>」
*<>は当て字の意味。(ちなみに、音読みでは「鞋底魚(アイテイギョ)=ひらめの異名(大漢和)」
・大したことではないが、「芒鞋」・・・すすきで作った鞋(くつ)かい???・・・説明なし ・「すすき」は和語(邦語)だから、そんなことないな・・・と思って、しらべた。
・「芒」は、「茅に似た草」のことらしい。だから、「芒鞋」=「わらぐつ→身分の低い者のくつ(大字源)」ということらしい。
(ついでに・・・「芒履(ボウリ)」も同様の意味で、「わらぐつ」のこと。)

<鞜:トウ、くつ、かわぐつ> 
・くつ、かわぐつ:革鞜

<鞨:カツ、くつ、かわぐつ> *漢検2「くつ」訓ナシ(意味にはあり) 
・くつ、かわぐつ:音熟語見当たらず。
・その他:靺鞨、鞨鼓=羯鼓=羯族の楽器

<鞳:トウ>
(漢検2:意味①=兵器 意味②=つづみなどの音を表す。「鞳鞳」に用いられる字。
*鞳鞳(トウトウ)=鞺鞳(トウトウ)=つづみ、かねの音 *「鞺」は対象外か・・・
*4辞典ともに他に熟語見当たらず。(字通は本字そのものの掲載ナシ)

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熟語の読み・一字訓読(その298) 霍 雖 霄 霆 霈 霤 霹 霽 

2016年08月26日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その298)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<霍:カク、にわ(か)、はや(い)> 
・にわ(か)、はや(い):霍乱霍然(=にわかに消える)、霍霍(下記参照)、霍地=忽然、揮霍(キカク)=猝遽(ソッキョ)、霍奕(カクエキ)=はやくかけるさま、霍焉=すみやかなさま、霍閃=電光
・その他:「漿酒霍肉」「霍食」・・・下記参照・・・
(既掲載記事の再録)
・掲載熟語は、「霍乱」「霍然」「霍霍(カクカク)」・・・にわ(か)・はや(い)に対応するところに掲載されている。
・第2版に文句はないが、辞典によって、「霍霍」の意味が微妙に違っていて面白いから紹介します。
 大漢和:刀先のひらめく形容。又、こえ(声)のはやいこと。
 字 通:あわてる。また、かがやくさま。
 大字源:①音声の速いさま ②光のきらめくさま
 漢字源:①ピカピカとひらめくさま。②わっわっと、あわてて叫ぶさま。 ←漢字源、おもしろすぎる(^^)
 こうなると、一つの漢和辞典だけではちょっと満足できないこと、わかるでしょ?
・ついでに、「霍」には「豆の葉」という意味あり。四字熟語の「漿酒霍肉」の「霍」はそういう意味ですね。同じような「豆の葉」の意味で使われている熟語 「霍食(カクショク)」=粗食の意。

<雖:スイ、いえど(も)>
・いえど(も):雖是(スイゼ):もし、たとい(仮令)、けれども  雖然(スイゼン):けれども、云々といえども、云々であるが  雖則(スイソク):云々といえども、けれども
雖説是(スイソクゼ):云々とはいえども  雖微(スイビ):豈(あに)、すなわち
*他に、雖(スイ):虫の名(トカゲに似て大(大漢和))

<霄:ショウ、そら、みぞれ>
・そら :霄漢:大空・天空、霄幄:テント、霄駕=盛駕、霄岫:空高く聳えた峯、霄壤:天地・雲泥・・・
・みぞれ:霄雪(ショウセツ):みぞれ(雨と雪と雑じって降るもの)

<霆:テイ、いかずち、いなずま> 
・いかずち、いなずま:霆撃、震霆、電霆雷霆=霆雷=いかずち、霆霓(テイゲイ)=疾雷、霆激=電撃=いなずまのように激しく一気にうつ、霆震=いかずちが激しくふるう=霆奮、霆震

<霈:ハイ、おおあめ、さか(ん)>
・おおあめ:霈沢(ハイタク)=大雨。めぐみ。恩沢。 *「霈」は、おおあめ。「沢」は雨の潤沢をいう。
・さか(ん):(「さかん」の意味の中に“あめがさかんに降るさま”の意)霈然(=沛然)、霈焉=さかんなさま、「霈然の恩」=雨の盛んに降るような、しげき恩。
*霈霈=沛沛=水の盛んに流れる音の形容

<霤:リュウ、あまだれ、したた(り)、のき>
*漢検2:意味②(現行訓にない“あまだれうけ、あまどい”の項にのみ音熟語の「霤槽」掲載あり!)
・あまだれ、したたり:霤水=あまだれ水、承霤=あまだれうけ、霤穿=「霤、石を穿つ」、屋霤(オクリュウ)=屋上から垂れるあまだれ(大漢和)*「頤霤垂拱(イリュウスイキョウ)」=頭を下げ、あごの垂れたさま。身を俯せば頭が前に向い、頤(あご、おとがい)はさながら、“屋霤の如く”(屋上から垂れた雨垂れのよう)であるということ。*字通は「屋霤」=雨滴受けの意としている。 
・のき:(=屋簷、屋宇のこと)文例:「東霤に当る」(大字源)「絶霤に見る」(大漢和)
・その他(あまだれうけ、あまどいの意)霤槽(リュウソウ)=あまだれうけの槽(おけ)、屋霤=雨滴承け(字通)

<霹:ヘキ、かみなり>
・かみなり:霹靂(ヘキレキ)=急激なかみなり、霹雷(ヘキライ)=とどろくかみなり

<霽:サイ、セイ、は(れる)、さわ(やか)> *サイ(呉音)音熟語見当たらず。*セイ(漢音) *漢検2「さわ(やか)」訓ナシ。(意味②には“さわやか、心がさっぱりする”であり。)
・は(れる):霽月(光風霽月)、霽日(=晴れた日)、開霽(カイセイ)、晩霽(バンセイ)、霽雨、霽景(セイケイ)=晴れわたった景色、霽後=雨後、霽朝=雨のはれた朝、霽氛(セイフン)=はれわたった気、霽明=空が清くはれて明らかなこと
・さわ(やか):霽月、霽氛・・・(上記と重複)・・・

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熟語の読み・一字訓読(その297) 雎 雋 雉 雍

2016年08月25日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その297)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<雎:ショ、みさご> 
・みさご:雎(みさご)、雎鳩(ショキュウ)、<雎鳩(みさご)>  
*ショ音熟語「雎鳩(ショキュウ)」のみ。

<雋:シュン、セン、すぐ(れる)> :シュン(慣用音)セン(漢・呉音)
・すぐ(れる):(すべて「シュン」読み):英雋、雋異、雋乂、雋髦、雋哲、雋楚=翹楚、 *この雋は「儁、俊」に通じている。
・その他:雋永(センエイ)=肥えてうまい肉
*漢検漢字辞典にも、意味②として「肥えたうまい肉」とあるが、熟語記載ナシ。
*「雋永(センエイ)」という熟語は、「「雋燕(センエン)=鳥の名」という鳥の肉が甚だ美味であり、ここから「雋永の論=甘美で深長な言論」 という意味・熟語ができたようである(大漢和)。ちなみに、大字源でも「センエイ」で「肥えてうまい肉、転じて言論がすぐれて味わい深いこと→「雋永の論」」と記載されている。ただし、字通は「シュンエイ」読み。  

<雉:ジ、チ、きじ *ジ(呉音)チ(漢音)>*ジ音の熟語見当たらず 
(既掲載記事の再録―一部、追加あり―)
・これは簡単・・・と、思ったら、まただよ・・・(漢検2)熟語に「雉兎(チト)」「城雉」と載っている。「雉兎」はわかるとして・・・
・「城雉(ジョウチ)」・・・城に住みついているキジかい?って思ったら全然違う・・・
・この「雉」には現行訓読みにはない、「築地や城壁の大きさを表わすことば。一雉は高さ一丈・長さ三丈。」「土を突き固めた城壁の垣。幾雉もの壁をつき固めることから。」などの意味があった。
・で、「城雉(ジョウチ)」=城壁とか城とかの意味。(「雉」は城壁の上のひめがき。)
・こういうのも、何の説明もなく、載せてるんだよな・・・誰かさんが云ってたように、「辞典」じゃないね、こりゃ。出来の悪い「参考書」ってとこか。
・同じような意味での熟語として、「雉門(チモン)」・・・キジが通る門ではない(^^)・・・①宮城の五つの門の第2門 ②諸侯の宮殿の門 のこと。
・その他「雉(きじ)」の意味での熟語
「山雉(サンチ)」=きじ 
「雉犇(チホン)」=雉の如く慌てて逃げること (*模試で出題したと思う)
「雉列(チレツ)」=つらなりならぶ
「雉噫(チイ)」=歎く声
「雉雉(チチ)」=入り交じるさま
「雉経(チケイ)」≒縊死 (縄で咽喉を扼して自殺すること。一説に、雉のごとく頸を圧し息をとめて死ぬこと。)
・その他故事成語類に当たるもの
「雉膏(チコウ)を食らわず」(「雉膏不食」・・・・雉のあぶらの美味なのを食べない→才徳があっても用いられない喩え *「井渫不食」と類義の四字熟語だな。

<雍:ユ、ヨウ、やわ(らぐ)、いだ(く)、ふさ(ぐ)> *ユ(呉音)熟語見当たらず。
・やわ(らぐ):雍雍 、雍和、雍閑=なごやかでしとやかなこと、雍容=やわらぎやすらか 「雍容雅歩」=ゆったりとしてみやびやかに歩くさま、雍穆(ヨウボク)、雍睦(ヨウボク)=和らぎ楽しむ、雍煕(ヨウキ)=和らぎ楽しむ=天下のよく治まること
・いだ(く):雍樹(=擁樹)=小児をいだくこと(下記参照)
・ふさ(ぐ):雍防、雍遏(ヨウアツ)=おさえとどめる、雍害=ふさぎじゃまする、雍閼(ヨウアツ)=ふさぎとどめる、
(既掲載記事の再録)
●漢検漢字辞典第2版から・・・
<雍:ユ、ヨウ、やわ(らぐ)、いだ(く)、ふさ(ぐ)>
・第1版:ヨウ、ユ、やわ(らぐ) 意味①やわらぐ。なごむ。 「雍雍」「雍和」 ②ふさぐ。さえぎる。「雍防」 「雍らぐ」(やわらぐ):やんわりと包む、なごやかにむつみあう
・第2版:意味の③に「③いだく、保つ 「雍樹」」が追加されている。
・「雍樹」って・・・読んで字のごとく「樹をいだく」ことではありますが、正解は「小児を抱くこと」(大漢和・大字源)。大字源に「抱かれた子が木にぶら下がった形に似ているので「樹」という。」と丁寧に説明がなされていました。なお、雍樹=擁樹 です。
・ほんの1、2行増やすだけなんだから他の余計なところを削って、このくらいの完結明瞭は熟語の説明ぐらい入れておいてほしいもんだ。

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熟語の読み・一字訓読(その296) 隘 隗 隰 隴 

2016年08月25日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その296)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<隘:アイ、ヤク、せま(い)、けわ(しい)、いや(しい)、ふさ(がる)> 
*漢検2:音による意味分けあり。「アイ」=①せまい、度量が小さい・・・②けわしい ③いやしい 「ヤク」=ふさぐ、ふさがる、さまたげる(*ただし、掲載掲載ナシ)
・せま(い):隘路、狭隘、褊隘湫隘(シュウアイ・ショウアイ)、隘巷=せまいちまた=隘衢(アイク)。隘狭
・けわ(しい):険隘、隘害=要害のよいところ、険要。隘阻(アイソ)=険しい
・いや(しい):隘陋(アイロウ)=みすぼらしい、せまくるしくてきたない。陋隘。
・ふさ(がる):隘制(アイセイ)=はばみおさえる(大漢和)。塡隘(テンアイ・大字源)・・・(注)。
(注)「ヤク」音の熟語は4漢和辞典ともにナシ・・・。大漢和も“ふさがる”意で「ヤク」音としているにもかからわず、「隘制(“アイ”セイ)」となっていた・・・。

<隗:カイ、けわ(しい)>
・けわ(しい): 崔隗(サイカイ)=崔嵬 、 陮隗(タイカイ)=たかい、けわしい *「陮」は対象外漢字。
*隗隗(カイカイ)=広大なさま *隗俄(カイガ)=酔いつぶれる *隗然=ひどく酔うさま
*「隗(カイ)より始めよ」

<隰:シツ、シュウ、さわ、にいばり> *シツ(慣用音)シュウ(漢音) *漢検2「にいばり」訓ナシ(意味欄には記載あり)
・さわ:(低くて湿り気のある土地):原隰(ゲンシュウ・ゲンシツ)=隰原(シツゲン)、隰桑(シツソウ)=①下隰の地に生ずる桑 ②詩経の篇名、隰草(シツソウ)=隰地に生ずる草、隰畔(シツバン)=さわのほとり=隰辺、隰皐(シツコウ・シュウコウ)=水辺の地 
・にいばり:(新たに開いた土地):(不詳(*))
*他に、山隰、平隰、陵隰、広隰・・・意味説明ないため不詳。「にいばり」に対応する熟語が、この中にあるかもしれない。

<隴:リョウ、ロウ、おか、うね、はたけ> *リョウ(漢音 リュウ(呉音))ロウ(慣用音) *漢検2「はたけ」訓ナシ(意味欄には記載あり)
・おか:丘隴(キュウロウ)、隴樹(ロウジュ)=①小高い丘の上の木、②墓地の樹。隴端(ロウタン)=おか、小高い所。隴断=壟断 
・うね、はたけ:麦隴(バクロウ)、隴畝(ロウホ)=壟畝=①はたけ ②いなか ③民間。 隴上(ロウジョウ)=はたけのほとり

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熟語の読み・一字訓読(その295) 陜 陝 陲 陬 隍

2016年08月24日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その295)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<陜:キョウ、せま(い)、やまかい、やまあい> 
・せま(い):陜薄=土地がせまい、陜室=狭い部屋=陋室、陜隘=狭隘=せまい、陜小=狭小・・・
・やまかい、やまあい:(=峡)(大漢和・字通・大字源・漢字源ともに熟語なし。邦語か?)

<陝:セン>
(既掲載記事の再録) 
・第2版の「意味」のところに、「中国の県名。また、陝西省の略。」で、熟語は「陝塞(センサイ)」だって・・・説明は例によってナシ。
・ここだけ、地名を持ち出して地名がらみの熟語を載せている・・・バランス悪し・・・地名がらみの熟語なら、この字に限らずたくさんあるのに。
・「陝塞」=陝西のとりで(大漢和)
・地名がらみ以外に、「陝輸(センシュ・センユ)」の熟語あり。
・「陝輸」=字通 :きまりのないさま(「夫れ、動静軽脱、視聴陝輸、入りては即ち、乱髪壊形・・・」の文例あり)
     =大漢和:定まらないさま。女のなまめいた動作をいう。
     =大字源:人の気をひく物腰をする。こびへつらい迎合するさま。
・これぐらいしか、熟語ないのだから、地名がらみの熟語よりも、こういうのを載せておいてほしいな(ーー)

<陲:スイ、ほとり、さかい、あや(うい)>
・ほとり、さかい:辺陲=くにざかい、国のはて、辺境。遠陲、庭陲、疆陲、封陲、塞陲、朔陲、西陲、荒陲、四陲・・・
・あや(うい):辺陲(*)
*「辺陲」:「陲」=もと、聖地として近づきがたい地の意味。のち、“辺陲”の意で用いる。容易に近づきがた危険な地であった由(大漢和)もとは岸崖の意、危うきあり(字通)

<陬:シュ、スウ、すみ、くま、かたいなか>
 *シュ(漢・呉音)スウ(慣用音(大字源)漢音(漢字源)) *現行音にないが、“ソウ”音(漢音(大字源)) *シュ音熟語ナシ
・すみ、くま:陬隅=かたすみ、陬互=山の角(すみ)のこと、陬隧(スウスイ)=片隅のみち、陬見=かたよった見識=偏見、
・かたいなか:陬遠(スウエン)=辺鄙、遠い田舎。陬月(スウゲツ・ソウゲツ(下記参照))、僻陬=かたいなか=陬僻
*陬落(スウラク)=むらざと=聚落 ・・・「陬」に“むら、さと”の意あり。
*陬陵(スウリョウ)=山阪・山坂 ・・・「陬」に“山のふもと”の意あり。
(参考―既掲載記事の再録―)
・(漢検2)「かたいなか」以外は、音訓掲載あり。「かたいなか」は意味①の中にあり。で、その意味の説明の後に、熟語で「陬遠(スウエン):片田舎」とある・・・んだったら、ちゃんと、訓に「かたいなか」も載せておけよ(ーー)何考えてんだろ(ーー)
・ついでに、「陬月(ソウゲツ):陰暦1月の異名。「スウゲツ」とも読む」だって・・・これ、逆じゃないの???「スウゲツ・・・ソウゲツとも読む」に。しかし、この「ソウゲツ」、どこから取ってきたのだろ???よくわからん(ーー)
・大漢和・大字源・字通・漢字源の4辞典はすべて「スウゲツ」、しかも「ソウゲツ」という読みは無かった・・・。
・現行音にも「ソウ」音ないし・・・(たしかに辞典には「ソウ」音もあることはありましたが・・・)
・なお、辞典によれば、陰暦1月を「孟月(モウゲツ)とか孟陬(モウスウ)」と呼んだことから、「陬月」を正月(1月)の異名とした由。

<隍:コウ、ほり、からぼり、むな(しい)> 
・ほり、からぼり:城隍、池隍、濠隍、深隍、側隍、幽隍、隍鹿(コウロク)=ほりの中の鹿(*故事あり:鹿を隍中に隠したがそれを忘れ、夢だとした故事)、故事成語「城、隍に復る」=戦乱の起る兆し
・むな(しい):(熟語見当たらず)*「淪隍」(字通)が該当するかもしれないが不詳。*“むなしい”=むなしい、うつろ、からっぽ の意(大字源)
(参考)水あるを池といい、水なしを隍(=からぼり)という。

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熟語の読み・一字訓読(その294) 阡 阨 阯 陂 陌

2016年08月24日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その294)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<阡:セン、みち、あぜみち、はかみち、しげ(る)> 
・みち、あぜみち:阡陌、阡畝(センポ)=あぜみちと田畑
・はかみち:阡表(センピョウ・センビョウ)=墓道に立てる碑
・しげ(る):阡阡=仟仟=草木のしげさま、阡眠(センメン・センベン)=①はるかにみる、②草木の茂ったさま
(既掲載記事)
・音訓はすべて掲載あり。熟語は「阡陌」(=みち、あぜみちの事)「阡阡」(=草木のしげるさま)。
・以前もどこかで記載したと思うけど、熟語で、或る意味、有名な「阡眠(センベン)」・・・「眠」を表外音の「ベン」で読む特殊な熟語・・・これは載っていない。「眠」のところにあるかと思ったら、「眠」のところには(また、これも文句あるが)「眠蔵(メンゾウ)」という更に特殊な熟語しか載せていない・・・「メン」は表外音でも現行音にもナシ(実は唐音)・・・これはどこかで説明しましたね(^^;)
・で、「阡眠(センベン)」・・・実は「セン“メン”」とも。(「阡眠」の意味は「①はるかなさま ②草木の茂ったさま」)
・大漢和・字通「センメン」、大字源「センベン・センメン」、漢字源「センベン」。
・問題集なんかの問題では「センベン」になっているのが多いようですね・・・。
・ちなみに、「はかみち」に対応する熟語・・・「阡表(センピョウ・センビョウ)」(=墓道に立てる碑) てのがありました👍

<阨:アイ、ヤク、せま(い)、ふさ(がる)、くる(しむ)>
 *漢検2「アイ:せまい、せまく険しいところ ヤク:ふさがる、くるしむ、行き詰まる」
・せまい:狭阨(キョウアイ)=狭隘。嶮阨(ケンアイ)、阨巷(アイコウ)、阨僻(アイヘキ)=せまくかたよる、せまくいやしい。阨路(アイロ)
・ふさ(がる)、くる(しむ):窮阨(キュウヤク)、阨窮(ヤクキュウ)、困阨(コンヤク)、阨災(ヤクサイ)=災難

<阯:シ、もとい、あと、ふもと> *「阯」は「址」の本字(大字源)
・もとい:基阯(=基址)、遺阯(=遺址)
・あと、ふもと:霊阯(=霊址)=神霊の下ったところ(字通)、城阯(=城址)、旧阯(=旧址)、廃阯(=廃址)

<陂:ヒ、ハ、つつみ、さか、かたむ(く)、よこしま>
(既掲載記事の再録) 
・もともと、「坡:ハ、ヒ、さか、つつみ、なな(め)」の異体字ということみたいだが、訓読みがちょっと違う・・・
・それはともかく、この「陂」・・・
・第2版では、訓読みとしては「よこしま」が載っていない。*意味③の方には載っている。
・熟語は、「かたむ(く)」のところで、「陂曲」・・・読みなし・・・なんて読むんだ???「ヒキョク」か「ハキョク」か?それともどっちでも良いのか・・・ホント、こういうところがイライラするところ(ーー) 大漢和によれば「陂曲(ヒキョク)=かたよってよこしまなこと」となってんだけど・・・。
・ややこしいが、「坡」のところで第1版で「①つつみ。土手。「坡塘(ハトウ)」 ②さか(坂)。「坡陀(ハダ) 」」って、なってて、表記のところの説明で「・・・「陂」とも書く。」となっている。んじゃ、「坡塘(ハトウ)」=「陂塘(ハトウ?)」、「坡陀(ハダ)」=「陂陀(ハダ)?」ってことなのか???
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・「陂」の音の「ハ」は漢音、「ヒ」は漢・呉音のようで、音による読み・意味分けがあるもよう・・・
・「ハ」音の場合:土地がななめなこと、平らでないこと、高低がある・・・場合に、「ハ」音
・「ヒ」音の場合:つつみ、ためいけ、さか、かたむく、よこしま・・・場合に、「ヒ」音
のもよう・・・ちょっと「ななめ、平らでない」と「さか、かたむく」の違いが明確でないので、この辺が厳格な音読み分けになっていない理由かもしれない・・・。
・結論
 ア.「陂陀」・・・これは「ハダ」 *漢字源はこれは「ヒダ・ハダ」両読み。 意味(大漢和):①地面が平らでない、ななめな土地。②高低のあるさま。
 イ.それ以外の読みの熟語
   ・陂池(ヒチ)=①つつみ、ためいけ ②土地のななめなこと 
   ・陂塘(ヒトウ)=陂唐(ヒトウ)=つつみ、ためいけ   *字通は「陂塘」も「陂唐」も「ハトウ」
   ・陂渠(ヒキョ)=陂溝(ヒコウ)=つつみ、掘割  
   ・陂遏(ヒアツ)=堤防
   ・陂障(ヒショウ)=つつみを築いて防ぐ
   ・陂僻(ヒヘキ)=よこしま、頗僻    *字通は「ハヘキ」
   ・陂知(ヒチ)=かたよった知恵
   ・陂淀(ヒテン)=あさいふち *この場合の「陂」は「ほとり、ふち、はた」の意味(大漢和)。
   ・険陂(ケンピ)=かたよる、ねじける(漢字源)
 などなど・・・。
 ということから、ちょっと「ハ」でも「ヒ」でも、どっちでもいいみたいだけど、 「陂陀」だけは「ハダ」・・・それ以外は「ヒ・・・」で読んでおけば良いみたいですね・・・字通だけは例外だけど(ーー)

<陌:ハク、バク、みち、あぜみち、まち> *ハク(慣用音)バク(漢音)
・みち、あぜみち:阡陌、陌阡、街陌=市中みち、ちまた。陌路(ハクロ)=①路上の人(字通)・通りすがりの見知らぬ人(大字源)、陌上=あぜみちほとり=畑のこと、「陌上(の塵)」=街路上(のちり)、飛散して定めのない喩え。「人生、根蔕なく、飄として陌上の塵のごとし」(陶潜)
・まち:陌頭=①みちばた、街頭 ②はちまき=絡頭
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熟語の読み・一字訓読(その293) 闌 闕 闡 闥 闢 

2016年08月23日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その293)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<闌:ラン、てすり、たけなわ、おそ(い)、た(ける)>
・てすり:闌干=欄干=闌檻
・たけなわ:闌時=春のこと、酒闌
・おそ(い):闌夕=闌夜、闌暑=暑気の半ばを過ぎる頃、残暑
・た(ける):闌曲、闌声、・・・
*漢検2「おそ(い)」以外は音訓掲載あり。「おそ(い)」は、意味③の中に「たける、たけなわ、さかり。また、半ばすぎ。おそい。」とあり、そのあとに熟語「闌夕」とある。ただし、この「闌夕」の読みも意味も載っていない。
→「闌夕(ランセキ)」=夜半を過ぎるころ。夜ふけ。深更。 (深更=闌夕)
*その他①:闌散=散り乱れるさま、闌珊=①衰えるさま ②散り乱れるさま、闌残=衰えるさま、闌斑(ランハン)=色がまだらで純一でないさま
*その他②(みだりにの意):闌入=みだりに入る、闌出=財物をみだりに出す、闌風=①夏秋の交に吹く風、淳風。②とまずに吹く風。久風。

<闕:ケツ、もん、か(ける)、のぞ(く)>
・もん:(宮殿の門、転じて、天子のいる所。宮城。)闕庭、宮闕、玉闕、禁闕、城闕、帝闕、鳳闕、闕掖、闕下、闕門、詣闕=闕にいたる、犯闕=闕をおかす
・か(ける)、のぞ(く):闕字(=欠字)、闕失、闕画(=欠画)、闕所(=欠所)、闕如(=欠如)、闕文(=欠文)、闕漏(=欠漏)=欠けているところ。落ち、もれ、不備。闕(欠)員、闕遺=かけのこる、遺漏、あやまち。闕腋=脇あけの衣、闕景(ケツエイ)=日食をいう。闕隙(ケツゲキ)=すきま、すき。闕誤=かけてあやまる、闕(欠)乏、闕焉=①かける ②のぞきさる、闕除=かきのぞく

<闡:セン、ひら(く)、あき(らか)、ひろ(める)、ひろ(まる)>
・ひら(く):闡弘=ひらきひろげる、闡拓=ひらく、闡発=ひらきあらわす、闡繹=ひらきのべる
・あき(らか):闡明=明らかになる、明らかにする 闡証=明らかにする、闡究=きわめ、明らかにする
・ひろ(める)、ひろ(まる): 闡綜=ひろめすべる、闡并(センペイ)=他国を并呑して領土を広めること、領有する(字通) 闡済=広めて成しとげる、闡諧(センカイ)=ひろびろとしてなごやか
*闡提(センダイ)=(仏) *丕闡(ヒセン):(字通に記載あるも意味不詳)

(注)「闡并」の読み:(2019.4.3訂正)“せんべい(senbei)”だったものを“せんぺい(senpei)”に修正。大字源でも良く見ると「せんぺい(sennpei)」読みのようだ。

<闥:タチ、タツ、こもん>*タツ(漢音)タチ(呉音―漢字源) *タチ音の熟語ナシ *漢検2「こもん」訓なし。
・こもん:紫闥、門闥、禁闥、宮闥、皇闥、閨闥、・・・排闥=「闥を排す」=宮中の小門を押し開く(一説に、門屏をおしのける)、省闥=宮中
・その他:闥爾(タツジ)=疾いさま、からりと開けているさま 飛闥=楼上の突き出た四角の木
*漢検2意味「もん(門)、門の総称。また、宮中の小門。」

<闢:ヘキ、ビャク、ひら(く)、ひら(ける)、しりぞ(ける)>
*ヘキ(漢音)ビャク(呉音) *ビャク音は「(天地)開闢」ぐらいしか見当たらず。
・ひら(く)、ひら(ける):開闢(カイビャク)、闢国(ヘキコク)=国を初めて建てる、闢門=門をひらく、闢除=ひらき除く、闢発=ひらきあらわす、闢土=土地をひらきひろめる、開墾する =闢田=闢墾。洞闢=ひろがる 「四塗洞闢」、闢闔(ヘキコウ)=開くことと閉じること 
・しりぞ(ける):闢仏(ヘキブツ)=仏を斥ける、闢邪(ヘキジャ)=邪説をひらきしりぞける=辟邪

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熟語の読み・一字訓読(その292) 閂 閘 閧 閭 闊

2016年08月23日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
日本漢字能力検定(漢検) ブログランキングへ
<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その292)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<閂:サン、かんぬき> 
*音熟語ナシ *「閂」は宋・元代に造られた字(漢字源)

<閘:オウ、コウ、ひのくち> *オウ(漢・呉音)コウ(漢・呉音)
・ひのくち:(=水門、樋(ひ)の口のこと)閘門=水門の戸、閘河(コウカ)=水門を設けた河、閘官=水門管理の役人、水閘=水門、ひのくち、閘夫=水門開閉を司る者、閘頭=時々、開閉する水門、閘板=①水門の戸 ②雨戸
(参考)大字源による音分け
「コウ」音:ひのくち
「オウ」音:①ひのくち ②しらべる 「点閘(テンオウ)」 ③「閘喋(オウチョウ)」=動物が物を食べるさま
*漢字源も「門を開けたり閉めたりする動詞のときは“オウ、ヨウ”」とある。ただし、熟語ナシ。大漢和も同様だが熟語ナシ。字通も「門のきしむ音の場合は“閘(オウ)”の方で読む」とある・・・が、熟語ナシ。 

<閧:コウ、ちまた> 
・ちまた:音熟語見当たらず。
*「閧然(コウゼン)」=元気あるさま ←誤用。本来は「鬨然」と書くのが正しい(大漢和・漢字源)。
*意味①:とき、ときの声 類:鬨 意味②:村里のみち、ちまた 

<閭:リョ、ロウ、ちまた、さと、むらざと> *ロ(呉音)・・・熟語ナシ。
・ちまた、さと、むらざと:閭巷=①村里、いなか ②ちまた、民間 =閭闔。閭里閭門、、倚閭=里門によりかかる、郷閭、村閭、門閭、里閭、閭閻(リョエン)=むらざと。里門と里中の門。転じて、村里に住む貧しい人の喩え。邑里の庶人。(「閻」に里中の門・ちまたの意あり)、閭伍=むらざとのなかま、閭首=むらの入り口、閭戸=むらの入り口の門、また、その扉。閭居=里の家。
*閭麋(リョビ)=大きな鹿。獣の名(一角獣で鹿に似ているとも・・・)

<闊(濶):カツ、ひろ(い)、うと(い)>
・ひろ(い):闊然、快闊、広闊、闊歩、闊達、「闊達大度」、闊葉樹、迥闊、闊腋=広い脇の下、闊遠=広く遠い、はるか遠い・・・
・うと(い):迂闊、疎闊、離闊、久闊・・・

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熟語の読み・一字訓読(その291) 鑠 鑢 鑞 鑪 鑰 

2016年08月22日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その291)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<鑠:シャク、と(かす)、と(ける)、うつく(しい)>
・と(かす)、と(ける):鑠金①(シャクキン)=金をとかす、・・・他、略。
・うつく(しい):鑠金②=美しい金。鑠鑠(シャクシャク)、懿鑠(イシャク)
・その他:矍鑠(カクシャク)=年老いて元気なさま

<鑢:リョ、ロ、やすり、す(る)> *リョ(漢音)ロ(呉音)
・やすり:鑢子(ロシ・リョシ)=こやすり(字通)
・す(る):磨鑢=すりみがく *漢検2読みフリなし。大字源にもフリなし。“マロ”でも“マリョ”でも良さそう・・・。
*大漢和、漢字源には熟語ナシ。

<鑞:ロウ、すず> 
・すず:鑞接(ロウセツ)、白鑞(ハクロウ)=はんだ。鉛と錫の合金(大字源)

<鑪:ロ、いろり、さかば、ふいご> *漢検2「さかば」訓ナシ(意味欄にはあり)
・いろり:方鑪=いろり、鑪火=いろり火、火鑪、鑪竈(ロソウ)=いろりとかまど、鑪炭(ロタン)=いろりの炭火
・さかば:当鑪=鑪に当る=酒を売る店に坐る
・ふいご:鑪韛(ロハイ)=いろりとふいご、また、ふいご *「韛」は対象外漢字。(他に、「鍛鑪」「重鑪」「風鑪」(これらは、すべて、字通掲載なるも意味記載ナシ)などが該当しそう・・・。
香鑪=香をたく器 
(参考)鑪(さかば)
漢検2:さかば。酒を売る店。漢字源:酒をあたためる場所をまるく囲ったさかば。酒を飲むスタンド。大字源:居酒屋の酒がめを置く土の台、転じて、居酒屋、さかば。

<鑰:ヤク、かぎ、と(じる)>
・かぎ:鍵鑰(ケンヤク)、関鑰、銀鑰、庫鑰、秘鑰・・・鑰匣=かぎを入れる箱、鑰鉤=かぎ、鑰匙(ヤクシ)=かぎ、鑰牡(ヤクボ)=かぎ・・・
・と(じる):鎖鑰、禁鑰、緘鑰=とじる、とざす

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熟語の読み・一字訓読(その290) 鐐 鐶 鐫 鐺

2016年08月22日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その290)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<鐐:リョウ、しろがね、ひらがね、あしかせ> 
・しろがね、ひらがね:鐐金=白銀、鐐貨=鐐金=銀の上等なもの、しろがね。
・あしかせ:鐐靠(リョウコウ)=てかせあしがね(手械足金)*字通「“繚繞”の意をとるのであろう」

<鐶:カン、たまき、わ、かなわ> 
・たまき:(邦語か?)
・わ、かなわ:金鐶、玉鐶、指鐶、銀鐶、古鐶、垂鐶・・・
*「鐶」:大漢和 ①わ、かなわ ②みみわ ③ゆびわ ④くびわ

<鐫:セン、え(る)、ほ(る)、うが(つ)、しりぞ(ける)、いまし(める)> *漢検2「いまし(める)」訓ナシ(意味欄にはあり)
・え(る)、ほ(る)、うが(つ):鐫刻、鐫録・・・以下、熟語多数。略。
・しりぞ(ける):鐫黜(センチュツ)=位を下げしりぞける、鐫職=職をしりぞける、鐫汰=しりぞけ淘汰する
・いまし(める):鐫喩(センユ)=深くすすめ切にさとす=鐫説=深くすすめ切にさとす、鐫戒=いましめさとす

<鐺:トウ、ソウ、くさり、あしがなえ、こじり、こて>
・くさり:鋃鐺(ロウトウ)=罪人をつなぐ鎖 *「鋃」は対象外漢字。他に熟語ナシ。
・あしがなえ:鼎鐺(テイソウ)、「鼎鐺玉石」、鐺脚(ソウキャク)=鐺のあし、鐺墨(ソウボク)=なべずみ、鐺底(ソウテイ)、酒鐺(漢検2読みナシ)
・こじり、こて:(邦語)
*読みフリのない熟語:茶鐺、鉄鐺、土鐺、薬鐺、酒鐺・・・(下記既掲載記事参照)
鐺鼕(トウトウ)=太皷の音のさま

(参考1―既掲載記事からー)
●「鼎鐺玉石」の鐺(トウ、ソウ、あしながえ、くさり、こじり、こて)・・・「こじり、こて」は邦語(だから、音熟語はなし)
・ネットでは、この四字熟語の読み、「テイトウ」と「テイソウ」が半々ぐらい・・・。
・漢検四字熟語辞典では「テイソウギョクセキ」・・・「「テイトウ」とも読む」とはなっていない・・・。
・色々と、辞典を調べると、どうも、「トウ」「ソウ」に音による意味分けがあるみたい・・・。
 (漢検漢字辞典第2版では、音読み分けナシ。熟語は「酒鐺」←読みはナシ)。
  「トウ」:くさり、鐘や太鼓の音などを表す
  「ソウ」:3本足のかなえ、あしながえ、なべ・かまの類 大字源・大漢和・漢字源ともに、上記のような使い分けになっている模様。
・だから、前にもどこかで出題した「鐺缶」・・・これは「ソウフ」でOK。
・でも、広辞苑や他の国語辞典などでは「酒鐺」や「茶鐺」は「シュトウ」とか「チャトウ」となっている・・・燗鍋とか茶がまとかの意味・・・
・上記の音読み分けからしたら、これ、「シュソウ」とか「チャソウ」とかの読みのほうが適切ではないかと思うけど、もう、こういう読み(「・・トウ」)で定着しちゃってんでしょうね・・・だから、漢検も読みを触れなかったりして(^^;)
(参考2)大字源による音分け
「トウ(漢・呉音)」=①鐘の音のさま ②重くて持ち上げられないさま ほかに、「くさり」
「ソウ(漢音)ショウ(呉音)」=なべ、三本足のかなえ(鼎)

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熟語の読み・一字訓読(その289) 鎬 鏐 鏈 鏤 鐔 鐓 鐃

2016年08月22日 | 熟語の読み(音・訓) ー1級-
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<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
・再々中断していた「熟語の読み・一字訓読」シリーズを再開します。
・223回からは、漢検漢字辞典第2版の内容を加味したり、調べる辞典の範囲を大字源・漢字源などまで拡大した内容にて、整理しているので、初期のこのシリーズの記載内容とは濃淡・精粗があります・・・223回からのほうが内容が濃いと思います。お含み置きください・・・追って、初期の内容についても、内容を拡充していきたいとは考えています。
・なお、別の記事などにて、漢検2記載内容を踏まえた「熟語の読み・一字訓読、音訓整理」を案内したものもあり、一部重複しているかもしれません・・・この点もお含み置きください。必要に応じて、なるべく、同記事内容も再録いたします。
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●熟語の読み・一字訓読(その289)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<鎬:コウ、なべ、しのぎ> 
・なべ:(=温器のこと)熟語見当たらず。
・しのぎ:(邦語)
*鎬鎬=光輝くさま。あきらかなさま。

<鏐:リュウ、リョウ、こがね、しろがね> *漢検2:音による読み分けナシ。熟語掲載もナシ。*“しろがね”の場合、“リョウ”と読むようである(大漢和)
(既掲載記事を一部修正)
・こがね、しろがね:「鏐鉄」(=紫磨金のこと:字通)とあるぐらいで辞典にも熟語はほとんどなかった。「鏐鉄」・・・たぶん「リュウテツ」でok。(字通での音は「リュウ、キュウ」) *大漢和等では「リョウは「鐐」に同じ」とあり、江戸時代の「南“鐐”銀」を思い起こさせる・・・。

(参考)
 第2版には、意味として、「①いしゆみのへり ②こがね。黄金の美しいもの。③しろがね。銀のうつくしいもの。」とある。このうち、①のいしゆ みのへり・・・各辞典の説明はほぼ同じで、「弩眉のこと、弩の眉なり」との説明・・・「弩(いしゆみ)の眉(まゆ)」ではなく、「眉」には「ふ  ち」という読みあり。字通にも(現行訓にはないが、叮嚀に「弩の眉(へり)なり」と読みが振ってあった。

<鏈:レン、くさり>
・くさり:鏈環=鏈子=くさり、鏈繋=くさりでつなぐ、鏈絛(レントウ)=くさり、くさりなわ

<鏤:ロウ、ル、え(る)、きざ(む)、ちりば(める)、かざ(る)>
*(大字源)①ロウ(漢音)ル(呉音) ②ル(漢・呉音)・・・②のル音は「属鏤(ショクル)」のみ。
・え(る)、きざ(む)、ちりば(める):鏤刻、彫鏤(チョウロウ)、刻鏤(コクロウ)、鏤骨(ルコツ・ロウコツ)・・・(以下、熟語多。略)
・かざ(る):鏤人(ロウジン)=3/3の飾り物。雛祭り。鏤膺(ロウヨウ)=金をちりばめて飾りとした馬の胸帯。
*大漢和はロウ音読み(例:鏤刻(ロウコク)、鏤塵(ロウジン)・・・)。 *属鏤(ショクル):呉の名剣の名。

<鐔:タン、シン、つば> (*タン音―地名に多し *シン音―人名に多し)
・つば:剣鐔、鉤鐔=つるぎ、小さい剣の意(大字源) *読みフリ無し。
金鐔(キンつば)、鐔鑿(つばのみ)

<鐓:タイ、つち、いしづき>
・つち:(千斤の大椎のこと)鉄鐓
・いしづき:戟鐓(ゲキタイ)=ほこの柄の末端の金具(=いしづき)

<鐃:ドウ、ニョウ、どら> *ドウ(漢音)ニョウ(呉音)
・どら:鐃歌(ドウカ)=どらを用いる軍楽。鐃鼓(ドウコ)=鼓の一。鐃吹(ドウスイ *漢検2には読みフリなし)
*鐃鈸(ニョウハチ・ニョウバチ):(仏)両手に一面ずつ持ち、打ち合わせて鳴らす鉢形の銅の楽器。「鈸」は対象外漢字。

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