<「漢字の学習の大禁忌は作輟なり」・・・「作輟(サクテツ)」:やったりやらなかったりすること・・・>
●漢検2辞典の悉皆調査中に、まだ整理しきれていない1級配当漢字について、序でに調べたので、<熟語の読み・一字訓読>シリーズに追加しておきます。
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●熟語の読み・一字訓読(その318)です。 ゴチック・太字は漢検2にも記載あり。
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<緝:シュウ、つむ(ぐ)、あつ(める)、とら(える)、やわ(らげる)、ひかりかがや(く)>
・つむ(ぐ):緝績=糸をつむぐ
・あつ(める):緝綴(シュウテイ)=あつめつづる、文をつくる。綴緝=つづりあつめる、編緝(=編輯、編集)=材料を集めて書物・新聞・記録などにまとめる=編纂。補緝(=補輯)=書物などで足りない部分を補い集める
・とら(える):緝捕=罪人をとらえる、また、その役人。
・やわ(らげる):緝穆=やわらげる、平穏に暮らさせる。他に、緝和、緝綏、撫緝、諧緝・・・
・ひかりかがや(く):緝煕=徳がひかりかがやく
・その他:緝緝=おしゃべりの声、多言のさま 「緝緝翩翩、謀、人を譖ることを欲す」(詩経・小雅・巷伯)
<譖(譛):シン、セン、そし(る)、うった(える)、いつわ(る)>
*シン・センとも漢音・呉音 *漢検2も音による意味分けあり。大字源:「シン」(そしる、うったえる) 「セン」(いつわる、まことでない)
<これまでの旧開示内容>
・そし(る):譖毀、譖言(シンゲン):そしる言葉
・うった(える):譖訴=譖訟:そしりうったえる
・いつわ(る):譖詐:そしりいつわる
<新規に整理したもの>(2016.10)
・そし(る):譖毀=そしり、非難、そしる 譖言=そしって云う、そしる言葉、悪口。譖潤(シンジュン)=①じりじりと影響を生じるそしり 「侵潤之譖(そしり)」 ②水が染み込むように、知らず知らずのうちに感化される。譖訴(*漢検2は「意味①そしる・・・」の所に記載)、譖詐(しんさ):そしりいつわる
・うった(える):譖訴(=譖愬(シンソ))=いつわって訴える、無実の罪をなすりつけて訴える 譖訟:そしり訴える、譖短=あしざまにいう、そしる (“短”も“そしる”意)
・いつわ(る):(熟語見当たらず) (注)
(注)「朋友、已譖(朋友、已に譖す):類(僭)」」:大字源・大漢和ともに、「セン」音のところにこの出典あり。漢字源は同じ出典で「朋友、已に“シン”す」と読ませている。*音熟語にしたら、「已譖(イセン、イシン)」とでもなるのかもしれない・・・。
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