”いじめが原因でPTSD” 岐阜 神戸町の第三者委報告書
岐阜県神戸町の小学生が「重大事態」にあたるいじめを受けた問題で、町が設置した第三者委員会は、殴る蹴るなどのいじめが原因で、PTSD=心的外傷後ストレス障害と診断されたなどとする報告書をまとめました。
神戸町教育委員会は、町内の小学校に通う男子児童がいじめを受けたとする保護者の申し立てを受け、去年7月、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」と判断し、第三者委員会を設置して、調査を行ってきました。
これについて、児童の母親と代理人の弁護士が、8日、記者会見し、町の教育委員会から今月、調査の報告書が示されたことを明らかにしました。
弁護士によりますと、報告書では、児童が複数の同級生から、▽殴る蹴るの暴行を受けたほか、▽川に引き込まれたり、▽田んぼに落とされたりしたことはいじめの被害にあたり、いじめが原因でPTSD=心的外傷後ストレス障害と診断され、不登校になったことを認定したということです。
また、保護者の思いと学校や教育委員会の対応には隔たりがあり、児童への支援が滞っているなどと指摘したということです。
児童の母親は、「子どもの症状を信じてもらえず学校との交渉も困難で、非常につらい道のりとなり、親子とも命がけだった。子どもの気持ちを受け止める教育現場であってほしい」と話しました。
児童は現在、フリースクールで学び、転校を検討しているということで、母親は「しっかりといじめに対処して、被害にあった子どもが学業に復帰できる体制づくりを進めてほしい」と訴えました。