新潟市の女子児童自殺未遂 “いじめが主な原因” 調査報告書

おととし4月、新潟市の小学校に通っていた当時、5年生の女子児童が自殺を図り一時、意識不明の重体になっていたことについて、市の第三者委員会は20日、同級生によるいじめが主な原因だと推認できるとする調査報告書を公表しました。

おととし4月、新潟市内の小学校に通っていた当時、5年生の女子児童が自殺を図り、一時、意識不明の重体になりました。

市の教育委員会は、いじめによって深刻な状況が生じた「重大事態」だとして法律に基づいて外部の専門家などでつくる第三者委員会を立ち上げ事実関係の調査などを行い、20日、報告書を公表しました。

報告書では、令和4年の夏休み明けから、同じクラスの複数の児童が、女子児童に対して悪口や避けるような言動をとったことが確認され、いじめにあたる行為として認定したとしています。

そのうえで、女子児童が教職員に対していじめの被害を訴えたにもかかわらず適切に対応されることがなかったとして、本人の孤立無援感が高まったことが推測されるとしています。

そして、いじめが女子児童に強い苦痛を与えたことが自殺を図るという行為に及んだ主たる原因であることが推認できるとしています。

一方で、従来からの生活面や学習面での不安や、家庭の状況も影響を及ぼしていないとはいえないとしています。

新潟市教育委員会は、「調査報告書の内容や提言を真摯に受け止め、再発防止策を確実に進めます」とコメントしています。

【当時の校長らを減給の懲戒処分】

新潟市教育委員会は、いじめが発生した際に組織的に対応する仕組みを構築していなかったなどとして当時の校長などを減給の懲戒処分にしました。

具体的には、当時の校長を減給10分の1、2か月、当時の教頭を減給10分の1、1か月、当時、学級担任だった30代の男性教諭を減給10分の1、1か月の懲戒処分にしました。

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