古式捕鯨の地 長門 最後の運動会で子どもたちが「鯨唄」披露
「古式捕鯨の地」として知られる、山口県長門市にある通小学校で、来年春の閉校を前に25日、最後の運動会が開かれ、子どもたちが地域に古くから伝わる「鯨唄」を披露しました。
長門市の通小学校は、少子化により来年3月で閉校となり、近くの小学校と統合します。
最後となった運動会では、全校児童3人に加えて保護者や地域の人などおよそ100人が集まり、一緒に競技に参加しました。
この中では、学校で長く歌い継がれてきた「鯨唄」も披露されました。
「鯨唄」は、古式捕鯨で栄えた長門市通地区に江戸時代から伝わるとされ、祝いの場などで歌われてきました。
在校生3人に、卒業した中高生も加わったおよそ15人の子どもたちは、鯨への感謝やあわれみの気持ちを込めた「手もみ」をしながら声を合わせて歌いあげました。
通地区では、小学校が閉校したあとも、「鯨唄」を歌い継いでいくため、子どもたちが地域で練習できる場を作っていくということです。
参加した5年生の男子児童は「伝統の唄なので、これからも多くの人の前で発表したいです」と話していました。
地域に住む70代の女性は「子どもたちが『鯨唄』を歌っているのを見て感動しました。学校がなくなるのはさみしいです」と話していました。