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勝手に社内でLT会を開いていたら全エンジニアの7割が参加してくれるようになった話

技術部メンバーの緑川です。
Techouseは各事業部のエンジニアがそれぞれのプロダクトを開発するのに対し、技術部は会社横断・プロダクト横断の専門的な技術課題を担当する部門です。
普段の業務では、事業部のメンバーが楽しくかつ開発をしやすい環境をつくるためにツールの導入を行ったり、インフラの設計・構築・運用を行ったりしています。

今回のTech Blogでは、社内LT会について紹介します。初回のLT会はたった2名のエンジニアで立ち上げましたが、2023年9月に開催した第4回では社内の全エンジニアの7割が参加してくれるようになりました。

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実際のLT会の様子

LT って何?

Lightning Talkの略です。稲妻のように喋るという意味で、5〜10分のショートプレゼンを指します。短い時間で繰り広げられる圧倒的に密度の高い技術プレゼンは、最高のエンタメであり、最高の教材であり、スピーカーにとっては最高の発表の場でもあります。
Techouseが行うLT会では、あえて分野を指定せずフリーテーマで話をしてもらい、スピーカーの個性が存分に発揮されるようにしています。個性こそが、圧倒的に面白いプレゼンを作ると考えているためです。

個性豊かで面白い!実際のプレゼンの紹介

実際に行われたLT会のプレゼン内容をご紹介します。

自作キーボードの魅力を語る

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後に社内で「神回」と呼ばれるこのプレゼンは、クラウドハウス労務チームのエンジニアであり、キーボード部の部長でもある辻さんの「キーボードを愛せてますか、みなさん」という一言から始まりました。

穏やかで落ち着いた声で、わかりやすく解説されていく自作キーボードの魅力。
人体に優しい形状であることを始め、キーマップ・ファームウェアを保存できるマイコンの話、打鍵感・打鍵音に重要なキーキャップ・キースイッチ・潤滑剤、しまいには削り出しケースの話までどこまでもマニアックに、しかし面白く進んで行きました。

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実際に自作キーボードを制作する様子も克明に記されています

終盤にさしかかる頃には、我々聴衆は自作キーボードが欲しくて欲しくてたまらなくなったものです。
さらにそのタイミングで明かされる、キーボード共同購入会のお知らせ・・・。
徹底的に沼に沈めようという心意気が垣間見えます。

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後日開催された自作キーボード共同購入会の様子

後日開催された共同購入会では、何人ものエンジニアが自分だけのキーボードを購入しました。
自作キーボードのプロに相談しながら、購入できるなんて最高すぎませんか??

パスワードをハッシュ化して保存したから安全か?

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こちらは打って変わって、技術全力系のセキュリティのプレゼン。
暗号系の研究室出身で、クラウドハウス採用チームのエンジニアである上野さんが、「パスワードをハッシュ化して保存したから安全」という勘違いに対して、鮮やかに切り込んで行きます。

まず最初に、保存領域が十分に大きければパスワードとハッシュ値の組を事前に計算しリスト化しておくという方法によって、ハッシュ化したパスワードから元のパスワードが求まることを説明します。

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しかし、この方法はたかだか10桁の数値のみのパスワードでも 100GB ものストレージ領域を消費します。英数字記号ありのパスワードなど保存できるべくもありません。ここで満を持して登場するのが、本LTのメインテーマでもある「Rainbow Table」になります。

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この方法では、全てのパスワードとハッシュ値の組を持っておく必要はありません。必要に応じて、計算機をぶん回すことで元のパスワードがわかる仕組みです。時間と空間のトレードオフ、いわば両方のいいとこ取りをするために、アルゴリズムの力を使うのです。
実際、「Rainbow Table」を用いて、私がその場でランダムに選んだパスワードのハッシュ値から、パスワードを当てるデモを成功させ、拍手喝采でした。この攻撃はソルトをつけてからハッシュ化することで回避できますが、そちらの解説はまたの機会に。

そのほかにも

  • 関数型言語について教えるプレゼンかと思いきや、ポケモンの話ばかりしていたプレゼン

  • 日本のインターネットを支えてきた偉人が超高速でインターネットの仕組みの解説をするプレゼン

  • 神経衰弱の先手勝率を全探索で求めるアルゴリズムのプレゼン

など、個性豊かで面白いプレゼンがこれまでたくさん繰り広げられてきました。

面白いプレゼンの発表の場を作っただけで、エンジニアが勝手に集まる。
そこから、事業部を跨いだエンジニア同士の交流が生まれる。
私が LT 会を始めた時の理想ではありますが、徐々に実現されてきていると感じています。

楽しい場であり続けるために

LT会を楽しく継続するために、運営側としてでささやかながら意識していることがあります。

スピーカーには最大の敬意を払う

LT会はあくまでも非公式の活動であり、業務時間外の活動です。
業務時間外で取り組んでいるスピーカーのメンバーには、常に最大の敬意を持って接するようにしています。

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LT会でロゴ入りクッキーをもらい、よろこぶスピーカーたち

第2回からは、敬意と感謝を表すためにささやかですが、Techouseロゴ入りクッキーを運営で用意しています。嘘か本当か「このクッキーのためにスピーカーを引き受けたんですよ!!」などと声をかけてもらうこともあり、嬉しい限りです。

楽しさを追及する

運営、スピーカー、聴衆の全員が楽しめることを意識しています。楽しいから、継続して開催できる。楽しいから、人が集まる。楽しいから、私もやってみようと思える。自然に技術を楽しめる文化を作る。それがLT会を開いている目的の一つでもあります。

例を挙げると、発表に不安がある方には事前の練習を行っています。
頑張って準備したのに、聴衆にウケなかったというのは楽しくないです。
事前に他者に聞いてもらうことでプレゼンが洗練され、より面白いものになります。

本番では、何人ものスピーカーが個性全開の自信作で挑み、聴衆からは、要所要所で感心の声が上がったり、時には笑いが起きたりしています。こういった聴衆も含めた空気の中でこそ、最高の”楽しい”が生まれるのだと思います。

技術って面白い、だからこそ人が集まる

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オフサイトミーティングの夜に行われるLT会の様子

誰にいわれるでもなく、自分が思いをもって勝手に始めたLT会も、今ではエンジニアの7割とビジネスメンバー数名が参加する比較的大きな社内イベントに成長しました。運営と一緒に盛り上げてくれたスピーカーの皆さん、聴衆の皆さんに感謝します。

時折「なぜこんなに盛り上がるイベントになったの?」と聞かれることがあります。

私の答えはシンプルです。

「技術って面白い、だからこそ人が集まる」


自社内で互いに技術力を高め合いたいと思う方をTechouseでは募集しておりますので、興味がありましたらぜひご応募ください!

少しでもご興味あれば、複数ポジションでまだまだたくさんの仲間を募集しています。技術のお話だけでなく、具体的な制度や会社のカルチャーをカジュアル面談でご紹介させていただきます。


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勝手に社内でLT会を開いていたら全エンジニアの7割が参加してくれるようになった話|株式会社Techouse
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