東方製作者のZUN氏「生成AIはただの便利な道具」
AIについて言及している部分は短めですが、興味深かったので共有します。
東方の製作者で知られるZUN氏ですが、自身が手掛ける新作ゲームの背景素材にAIを使用しているとゲームの詳細欄に記載があり、一部SNSで話題になっていました。動画ではゲーム制作にあたり生成AIを使うに至った経緯と、ZUN氏のAIの扱いに対する向き合い方について言及しています。
発言元の動画(23:10~)
AI言及部分の発言要約。
「今AIの扱いについて賛否両論あるが、一番大切なことはAIに負けないことだと思っている。物を作ることをAIにゆだねてしまうことは、もちろんAIに負けている。だけど、AIを単に嫌いだからという理由で否定するという事もAIに負けることになる。」
「今回あえてAIを使ったのは、AIという技術を人間が扱う道具として落としこめたかったから。AIはあくまで便利な道具であって、クリエイティブ性は人間が担うものだという意思表示だった。」
「ゲーム中AIを使用している部分は、普段写真や素材集などを使っている部分でクリエイティブ性が低い部分のみ。」
「AIは周りでは皆使っているが、使っていると荒れる可能性があるので言わない方がいいという風潮がある。それは間違っていると考えていて、あえてAIを使った。」
「AI絵師は自分の創造性の枠を超えて単にAIに使われているだけ。僕はそういう風になってはいけないと思うし、逆にAIを完全に拒否している人はAIに負けた人間だという認識。AIはあくまで道具というスタンス。」
「今ではadobe等でも生成AIが入っていたりして、生成AIを避けることはできない。にもかかわらず生成AIを使うなというのは世の中を知らない。AIに負けている。」
動画内でも自身で言っていましたがZUN氏はどちらかといえば反AI寄り(AIにクリエイティブ性はない派)で、それでもAIとは向き合うべきという考え方は面白かったです。
反AIの人達は認めたくないでしょうがZUN氏が言うように、ここ数年で生成AIの環境はどんどん周囲に広がり始めているし、彼らが嫌っている機械学習について違法性を問うために訴訟を起こすニュースもチラホラ上がってはいるものの、せいぜい有料記事だったりの制限されたデータを学習させた場合に限った範囲でしか権利侵害が認められておらず、機械学習そのものは基本的に国内外問わず認められています。
SNS上では一部そういう動きに反発して過激な言動を繰り返している人が多々いますが、結局この先生成AIがツールとして認知されていくのは止められないだろうなと思います。


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