母親の木村響子さんは5年前に花さんが亡くなった後、社会からひぼう中傷を無くそうとNPO法人を設立し、全国各地で講演活動を行ってきました。
遺族の思いを国に訴え、侮辱罪が厳罰化されるきっかけとなりました。
5年がたった今の心境について響子さんは「私たち家族や花の近くにいた人たちは2020年から時が止まっています。『まだ活動しているの?』と言われることもあり、世間の関心が薄れていると感じています」と懸念を示しています。
響子さんがいま、とくに力を入れているのは子ども向けの授業で、SNSでどんなことばを使うと相手が傷つくのかなど子どもたちと一緒に考えながらことばづかいの大切さを伝えています。
響子さんは「私たちは“種をまいている”と思って活動していて、いつ“花”が咲くか分かりませんが、みんなが攻撃し合う世界ではなく、支え合うような世の中になっていくように願いながら一生懸命、種をまいているという感じです」と話しています。
花さんが亡くなってから5年がたった今もSNS上では、ひぼう中傷が相次いでいます。
どうすればSNSからひぼう中傷を無くせるのか、そのヒントを授業で一緒に考えた中学生から教えてもらったと言います。
響子さんは「『SNSが何のためにあると思いますか』と尋ねたところ、中学生の子が『より良い世の中にするため』と答えてくれました。しかし、より良い世の中にするためにあるはずのSNSで、今も本当にひどいデマや攻撃が繰り返され、攻撃のスパイラルになってしまっています。今の自分の気持ちにぴったりな言葉で、なおかつ人を傷つけない言葉、攻撃的ではない言葉を選べるように、いろんな言葉を知ってつかってほしい」と話しています。
木村花さん 亡くなり5年 母親の思いは
プロレスラーの木村花さんが出演していたフジテレビの番組「テラスハウス」での言動について、SNS上でひぼう中傷を受けて亡くなり、23日で5年となりました。
社会からひぼう中傷を無くそうと活動を続けている母親の響子さんは「私たちは“種をまいている”と思って活動していて、いつ“花”が咲くか分かりませんが、みんなが攻撃し合う世界ではなく、支え合う世の中にしていきたい」と話しています。