熊本大が教授2人を戒告処分 学外の医師や部下にパワハラ
熊本大は22日、学外の医師や職場の部下にパワーハラスメント行為をしたとして、いずれも熊本大病院の医師で大学院生命科学研究部の50代の教授2人を戒告の懲戒処分にしたと発表した。21日付。 熊本大によると、一人の教授は関係する医療機関に勤務していた医師を診療業務に従事させないよう勤務先の医療機関に要請し、就労環境を不当に害した。昨年1月、医師から大学に相談があった。教授は以前にも同様の行為で大学から注意を受けていたという。 熊本日日新聞は4月、熊本大病院神経精神科の教授が、国立病院機構熊本医療センター(熊本市中央区)に対し、特定の医師を精神科の「診療支援」に従事させないよう求めていたと報じた。熊本大は「報道は承知しているが、関連するかは言えない」としている。 一方、もう一人の教授は昨年1月、職場の部下に関して仕事の関係者に「絶交を突き付けている」などと部下の評価を下げるような発言をした。関係者からその話を聞いた部下は精神的苦痛で出勤できなくなり、その後、退職した。
両処分について小川久雄学長は「ハラスメント被害を受けた方に心よりおわびする。人権意識の高揚と再発防止に努める」とのコメントを出した。(堀江利雅、植木泰士)