サンウェルズとはどんな会社だったのか?

 そもそもサンウェルズは、急成長ぶりが注目を集めた企業だった。

 不正が明るみに出る前のサンウェルズの業績を見ると、2025年3月期第1四半期(4~6月)の実績は、売上高が前期比43.5%増の66億3600万円、営業利益が同53.8%増の9億8100万円と急拡大していた。主力のパーキンソン病患者を住まわせる「PDハウス」の施設数は、前期から10施設増えて35施設になっていた。

 自ら病気を経験した創業者の苗代亮達氏が、実の父が設立したアイテムという会社の内装事業などを引き継ぎ、そこから医療や介護向けの住宅事業へとつなげていった。その後、事業の一つとして介護施設の運営に商機を見いだし、ケア・コミュニケーションズ(現サンウェルズ)という会社を創業したのがサンウェルズの始まりだ。

 同郷の筆者が、同社の創業の地かつ本社所在地である金沢市で取材したところ、苗代氏は地元の介護関係者の間ではよく知られた存在だったようだ。「自信家だった」「地元で高級外国車を乗り回している」といった話は、金沢市内で容易に耳にすることができた。トップの慢心が内部告発を呼び寄せたのかもしれない。

サンウェルズを創業した苗代亮達氏(写真:共同通信社)

 2024年、サンウェルズの株価は年間で71.6%下落し、東証プライムのワースト2位となった。ちなみに、医療施設型ホスピスを運営しているアンビスホールディングスも、2024年に東証プライムでワーストとなる75.8%の下落を記録した。同社も2025年3月に不正請求を報道され、さらに株価が下がる状況になっている。

 それにしても、なぜ医療や介護施設でこのように不正が相次ぎ指摘される状況が同時に起こるのだろうか。