EVは、結局環境に悪い
生産工程や、破棄まで含めた炭素排出量で考えると、EVの方が多いというデータが多数ある。また、EV電池は危険廃棄物だ。
2020年12月19日公開「本当はエコではない電気自動車の『強制』は地球環境にとって必要か?」6ページ目「京都大学の検証―サイクル全体を見ればエコではない」において「京都大学:電気自動車の完全普及によるCO2排出量削減の効果を解明 -パリ協定の気候目標達成には社会全体での取り組みが必須-」というデータを紹介した。
「発電システムが火力発電に依存する現状のままでは将来のCO2排出量はほとんど変わらず、全体としては正味で増加してしまう」という研究結果である。
さらには、EVにはコンパクト化できない電池の重さによる車重の増加という大きな欠点がある。エネルギーをより多く消費することになるのはもちろん、重い車体を止めるためのブレーキパッドの摩耗の粉塵、同じ理由のタイヤの摩耗や道路の傷みなどが避けられない。
この「重いEV」の問題については、株式会社レイズブログ昨年1月11日「クルマの重量はどんどん重くなっている?!」が参考になる。
前記記事によれば、「道路に与えるダメージの大きさは、国土交通省の発表によると高速道路の場合、最大で軸重の12乗に比例。重さが2倍であれば、なんと4096倍も負担が大きくなる計算」だとのことである。
また、技術者の堀正雄氏による「電気自動車は重い! バッテリーはバラスト!?」とのレポートもある。
その上、Newsweek 1月21日「米当局、ガソリン車より重いEVの安全性に懸念表明」記事のような安全性に関する懸念も出ている。
ガソリン車よりも重いEVに衝突されたら、モノでも人でも被害が大きくなるということだ。
血税の無駄遣い
元々、2021年8月21日公開「脱炭素・EV推進、『合理的な科学的根拠がない』この方針は、もはや『宗教』だ」である「脱炭素」だが、EVが環境に優しいという話にも「本当はエコではない電気自動車の『強制』は地球環境にとって必要か?」で述べたように科学的根拠が無い。
それにもかかわらず、「今度こそ、自民党を『ぶっ壊さなけれ』ば日本が『ぶっ壊れる!?』」3ページ目「脱炭素は米民主党の重要なイデオロギー」で述べたように、まるでジョー・バイデン氏の「大統領就任祝い」のような形で、菅義偉前首相が「新車全て電動車の実現は2035年に…菅首相がより明確に提示」との発表を行い、国民に大きな負担を強いる政策を採用したことは許しがたい。
7月17日公開「インフレは目に見えない税金だ、社会保険料も『増税』が続く、インフレの時代にはともかく減税すべし」5ページ目「必要なのは増税ではなく無駄遣いを減らす事」で述べた「無駄遣い」の典型が、脱炭素やEV化のための補助金・支援金の類である。