高橋優斗 高橋優斗
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トッププレーヤーからマネージャーになり、死にかけた話~新任マネージャーよ、俺みたいになるな

ご無沙汰してます。高橋です。タイプロを見てからtimeleszのファンです。推しは橋本くんです。なんか1人でKAT-TUN全部やってるみたいでかっこいいです。

はじめに

約9ヶ月間エンタープライズ部長を務めた末、現在はイネーブルメント室長という名の正社員1人部署の室長を努めています。一人暮らししてる男が「俺が大黒柱だ!」って言ってる状態です。おもろいですよね。
でもこれね、全然ポジティブな異動じゃないんです。
エンタープライズ部の成果は、半年で文句なしのSランク。最高のスタートを切ってるように見えましたが、僕自身ボロボロでした。どれだけボロボロだったか超リアルに書きますね。

2024年11月に死にかけた話

9月頃から体調を少し崩していた僕は、病院にも行かず、だましだまし仕事をしていました。そんな中、高橋は死にかけるのです。
11月末に電車に乗っていて、いきなり目の前が真っ暗になり気がついたら車内で倒れてました。なんとか復活してホームに降りたら、今度は目の前がチカチカして気がついたら倒れている。身体が鉛のように重くて全く動かない。どんどん身体が冷たくなっていくのがわかる。
「あー俺死ぬんだ。櫻斗(息子)と瑠衣(娘)の成長をもっと見たかったなー。子供が大きくなったら、裕衣(妻)と世界中旅行とか行きたかったなー。悔しいな。」
と心の中で考えながら、駅のホームのアスファルトの冷たさを頬で感じる。
すると駅員さんが集まってきて、救急車を呼んでくれているのが聞こえる。「死ぬ時は聴覚がいちばん最後まで機能するって本当だったんだー」とぼんやり考える。



「・・・あれ?なんか復活してきたわ。全然死ななそう。」
余裕で耐えました。人ってそんな簡単に死なないんですね。舐めてました。
まあでも歩けなかったので救急車に乗りそのまま病院に直行。その日は点滴を入れてもらい次の日に検査を実施。
医師から「ストレスと過労で身体の免疫がほぼなくなっています。すでに3種類の菌が繁殖しているので、すぐに入院してください。なんでこんなになるまで放っておいたんですか!」と伝えられ、自分が知らないうちに毒ポケモンになっていることが発覚しました。マタドガスよりアーボックのほうがかっけぇから好きです。
そこから3日ほど入院し、1週間仕事のお休みをいただきながら自分自身色々考え、経営陣と何度も対話を繰り返し、紆余曲折を100回繰り返し今の立場にいます。
もちろんこの状況を招いたのは僕だけの問題ではないですが、僕自身の問題も多くありました・・・
今回は4つのしくじりにまとめて書き記します。

【しくじり其の壱】
「全部俺がやる。俺しかできない」という勘違い。

当時エンタープライズ部長として9名のメンバーを率いていました。当時の僕の考えはこうです。

「戦術も俺が決めて、体制も俺が決めて、エンタープライズ部の新入社員の立ち上げも俺がやって、数字も俺が達成させる」

社内外の色々な人に話を聞きながら戦術や体制を決めて、9月〜11月で入社いただく4名のシニアAEのオンボーディングコンテンツを用意して、数字を達成させるために自分のパイプラインをクローズさせながらメンバーの商談同席で全国を飛び回り、自分でも注力アカウントを持ち新規商談をこなす。
午前中福岡で1商談して午後東京で2商談、その後終電で名古屋に向かい次の日メンバー商談同行して夜はお客様と会食を毎週行う。そんな日々。
自分で書いてて思ったのですが、そりゃ死にかけますよね笑
こんなんこなせるはずがない。結果カレンダーに全く空きが無く、ふらっと相談しにいけないくそマネージャーが誕生していました。
こうなってしまっていた一番の原因は、「メンバーも大変だし、彼らに負荷を与えたくない。俺が頑張ればいいしこれは俺しかできない」とメンバーを信じ切ることができず、頭を下げて頼ることができなかった自分の未熟さでした。
そして、一週間休む事になって気づきました。

「俺がいなくても全然回るじゃん。」

「俺しかできない」は大きな勘違い。もっとみんなを頼ればよかった。今考えると、頼ってた所はちゃんと回ってた。例え半年間の数字が凹んでも、ちゃんと頼って役割分担したほうが長期的な成果が出ていたなと反省しました。

【しくじり其の弐】
「俺の当たり前が正しい」という勘違い

これは自分自身書いていて心が痛いですし、自分のキャリアをマイナスに働かせる可能性もありますが、とっても大切な内容なので書きます。

スケジュールがびっしり埋まっていて時間にも心にも余裕が無くなっていた僕は、新任メンバーの立場に立っていない言葉を口にしていました。
「このクオリティの準備で商談に挑もうとしてるんですか?」
「来週のカレンダーかなり空いてますよね。今週何やっていたんですか?」
「なんでこの商談フェーズでこんな事も確認してないんですか?」
「もう僕がやるので大丈夫です。カレンダー飛ばしてもらえますか?」

「もっと本気で仕事してくださいよ」


新任メンバーと言えど外資ITで活躍していたシニアメンバーだったので、「ここまでできて当たり前」「手を抜いている」と大きな勘違いをしていました正しくは「手を抜いている」のではなくて「わからない、知らないだけ」なのに。
売り物が変わると「どんな準備をすれば効果的なのかわからない」
会社が変わると「どこまで自分で動いて良いのかわからない」「誰に頼れば良いのか知らない」
みんな忙そうだから「どこまで時間をもらって、どこまで聞いて良いのかわからない」
こんな当たり前のことに気づけず、ただ強く当たってしまっていた。
1on1中もエンタープライズ部の数字や自分の商談のことが常に頭の片隅にあり、まともに対話をできなかった。
お客様の立場は誰よりも考えるのに、メンバーの立場には目を向けられませんでした。

【しくじり其の参】
「売上が全てを癒す」という勘違い

これが最大のしくじりです。僕の心が破れた一番の原因がこれでした。
超絶シンプルに言うと

「他部署、上司、経営陣との対話の少なさ」

です。まじで一番のしくじりです。
最初は部長や経営陣が参加する社内MTGにも参加していたのですが、僕だけ営業プレイヤー脳から切り替えずにいました。
「社内MTGに使っている時間が勿体無い。俺のミッションは1人でも多くのお客様と向き合い、価値を届ける事。売上があれば組織に余裕ができるので、みんなも苦しむ事なく余裕を持った仕事ができるはず。とにかく今は色々考えず、売上の最大化だ。」という考えが強く、「社内調整お任せしますー」と上司にぶん投げ、社内MTGに顔を出さなくなりました。
その結果、少しずつ、ゆっくりゆっくり認識の歪みが生まれていき、お互いがお互いに気を使い様子を伺う状態になってしまいました。
これで数字こそ上がりましたが、小さいストレスの積み重ねでメンタルがドンドン下を向いていきました。
いやどう考えても自分が悪いのよ。だってMTG出てないんだから笑
具体的にどんなことが起こったか3つ記載します。

①意識のズレが現場にも伝播していき、現場でもミスコミュニケーションが増えた。

→超具体で例を書くと、エンタープライズ部のテリトリーと営業部(エンタープライズ以外)のテリトリーの棲み分けが中途半端(テリトリーは別れていたが、SFDCの反映がしきれてなかった)になり、何十回も「これはどっちの案件ですか?」と聞かれる。

②経営判断の背景や想いに触れることが少なくなり、経営の想いが部に浸透しなくなっていった。

→経営方針の転換があっても、直接背景や想いを聞かずに非同期でキャッチアップするだけなので「また変わったのか、俺等には関係ないからお客様のとこ行こう」という思考になり、部内にもその考えが伝播し、「エンタープライズ部は別島だよね」と言われるようになった。
「エンタープライズ部は極力訪問しよう!」という方針にしていたが、それを全社に発信していなかったので「なんかあいつら会社に来てなくね?」と思われていた。

③知らぬ間に目標が変わっており、心が破けた。

元々年間目標が決まっていて、上半期は僕自身プレイヤーと同席に専念して貯金を作り、下半期で中途新入社員が入ってくるのでその育成と仕組み作りを行う予定だった。ただ、下半期に蓋を開けてみたら上方修正されており、上半期の貯金も一瞬で無くなり、むしろキツくなっていた。
結果下半期もプレイヤーをやらざる得なくなり、仕組みも整わず、新入社員の育成もやり切ることができず、無限に働き続け、倒れてしまった。
目標が変わるのはスタートアップなので起きうること。ここに文句を言うつもりは全く無く、コミュニケーション不足で情報キャッチアップが遅れてしまったことが原因だった。「目標が変わりそう」というフェーズで情報キャッチアップしていれば、早くから対策が打てた(採用、異動含めて)が、「目標が変わった」タイミングで情報キャッチアップしたので、時すでに遅しだった。

【しくじり其の肆】
「俺は身体も心も強い!!」という勘違い

高橋はとんだ勘違いをしていました。
こちらに記載があるように、学生時代にプロキックボクサーとして後楽園ホールで戦っていたので、「(物理的に)痛くなければ辛くない」という座右の銘を掲げていました。

この経験もあり、僕は身体も心も強いと思っていました。
だってK-1選手にボコられたり3週間で8キロ減量したりしてたのに、倒れた事なんてなかったんですよ。(脱水症状で歩けなくなった事はあった)
ところがどっこい、意外に身体も心も弱かったんだなーと思いましたね。
今思い返せば、チック症だったし、吃音にもなりかけたこともあったし、身体は合図を出していたのに無視してたんですよね。「俺は強いはずだから」と。土日は休んでるし、有給もわりと取ってるから大丈夫と思い込んでいた。でもそれじゃ回復しなかった。

身体は強かったけど、心は弱かった。そして、弱い自分を受け入れたくなかった。

これは自分だけで判断するのは難しいので、社外に相談できる人を頼ったり、コーチングを通して自分自身と会話をするのが重要だと学びました。


さいごに~僕みたいにしくじらないために~

醜態を晒すのは恥ずかしかったけど
・自分の失敗談をスループット→アウトプットする事で自分自身の振り返りを行いたい
・僕みたいなしくじり者を少しでも減らしたい
という目的のために書かせていただきました。
最後に1文でまとめます。新任マネージャーがしくじらないためには

人を頼り、人に寄り添い、対話を増やし、自分の弱さを受け入れること。

これができていれば、少なくとも死にかけることは無くなると思います笑
あと、経営者のみなさんは僕みたいな人がいたら「こいつ危ういな・・・」と思い積極的に対話をしに行ってあげてください。
僕はその人達の気持ちが痛いほどわかりますが、シンプルに余裕がなくて人に頼る、寄り添うという発想が頭から抜けているはずです。

とんでもない経験をしましたが、今は経験だったと思えます。
この経験を元に、半年で立ち上げるエンタープライズ部の体制と戦術を手に入れたので、興味がある人はXなりFBなりでお声かけてください!!笑
ではまた。








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コメント

2
ゆき
ゆき

知り合った頃にそんな事が起きていたなんて気がつきませんでした💦私もどちらかと言うとその傾向があるので気を付けます!

ちいかわ
ちいかわ

激務してる自分に酔ってるタイプやん。仕事なんかより自分の健康と家族が優先だろうが。優先順位間違うなや。お前の人生における大事なものを考える時間作れ。お前が死んでも社会は余裕で回るが、子供と嫁にはお前しかおらんのんやで。

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