公益社団法人「日本駆け込み寺」事務局長の田中芳秀容疑者がコカインを所持したとして逮捕された事件をめぐり警視庁は22日、「日本駆け込み寺」と関連団体「青母連(青少年を守る父母の連絡協議会)」に家宅捜索を行った。
田中容疑者は18日、新宿区の路上でコカインを所持したとして逮捕された。田中容疑者と一緒にいた20代の女もコカインを使用したとして逮捕された。女は同団体の相談者で、田中容疑者が薬物使用を勧めたとみられている。
関係者によると「(田中容疑者は)長身でコワモテの印象ですが、話してみると語り口もソフトで印象が変わります。代表の玄(秀盛)さんの信頼も厚い。それだけに玄さんは、田中容疑者逮捕のショックが大きかったようです」と話した。
田中容疑者の逮捕の影響は各方面に波及。売り掛け問題が社会問題化し、悪質ホストクラブ問題の解決に向けて同団体と連携してきた新宿区の吉住健一区長は20日、自身の「X」(旧ツイッター)で「個人の行為であっても相談者を関わらせたとすれば非常に重大な事態です。正確な情報収集と現時点での連携停止を指示しました」と投稿した。
家宅捜索では捜査員が段ボール数箱を運び出し、家宅捜索後も事務所のブラインドは下げられたままで、中の様子をうかがうことはできなかった。同団体で相談員としてボランティア活動する女性は「心配なので来てみました。今は誰も玄さんと連絡が取れない状況です。今後の活動についても分かりません」と困惑した様子だった。