私の母も
夫の母も、納棺の時に
私達は湯灌を
お願いしませんでした。
湯灌は納棺時の
オプションとして
希望すればつけられるもので、
私の母の時は6万円、
夫の母の時は
8万円でした。
①死後硬直を和らげて
衣服を着せやすくする為と、
②亡くなった方の髪や体を
洗い清める為に行うものとして
希望の方は湯灌を行えると
葬儀社の方から
説明を受けましたが、
私の母の時も
夫の母の時も
私達は不要だと思ったので
湯灌なしでの納棺を
お願いしました。
①については、
私の母が亡くなった時は
冬で亡くなる方が多く
火葬がとても混んでいた為
1週間ずっと家のお布団に
寝せていましたが、
手を握る時や清拭する時も
母の腕や脚は
普通に動かせたので、
「死後硬直って
どのへんがなるんだろう?」と
思っていました。
納棺時の衣服の着せ替えにも
湯灌なしでも特に問題は
ありませんでした。
夫の母の時は、
亡くなってから3日後に
納棺でした。
夫の母の時も
腕や脚を清拭する時
問題なく動かせたし
着物も普通に着せられたので、
湯灌は私達の場合は
必要なかったです
②については、
まず、私の母も夫の母も
ナーシングホームと病院で
定期的に入浴したり
ベッドの上で洗髪を
受けていたので、
清潔という点では
問題ありませんでした。
私の母の時は
看護師さんにすすめられて
一緒にエンゼルケアをしました。
エンゼルケアでは
あったかいお湯で耳の穴まで
全身を丁寧に拭いた後、
消毒綿でさらに
口腔内含めた全身を拭いて、
耳と鼻と肛門に
綿を奥深くまで、
こんなにと思うくらい
たくさん詰めました
私の母の場合は
可哀想な事に、
亡くなるまでのかなりの期間
担当の看護師さんから
全然摘便をされていなかった事が
この時発覚しました
私は心の中で
「ママ、
ずっと気持ち悪かったね。
気づいてあげられなくて
ごめんなさい。」と
謝りながら、
とてもお若い
初対面の看護師さんと一緒に
腸の中に残っていた便を
全部指で掻き出してから、
内壁を消毒綿で拭きました。
腸はまるでビニール袋のように
ほらほらに広がっていて
とても拭きやすく、
「人の体って亡くなると
こんなに弛緩するんだな…。
だからあんなに大量の
綿を詰めるんだな…。」と
理解出来ました。
最後に母の顔と手に
いつも私がしていたように
クリームを塗って
ファンデーションとリップと
眉マスカラとチークをつけて
髪を梳かすと、
私のたった一人の大切な、
元気なママの姿が
現れたのです❗️
エンゼルケアを通して
仕事とはいえ私の母の為に
入浴やオムツ替えや
こんなに大変な事を
毎日して下さっていた
ヘルパーさんや看護師さんに
頭が下がったし、
心から感謝の念が
湧いて来ました。
そして最期に
母の体に感謝しながら
慈しんでお別れする事も
叶いました。
母のエンゼルケアを
させていただけて
本当に感謝しているし、
せっかく自分達の手で
限りなく清潔にした母の体や
綺麗にお化粧した顔を
わざわざお風呂で
なかった事にするのは
嫌だったので、
湯灌は頼みませんでした。
長くなったので
いったん切って
次は夫の母の事を書きます。
続きます。