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1: 名無しさん@おーぷん 20/06/22(月)00:10:14 ID:1us
娘さんたちが横一列になり、下男の合図で舞が始まった。

「「「よっこらふぉっくす こんこんこん♪」」」

年頃の娘さんには似つかわしくないほど精一杯舞っている。
一介の書生に過ぎぬ私は今までこのようなものを見たことがなかったので、何と反応すればよいのかわからぬ。
横目でちらりと見ると、Kも私と同じくどこかもじもじした態度である。

「「「尻尾をふりふり こんこんこん♪」」」

娘さんたちが尻尾を大きく振る。尻尾の動きにあわせて服がひらひらと動く。

「「「耳の先だけ くっろいぞ♪」」」

姿勢を低くする娘さんたち。独特の拍子が私の大脳に艶やかな記憶として刻み込まれる。

「「「尻尾の先は しっろいぞ♪」」」

体を半身にして尻尾を手でもちあげ先を見せつけてくる。
Kの方はというと、目をしきりに動かしながら舞を見ている。
この仕草はKが強く興味を惹かれている者に対してする仕草であることを、私は知っていた。

「「「よっこらふぉっくす こんこんこん♪」」」

先程と同じ振り付けである。

「「「もふもふふかふか こんこんこん♪」」」

背中を向けて尻尾と腰を振る。

「「「こーーーーん♪」」」

舞の最後は大きく飛び跳ねるような振り付けであった。
それにしても色恋には疎いKが始終顔を赤らめながら舞を見つめていたのが愉快でたまらぬ。外へ出た後Kをひとつからかってやろうと私が口を開いたとたん、
「狐娘も存外悪くないものだな」などとKが言ってくるのでまた愉快な心持ちになった。

夏目漱石「こゝろ」より

引用元: 夏目漱石「「「よっこらふぉっくす こんこんこん♪」」」

3: 名無しさん@おーぷん 20/06/22(月)00:11:44 ID:Qd5
や夏神
クソ雑魚なろう作家どもは見習えよな

4: 名無しさん@おーぷん 20/06/22(月)00:13:24 ID:7cE
当時の人はどんな気持ちで読んでたんやろ

5: 名無しさん@おーぷん 20/06/22(月)00:14:01 ID:MLh
正に日本文学やわ

6: 名無しさん@おーぷん 20/06/22(月)00:14:07 ID:78l
夏目漱石だから許されてるんだぞ

7: 名無しさん@おーぷん 20/06/22(月)00:16:43 ID:SmQ
過去に戻って夏目漱石に見せてやりたい

10: 名無しさん@おーぷん 20/06/22(月)00:29:07 ID:PwP
┌(┌ ^o^)┐「かの傍若無人なよっこらふぉっくすを除かねばならぬと決意した」

8: 名無しさん@おーぷん 20/06/22(月)00:19:23 ID:DX8
サンキューナッツ

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