ムーディーズ、ギリシャの格付けを投資適格級に引き上げ

[14日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズは14日、ギリシャの自国通貨建ておよび外貨通貨建て発行体の格付けをこれまでの「Ba1」から投資適格級の「Baa3」に引き上げた。理由として、財政改善が予想より迅速に進んだことと、将来の衝撃に対する耐性の高まりを挙げた。
ムーディーズは声明で「政府の政策スタンスや結実しつつある制度改善に加え、安定した政治環境に基づき、当社はギリシャが今後も基礎的財政収支(PB)の大幅な黒字を維持し、それによって同国の重い債務負担は着実に軽減されると予想している」と説明した。
ギリシャの国内総生産(GDP)に対する公的債務残高比率は2020年以降、40%ポイント余り低下して昨年には154%となり、今年末までに一段と下がると見込まれている。
ギリシャでは政府の債務危機によって09年に金融危機が起きた。経営が悪化した国内銀行は国有化され、相次いで資本注入を受けていたが現在は経営が安定し黒字転換が進んでいる。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab