「心の糧」は、以前ラジオで放送した内容を、朗読を聞きながら文章でお読み頂けるコーナーです。
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坪井木の実さんの朗読で今日のお話が(約5分間)お聞きになれます。
3年にわたってイエスと行動を共にした弟子たちでしたが、イエスの思いを十分に理解することはできませんでした。イエスが捕えられた時も、怖くなって逃げてしまったのです。
ところが、復活されたイエスと出会い、すべてを赦されて受け入れられた体験を通して、大変身を遂げることができました。イエスは40日にわたって地上に留まり、何度も姿を現して、食事を共にし、聖書を解き明かし、神の国について語って下さいました。「メシアは苦しみを受け、三日目に死者の中から復活する」(ルカ24・46)こと。すべては神の救いの計画であったことを諭して下さいました。弟子たちは、イエスと歩んだ日々に思いを巡らし、目が開かれて、神のご計画を悟ることができたのです。
イエスが蒔かれた種は、イエスの愛に抱かれ、慈しみの雨を受けて眠りから覚め、実を結ぶことができました。
神の遠大な計画実現のために、弟子たちの気づきを忍耐強く待ち、導き続けて下さったイエスは、善き牧者、善き教育者のお手本だと思います。
ガリラヤ湖のほとりで「私についてきなさい。人間をとる漁師にしよう」(マタイ4・18~22)とイエスに呼ばれて従ったことが、ペトロたちのスタートでした。「多く赦されたものは多く愛する」(ルカ7・47)とイエスは言われました。誰よりも多くの赦しをいただいた弟子たちは、「全世界に行って福音を宣べ伝えなさい」(マルコ16・15)という使命を受けて派遣されました。家の戸に鍵をかけて閉じこもっていたひ弱な弟子たちはもういません。復活されたイエスとの出会いが、弟子たちの復活につながったのです。
使徒言行録には、聖霊に満たされて、喜びのうちに、殉教も恐れることなく、大胆に神の愛の業を語るペトロたちの姿が、生き生きと描かれています。