誰もが気を抜いても勝てる訳ではない…/原ゆみこのマドリッド
2025.03.11 20:00 Tue
「もう決戦の日が来るのね」そんな風に私が緊張感を覚えていたのは月曜日、先週末はどちらも日曜試合だったにも関わらず、レアル・マドリー、アトレティコの双方、午前中から練習に励んでいる映像をお昼のニュースで見た時のことでした。いやあ、朗報があったのはバルデベバス(バラハス空港の近く)の練習場の方で、それぞれ風邪と軽い筋肉痛で前日のマドリー兄弟分ダービーをお休みしたリュディガーとGKクルトワがもう、普通にセッションに参加。水曜午後9時(日本時間翌午前5時)からのCL16強対決2ndレグでは、出場停止処分の済んだベリンガムも使えるとなれば、1stレグで2-1と先勝しているアンチェロッティ監督も大船に乗った気でいられるかと。
一方、前日先発でなかった選手たちだけがマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場グラウンドでトレーニングに励んだアトレティコでは、やはりヘタフェ戦直前に痛みを訴え、ヒメネスとスタメンを代わったラングレ、アルバロ・ロドリゲスとの接触プレーで打撲し、ハーフで引っ込んだデ・パウルの姿は見えず。おまけにコリセウムのパルコ(貴賓席)でチームの応援をしていたキャプテンのコケもいなかったようで、となると水曜のメトロポリターノでも見学に留まる可能性が高いような。
ええ、大体がして、アトレティコがCL決勝トーナメントでアウェイの1stレグを1点差で負けた後、過去4回中3回はremontada(レモンターダ/逆転突破)しているとはいえ、肝心のマドリーがホームで1stレグに1点差で勝った後、どのくらいの頻度で突破しているのかのデータを書いた記事が全然、見当たりませんからね。要はほとんどの場合、勝ち抜けているんじゃないかと想像しているんですが、実際、谷間に当たるリーガ27節もどちらも2-1のスコアだったとはいえ、結果は真逆だったとなれば…。
言ってみれば、先週末のマドリッド勢は全て結果が2-1だったんですが、兄弟分ダービー枠を外れたレガネスだけが土曜にプレー。彼らはバライドスでのセルタ戦で、いえ、前半19分にファン・クルスの折り返しから、ロジェが先制点を挙げた時には前節、ブタルケでの弟分ダービーでヘタフェに勝った勢いが続いているのかと思われたんですけどね。それが26分にはミンゲサに、46分にもアルフォンにゴールを決められ、前半のうちに逆転されてしまうことに。その日はシュート数12本(枠内6本)とセルタを上回っていたボルハ・ヒメネス監督のチームだったんですが、後半に得点できず、そのまま負けてしまったのは残念だったかと。
おかげで17位と降格圏ぎりぎりに順位を落とし、また余裕が勝ち点1しかなくなってしまったレガネスなんですが、何せ、今週末の日曜はホームゲームとはいえ、リーガ4連勝中のベティスを迎えますからね。有利な点は、相手は今週木曜にコンフェレンスリーグ16強対決ビトリア・ギマラエス戦2ndレグを控えていて、1stレグが2-2の引き分けだったため、ポルトガル遠征で全力を出さざるを得ず。その分、疲労が溜まっていそうなことだけですが、早いところレガネスも他2つの弟分同様、毎節降格圏落ちの心配をしないで済む次元に到達してほしいものです。
結局、0-0のままハーフタイムに入り、いや、でも前日夜にはバルサのチームドクターの突然死により、オサスナ戦が延期に。ヘタフェに勝てば、首位になれることがわかっているんだから、きっと後半はアトレティコもしっかりやってくれるだろうと思いながら、私はサンティアゴ・ベルナベウに行くためにスタジアムを出たんですけどね。セルカニアス(国鉄近郊路線)に乗っていた後半30分、すでに全交代枠を使い果たしたシメオネ監督のチームがPKをゲット。それがレマルの蹴ったFKをGKダビド・ソリアが弾いたボールがアルデレテの手に当たり、VAR(ビデオ審判)注進によるモニター判定でペナルティとされる曰くつきだったのは、何なんですけどね。
それでもセルロートがPKを決めて、ようやく先制点を取ってくれたのにホッとしていたんですが、セルカニアスがアトーチャ駅を過ぎ、地下走行に入って、ラジオが聴こえなくなってから、まさかあんな波乱が起こるとは!そう、インターネットラジオが途切れがちだったため、私も詳細がわかったのはしばらく経ってからだったんですが、そのキッカケは42分、ボールを追ったコレアが進行方向に現れたジェネを蹴ってしまったことだったよう。最初はイエローカードだったのが、これもVAR注進モニターチェックでレッドとなり、退場させられたのはともかく…。
だってえ、残り時間はもうあまりなかったですし、CLレバークーゼン戦やセルタ戦でバリオスが早期退場しても負けなかったアトレティコなんですよ。慌てる必要は全然なかったにも関わらず、そこからのFKをドゥアルテにヘッドで繋がれ、1度はジョレンテに当たったシュートをアランバリが撃ち直し、同点ゴールを奪われているんですから、困ったもんじゃないですか。それどころか、10分というロングロスタイムに入った3分目、今度はディエゴ・リコのシュートをまたしてもアランバリが軌道を変え、勝ち越し点って、え?土壇場のミラクルゴールは今季のアトレティコの十八番じゃなかった?
それがまた、丁度、私がベルナベウに着いた時に試合が2-1で終わったため、頭をクラクラさせて、スタンドに上がることになったんですけどね。ちなみに後半からデ・パウルに代わって出場したバリオスによると、「ゴールを入れるまで、ボクらは試合をコントロールしていたけど、luego nos hemos echado atrás y con la expulsión no hemos sabido controlar/ルエゴ・ノス・エモス・エチャードー・アトラス・イ・コン・ラ・エクスプルシオン・ノー・エモス・サビードー・コントロラル(その後、引いてしまって、退場者が出てから、制御する術を知らなかった)」そうで、でも相手はここ13年間、コリセウムでアトレティコに勝てなかったヘタフェ。
それが引分けどころではなく、黒星を喫してしまったとなると、「No pudimos hacer el partido que queríamos/ノ・プディモス・アセール・エル・パルティードー・ケ・ケリアモス(ウチはやりたい試合ができなかった)」(シメオネ監督)原因は、指揮官を始め、選手たちも頭が水曜のCLダービーでいっぱいで、「partido a partido/パルティードー・ア・パルティード(1試合1試合)」の鉄則を忘れてしまったからだとしか思えないかと。ええ、これまで1度もシメオネ監督に勝ったことのなかったボルダラス監督の言葉、「El equipo ha creído hasta el final/エル・エキポ・ア・クレイードー・アスタ・エル・フィナル(チームは最後まで信じ続けた)」でさえ、皮肉に聞こえてしまうのは私だけ?
おかげで順位を12位に上げ、降格圏との差を勝ち点7にして、心穏やかに今週末のオサスナ戦の準備ができるようになったヘタフェとは対照的に、アトレティコは、CLはもとより、リーガでも大問題が発生して、いえ、首位に立てず、3位に落ちてしまったのは別にまだ、上位2チームとは勝ち点差1ですからいいんですけどね。というのも退場させられた際、コレアが主審に「Hijo de mil putas, cagón. La concha de tu madre/イホ・デ・ミル・プータス、カゴン。ラ・コンチャ・デ・トゥ・マドレ(全部悪口)」と先日、「Fuck off」云々で退場させられたベリンガムどころでない悪態のオンパレードで八つ当たり。
そのせいで最低でも5試合、悪くすればもっと多い出場停止処分が課されかねず、まず今週日曜のリーガのバルサ戦は確実にアウトに。しかも処分が4試合を超えると、コパ・デル・レイも対象になるため、4月頭の準決勝バルサ戦2ndレグにも出られず、折りしもヘタフェ戦当日が30才のバースデーだったコレアには最悪のプレゼントとなってしまいましたが、はあ。そういえば、2019年にはジエゴ・コスタがやはり悪態をついて、シーズン早仕舞いとなる8試合の出場停止になったことがあるアトレティコでしたが、その時はバルサに大差をつけられての2位フィニッシュ。これって何かの予兆でしょうかね。
そしてまだ私の意識が朦朧としている中、マドリーvsラージョ戦が始まったんですが、とにかく今は前線が恐ろしい程、人出不足となっているイニゴ・ペレス監督のチームですからね。この日など、とうとうCFにサイドアタッカーのアルバロ・ガルシアを立ててきたぐらいで、いくら兄貴分がCL16強対決の狭間で気が散っていたとしても、とても歯が立たないだろうと思っていたところ、いやあ、そうでもなかったんですよ。
といっても前半30分には、ビニシウスが右サイドから入れたパスをエムバペが追い、エリア内でルジューヌを切り返してシュート。それが先制点となって、その4分後にはビニシウスがルジューヌを引き回し、最後はラティウをかわして2点目をゲットと、あっさりリードされてしまったんですけどね。ゴール力の差が雲泥であることに決して臆さず、ラージョも前半ロスタイムにはパブロ・ディアスがエリアぎりぎりのところから放ったシュートがバーに当たり、ゴール内に落下。
そのボールが跳ねてまたバーに当たり、ゴールの外に出たため、その1点がスコアに挙がるにはしばし、VAR裁定を待たないといけなかったんですが、おかげで前半は2-1の僅差で終わることに。後半になると、マドリーの気の抜け具合がますます顕著になり、ええ、アンチェロッティ監督も23分にはロドリゴをバルベルデに、33分にはエムバペをカマビンガに交代。
「Cuando llegas 2-1 al minuto 75, lo que hay que hacer es evitar problemas y defender bien/クアンドー・ジェガ・ドス・ウノ・アル・ミヌート・セテンタイシンコ、ロ・ケ・アイ・ケ・アセール・エス・エビタル・プロブレマス・イ・デフェンデール・ビエン(2-1で75分になった時、しないといけないのは問題を避けて、よく守ること)」(アンチェロッティ監督)と当人も認めていたように攻撃を控え、守り堅めに入ったため、場内からは不満のpito(ピト/ブーイング)が聞こえてくるなんてことも。
ただ、やっぱり致命的だったのは負傷のカメージョ、エヌテカ、イシ、RdT(ラウール・デ・トマス)に加え、デ・フルートスの出場停止で大幅減退したラージョの決定力のなさで、ええ、この日はマドリーの2倍に当たる20本もシュートを撃っていたんですけどね。パブロ・ディアスの一発を除くと、一番ゴールに近かったのが、前節の負傷で今季絶望となったCBムミンの代わりに入ったアリダネの2回のヘッドぐらいとなれば、あと1点が取れず、そのまま負けてしまっても仕方なかったかと。
それにはイニゴ・ペレス監督も「He venido aquí como entrenador y como segundo y nunca estás tan cerca/エ・ベニードー・アキー・コモ・エントレナドール・イ・コモ・セグンド・イ・ヌンカ・エスタス・タン・セルカ(ここへは監督としても、第2監督としても来たが、こんなに近かったことはない)」と、せっかくの勝ち点ゲットの機会を逃してしまったことを悔しがっていたんですが、サッカーはゴールが入って何ぼですからね。だからこそ、マドリーはいいプレーをしない試合でも勝てちゃったりするんですが、大丈夫。日曜にエスタディオ・バジェカスに迎えるレアル・ソシエダは木曜のEL16強対決マンチェスター・ユナイテッド戦2ndレグ(1stレグは1-1)で疲弊してくるはずですし、デ・フルートスが戻って来る次はきっと勝って、8位に後退した順位も改善できますって。
一方、この勝利でお隣さんを追い越し、バルサと同じ勝ち点の2位に返り咲いたマドリーの週末は土曜にアウェイでのビジャレアル戦となるんですが、彼らにとって何よりなのは年明けからここまでずっと週2試合ペースだったのが、来週は各国代表戦週間のおかげで、ようやく小休止できることでしょうか。いえまあ、選手の大半は出向することになるため、とりわけブラジル、ウルグアイの南米勢にとっては余計疲れるかもしれないんですけどね。果たしてこの先も過密スケジュールが続くかどうかはCLダービーの結果次第…何か正直、私も怖くてもう考えたくありません。
一方、前日先発でなかった選手たちだけがマハダオンダ(マドリッド近郊)の練習場グラウンドでトレーニングに励んだアトレティコでは、やはりヘタフェ戦直前に痛みを訴え、ヒメネスとスタメンを代わったラングレ、アルバロ・ロドリゲスとの接触プレーで打撲し、ハーフで引っ込んだデ・パウルの姿は見えず。おまけにコリセウムのパルコ(貴賓席)でチームの応援をしていたキャプテンのコケもいなかったようで、となると水曜のメトロポリターノでも見学に留まる可能性が高いような。
ええ、大体がして、アトレティコがCL決勝トーナメントでアウェイの1stレグを1点差で負けた後、過去4回中3回はremontada(レモンターダ/逆転突破)しているとはいえ、肝心のマドリーがホームで1stレグに1点差で勝った後、どのくらいの頻度で突破しているのかのデータを書いた記事が全然、見当たりませんからね。要はほとんどの場合、勝ち抜けているんじゃないかと想像しているんですが、実際、谷間に当たるリーガ27節もどちらも2-1のスコアだったとはいえ、結果は真逆だったとなれば…。
おかげで17位と降格圏ぎりぎりに順位を落とし、また余裕が勝ち点1しかなくなってしまったレガネスなんですが、何せ、今週末の日曜はホームゲームとはいえ、リーガ4連勝中のベティスを迎えますからね。有利な点は、相手は今週木曜にコンフェレンスリーグ16強対決ビトリア・ギマラエス戦2ndレグを控えていて、1stレグが2-2の引き分けだったため、ポルトガル遠征で全力を出さざるを得ず。その分、疲労が溜まっていそうなことだけですが、早いところレガネスも他2つの弟分同様、毎節降格圏落ちの心配をしないで済む次元に到達してほしいものです。
そしてダブル兄弟分ダービーが行われた日曜、まずはコリセウムに向かった私だったんですが、家を出る時は雨が降っていたものの、メトロのロス・エスパルタレス駅から外へ出た時には丁度、この1週間以上続いている梅雨状態の気まぐれ休止に当たったんでしょうかね。久々にお日様が出ていて、正面スタンド以外、屋根のないコリセウムに駆けつけたファンも助かったんですが、選手たちはあまりその恩恵を感じてなかった?というのも、そのヘタフェvsアトレティコ戦の前半はほとんど何も起こらず、せいぜい終盤にCKからジェネのヘッドをGKオブラクがセーブしたぐらいだったから。
結局、0-0のままハーフタイムに入り、いや、でも前日夜にはバルサのチームドクターの突然死により、オサスナ戦が延期に。ヘタフェに勝てば、首位になれることがわかっているんだから、きっと後半はアトレティコもしっかりやってくれるだろうと思いながら、私はサンティアゴ・ベルナベウに行くためにスタジアムを出たんですけどね。セルカニアス(国鉄近郊路線)に乗っていた後半30分、すでに全交代枠を使い果たしたシメオネ監督のチームがPKをゲット。それがレマルの蹴ったFKをGKダビド・ソリアが弾いたボールがアルデレテの手に当たり、VAR(ビデオ審判)注進によるモニター判定でペナルティとされる曰くつきだったのは、何なんですけどね。
それでもセルロートがPKを決めて、ようやく先制点を取ってくれたのにホッとしていたんですが、セルカニアスがアトーチャ駅を過ぎ、地下走行に入って、ラジオが聴こえなくなってから、まさかあんな波乱が起こるとは!そう、インターネットラジオが途切れがちだったため、私も詳細がわかったのはしばらく経ってからだったんですが、そのキッカケは42分、ボールを追ったコレアが進行方向に現れたジェネを蹴ってしまったことだったよう。最初はイエローカードだったのが、これもVAR注進モニターチェックでレッドとなり、退場させられたのはともかく…。
だってえ、残り時間はもうあまりなかったですし、CLレバークーゼン戦やセルタ戦でバリオスが早期退場しても負けなかったアトレティコなんですよ。慌てる必要は全然なかったにも関わらず、そこからのFKをドゥアルテにヘッドで繋がれ、1度はジョレンテに当たったシュートをアランバリが撃ち直し、同点ゴールを奪われているんですから、困ったもんじゃないですか。それどころか、10分というロングロスタイムに入った3分目、今度はディエゴ・リコのシュートをまたしてもアランバリが軌道を変え、勝ち越し点って、え?土壇場のミラクルゴールは今季のアトレティコの十八番じゃなかった?
それがまた、丁度、私がベルナベウに着いた時に試合が2-1で終わったため、頭をクラクラさせて、スタンドに上がることになったんですけどね。ちなみに後半からデ・パウルに代わって出場したバリオスによると、「ゴールを入れるまで、ボクらは試合をコントロールしていたけど、luego nos hemos echado atrás y con la expulsión no hemos sabido controlar/ルエゴ・ノス・エモス・エチャードー・アトラス・イ・コン・ラ・エクスプルシオン・ノー・エモス・サビードー・コントロラル(その後、引いてしまって、退場者が出てから、制御する術を知らなかった)」そうで、でも相手はここ13年間、コリセウムでアトレティコに勝てなかったヘタフェ。
それが引分けどころではなく、黒星を喫してしまったとなると、「No pudimos hacer el partido que queríamos/ノ・プディモス・アセール・エル・パルティードー・ケ・ケリアモス(ウチはやりたい試合ができなかった)」(シメオネ監督)原因は、指揮官を始め、選手たちも頭が水曜のCLダービーでいっぱいで、「partido a partido/パルティードー・ア・パルティード(1試合1試合)」の鉄則を忘れてしまったからだとしか思えないかと。ええ、これまで1度もシメオネ監督に勝ったことのなかったボルダラス監督の言葉、「El equipo ha creído hasta el final/エル・エキポ・ア・クレイードー・アスタ・エル・フィナル(チームは最後まで信じ続けた)」でさえ、皮肉に聞こえてしまうのは私だけ?
おかげで順位を12位に上げ、降格圏との差を勝ち点7にして、心穏やかに今週末のオサスナ戦の準備ができるようになったヘタフェとは対照的に、アトレティコは、CLはもとより、リーガでも大問題が発生して、いえ、首位に立てず、3位に落ちてしまったのは別にまだ、上位2チームとは勝ち点差1ですからいいんですけどね。というのも退場させられた際、コレアが主審に「Hijo de mil putas, cagón. La concha de tu madre/イホ・デ・ミル・プータス、カゴン。ラ・コンチャ・デ・トゥ・マドレ(全部悪口)」と先日、「Fuck off」云々で退場させられたベリンガムどころでない悪態のオンパレードで八つ当たり。
そのせいで最低でも5試合、悪くすればもっと多い出場停止処分が課されかねず、まず今週日曜のリーガのバルサ戦は確実にアウトに。しかも処分が4試合を超えると、コパ・デル・レイも対象になるため、4月頭の準決勝バルサ戦2ndレグにも出られず、折りしもヘタフェ戦当日が30才のバースデーだったコレアには最悪のプレゼントとなってしまいましたが、はあ。そういえば、2019年にはジエゴ・コスタがやはり悪態をついて、シーズン早仕舞いとなる8試合の出場停止になったことがあるアトレティコでしたが、その時はバルサに大差をつけられての2位フィニッシュ。これって何かの予兆でしょうかね。
そしてまだ私の意識が朦朧としている中、マドリーvsラージョ戦が始まったんですが、とにかく今は前線が恐ろしい程、人出不足となっているイニゴ・ペレス監督のチームですからね。この日など、とうとうCFにサイドアタッカーのアルバロ・ガルシアを立ててきたぐらいで、いくら兄貴分がCL16強対決の狭間で気が散っていたとしても、とても歯が立たないだろうと思っていたところ、いやあ、そうでもなかったんですよ。
といっても前半30分には、ビニシウスが右サイドから入れたパスをエムバペが追い、エリア内でルジューヌを切り返してシュート。それが先制点となって、その4分後にはビニシウスがルジューヌを引き回し、最後はラティウをかわして2点目をゲットと、あっさりリードされてしまったんですけどね。ゴール力の差が雲泥であることに決して臆さず、ラージョも前半ロスタイムにはパブロ・ディアスがエリアぎりぎりのところから放ったシュートがバーに当たり、ゴール内に落下。
そのボールが跳ねてまたバーに当たり、ゴールの外に出たため、その1点がスコアに挙がるにはしばし、VAR裁定を待たないといけなかったんですが、おかげで前半は2-1の僅差で終わることに。後半になると、マドリーの気の抜け具合がますます顕著になり、ええ、アンチェロッティ監督も23分にはロドリゴをバルベルデに、33分にはエムバペをカマビンガに交代。
「Cuando llegas 2-1 al minuto 75, lo que hay que hacer es evitar problemas y defender bien/クアンドー・ジェガ・ドス・ウノ・アル・ミヌート・セテンタイシンコ、ロ・ケ・アイ・ケ・アセール・エス・エビタル・プロブレマス・イ・デフェンデール・ビエン(2-1で75分になった時、しないといけないのは問題を避けて、よく守ること)」(アンチェロッティ監督)と当人も認めていたように攻撃を控え、守り堅めに入ったため、場内からは不満のpito(ピト/ブーイング)が聞こえてくるなんてことも。
ただ、やっぱり致命的だったのは負傷のカメージョ、エヌテカ、イシ、RdT(ラウール・デ・トマス)に加え、デ・フルートスの出場停止で大幅減退したラージョの決定力のなさで、ええ、この日はマドリーの2倍に当たる20本もシュートを撃っていたんですけどね。パブロ・ディアスの一発を除くと、一番ゴールに近かったのが、前節の負傷で今季絶望となったCBムミンの代わりに入ったアリダネの2回のヘッドぐらいとなれば、あと1点が取れず、そのまま負けてしまっても仕方なかったかと。
それにはイニゴ・ペレス監督も「He venido aquí como entrenador y como segundo y nunca estás tan cerca/エ・ベニードー・アキー・コモ・エントレナドール・イ・コモ・セグンド・イ・ヌンカ・エスタス・タン・セルカ(ここへは監督としても、第2監督としても来たが、こんなに近かったことはない)」と、せっかくの勝ち点ゲットの機会を逃してしまったことを悔しがっていたんですが、サッカーはゴールが入って何ぼですからね。だからこそ、マドリーはいいプレーをしない試合でも勝てちゃったりするんですが、大丈夫。日曜にエスタディオ・バジェカスに迎えるレアル・ソシエダは木曜のEL16強対決マンチェスター・ユナイテッド戦2ndレグ(1stレグは1-1)で疲弊してくるはずですし、デ・フルートスが戻って来る次はきっと勝って、8位に後退した順位も改善できますって。
一方、この勝利でお隣さんを追い越し、バルサと同じ勝ち点の2位に返り咲いたマドリーの週末は土曜にアウェイでのビジャレアル戦となるんですが、彼らにとって何よりなのは年明けからここまでずっと週2試合ペースだったのが、来週は各国代表戦週間のおかげで、ようやく小休止できることでしょうか。いえまあ、選手の大半は出向することになるため、とりわけブラジル、ウルグアイの南米勢にとっては余計疲れるかもしれないんですけどね。果たしてこの先も過密スケジュールが続くかどうかはCLダービーの結果次第…何か正直、私も怖くてもう考えたくありません。
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レアル・マドリーがボーンマスのスペイン代表DFディーン・ハイセン(20)獲得で合意に達したようだ。『マルカ』や『アス』などスペイン主要メディアが報じている。 移籍金は契約解除金の5000万ポンド(約97億円)。元所属クラブのユベントスに10%、マラガに5%を支払う契約とのこと。 クラブ・ワールドカップ(CWC)開催の影響により6月1日から10日まで移籍期間が開かれる中、CWCに出場するマドリーはこの期間にハイセンを獲得し、負傷者を多数抱えるディフェンスラインの穴を埋める存在としてCWCでデビューさせる意向とのことだ。 オランダ出身ながら5歳でスペインに移住したセンターバックのハイセンは、今季移籍したボーンマスで飛躍。プレミアリーグ30試合3ゴールを記録し、3月にはスペイン代表を選択してデビューしていた。 2025.05.15 13:30 Thu4
40歳C・ロナウドが約400億円で3年連続最も稼いだアスリートに! メッシが5位、ドジャース・大谷翔平は9位
アル・ナスルのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(40)が、再び世界で最も稼ぐアスリートとなった。アメリカ『フォーブス』が伝えた。 サッカー界のスーパースターの1人であるC・ロナウド。初めて世界で最も稼ぐアスリートになってから9年。40歳になった中で、3年連続5度目のナンバーワンとなった。 スポルティングCPで才能を見出され、マンチェスター・ユナイテッドで輝きを放ち、レアル・マドリーで全盛期を迎えると、ユベントス、ユナイテッドでプレーし、現在はサウジアラビアのアル・ナスルでプレー。AFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)では準決勝で川崎フロンターレに敗れてアジア王者は逃したが、その存在感は健在だ。 サッカー界のNo.1プレーヤーという肩書きは譲りつつあるものの、この1年間で稼いだ金額は推定2億7500万ドル(約399億6000万円)とのこと。これは自己最高記録であり、歴代でも2015年に3億ドル、2018年に2億8500万ドルを稼いだプロボクサーのフロイド・メイウェザーだけとなっている。 内訳としては2億2500万ドル(約326億9000万円)がアル・ナスルとの契約で手にしており、残りの5000万ドル(約72億7000万円)はピッチ外での収入となり、スポンサー契約などの収入と見られている。 サッカー選手ではトップ10にはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(インテル・マイアミ)が1億3500万ドル(約196億3000万円)で5位。8位に元フランス代表FWカリム・ベンゼマ(アル・イテハド)が1億400万ドル(約151億2000万円)でランクイン。トップ50に広げると、フランス代表FWキリアン・ムバッペ(レアル・マドリー)が9000万ドル(約130億9000万円)で16位、ブラジル代表FWネイマール(サントス)が7600万ドル(約110億5000万円)で25位、ノルウェー代表FWアーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ)が6200万ドル(約90億1000万円)で34位、ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオール(レアル・マドリー)が5500万ドル(約80億円)で46位、セネガル代表FWサディオ・マネ(アル・ナスル)が5400万ドル(約78億5000万円)で48位となった。 全体では2位にNBAのゴールデンステート・ウォリアーズのステフィン・カリーで1億5600万ドル(約226億7000万円)、3位にイングランドのプロボクサーであるタイソン・フューリーで1億4600万ドル(約212億2000万円)、4位にNFLのダラス・カウボーイズに所属するダック・プレスコットで1億3700万ドル(約199億1000万円)、5位がメッシとなった。 なお、日本人では9位にはMLBのロサンゼルス・ドジャーズに所属する大谷翔平が唯一入り1億250万ドル(約148億9000万円)。フィールド上で250万ドル(約3億6000万円)、フィールド外で1億ドル(約145億3000万円)を稼いでいるとされている。 <h3>◆最も稼ぐアスリートランキング 2025</h3> 1位:クリスティアーノ・ロナウド(サッカー/ポルトガル/40歳) 総収益:2億7500万ドル(約399億6000万円) 2位:ステフィン・カリー(バスケットボール/アメリカ/37歳) 総収益:1億5600万ドル(約226億7000万円) 3位:タイソン・フューリー(ボクシング/イギリス/36歳) 総収益:1億4600万ドル(約212億2000万円) 4位:ダック・プレスコット(アメリカン・フットボール/アメリカ/31歳) 総収益:1億3700万ドル(約199億1000万円) 5位:リオネル・メッシ(サッカー/アルゼンチン/37歳) 総収益:1億3500万ドル(約196億3000万円) 6位:レブロン・ジェームズ(バスケットボール/アメリカ/39歳) 総収益:1億3380万ドル(約194億4000万円) 7位:フアン・ソト(野球/ドミニカ共和国/26歳) 総収益:1億1400万ドル(約165億8000万円) 8位:カリム・ベンゼマ(サッカー/フランス/36歳) 総収益:1億400万ドル(約151億2000万円) 9位:大谷翔平(野球/日本/歳) 総収益:1億250万ドル(約148億9000万円) 10位:ケビン・デュラント(バスケットボール/アメリカ/35歳) 総収益:1億140万ドル(約147億3000万円) 2025.05.16 17:40 Fri5