リーガはまだ終わっていない…/原ゆみこのマドリッド
2025.05.09 21:00 Fri
「何言ってんだか」そんな風に私が呆れていたのは木曜日、10年ぶりの決勝進出が叶わなかったバルサのラポルタ会長が、CL準決勝2ndレグでインテルに負けたのは多分に審判のせいと言っているのを聞いた時のことでした。いやあ、確かに火曜のサン・シーロでの試合終了直後から、フリック監督の「5分5分のプレーの時、主審は常に相手側有利に取った」という発言に始まり、選手たちも声を揃えて、自分たちに不利なジャッジをされたと文句を言っていたんですけどね。
あまつさえ、ガビなど、「No han querido que lleguemos a esa final porque con la temporada que estamos haciendo estaban cagados/ノー・アン・ケリードー・ケ・ジェゲモス・ア・エセ・フィナル・ポルケ・コン・ラ・テンポラーダ・ケ・エスタモス・アシエンドー・エスタバン・カガードス(今季、ボクらがやっていることに恐れをなしていたから、ウチが決勝に行くのを望まなかった)」と自身のインスタでぶちまけていたんですが、いやいや。アチェビのハンドは自分の脚に跳ねたボールが肩と胸に当たっていたし、クバルシはボールでなくラウタロの足を蹴っていたし、ジャマルがムヒタリアンに足をかけられたのはエリア外。
ペナルティの是非は正当だったとなれば、リプレービデオですら、正確な判定が不可能だったフリアン・アルバレスの両足が触れたとして、まさにそのマルシニアク主審にPKを無効にされたアトレティコの方が遥かに悲惨では?まあ、それも最後はジョレンテが外し、お隣さんとのCL16強対決2ndレグのPK戦で敗退となったため、要はシメオネ監督のチームの自業自得なんですが、そのレアル・マドリーも準々決勝でアーセナルに総合スコア5-1で負けてすでに蚊帳の外。決勝トーナメントに3チーム進んだスペイン勢全てが5月31日の決勝を前に姿を消してしまったのはちょっと、残念ではあるんですが…。
ちなみにそのミラノでのインテル戦2ndレグがどんな試合だったかというと、ええ、1stレグは何となくバル(スペインの喫茶店兼バー)での観戦を遠慮してしまった私だったんですが、一応、準決勝ともなるとビッグイベントですからね。火曜は普段、マドリーのCLマッチデー同様、席がなくなることを恐れて、キックオフ45分前にお店に行ったところ、何と試合開始10分前までガラガラだったって、やっぱりマドリッドにはバルサファンは少ない?
それでもCLアンセムが聞こえる頃にはテーブル席全てが埋まったものの、グループで応援に来るマドリーファンとは違い、特にバルサのユニを着たサポーターがいる訳でもなく、静かに試合は始まったんですが、ええ、1週間前の1stレグでも3-3と撃ち合っていた両者でしたからね。私もすぐにゴールが見られるだろうと期待していたものの、この日も先手を取ったのはインテルの方だったんですよ。ええ、前半21分、ダニ・オルモが自陣でボールを奪われ、エリア前からトゥラムが送ったラストパスをフリーだったラウタロが決めたんですが、その時、店内から拍手が聞こえたのはもしや、ギャラリーにヒマ潰しに見に来たマドリーファンが混ざっていたのかも。
いえ、彼らの怖さは今年になって2度も2点を先行しながら、コパ・デル・レイ準決勝1stレグとリーガで4点を取られ、試合を引っくり返されたアトレティコファンなら、誰でも知っていること。この日も後半になってエンジンがかかったか、9分にはジェラール・マルティンのクロスをエリック・ガルシアがvolea(ボレア/ボレーシュート)で決めて1点を返すと、15分には再びジェラールがボールを入れて、オルモのヘッドであっさりと同点に追いつくことに。
更に22分にはムヒタリアンに倒されたジャマルがPK獲得かと思われたものの、エリアすぐ前のFKにされたため、ここでは勝ち越し点を挙げることはできず、いえ、それよりマズかったのは31分にイニゴ・マルティネスが筋肉痛でアラウホに代わったことの方なんですけどね。ただ、それが発覚するのは、張り切る17才、ジャマルが何度もGKゾマーにparadon(パラドン/スーパーセーブ)を喰らった後の43分、とうとうラフィーニャの2度撃ちでバルサに逆転の3点目が入ってからだったんですよ。
そう、すでにバルサファンが決勝の地、ミュンヘンへの応援旅行手配を始めていたロスタイム3分、インテルは最後の反撃を試みて、CBアチェボを前線に上げていたんですけどね。まさか、後ろにアラウホがくっついていながら、ダンフリースのラストパスをその37才に流し込まれ、土壇場で3-3にされてしまったから、私も驚いたの何のって。おかげで試合は延長戦突入となり、いえ、バルの店員さんはドリンクのおかわりを頼むお客さんが増えて、ホクホク顔でしたよ。それが、日曜のリーガクラシコ(伝統の一戦)を前にマドリーファンがまさに望んだ通りの結果に終わることになるとは!
いやあ、延長戦前半8分にはまたアラウホがトゥラムを逃がし、彼の折り返しのパスがタレミからエリア内の真空にいたフラテッシに渡ると、そのシュートでインテルが逆転返しの4点目を挙げているのには私も目が点になったものですけどね。もちろん、その後のバルサは同点を目指し、最後まで渾身の力を振り絞って戦ったのは言うまでもなし。後半のラストには負傷明けのレバンドフスキも足慣らしだったか、ピッチに入っていた上、ジャマルなど、延長戦終盤にも3本もシュートを撃って、奮闘したものの…再逆転はならず、そのまま4-3、総合スコア7-6で負けてしまいましたっけ。
うーん、試合後はピッチで泣いているメンバーもいたんですが、ジャマルを始め、クバルシ、ペドリ、ガビ、フェルミンとこの先、15回ぐらいはCL優勝にチャレンジできる選手がいるバルサですからね。36才のレバンドフスキ、すでに昨季末には一旦、引退を宣言していた35才のGKシュチェスニーのポーランド人コンビ、34才のイニゴ・マルティネス以外、その辺はあまり悲観しなくてもいいんですが、問題はこのCL準決勝敗退のショックを彼らは中4日で乗り越えないといけないこと。そう、日曜午後4時15分(日本時間午後11時15分)にはリーガ優勝争いの大一番、勝ち点4差のマドリーとガチンコ勝負がやって来るから。
これはまさに3月のCL16強対決2ndレグの延長戦、PK戦敗退で消耗した後、奇しくも当のバルサと当たり、2-0から2-4に逆転されて、リーガ逆転優勝の目が遠ざかったアトレティコの例を思い出す状況ですが、果たしてフリック監督の教え子たちは体力の回復はもとより、気持ちを切り替えることができるのかどうか。すでにコパ優勝をしているとはいえ、この1週間で全てを失くすこともありえますしね。木曜には練習場施設でセッション後、決起ランチをしたとはいえ、まずはあのザル守備を何とかしないとマズいかも。
え、うっかり失点が多いのは前節のセルタ戦も3-0から、3-2まで追い詰められたマドリーも同じだろうって?そうですね、実際、今季のクラシコでは10月のサンティアゴ・ベルナベウでのリーガ戦で0-4、1月のスペイン・スーパーカップ決勝では2-5、4月のコパ決勝でも3-2と宿敵に3連敗しているアンチェロッティ監督のチームなんですが、そうは言ってもリーガ逆転優勝のためにはこれが最後のチャンスですからね。負傷禍真っ盛りのDF陣で長期リハビリ中のカルバハル、ミリトンを始め、コパ決勝で退場して6試合の出場停止となった上、ヒザの半月板の手術をしたリュディガー、同じく手術組のアラバ、まさにその試合で復帰しながら、10分ともたなかったメンディもいないとはいえ、体力で勝る今回こそ、撃ち勝たないことには仕方ないかと。
それにはセルタ戦でも2得点し、とうとうリーガピチチ(得点王)のレバンドフスキにあと1本と迫ったエムバペのゴールが欠かせませんが、水曜のCL準決勝もう1つのカード、PSGvsアーセナル戦2ndレグで自身の古巣がマドリーのリベンジを果たし、総合スコア3-1で決勝に進出したのは、もしかしてショックだったかも。そんな中、期待がかかるのは、風邪でセルタ戦を欠場したロドリゴは回復したものの、ここ21試合でたった1得点の彼に代わり、スタメン入りが予想されているギュレル。ここ数試合、いいプレーをしている上、前節はgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)も披露しているため、やはり最近はあまりゴールづいていないビニシウスの助けにもなるんじゃないかと思いますが、さて。
何はともあれ、このクラシコではマドリーが勝って、残り3節が消化試合にならないことを祈るばかりですが、この週末の他のマドリッド勢の予定も見ておくことにすると。先陣を切るのは2週連続で金曜試合となったラージョで、ラス・パルマスとのアウェイゲームなんですが、ヘタフェとの弟分ダービーで4試合ぶりに勝利したことで、彼らには再び、来季のヨーロッパの大会出場の夢が戻ってくることに。そう、勝ち点はオサスナ、マジョルカと同じながら、イニゴ・ペレス監督のチームは8位となり、コンフェレンスリーグ出場圏入りしたんですが、ネックはエスタディオ・バジェカスではUEFAの基準を満たせないこと。
要はもし、コンフェレンスリーグなり、たった勝ち点2差の7位に上がってのELなりをプレーすることになると、サンティアゴ・ベルナベウやメトロポリターノといった兄貴分のスタジアムを借りることになるんですが、それとは別にラス・パルマスは弟分仲間のレガネス、そしてアラベスとの残留争いの渦中にいるチームですからね。4月にはヘタフェ、アトレティコが情けなくも連敗して、マドリッド勢の連帯感を示せなかったため、ようやくカメージョのケガが治って復帰したラージョには是非、援護射撃をお願いしたいところかと。
そして土曜にはまず現在、13位のヘタフェがメスタジャで前節、とうとう順位も1つ抜かれてしまった好調バレンシアに挑むんですが、「残り試合で4連勝すれば、来季ヨーロッハの大会に出られる」と楽観的なアンヘル・トーレス会長はすでにUEFAライセンス(大会に出場するための資格)を申請済みなのだとか。いやあ、今回もウチェ、アランバリが出場停止、弟分ダービーで審判に悪態をついて退場したジェネも3試合の処分を喰らったため、ちょっとそれは難しい気がしますが、ヘタフェもここ4連敗中ですからね。早いところ、運気を変えて、いい感触で今季を終えないといけませんよね。
一方、土曜の午後9時(日本時間翌午前4時)にメトロポリターノにレアル・ソシエダを迎えるのがアトレティコで、こちらは本当にシーズンが終わってしまった感が激しくてねえ。実際、スコアレスドローだった前節のアラベス戦で5枚目のイエローカードをもらい、この試合は出場停止となるフリアン・アルバレスなど、火水と個人休暇をもらっていたなんてこともあったんですが、シメオネ監督はこの1週間、セルロートの1トップでマハダオンダ(マドリッド近郊)でのセッションを進めていたよう。一応、ホームではファンがしっかり見張っているため、そんなにダメダメなプレーはしないはずですが、11位ながら、8位とはたったの勝ち点2差。今季限りで退団するソシエダを絶対、5年連続のヨーロッパの大会出場に導いて、花道を飾りたいと考えているイマノル監督のチームを甘く見ると、ヤケドしかねませんよ。
そして日曜、まさしくクラシコ直前の時間帯にレガネスはブタルケにエスパニョールを迎えて、17位のアラベスとの勝ち点4差を縮める戦いとなるんですが、彼らは前節のセビージャ戦でも2-2と引き分けて、ここ3試合ドロー続き。しかもサンチェス・ピスファンでの試合の後、AVE(スペインの新幹線)が路線設備のケーブル盗難により運航停止となり、駅で何時間も待たされた上、マドリッドに帰還したのが朝の6時だったという災難にも遭っているんですが、もうここまで来たら、一切、言い訳は通じませんからね。勝って残留への望みを繋ぐか、2部最速Uターンに甘んじるかの二択となれば、そう、相手はヘタフェと同じ勝ち点39まで到達したばかり。もしかして油断してくれるかもしれませんし、ホームのファンの応援を力に踏ん張れたらいいのですが。
あまつさえ、ガビなど、「No han querido que lleguemos a esa final porque con la temporada que estamos haciendo estaban cagados/ノー・アン・ケリードー・ケ・ジェゲモス・ア・エセ・フィナル・ポルケ・コン・ラ・テンポラーダ・ケ・エスタモス・アシエンドー・エスタバン・カガードス(今季、ボクらがやっていることに恐れをなしていたから、ウチが決勝に行くのを望まなかった)」と自身のインスタでぶちまけていたんですが、いやいや。アチェビのハンドは自分の脚に跳ねたボールが肩と胸に当たっていたし、クバルシはボールでなくラウタロの足を蹴っていたし、ジャマルがムヒタリアンに足をかけられたのはエリア外。
ペナルティの是非は正当だったとなれば、リプレービデオですら、正確な判定が不可能だったフリアン・アルバレスの両足が触れたとして、まさにそのマルシニアク主審にPKを無効にされたアトレティコの方が遥かに悲惨では?まあ、それも最後はジョレンテが外し、お隣さんとのCL16強対決2ndレグのPK戦で敗退となったため、要はシメオネ監督のチームの自業自得なんですが、そのレアル・マドリーも準々決勝でアーセナルに総合スコア5-1で負けてすでに蚊帳の外。決勝トーナメントに3チーム進んだスペイン勢全てが5月31日の決勝を前に姿を消してしまったのはちょっと、残念ではあるんですが…。
それでもCLアンセムが聞こえる頃にはテーブル席全てが埋まったものの、グループで応援に来るマドリーファンとは違い、特にバルサのユニを着たサポーターがいる訳でもなく、静かに試合は始まったんですが、ええ、1週間前の1stレグでも3-3と撃ち合っていた両者でしたからね。私もすぐにゴールが見られるだろうと期待していたものの、この日も先手を取ったのはインテルの方だったんですよ。ええ、前半21分、ダニ・オルモが自陣でボールを奪われ、エリア前からトゥラムが送ったラストパスをフリーだったラウタロが決めたんですが、その時、店内から拍手が聞こえたのはもしや、ギャラリーにヒマ潰しに見に来たマドリーファンが混ざっていたのかも。
実際、このバルサ、序盤から2点のビハインドに陥った1stレグの反省がまったくできていなかったようで、41分にもクバルシがラウタロからボールを奪おうとエリア内でタックルをかけたところ、うーん、その後、モンジュイックでのケガでこの試合の出場が前日まで疑問視されていた当人が、プレーが一巡する間もずっと倒れたままだったからですかね。遅ればせながら、VAR(ビデオ審判)注進が入り、モニターチェックでインテルがPKをゲット。チャルハノールが決めて、2-0でハーフタイム入りとなれば、バルサもかなり厳しい状況に陥ったかに見えたんですが…。
いえ、彼らの怖さは今年になって2度も2点を先行しながら、コパ・デル・レイ準決勝1stレグとリーガで4点を取られ、試合を引っくり返されたアトレティコファンなら、誰でも知っていること。この日も後半になってエンジンがかかったか、9分にはジェラール・マルティンのクロスをエリック・ガルシアがvolea(ボレア/ボレーシュート)で決めて1点を返すと、15分には再びジェラールがボールを入れて、オルモのヘッドであっさりと同点に追いつくことに。
更に22分にはムヒタリアンに倒されたジャマルがPK獲得かと思われたものの、エリアすぐ前のFKにされたため、ここでは勝ち越し点を挙げることはできず、いえ、それよりマズかったのは31分にイニゴ・マルティネスが筋肉痛でアラウホに代わったことの方なんですけどね。ただ、それが発覚するのは、張り切る17才、ジャマルが何度もGKゾマーにparadon(パラドン/スーパーセーブ)を喰らった後の43分、とうとうラフィーニャの2度撃ちでバルサに逆転の3点目が入ってからだったんですよ。
そう、すでにバルサファンが決勝の地、ミュンヘンへの応援旅行手配を始めていたロスタイム3分、インテルは最後の反撃を試みて、CBアチェボを前線に上げていたんですけどね。まさか、後ろにアラウホがくっついていながら、ダンフリースのラストパスをその37才に流し込まれ、土壇場で3-3にされてしまったから、私も驚いたの何のって。おかげで試合は延長戦突入となり、いえ、バルの店員さんはドリンクのおかわりを頼むお客さんが増えて、ホクホク顔でしたよ。それが、日曜のリーガクラシコ(伝統の一戦)を前にマドリーファンがまさに望んだ通りの結果に終わることになるとは!
いやあ、延長戦前半8分にはまたアラウホがトゥラムを逃がし、彼の折り返しのパスがタレミからエリア内の真空にいたフラテッシに渡ると、そのシュートでインテルが逆転返しの4点目を挙げているのには私も目が点になったものですけどね。もちろん、その後のバルサは同点を目指し、最後まで渾身の力を振り絞って戦ったのは言うまでもなし。後半のラストには負傷明けのレバンドフスキも足慣らしだったか、ピッチに入っていた上、ジャマルなど、延長戦終盤にも3本もシュートを撃って、奮闘したものの…再逆転はならず、そのまま4-3、総合スコア7-6で負けてしまいましたっけ。
うーん、試合後はピッチで泣いているメンバーもいたんですが、ジャマルを始め、クバルシ、ペドリ、ガビ、フェルミンとこの先、15回ぐらいはCL優勝にチャレンジできる選手がいるバルサですからね。36才のレバンドフスキ、すでに昨季末には一旦、引退を宣言していた35才のGKシュチェスニーのポーランド人コンビ、34才のイニゴ・マルティネス以外、その辺はあまり悲観しなくてもいいんですが、問題はこのCL準決勝敗退のショックを彼らは中4日で乗り越えないといけないこと。そう、日曜午後4時15分(日本時間午後11時15分)にはリーガ優勝争いの大一番、勝ち点4差のマドリーとガチンコ勝負がやって来るから。
これはまさに3月のCL16強対決2ndレグの延長戦、PK戦敗退で消耗した後、奇しくも当のバルサと当たり、2-0から2-4に逆転されて、リーガ逆転優勝の目が遠ざかったアトレティコの例を思い出す状況ですが、果たしてフリック監督の教え子たちは体力の回復はもとより、気持ちを切り替えることができるのかどうか。すでにコパ優勝をしているとはいえ、この1週間で全てを失くすこともありえますしね。木曜には練習場施設でセッション後、決起ランチをしたとはいえ、まずはあのザル守備を何とかしないとマズいかも。
え、うっかり失点が多いのは前節のセルタ戦も3-0から、3-2まで追い詰められたマドリーも同じだろうって?そうですね、実際、今季のクラシコでは10月のサンティアゴ・ベルナベウでのリーガ戦で0-4、1月のスペイン・スーパーカップ決勝では2-5、4月のコパ決勝でも3-2と宿敵に3連敗しているアンチェロッティ監督のチームなんですが、そうは言ってもリーガ逆転優勝のためにはこれが最後のチャンスですからね。負傷禍真っ盛りのDF陣で長期リハビリ中のカルバハル、ミリトンを始め、コパ決勝で退場して6試合の出場停止となった上、ヒザの半月板の手術をしたリュディガー、同じく手術組のアラバ、まさにその試合で復帰しながら、10分ともたなかったメンディもいないとはいえ、体力で勝る今回こそ、撃ち勝たないことには仕方ないかと。
それにはセルタ戦でも2得点し、とうとうリーガピチチ(得点王)のレバンドフスキにあと1本と迫ったエムバペのゴールが欠かせませんが、水曜のCL準決勝もう1つのカード、PSGvsアーセナル戦2ndレグで自身の古巣がマドリーのリベンジを果たし、総合スコア3-1で決勝に進出したのは、もしかしてショックだったかも。そんな中、期待がかかるのは、風邪でセルタ戦を欠場したロドリゴは回復したものの、ここ21試合でたった1得点の彼に代わり、スタメン入りが予想されているギュレル。ここ数試合、いいプレーをしている上、前節はgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)も披露しているため、やはり最近はあまりゴールづいていないビニシウスの助けにもなるんじゃないかと思いますが、さて。
何はともあれ、このクラシコではマドリーが勝って、残り3節が消化試合にならないことを祈るばかりですが、この週末の他のマドリッド勢の予定も見ておくことにすると。先陣を切るのは2週連続で金曜試合となったラージョで、ラス・パルマスとのアウェイゲームなんですが、ヘタフェとの弟分ダービーで4試合ぶりに勝利したことで、彼らには再び、来季のヨーロッパの大会出場の夢が戻ってくることに。そう、勝ち点はオサスナ、マジョルカと同じながら、イニゴ・ペレス監督のチームは8位となり、コンフェレンスリーグ出場圏入りしたんですが、ネックはエスタディオ・バジェカスではUEFAの基準を満たせないこと。
要はもし、コンフェレンスリーグなり、たった勝ち点2差の7位に上がってのELなりをプレーすることになると、サンティアゴ・ベルナベウやメトロポリターノといった兄貴分のスタジアムを借りることになるんですが、それとは別にラス・パルマスは弟分仲間のレガネス、そしてアラベスとの残留争いの渦中にいるチームですからね。4月にはヘタフェ、アトレティコが情けなくも連敗して、マドリッド勢の連帯感を示せなかったため、ようやくカメージョのケガが治って復帰したラージョには是非、援護射撃をお願いしたいところかと。
そして土曜にはまず現在、13位のヘタフェがメスタジャで前節、とうとう順位も1つ抜かれてしまった好調バレンシアに挑むんですが、「残り試合で4連勝すれば、来季ヨーロッハの大会に出られる」と楽観的なアンヘル・トーレス会長はすでにUEFAライセンス(大会に出場するための資格)を申請済みなのだとか。いやあ、今回もウチェ、アランバリが出場停止、弟分ダービーで審判に悪態をついて退場したジェネも3試合の処分を喰らったため、ちょっとそれは難しい気がしますが、ヘタフェもここ4連敗中ですからね。早いところ、運気を変えて、いい感触で今季を終えないといけませんよね。
一方、土曜の午後9時(日本時間翌午前4時)にメトロポリターノにレアル・ソシエダを迎えるのがアトレティコで、こちらは本当にシーズンが終わってしまった感が激しくてねえ。実際、スコアレスドローだった前節のアラベス戦で5枚目のイエローカードをもらい、この試合は出場停止となるフリアン・アルバレスなど、火水と個人休暇をもらっていたなんてこともあったんですが、シメオネ監督はこの1週間、セルロートの1トップでマハダオンダ(マドリッド近郊)でのセッションを進めていたよう。一応、ホームではファンがしっかり見張っているため、そんなにダメダメなプレーはしないはずですが、11位ながら、8位とはたったの勝ち点2差。今季限りで退団するソシエダを絶対、5年連続のヨーロッパの大会出場に導いて、花道を飾りたいと考えているイマノル監督のチームを甘く見ると、ヤケドしかねませんよ。
そして日曜、まさしくクラシコ直前の時間帯にレガネスはブタルケにエスパニョールを迎えて、17位のアラベスとの勝ち点4差を縮める戦いとなるんですが、彼らは前節のセビージャ戦でも2-2と引き分けて、ここ3試合ドロー続き。しかもサンチェス・ピスファンでの試合の後、AVE(スペインの新幹線)が路線設備のケーブル盗難により運航停止となり、駅で何時間も待たされた上、マドリッドに帰還したのが朝の6時だったという災難にも遭っているんですが、もうここまで来たら、一切、言い訳は通じませんからね。勝って残留への望みを繋ぐか、2部最速Uターンに甘んじるかの二択となれば、そう、相手はヘタフェと同じ勝ち点39まで到達したばかり。もしかして油断してくれるかもしれませんし、ホームのファンの応援を力に踏ん張れたらいいのですが。
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元スペイン代表FWダビド・ビジャ氏が、バルセロナの後輩である17歳を絶賛している。 現役時代にバレンシア、バルセロナ、ヴィッセル神戸でも活躍した名ストライカーは、スペイン『ムンド・デポルティボ』で古巣バルセロナのスペイン代表FWラミン・ヤマルに言及。 17歳という若さながらチームの信頼を獲得し、エースの風格を漂わせていると語り、自身も感銘を受けている選手の一人だと称賛している。 「バルサのプレーを見ていると、彼がボールを持っている時に何をもたらすかだけでなく、チームメイトに何をもたらすかにも驚かされる。彼はいつも我々を驚かせてくれるが、インテル戦の終盤では、ほぼすべてのチームメイトが彼を頼りにしているように感じた」 「試合が接戦だったり、リードされている時など、決定的な瞬間には、誰もがいつも以上に彼に頼っていたように見えた。彼こそが違いを生み出す存在だと、全員がわかっていたからだ」 一方で、キャリアを通じて多くの逸材の栄枯盛衰を見てきた元スペイン代表FWは、その将来性に太鼓判を押しながらも、あくまで17歳の若者として周囲がケアすべきとも主張している。 「17歳でバルサのようなクラブでプレーするのは、本当に信じられないことだ。他のクラブにも敬意を表するが、バルサでプレーするのは他に類を見ないほど過酷だ。あのオーラは非常に稀有な存在であり、彼にはそれがある」 「それは素晴らしいことだと思うが、我々全員が彼を大切にし、支え、そして彼が困難な時期を経験する時には忍耐強く見守る必要がある。なぜなら、彼は必ず困難に直面するからだ。彼はまだ子供でもあるからね。それでも、彼には信じられないほどの才能があり、大きな未来が待っているよ」 また、今シーズンのバロンドール候補の一角にも挙がるヤマルが、その受賞の資格が十分にあるとも確信するビジャ氏は、将来的には間違いなくその栄誉を手にすると確信しているようだ。 「どうなるか見てみよう。彼は受賞に値すると思う。彼には今後多くのシーズンが残っているし、正直なところ、私はこれまでバロンドールをあまり信じていなかった。だが、いつか彼は受賞するだろう。それは間違いなくね」 2025.05.15 20:15 Thu4
国内3冠達成のフリック監督が選手を称賛「全員が情熱を持って働き、自分の役割の重要性を認識している」
バルセロナのハンジ・フリック監督が15日に行われ、2-0で勝利したラ・リーガ第36節エスパニョール戦を振り返った。 今節の結果次第で2年ぶりのリーグ制覇が決定するバルセロナは、ゴールレスで折り返した後半にスコアを動かす。53分、右サイドからボックス手前まで切り込んだヤマルが左足を振り抜くと、強烈なシュートがゴール左上に突き刺さった。 その後、77分にDFカブレラがヤマルに対する暴力行為で退場処分となり、数的有利となったバルセロナは、96分にヤマルのパスに反応した途中出場のフェルミン・ロペスゴールネットを揺らし、2-0で勝利。2年ぶり28度目のリーグ優勝を飾った。 フリック監督は試合後、スーペル・コパ、コパ・デル・レイに続き、ラ・リーガを制して国内3冠を達成した今シーズンを振り返り、選手たちを称賛した。 「私たちが築き上げたこのファミリーは素晴らしい。全員が情熱を持って働き、自分の役割の重要性を認識している。それが我々の目標達成に大きな助けとなった」 「ドレッシングルームの雰囲気も最高だった。みんながお互いに気を配っていて、それは唯一無二のものだ。今は、祝う時だ。エスパニョールのファンをリスペクトしたかったから、当然ロッカールームで祝ったんだ。明日の優勝パレードでは、私は少し目立たないようにするつもりだ。人々が幸せそうに笑っているのを見ると、私も嬉しくなる。みんなにパレードを楽しんでもらおう。ここでのパレードは初めてだ。ドイツ代表で一度だけ経験したけど、本当に楽しみだよ」 <span class="paragraph-title">【動画】ヤマルが衝撃の先制ゴール、バルサが28度目の優勝</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="rXxhAY3zR5E";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2025.05.16 09:10 Fri5