ドイツ映画祭2008で最後に見たのが,「クラバート-謎の黒魔術」です。

30年戦争末期のドイツ。ペストで母を亡くした物乞いの少年クラバートは,鴉に導かれてとある水車小屋にたどり着きます。そこには1人の親方と11人の徒弟が仕事をしていました。とりあえず寝食に窮することのなくなったクラバートでしたが,そこは不思議な空間。最初は分からなかったのですが,徒弟は親方から黒魔術を習っていたのでした。

クラバートは村の娘カントルカと惹かれ合うようになりますが,クラバートの先輩で親切にしてくれたトンダ(ダニエル・ブリュール)の彼女が変死を遂げ,さらにトンダも死んだことから,水車小屋と親方の秘密に気づくようになります・・・

有名なダニエル・ブリュールのほか,「夏の疾風」のローベルト・シュタードルオーバー,「みえない雲」のパウラ・カレンベルク等の有名な俳優が出ています。この映画もドイツ映画らしくなく,見てそのまま楽しめる映画でした。ただ,親方との対決の結末があまりにあっさりしていて,これでいいのだろうかという印象も残りました。

上演後には,監督とシュタードルオーバーのインタビューもあったようですが,こちらは時間の関係でほとんど見られませんでした。

黒魔術等の話については,「ドイツ・オカルト事典」という非常にマニアックな本が出ているので,これで調べてみると参考になるかもしれません。

【追記】「ドイツ・オカルト事典」は事典であって辞典ではないという貴重なご指摘を頂戴しましたので,訂正しました。
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