防衛装備品や安全保障の最新技術など大規模展示会始まる 千葉

防衛装備品や安全保障に関する最新技術などを紹介する大規模な展示会が、21日から千葉市で開催されています。

千葉市の幕張メッセで23日まで開かれるこの展示会は、イギリスの企業などが2年ぶりに日本で開催し、国内外から470社以上が参加しています。

防衛装備庁もブースを設けていて、今年度から陸上自衛隊に配備し、相手の基地などを攻撃する「反撃能力」としても使うとしている改良型の「12式地対艦ミサイル」の実物に近い大きさの模型を初めて展示しています。

また、車両に搭載した装置から高出力のレーザーを照射して接近してくるドローンを燃やして撃墜する装備品も展示していて、自衛隊への導入を目指して研究を進めているということです。

会場には国内外から多くの関係者が訪れ、企業の担当者などから説明を受ける姿が見られました。

防衛省は今回の展示会を後援していて、「多数の国内の防衛関連企業も出展していて、マッチングのよい機会となることを期待している」とコメントしています。

会場周辺では開催反対の抗議活動も

会場の幕張メッセの周辺では、展示会の開催に反対する人たちが抗議活動を行いました。

このうち、午後1時半から行われたデモ行進には130人ほどが参加し、開催に反対する旗などを掲げながら、最寄りのJR海浜幕張駅から会場のそばまでおよそ1.5キロにわたって道路を練り歩きました。

また、幕張メッセの前では350人ほどが集会を開き、英語で「戦争反対」を意味する「NO WAR」と書かれたプラカードなどを掲げたほか、一人一人が手をつないで連帯を示したり、一斉に地面に寝そべったりして開催に抗議しました。

集会を呼びかけた団体の小林あやこさんは、「幕張メッセは福祉などのために使われるべき施設で、このような催しに貸すことに疑問を感じます。戦争をなくすために声をあげていきたい」と話していました。

このほか、イスラエルによる軍事作戦が続けられているパレスチナのガザ地区にゆかりのある人たちも集まり、開催に抗議したり戦争反対を訴えたりする姿が見られました。

ガザ地区出身で都内に住むハニン・シアムさんは、「人を殺すための武器が展示されていることに怒りを感じていますし、参加者には展示されているものについてしっかりと考えてもらいたい」と話していました。

また、抗議活動をしていた人の一部が会場の中に入ろうとして警察官ともみ合いになる場面もありましたが、警察によりますと、大きなトラブルは発生していないということです。

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