(セ・リーグ、阪神4-0巨人、10回戦、阪神8勝2敗、20日、甲子園)
「ヨッシャー」
一回裏から、サンスポのメディア局内は大騒ぎだった。森下の先制2ラン。当番デスク席付近では、デスク長友孝輔とメディア局次長・堀啓介がデータをチェックしながら…。
堀「巨人戦4試合連続本塁打はマーク・ジョンソン以来みたいやね」
長友「そうなんですか?」
ドラゴンズ絶対の愛知県で生まれ育った長友は「阪神のジョンソン」と言われても、ピンとくるはずがない。
「優良助っ人やったなぁ」
2人の会話に〝乱入〟してきたのは、総括席にいたレース部長・周伝進之亮だ。
1999年。名将・野村克也が阪神にやってきた1年目だった。トラ番の最年少だった周伝は、シーズンで20本塁打を放った新助っ人ジョンソンの原稿を、何度も書いた記憶があった。もう1人の野手助っ人・ブロワーズはシーズン途中で解雇されたが、ジョンソンは何となく頑張った。