岡山市立市民病院で平成29年に食道がんの手術を受けた60代男性が死亡したのは、執刀医の不十分な検査や誤った手術が原因として、遺族が運営元の市立総合医療センターと医師に慰謝料など計約6180万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、岡山地裁は20日、同センターと医師に計約3千万円の支払いを命じた。
大嶺崇裁判長は判決理由で、医師が手術前にリスクを過小にとどめた説明をしたり、救命が最優先である状況で約9時間にわたる食道手術を行ったりしたとして説明や術式選択の義務違反があったと認めた。
判決によると、男性は29年2月、検査で早期の食道がんが見つかり入院。当時、肝硬変の疑いがあったが、医師は検査や手術の十分なリスクの説明をせずに同年3月10日、患部と肝臓の切除、食道の再建手術を行った。その後、再度の食道手術などを実施したが容体が悪化し、同17日に亡くなった。
同センターは「判決内容を把握していないのでコメントできない」とした。