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ジョセフ・メセニー (アメリカ)
【1955 ~ 2017】



1996年12月深夜、アメリカ・メリーランド州ボルチモアのガソリンスタンドに、傷だらけの半裸の女性が助けを求めに駆け込んだ。

ガソリンスタンドの従業員は余りの出来事に驚き、すぐに警察に通報した。

警察が駆けつけ半狂乱の女性を保護する。

女性はリタ・ケンパーという名の売春婦であった。

ケンパーに事情を聞くと、ケンパーは最近知り合った男性に殺されそうになり、命からがら逃げて来たと言うのだった。

ケンパーの証言によりその男性がいるトレーラーハウスへ向かう。

トレーラーハウスには巨漢の大男がいた。

男の名前はジョセフ・ロイ・メセニーと言い、小さなハンバーガーショップを経営していた。

メセニーは落ち着き払っていたが、警官はメセニーのトレーラーハウスを調べた。

すると、トレーラーハウスの真下の地面から女性の死体が発見された。

女性の死体は腐乱していて身元の判明が出来そうになかったが、メセニーが女性について話し始めた。

女性はキンバリー・スパイサーという当時23歳の売春婦であった。

メセニーはホームレスやドラッグ中毒者が集まる酒場でスパイサーに声をかけた。

そして、自身のトレーラーハウスにスパイサーを招いた。

その後、メセニーはスパイサーに襲いかかり、包丁で刺した後、首を絞めて殺害した。

メセニーはスパイサーを殺害した後、スパイサーの体を解体し、肉を削ぎ落としてタッパーに分けて冷蔵庫へ保存した。

警察は更に調査を進めると、メセニーのトレーラーハウス周辺に他に2人の女性の死体を発見する。

女性はトニ・リン・イングラシアとキャサリン・マガジナーといい、どちらも売春婦であった。

ケンパーを殺害しようとした理由は、メセニーが経営するハンバーガーショップで客に出す肉が無くなった為、メセニーを殺してその肉をハンバーガーに入れ、販売する為だった。

メセニーはこれまで自身のハンバーガーショップで女性の肉を混ぜて提供していたのだった。


同年12月15日、逮捕されたメセニーは、

「俺は今から2年前に7時間で5人殺した事もあるんだぜ 」

と笑顔で語った。

1994年、当時メセニーはトラックドライバーとして働き、内縁の妻と息子 (6歳) を養っていた。

だがある日、仕事を終えて家に帰ると家はもぬけの殻になっていた。

内縁の妻と息子がメセニーに何も告げずにどこかへ姿を消してしまったのだった。

この裏切り行為に激怒したメセニーは、更に半年後に出来たガールフレンドも別の男に取られてしまう。

しかも、その男はホームレスであった。

怒りが頂点に達したメセニーは2人がいる橋の下に向かった。

そこにはいるはずの2人はいなく、メセニーは戻って来るまで待つ事にした。

そして、ドラッグで気分が高揚した2人が戻って来ると、メセニーは問答無用で持って来た斧で滅多打ちにして切り刻んだ。

メセニーは2人の死体を隠すと、売春婦を探しに行った。

そして、売春婦を橋の下へ連れ込むと、強姦して殺害する。

「その女は殺す気はなかったが、その前に殺した2人の事に気付いた。だから俺は女を殴って強姦してから殺した」

と話した。

その後、殺人に目覚めたメセニーは再び売春婦を橋の下へ連れ込んで殺害した。

そして、売春婦の死体を処分しようとしていた所、偶然釣りに来た老人に死体処理を見られた為、傍にあったスチールパイプで頭を叩き割った。

その後、メセニーは現場に飛び散った血を洗い流し、殺害した5人の死体に岩をロープで結び付け、川に沈めた。

警察は供述を裏付ける為に現場に向かったが、事件は2年も前であり、すでに何の痕跡もなかった。

その為、警察はトレーラーハウスで見つかった3人の殺人でメセニーを起訴した。


裁判で検察側はメセニーに死刑を求刑し、1998年11月13日、メセニーには死刑が言い渡された。


2000年7月24日、メセニーは死刑から終身刑に刑を変更された。


2017年8月7日午後3時頃、警備員がすでに死亡していたメセニーを発見する。

享年62歳であった。


最後に逮捕された際のメセニーの発言で終わりたいと思います。

「俺はドライバー相手にローストビーフやハンバーガーを売る小さな店をやってるんだ。味が良いって評判なんだぜ。何せスペシャルミートを使ってるからな。人肉の味は豚肉に似てるんだ。だから豚肉に人肉を混ぜても誰も気づかなかったぜ」



∽ 総評 ∽

売春婦を殺害し、自身の経営する店のハンバーガーに人肉を混入させたメセニー。

人肉混入事件としては、以前掲載した香港のウォン・チーハンが有名だが、ウォンの場合は正直かなり微妙だ。

ウォンは店の店主家族を殺し、さも自分の店かのように切り盛りしたが、だからといって人肉をあえて混入する必要はまったくないし、期間も長くはない。

だが、メセニーは何年も店を経営しており、しかも、ハンバーガーという肉を扱う店であった。

人肉混入というのは大抵が都市伝説レベルの噂話でしかないが、このメセニーに関しては殺人も行っていた事から信憑性はかなり高いと思われる。

メセニーは当初、殺害のきっかけは内縁の妻やガールフレンドの裏切りだが、その後、売春婦を殺した事で殺人の快感に目覚めた。

これはシリアルキラーによくあるパターンであるが、理由としては身勝手極まりなく、救いようがない。

だが、もし実際混ぜて売っていたのなら、食べた人は大勢いると思われ、それを知った客たちはさぞ戦慄を覚えた事だろう。



【評価】※個人的見解
・衝撃度 ★★★★★★★★☆☆
・残虐度 ★★★★★★★★☆☆
・異常性 ★★★★★★★★★☆
・特異性 ★★★★★★★★☆☆
・殺人数 10人以上

《犯行期間:1976年~1995年》