封鎖された“トー横”若者たちはどこに?
“グリ下”よりも前に封鎖されたのが、横山市長からも名前があがった新宿・歌舞伎町の“トー横”だ。
記者(4月)
「“トー横”と呼ばれるエリアには、青い柵が設置され封鎖されています。ここにたまっていた若者たちの姿は見受けられません」
“グリ下”同様、少年少女が犯罪に巻き込まれるケースが相次ぎ、一斉補導も定期的に行われてきた場所だ。

3年前に取材で訪れた際は、広場が若者たちのたまり場になっていた。深夜まで“トー横”にいて、そのまま眠りにつく者まで。
だが、現在は四方を青い柵で囲まれ、広場に立ち入ることはできない。若者たちの姿が見当たらない。

歌舞伎町の一角で、若者に向けた支援などを行う公益社団法人「日本駆け込み寺」。炊き出しが始まると、若者たちが続々と集まってきた。
記者「炊き出しにはよく?」
若者「まあそうですね、最近は。助かります」
記者「みなさんは知り合い?」
若者「だいたい界隈民。界隈仲間」
かつて、“トー横”の広場に入り浸っていたという若者たち。互いのことを「界隈民」などと呼び合い、今も仲間意識を持っている。広場周辺で過ごす時間は、めっきり減ったと話す。
若者
「補導ですね。最近、補導が多いから。私服警官の補導。ポイント稼ぎのあいつら、訳の分からないやつが補導しやがって」

記者「つい最近もあったもんね、一斉補導」
若者「俺、持っていかれなかった」
記者「それでいなくなった子もいる?」
若者「みんな児相に持っていかれたよ。でも大体のやつらは児相から脱走するから」
広場に寄り付かなくなった理由は、相次ぐ補導だけではない。
若者「前よりやばくなっている。金の請求が増えたよね」
記者「金の請求?誰から?」
若者「歌舞伎町のやつら」
記者「ヤクザとか半グレとか?」
若者「そういうこと。簡単にまとめたらそういうこと」
若者たちに因縁をつけて脅し、金を請求してくる大人がいるというのだ。