オーバードーズやリストカット… “現実逃避”をする若者たち

警察官に事情を聴かれていた若者に話を聞くと…

記者「舌が青くなっているのは?」
若者「サイレースです。睡眠剤です」

記者「薬に着色料が?」
若者「そうですね、着色料で」
記者「大量に摂取したような状況?」
若者「そういうことですよ~」

彼女たちが過剰摂取していたのは、不眠症患者などに処方される睡眠導入剤。依存性のリスクもあるという。

記者「なぜ、そういうものを?いわゆるオーバードーズ?」
若者「そういうことです。気持ちよくなれるからです。テンション上がるし」
記者「親御さんは心配していないですか?」
若者「していないです。もう諦めています。『薬、没収されたら飛び降りる』とか言っているんで」

記者「なぜここに来るようになった?」
若者「現実逃避。オーバードーズも現実逃避です」
記者「逃避したい現実がある?」
若者「そうですね」

記者「何から逃げたい?」
若者
「普通の人と一緒に生きられないな…みたいな。普通に中学校とか部活とか行っている子と、一緒に生きられへん…みたいな」

2人の腕には、リストカットの痕が無数に刻まれていた。

記者「今も絆創膏を貼っているけど」
若者「これ、ちょっとやっちゃった」
記者「いつ?」
若者「さっき」

記者「どういうときにリストカットする?」
若者「暇やから。暇つぶし」

記者「でも、痛いじゃないですか」

若者
「傷見て薬見て、それが気持ちいいみたいな。自分の血を見たら落ち着くみたいな」
「傷見て、“ああ、頑張ったんやなあ”って思えるから」

雨が降り始めると、若者たちは足早に“浮き庭”から去って行った。ファストフード店やカラオケボックスなどを転々とし、時間を潰すという。