見上愛みかみあい
俳優
2000年生まれ、東京都出身。主な出演作に、ドラマ『liar』『両刃の斧』『往生際の意味を知れ!』『春になったら』『Re:リベンジ−欲望の果てに−』、映画『衝動』『658km、陽子の旅』『不死身ラヴァーズ』など。NHK では、よるドラ『きれいのくに』、『怖い絵本』などに出演。大河ドラマ『光る君へ』では、藤原道長の長女・彰子(あきこ)を演じる。
- 出身地
- 東京都
これまでの大河ドラマは男性中心の作品が多く、戦のイメージが強かった分、繊細な心の揺れを丁寧に描いている『光る君へ』は、とても新鮮に感じます。大石静さんが書かれる物語の、恋愛要素にキュンキュンしてしまいます。韓国ドラマにも似た感じで、続きが気になり台本が届くのが楽しみです。
彰子は道長(柄本佑)の長女で、わずか12歳で一条天皇(塩野瑛久)に入内(じゅだい)します。台本のト書きに、「一条天皇にときめいてはいるが顔には出ない」とあるのですが、監督やスタッフの皆さんと話し合って「いろいろなことを考え過ぎた結果、何も言えない」という方向で役作りをすることになりました。今のところ、口にするのは「はい」と「仰せのままに」ばかり。特に初登場の10歳くらいのころは、入内の意味もよくわかっておらず、両親の言う通り生きることに疑問を持たずに過ごしていたんだと思います。
彰子は表現方法がわからないというか、そもそも自分が無表情であることもあまりわかっていないのかなと思うんです。人とあまり目線を合わせないことと、会話の間の悪さも意識して演じています。相手の方が気まずそうな顔をしてシーンが終わることがすごく多いんです。共演者の皆さんも居心地が悪そうでしたね(笑)。
成長するにつれ、しっかり自分の意思を持つようになり、道長にたてつくこともあるような、強くて聡明な女性という印象のある方なので、今後彰子がどう変化していくのか楽しみでもあり、演じるのが難しそうだなとも思っています。
絵本とドラマを一緒にしたような構成が新しいですよね。ちょうどいい怖さが魅力で、私も放送を見ていました。気持ちを入れすぎて強めの読み聞かせにならないように、どのくらいの加減で読んだらいいか、スタッフの皆さんと話し合いながら進めていくと、自分の想像とはまた違った朗読の世界がありました。
朗読はアニメの吹き替えとは違い、制限が少なくて自由に演じることができました。監督から「いろんな妖怪の鳴き声を、たくさんのパターンで録らせてください」と言われたときは、「妖怪の鳴き声!?」とびっくりしましたが(笑)。自分がどんな声の表現をできるのか、チャレンジできておもしろかったです。
こうして振り返ってみると、デビューからほぼ1年おきに、NHKの番組に出演させていただいていたんですね。自分の成長の節目で撮影に参加させていただけてありがたいです。
私が演じた凜と、仲よしの同級生4人を合わせた5人組のメンバーを決めるオーディションが何度もあったのですが、その最中から、全員そろったときのバランスを求められているのだなと感じていました。
岡本夏美(れいら役)さんは明るくてリーダーシップがある。秋元龍太朗(中山役)さんは最年長で、気づかいをしてくれるタイプ。山脇辰哉(貴志役)さんは人見知りだけど、発言がおもしろい。青木柚(誠也役)さんはちょっと天然でムードメーカー感がある。実際に撮影が始まると、うまく5人のバランスが取れていて居心地がよかったです。撮影が終わってからも、みんなで集まって遊ぶくらい仲よしになりました。
凜は自分の外見にコンプレックスを抱えていて、最終的には整形手術をします。頭では凜の悩みを理解できるのですが、凛とはかなり対照的な性格なんです。友人に凜と考え方が似ている子がいて、役作りのために話を聞いてみました。同じ思いを抱えた人の話をもとに、凜の何気ない言葉の一つ一つに、秘めた気持ちがあふれ出るように演じられたらと思っていました。
最終回のラストシーンは特に記憶に残っています。整形手術が終わって、幼なじみで恋人の誠也の前に現れるカットでした。何テイクも撮ったのですがずっとNGが続いて、やっとOKが出たとき、今までのテイクがなぜダメだったのか感覚的にわかりました。整形後の姿を誠也に見せることに怖さがあったけど、彼が認めてくれたことで、凜は心が少し開きます。その瞬間の表情が、最後のテイクまでうまく出せていなかったんです。
隣の家に住んでいる誠也が窓にはしごをかけて凜の部屋に上がり込んでくるシーンは、アクション部のスタッフの方々に来ていただき、実際に渡って撮影したんです。そういう画が撮れる、隣り合っていて窓の高さが同じ2軒の家を探したそうなんです。スリリングで、命がけで部屋に入ってくるのがなんだかおもしろくて、個人的にお気に入りのシーンでした。
探偵の島田(江口洋介)と助手の亜花里(上白石萌歌)が、終末期の患者の「最後の願い」をかなえるため、依頼を引き受けるというストーリーです。私は、島田と亜花里が出会うきっかけになった闇バイトをあっせんする少女の役で出演しました。
平気な顔で人をだます犯罪者の役は、自分とはかけ離れすぎていて、演じていて楽しいなと思う反面難しいなとも思いました。でも、派手な衣装やメイクで外見が決まっていく中で、監督や制作チームの皆さんがイメージしているキャラクター像が自然と理解できました。
白石萌歌さんとは年齢が1つ違いで、共通の知り合いが多かったので、ずっと会いたいと思っていたんです。撮影現場では、お互いに「やっと会えたね!」と話した記憶があります。
このドラマに出演した頃、私はまだ大学生でした。周りの友達が就活を始めていく中で、「私は目の前にあるお芝居の仕事をやっていこう」と思うようになりました。
松雪泰子さん演じる天才工学者が「事故調査委員会」に招かれ、真相を究明するというストーリーです。私は、ライブハウスで起きた火災の原因を調査するという回で、ガールズバンドのボーカルを演じました。2019年にデビューしてすぐのころで、ドラマに1話通して出演したのは、このときが初めてだったと思います。
監督との顔合わせの際、ギターを持って行ったのですが、その場で急に「今、何か弾いて歌えますか?」と言われて。他に仕事をしている方がたくさんいるオフィスだったにもかかわらず、とても大きな声で歌ったら「このまま行きましょう!」とOKをいただきました。今の私だったら遠慮してしまって、いきなり全力で歌うことはできなかったと思いますが、当時の無鉄砲さは役に合っていたのかもしれません。
メンバー全員で実際に1曲、歌って弾けるようになってほしいと話がありまして、撮影に入る前にバンドの練習を頑張りました。私はもともとバンドをやっていたので、マイギターで練習していました。バンドメンバー役の4人全員が同じ事務所に所属していることもあり、緊張せずに楽しく参加できた思い出があります。
プライベートでよく通っていた渋谷のライブハウスで撮影がありました。いつも見ているステージに立てたことがとてもうれしかったですし、楽屋にも入ることができたので、本物のアーティスト気分でウキウキしていましたね。








