大分 入札妨害事件の初公判 業者の元監査役が起訴内容認める
大分市が発注したごみの収集運搬業務をめぐり、非公表だった入札に関する情報を不正に入手して落札したとして官製談合防止法違反などの罪に問われている業者の元監査役の初公判が大分地方裁判所で開かれ、元監査役は起訴された内容を認めました。
大分市のごみ収集運搬会社、「ワールド建設」の元監査役、早川幸治郎被告(68)は、3年前の7月に行われたごみの収集運搬業務の指名競争入札をめぐり、非公表だった予定価格を市の元環境部長などから不正に入手して落札したとして、官製談合防止法違反などの罪に問われています。
12日大分地方裁判所で開かれた初公判で、早川被告は起訴された内容を認めました。
検察は、冒頭陳述で、指名競争入札が行われる1か月ほど前となる3年前の6月ごろ、予定価格や指名業者の案が、市側から被告に漏らされ、被告からの要望で指名業者が複数回にわたって変更されたなどと主張しました。
また、別の複数の収集運搬業務の指名競争入札についても「被告の要望を聞き入れながら被告が率いる別の業者に落札させてきていて、その際には被告が事前に納得した金額で落札させることが当たり前のこととされていた」などと述べました。
さらに、「差別の撤廃や人権の擁護に関する条例の中の『就労対策』の文言を根拠に、市は業務委託の一部を、随意契約で被告が率いる別の団体に発注し、被告の要求に応じるかたちで更新の際に徐々に契約金額を増加させた」などとも主張しています。