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がんの予防、治療に悩むあなたへ

「がん予防と共存、アンチエイジング」実現委員会発行

 第1号11/30/2019

初めまして!!アラバマ州、バーミンガムで脳外科医をしている中野伊知郎です。

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写真:中野 伊知郎(アラバマ大学医学部がんセンター教授、ニューロオンコロジープログラム共同リーダー、脳神経外科医兼脳科学者)


note第一回目を発行できて嬉しく思います。

これからよろしくお願いしますね!

この記事は、がんに苦しむあなたに向けたアメリカからの医療情報記事です。日本のメディアでは発表されない最先端のがん治療やがんの予防法などをわかりやすくお伝えするのが目的です。

あなたに伝えたいことはたくさんありますが、まずは、なぜ私がnoteを始めたか、少しだけその理由を話させてください。

 
それは

「癌で苦しむ人や悲しむ人をなくしたい!!」です。

あなたは、こんな経験ありませんか?

☑主治医の先生の言ってることが、理解できない。

☑ものすごく忙しそうで聞きたいことがあるのに聞ける雰囲気ではない。

☑病気に対する心配が常にあり、日常生活に集中出来ない。

☑主治医を信用できず、診断に疑問を持つ。

☑がんになってしまったら家計どうなるの?

☑自分で調べても、専門用語ばかりで病気のことを理解できない。

☑がんとアンチエイジングが関係してるって聞いたけど、どういうこと?

☑私のアンチエイジング法、合ってるのかな?


このような悩みを抱える方は是非私達の記事を読んで頂けたらと思います。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

たくさんの方に情報を伝えたいと思ったキッカケ


私ごとですが、去年私の母親が膵臓がんを発症しました。

ステージ4、肺転移多発性。

自分の親ががんになったことで動揺しました。「自分はがんの専門家なのに」

そして更に、日本の「最先端」と呼ばれる医療現場でのケアの現状を知ることになり、ただただ驚きました。これ、医療か?救われるべき人が次々置き去りになっている。医者達は忙しいせいにしている。

「日本の医療は世界一」といわれていますが、全然そうじゃなかった。

母は、日本で通常化学療法を試みましたが、主治医との間に信頼関係を全く構築できませんでした。その主治医を紹介してくれた、あるがんの「最先端施設長」に数十万単位でお礼を要求されました。それで母が助かるならと喜んで払いました。

でも、ダメだった。

私は弟(シカゴで心臓外科医)と話し合い、わらをもすがる思いで、私が全幅の信頼を置く、がん研究の日本の第一人者の先生(慶應大学)に相談しました。すぐ対応していただき、状況は一気に好転しました。おそらく母は、もはやこのがんで亡くなることはないだろうと私は診ております。

しかし、たまたま遭遇した「日本一のがん専門病院」で「がん専門医」の元に通い続けていたら、そうではなかったと確信を持って言えます。既に亡くなっていたでしょう。

最初、担当医に「膵臓がんって見つかった時ってこんなもんなんですよねえ」薄笑いとともに、こう言われたと母は寂しそうに言ってました。

全てを放り投げて一時帰国した私はいいました。「俺にまかせろ。必ず救うから」静かに抱きしめて、アラバマに帰りました。自分の不甲斐なさに涙が出た。その時は。

私の家族だけの問題じゃないですよね、これ。この現状、どうしたらいいのか?

私は医者として見過ごせなかった。日本だからアメリカだからじゃないよね。こっちにも「お前はなにを言ってんだ?」ってケースはあります。実はこれを書いている今日も外来であった。なので怒りを内包しつつ、これを書いています。

もっと救える人がいる。ものすごくたくさん。

その想いから「がん予防と共存、アンチエイジング」を広める活動を始めました。正しい情報を知らないことでがんになる人を、救おう。救える。

「がんで苦しむ人や悲しむ人(現在も将来も)を劇的に減らそう!!」

それが、私達のミッションです。アメリカの中野と日本のサポートチームで、あなたのがんを予防、適切治療へ誘導します。


中野伊知郎自己紹介


改めまして、アラバマ大学脳外科医の中野伊知郎(なかのいちろう)です。

アラバマ大学病院内の私の公式ページはこちら:

https://www.uab.edu/medicine/neurosurgery/faculty/nakano

アメリカで脳のがんの手術と、がんの治療開発とエイジングの研究をするラボを運営しています。

脳外科医として約25年(うち日本約8年)、脳科学者として約20年、現場に携わり、がんについて学び続けてきました。

趣味:お酒一般、魚貝、筋トレと独りラン、自分の体を使ったアンチエイジング研究、Jazz Meets Hip Hop、思索。

双子(男の子と女の子)の父親。50歳。渡米して約18年。




私たちの目的


緩やかな互助グループの形成です。

「互助グループって具体的に何?」ですよね。それは一人ひとりのあなたが、私たちと繋がることです。がんに関連して困ってる。そんなとき、一人で抱え込ます、私達を思い出してください。
メールでもテキストでもいい。私たちがお応えします。一人ひとりを、私たちは決して見捨てない。約束します。






がん治療に関する質問に答えます


Q1:私の親族がすい臓がんになったと言われました。転移してるので手術は無理と言われました。何かアドバイスないですか?

回答:手術が無理かは腫瘍内科医ではなくて外科医に聞いてください。も し必要なら私の知り合いを紹介しますので、メールを送ってください。

Q2:脳ドックって意味ありますか?知り合いの医者がぜひ受けろと強く勧めるので。

回答:科学的証拠を私は見たことありません。
MRIには、診断能力はあっても予防能力はないからです。

Q3:私の父は80歳近くなのですが、脳の小脳というところにがんっぽいものが見つかったと主治医に先週言われました。どうしたらいいですか?

回答:その先生の説明が納得できるものであれば(ご本人もご家族も)その方の勧められる方法がいいと思います。少しでも疑問があればセカンドオピニオンを探すべきです。必要ならこちらにメールにてご連絡ください。

Q4:がんの疑いありと人間ドックで言われました。日本で一番いい病院で治療を受けたいです。どこがいいですか?「病院ランキング」を買ってきました。それを参考にしたらいいですか?鎌倉在住です。日本中どこでも行くつもりでおります。よろしくお願いします。

回答:雑誌の「病院ランキング」は信頼に足る情報ではありません。癌の種類によって信頼できる先生が異なります。さらにお聞きになりたい場合はメールを送って頂ければお答えします。

Q5:セカンドオピニオンって手術の後でもありですか?手術してくれた先生のことは大変信頼しています。

回答:手術してもらった方を信頼できるというのはいいことですね。その先生のご指示に従うのが一番です。

Q6:私の親友がHPV陽性って言われて子宮頸がんの疑いって言われたそうです。彼女は私も知ってるんだけど、旦那さん以外全く相手いません。旦那さんもそういう人です。そういうケースってあるんですか?

回答:子宮頸がんの疑いぐらいだと、私の知人では過敏性大腸炎、あるいは軽度のクローン病のためか擬陽性だった人もいたようです。

また、HPVはSTD(性感染)ばかりではなく、普通の接触でもうつることもあるようです。

HPVには色々なサブタイプがあり、子宮頸がんに関係するのはそのうちの16型18型だけだったと思いますので、HPV陽性だけだとそれが子宮頸がんに関係するのかどうかはハッキリしません。なので、サブタイプを特定したり、擬陽性ではなく本当に陽性なのか精査する必要があると思いますし、仮に癌になったとしても早期に処置をすると危険性は低いので、早めの対処が良いと思います。

なおHPV16型18型は咽頭がん喉頭がんも約半数の誘因になっているようで、ガーダシル(HPV予防ワクチン)は男性にも有効である可能性が高いですけれども、まだ仮説で実証されてはいません。参考までに

(回答: 歯科医師 窪田 俊之)



がん予防に関する質問に答えます


 Q1:ブロッコリーを食べたらがん幹細胞が75%消えるというニュースを見ました。てことはブロッコリーさえ食べていたらがんになりませんか?

回答:がん幹細胞が75%消えるは言い過ぎですし、ブロッコリーさえ食べていれば、がんにならないとは言えませんが、アブラナ科の野菜にはグルコシノレートという物質が含まれています。これは大根おろしやワサビの辛み物質の前駆体です。グルコシアネートと、この辛み物質アリルイソチオシアネートには抗腫瘍効果と抗菌効果が見つかっています。ブロッコリーだけではなく、大根おろしやワサビもたっぷり食べると良いかもしれません。

アブラナ科の野菜はキャベツ、青梗菜、小松菜、カリフラワー、アブラナ、からし菜、野沢菜、スパイスはワサビ、カラシなどに多く含まれています。

(回答 歯科医師 窪田 俊之)

Q2:先日人間ドックに行ったらピロリ菌があると言われました。それって俺が胃がんになるってことですか?ものすごい心配してます。

回答:ピロリがあればそれが長ければ長いほど、胃がんのリスクは高まります。除菌しても以前にあった場合はリスクが伴います。定期的な胃カメラを。

Q3:ちょっと変な話でごめんなさい。つい最近、便を何気なく見たら、真っ赤な血が混じっていました。線のように。それって私が大腸がんってことですよね?それ以来、夜全然眠れないです。その場の慰めはいりません! 

回答:便潜血のほとんどは痔によるものです。線状の鮮血の場合その可能性が高いです。しかし念の為、大腸カメラを。

Q4:自分の家系は「がん家系」って言われてて、自分の父も母も50代でがんでなくなりました。両方の祖父母もがんで亡くなりました。

でもどんながんかは全部違ってました(もし必要ならもっと詳しい情報、メールします)。私はどうしたらいいでしょうか?まだ子供が幼稚園です。準備がいるのかなと思っています。

回答:胃癌、大腸癌、肺がん、子宮頚がんの大部分は防ぐことができます。肝臓がんもかなりがそうです。定期的検査を。

Q5:ストレスとガンの関係性について知りたいです。常に強いストレスを受けていると、ガンになりやすいのですか?

回答:継続的な過剰なストレスは、エイジングをかなり早めます。エイジングは、癌のリスクを高める最も重要なファクターの一つです。

(回答:脳外科医 中野 伊知郎)

人の日常の行動とストレスレベルの相関の実験が行われ、小さな親切を日頃している人はポジティブな感情でいられる時間が長い傾向にあると言うことがわかったそうです。

自分に負担にならない程度の小さな親切を、普段からやってみる事をオススメします。

また、ストレスの多い職場で働く人々に瞑想をする習慣をつけると、ポジティブな情動と結びついている脳の部位を活性化が見られたとの研究報告もあります。

参考までに。(回答 ベビーマッサージ講師、セラピスト 矢野 真帆)


アンチエイジングに関する質問に答えます



アンチエイジングという言葉は適切ではないと感じています。エイジングは自然な現象ですが、その速度を調整することはできます。エイジングを適切にすることで、がんの予防もできるんです。

アンチエイジングではなく、健全エイジングについてお伝えしていきますね。

Q1:最近見た記事で、睡眠をしっかり取らないと年取るのが早まるってのがありました。ほんと?

回答:ほんとうです。このテーマはまた追って特集します。

Q2:私は「アンチエイジング」って言葉が嫌いです(ごめんなさいね)。だってエイジングって自然なことだと思うからです。私は間違ってますか(もしこのメルマガの趣旨と相容れなかったら無視で結構です)?

回答:確かに、アンチエイジングという言葉は正確ではないですね。正確には、「健全なエイジング」です。現在の一般的な加齢スピードより3分の1程度には落とすことができるだろうと思っています。

 Q3:不老不死ってありますか?

回答:断言は避けますが、ないといって問題ないだろうと思っています。

Q4:23区に住む40代、会社経営です。私は一切、年を取りたくありません。ちょっと無茶な質問かもしれないけど、どうしたいいですか?言われたことは全てやるつもりです。金かかっても全然いいです。よろしくお願いします。

回答:現在の所、不老不死はありません。3分の一ぐらいまでスローダウンしたい場合は、このメルマガを読んで、講演会にもきてください。宣伝になっちゃった( ^ω^ )!


Q5:がんとアンチエイジングってどういう関係があるの?

回答: がんのリスクが年齢の上昇とともに上昇することはよく知られていますよね。私のラボでは、脳と免疫の加齢がどう、がんの発生と悪性化(治療の効果が低下する現象)に関わるか研究しています。まだ論文になっていないけど(2020年からです)、そのデータは驚くものでした。おいおいこのメルマガでも差し支えない範囲で紹介していきますね。

ちなみに、私自身2年ほど前からアンチエイジングの研究をはじめ、50を超えるプロトコールを持っています。そして2年間で外見がどのように変わったか。下のリンクが私の約2年前の写真です。上の写真と比べてください。同じプロの写真家が撮りました。

https://providerdirectory.uabmedicine.org/provider/Ichiro+Nakano/574633

ちょっとわかりにくいかもですが、年末の講演会では大きな写真を提示しますね。



アメリカと日本〜二人の脳神経外科医が語る日本医療の問題点と改善点

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今週は脳神経外科医の濵﨑清利先生をお招きして、インタビューをしていきます。

自己紹介;

中野先生と同じく脳神経外科医をしています。専門は脳血管障害、いわゆる脳卒中の治療です。その他には、頭部外傷治療、微小血管減圧術(三叉神経痛、顔面痙攣などの治療)や体幹部悪性腫瘍の転移病巣を摘出するような手術も行っています。また、頭蓋内の良性腫瘍も摘出する治療も行います。

最近はその他に、薬を使わない認知症治療(ReCODE法)や認知症予防の講演会活動などを行っています。

予防できる病気なのに、予防法を知らないのが現代日本人です。病気になる前に、病気のことをよく知り、将来の病気を予防してほしいという思いから、この活動に参加しています。

Facebookでは「脳科学と武術的身体操作を目指す研究会」を主宰し、Ameba blog『通りすがりの脳外科医のブログ』(https://ameblo.jp/gamer-hama/)も不定期ですがアップしています。また、「医師が発見した認知症バイバイ体操」(東邦出版)を出版してもいます。

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基本スタイルは、「必要がない薬は飲まないで良い」「必要がない手術は受けなくて良い」をポリシーとしています。

全ての人の幸せに繋がる医療を目指しています。

中野先生(以下、中野)  始めてのメルマガインタビューということで濵崎先生にインタビューをしたいと思います。

 

濵﨑  中野先生と同じか分かりませんが、日本で脳神経外科医をしております濵﨑と申します。

中野  全く同じですね。


濵﨑  専門は悪性脳腫瘍ではなくて、血管障害、頭部外傷に対する手術と薬物治療、または微小血管減圧術という手術をしたりしています。


中野  その微小血管減圧術というのはどういった手術になりますか。

濵﨑  顔面痙攣という片側の顔面が意図せず痙攣する病気だったりとか、三叉神経痛という顔が意図せず痛くなる病気の治療をしたりしております。あとは時々、体幹部のがんの脳転移の腫瘍を取ったりしています。


中野  なるほど、じゃあ結構忙しく病院の手術室で仕事してるっていう感じなんですかね。


濵﨑  そうですね。症例はさほど多くないんです。あまり大きい都市ではないし、人口13万人くらいですから。

中野  どこの都市ですか


濵﨑  大分県別府市なので、温泉で有名な土地ですね。

 
中野  あーーいいなあ。うらやましいなあ。


濵﨑  温泉いいですよー。

 
中野  うらやましいなー。

ああ、脱線しましたが、脳外科医二人で話するっていうのもまあ珍しいのかなって思うのですが。


濵﨑  そうですね。


中野  今の日本の医療について伺います。脳外科と言ってしまうと狭くなっちゃうんで、がんにしてもアンチエイジングにしても医療全般どうでしょうか。

 私は20年近く離れていますので間接的に聞く話ですが、立ち位置に寄ってかなり温度差が違うなという印象です。その辺どうですか。

濵﨑  ご存知だと思いますけど、日本は国民皆保険ですので、病気になった人からしか病院での治療対象にならないんですよね。
 ですから、治療というと病気を発症した人を治療するのが私の仕事になります。そのため、未病だとか、予防だとか、アンチエイジングの話は病院ではほとんどできないのが現状です。

 
中野  おーできない。

 
濵﨑  それをしたところで保険点数が取れないので。病名が付けられませんから。診察代は取れて一律だいたい260円から270円くらいですかね。
 

中野  うーん。なんかこうシステムの話になって行くとなかなか一般の人にも伝わりにくいですね。それは、折に触れて今後話して行きましょう。

 私達は今、10年20年腰を落ち着けて、自分たちで互助組織を作るという感じで話しをしているんですけど、とは言ってもずっとボランティアベースでやり続けるというのも現実的ではないですね。


濵﨑  理解できます。


中野  やっぱり、本当に苦しんでいる人には手を差し伸べないといけない。それに、いまは元気だけどこれから病気になる可能性がある人にも貢献したい。
現場から何かアイディアありますか。

 

濵﨑  現在やっているのは、週に1・2回脳ドックをやっているのですけど、これは先生もご存じのように日本の今の脳ドックで予防は不可能なので、オリジナルの予防指導を行なっています。

 
中野  ああ、そうですよね。一般には知られてないけど。


濵﨑  MRI画像を見せることには全然執着してなくて、むしろ生活習慣だとか、食事だとかそっちの方の話を重点的に話しをして、その上で『今回の写真では何もありませんですよ』って話しかできないです。できるだけ、真実を話すようにしてるんですよね。ただ、その説明する内容は濃くしていて、だいたい一人に40~50分かけるので。40~50分かけて結局アンチエイジングの話をしています。

 
中野  それはすごい。そんな人いないんじゃない?

 
濵﨑  いないと思います。日本で多分私一人だとおもいます。


中野  それは無料の奉仕でしょ。


濵﨑  そうですね。ただ普通に頭が痛いって言って来てMRIが撮れるのが日本なので、日本の一般の病院で普通にやっていることとは違うっていうの出したいんです。脳ドックは自費で検査受けてもらって頂いていますから、その数万円が無駄にならないように話はしています。


中野  国民の税金を無駄に使ってますね。

 
濵﨑  普通の病院では、私のやってることとは全く違うんですよ。一番悪どい病院なんて、写真(MRI)だけ撮って結果のコメントだけ付けて、この結果説明は専門の病院に行ってくださいみたいな乱暴な結果報告を患者さんにするんです。

 
中野  ああ。やっぱり意義のあることをやって行きたい!まあ明日できるわけじゃないけど、こういう自分たちでやろうよって集まったのってチャンスだと思う。

2年後、5年後にはこうなっていたいというビジョンはありますか?


 濵﨑  そうですね。本当は今すぐにでもしないと、日本の高齢化って進んでいますし、認知症も爆発的に増えてるので、このまんまだと「がん」なんかも2人に1人とか日本では言われ始めていて、もっと増えていくんじゃないかと思います。

 現実は、原因を良く分からないで「がん」になったら取る、「がん」になったら抗がん剤、「がん」なったら放射線治療みたいな乱暴な治療が横行してしまっていますので、これじゃダメだなって思うんですよ。

 
中野  手遅れになる前に手を打とうよってことですよね。

 
濵﨑  そうなんです。

 
中野  具体的に私たちができることって、どうお考えですか? 


濵﨑  例えば、私たち脳外科でいえば脳血管障害っていうのは、基本的に血管の老化が原因で起こることだと思うんですけど、その老化をどうやったら食いとめられるか。または、先生がいつもおっしゃっている健全なエイジング。人間本来の能力でできるアンチエイジングに持っていくっていうのがやっぱり良いと思うんです。何かの検査や採血でその兆候が見つかるようになれば良いと思うんですよ。そうすると今やってるただ採血というのとは違うあり方に変わっていきますよね。


中野  なるほど。それもう100%賛成だし、私たちが根気よく発信していけば、個々に適応できるプロトコール作れますね。


濵﨑  そう思います。実はですね、僕10年以上前に私の母校の熊本大学でやろうとしたんですよ。でもだれも見向きもしませんでした。


中野  相当しっかりしたインフラがいりますよね。


濵﨑  そうなんですよ。まずは私たちでコツコツ本当の医療について、話していきましょう!
 

中野  そうですね。次回は漢方の学会での話も聞きたいです。宜しくお願いします。


濵﨑 はい、ありがとうございます。


中野 濵﨑先生、どうもありがとうございました!



最近の医科学の論文からのピックアップ


 1 - 腸内細菌叢の移植が、癌への免疫療法の副作用を軽減する(Nature Medicineより)

マイクロバイオームと呼ばれる腸内細菌叢の全体像を捉えることがここ2−3年でできるようになってきました。そして、その状態が体の様々な部分に大きく影響することがわかってきています。今回の論文では、がんへの免疫療法の効果にまで影響すると発表されました。

これ、スタンダード療法になりうるインパクトありますよね。

2 - 腸内細菌叢が社会性にまで影響(今週のScienceより)

これは動物でのデータ。けどおそらく人でも同様のデータ、すぐ何処かから発表されると思います。社会性は、エイジングの重要なファクターですよね。

3 - 脂肪が多くオメガー3脂肪酸が少ない食事を取ると鬱になりやすくなる、特に男性(今週のNeuroscience Newsより)。


オメガ3の中でもDHAは神経細胞の膜を構成する物質なので、重要です。魚類に多く含まれます。

植物性のオメガ3はαリノレン酸で、えごま油とか亜麻仁油に含まれます。人体はリノレン酸とDHAは相互に変換反応を持ちますのでどちらか一方の摂取でも生命は維持できますが、充分な量を確保できるかどうかはまだわかりません。

(回答:歯科医師 窪田 俊之)


4 - 人の脳で初めて記憶がどの神経細胞に貯蔵されているか細胞レベルで同定(今週のNature Neuroscience より)

コロンビア大学のグループが脳外科医と共同で覚醒下手術を行い、脳に電極を刺してVRにより記憶を刺激、どの神経細胞に記憶が貯蔵されているかを同定。これノーベル賞級の発見?といくつかのサイトでも紹介されています。

5 - 瞑想を20分することで間違いを犯すリスクが有意に低下(今週のNeuroscience Newsより)

普段から私たちは色々と考えすぎなのです。瞑想は、この雑多な状態の考えを減らしてくれます。瞑想と限定しなくても、静かに、そして今ここにいる自分に集中することです。

    「今ここ瞬間に生きる」

釈迦の有名な言葉ですが、瞑想はここを発端としています。

睡眠中でも脳内ではデフォルトモードネットワークと呼ばれる活動が行われていますが、瞑想によってこれを鎮めることができます。

リラックスした状態で、視野が広くなり、周りの状態に敏感に「気づく」ことができるようになります。時間軸が、今現在この瞬間であるため集中する力のパフォーマンスが上がり、間違いを犯すリスクが低下することに繋がるのです。瞑想しましょ!(回答:沼澤美智子)

6 - 日本の幹細胞「研究」と「臨床試験」に懐疑的な意見が世界中から(9/25 Natureより)

日本での報道がどうなっているのか把握してませんが、特に幹細胞に関しては世界中が共通して一番疑わしいと思っている国は中国じゃないんですよ。

実は、日本です。

札幌医大の「間葉系幹細胞」とかって言ってる疑わしい細胞での精髄損傷への臨床試験、高橋雅代氏が主導している理研のiPS細胞利用の臨床試験など。

世界中から批判されています。このNatureでも同様です。

「世界中の政府統治機構が幹細胞の人への投与を制限する方向なのに、日本だけ逆」と皮肉っています。

そして「結局被害者になるのは患者だろう」と。




個別サービス、相談について


がんは、ステージやどこにできたかで進行や症状が違います。個人差もあります。ですので、ここでお伝えできるのはほんの少しの情報かもしれません。でも私はなるべく個別にも相談に乗り、あなたのお力になりたいと思っています。メールでの相談は無料ですので、お気軽にご連絡くださいね。

我々のグループは緩やかな互助組織を目指しています。中野を始め、メンバーとその周囲には医師が多くおります。がんに関連して医師を紹介してほしいといった要望にもできる範囲で対応しようと考えています。

ただ我々の時間にも限りがあり、あまりたくさん依頼を受けても対応できなくなりますので、紹介に関しては、一件につき5000円頂戴したく存じます。(相談は無料ですが、実際の紹介は手数料がかかります。)意図をご理解いただき、御了承ください。

がんやアンチエイジングに関する質問がございましたら
メールにてご質問ください。

メールはこちらから
cancerantiaging@gmail.com




youtubeビデオ情報



youtubeでは、日々の生活で取り入れられるがんの予防法、アンチエイジングの方法をわかりやすく解説しております。

ぜひ、チェックしてみてくださいね♪




講演会、忘年会情報

年末講演会と忘年会のお誘い(どなたでもご参加いただけます)
こちらに会員登録の後購入できます。


講演会

https://160jj.peatix.com/

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講演会の後は忘年会で年忘れ♪
三味線、ベリーダンス、マタハリによるミュージックステージ。
プロの舞台をお楽しみください。

こちらも是非参加してくださいね(^_^)

忘年会

https://160maharajanight.peatix.com/

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チケット購入方法で、ご不明な点ございましたら、こちらまでご連絡ください。

  05053735205(矢野)
  05053601423(沼澤)


編集後記

 今週一番驚いたのは、私のラボに昨年まで所属した中国からのvisiting scientistが、元の脳外科施設に戻って、うちのラボのデータを別の細胞で自分で出したことにして論文に発表して大問題になったことでした。

そこで、大学病院のコンプライアンスオフィスが出てきて訴訟にするかと相談のミーティングを行いました。似た話はアラバマ大学の別のラボでも2件あったって聞いて、2度驚きました。

そう言えば、MD Anderson Cancer Centerでも大々的に捜査が進んでて、何人かの中国系基礎研究者が解雇されたって友達から最近聞きました。この問題、かなりシリアスな状況になってるんですね。でもまさか自分のラボからとは。悲しい話でした。(中野記述)


今週の日本メンバーの紹介:

窪田 敏之

経歴:東北大学歯学部卒業後、東京医科歯科大学にて歯学研究科修了。歯科医師免許、歯学博士学位、第一種情報処理技術者取得。

現在、BNCT(ホウ素中性子捕捉療法)に歯科医師として取り組み、歯科医院を経営しながら、太陽光発電所を経営している。

大の科学好きで余暇で、科学ネタや政治ネタのブログを書いており、ブログ開始以来合計アクセス数は40万件を超えている。

趣味は料理、ピアノ、電子工作、IT、科学全般

沼澤美智子

はじめまして。アンチエイジングの医科学 管理人の沼澤美智子です。日頃から、天然由来成分に着目し栄養とマインドを通じ健康にアプローチする事業を展開しています。

「内面から輝く人を創る」をミッションに、多くの人が健康で幸せにとの想いを込めて活動しております。この度、ご縁あって日本側のメンバーをさせていただくことになりました。

このミッションには、10から15人のコアメンバーが関わり、大きく力を発揮しています。この中で、海外にいるのは、中野伊知郎先生のみ。アメリカと日本を結んでのプロジェクトです。助けを必要とする多くの方々の互助組織を形成してまいります。どうぞよろしくお願い致します。 

矢野 真帆

この度、中野先生の「もっとがん患者を救いたい!科学的根拠に基づく正しい情報を人々に伝え、人の健康寿命を延ばしたい」との思いに強く共感しこのプロジェクトにご一緒させて頂く事になりました。

'勇気'、'元気'そして健康に生きる上でとても重要な'笑い'もお届けできたらと思います。

みんなが元気になる為ならえんやこら♪youtubeチャンネルでは中野先生自身が笑いに対して身体を張っていますよ(^^)こちらもチェックしてみてくださいね♪


〜〜次回の予告〜〜



** こんな質問に、丁寧に答えます! **

    

Q:代替医療の本を見ていると、がんより、抗がん剤のせいで亡くなる人の方が多いと書かれており、担当医は受けるように勧めて来ますが、抗がん剤治療を受けるのが不安 です。どうしたら良いでしょうか。


Q:がんになりにくい食事、またはがんになった時に食で気をつける事があったら教えて下さい。


Q:ジョギングは筋肉を燃焼してしまうので、あまり体に良くないと聞きますが、がんを予防し、健康でいるにはどんな運動法がオススメですか。


Q:今すぐお金をかけずに出来るアンチエイジング法って何ですか


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コメント

7
kumikumi Kyoto
kumikumi Kyoto

あと 字の色も効果を考えて変えたりするのもアピールしやすくなるのでは?

kumikumi Kyoto
kumikumi Kyoto

もうひとつ
読者になにを伝えていくのかテーマを明確にして
テーマに沿って内容や情報量を考えて
読者に向かって表現していくことも大切です。
日本の読者にどのように伝えていくのかは 日本文化をふまえて考えていくことも大切ですね🌸😀

kumikumi Kyoto
kumikumi Kyoto

きついことを言ってすみません。
マガジンというからには 一つの商品とも考えられますので 多くの読者に見ていただきたいと思いコメントいたしました。

kumikumi Kyoto様
貴重なご意見ありがとうございます。テーマや内容や情報量を考慮して、皆様に読みやすいより良いメルマガにしていこうと思います。今後もご意見をよろしくお願いいたします。

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がんに苦しむあなたに向けた医療情報記事です。【がんに苦しむ人を救いたい】その理念のもと、集ったアメリカや日本の医師、研究者が合同執筆しています。日本のメディアでは決して発表されない最先端のがん治療や科学的根拠に基づくがんの予防法などをわかりやすくお伝えするのが目的です。
がんの予防、治療に悩むあなたへ|がんの予防共存、スローエイジング実現委員会
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