“小学生いじめでPTSD”重大事態と認定 三重 東員町

三重県東員町の小学校で2020年、当時2年生だった男子児童がいじめを受けて、PTSD=心的外傷後ストレス障害となり、町の教育委員会がいじめの重大事態にあたると認定していたことが分かりました。

関係者によりますと、東員町の町立小学校で、当時2年生だった男子児童が、2020年春ごろから、複数の同級生から消しゴムをゴミ箱に捨てられたり、女子トイレに押し込まれたりするいじめを受けたということです。

その年の12月に児童が「学校に行きたくない」などと母親に伝え、母親から相談を受けた担任は、いじめをした児童に謝らせる対応をとったということです。

しかし、翌年も集団でのいじめが行われ、男子児童は不登校となり、その年の6月、PTSDと診断されたということです。

町の教育委員会は、その翌月に、法律に基づくいじめの「重大事態」にあたると認定し、その後設置された専門家などでつくる第三者委員会は、2022年8月にまとめた報告書で、「表面的な行為を改める指導にとどまり、組織的な対応が不十分だった」と指摘しています。

児童側は、「いじめ防止法に基づく適切な対応がとられなかった」などとして、町と県を相手取って損害賠償を求める訴えを起こし、現在、裁判が行われています。

東員町教育委員会学校教育課は、裁判が係争中でコメントできないなどとしています。

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