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絶望して辞めていくスタッフ

本誌の報道の直後、吹田徳洲会病院の救急部門には、院長、看護部長、事務長という上層部3名から「面談」という名目で呼び出しを受け、以下のように詰問されたスタッフがいたという。

「正直に話してほしい。病院として情報漏洩の責任がある。あなた個人の責任は問わないので、どのようにして報告書や情報が外部に漏れたのか、知っていることを全て話してくれ」

一方、松井被告は処分を受けることなく、そのまま勤務を続けていた。 病院スタッフは、上層部の責任をこう指摘する。

「病院が『松井医師を守る』という姿勢を鮮明にしたことで、彼は安心したようでした。それまでは勤務中も不機嫌な様子だったのですが、一転してスタッフに笑顔で話しかけるようになったのです。

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同僚や部下には、複雑な気持ちを抱く人が多かったと思います。実際、上層部に対して絶望した複数の救急スタッフが、病院を辞めていきました。『24時間患者を受け入れる』という、徳洲会の理念を脅かしかねない事件だったと感じます。

大きな組織であるはずの病院が、一人の医師によってここまで取り返しのつかない影響を受けてしまうのか、と驚き呆れる思いもありました。そして、どうして問題のある行為を繰り返す医師ひとりを辞めさせることもできないのだろうか、と不思議にも感じました」

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