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ハーバード大学のガーバー学長、報酬を25%自主カット-米政権と対立

  • トランプ政権は今週、ハーバード大学への助成金4.5億ドルを終了
  • ハーバード大学、今後1年の研究支援に2.5億ドル追加拠出へ

ハーバード大学のアラン・ガーバー学長は、7月1日から始まる新学年度に報酬を自主的に25%削減する。大学の広報担当者が明らかにした。

  米国最古かつ最も裕福な大学であるハーバード大学は、連邦助成金を巡るトランプ政権との対立の余波に見舞われている。政権はキャンパスでの反ユダヤ主義や差別への対応を理由に同大学を批判してきた。

373rd Commencement at Harvard University
アラン・ガーバー学長
Photographer: Craig F. Walker/The Boston Globe/Getty Images

  米政府は今週、同大学への助成金4億5000万ドル(約660億円)を終了。これに先立ち、22億ドル超の補助金を凍結していた。また、共和党の議員らは、ハーバード大学を含む裕福な大学の基金に対して課税を強化する法案を提出している。

  ハーバード大学は今年に入り採用凍結を発表しているが、ガーバー氏の年俸は明らかにしていない。最新の公開税務資料によると、学長就任前の2022-23年度にプロボスト(教務担当副学長)として受け取った報酬総額は110万ドルだった。20年の新型コロナウイルス流行時にもガーバー氏は他の幹部と共に報酬を25%自主的に削減していた。

  ガーバー氏とプロボストのジョン・マニング氏は14日に送付した書簡の中で「今回の助成金削減は、命を救う研究を停止させており、何年にも及ぶ重要な研究成果を失わせているケースもある」と指摘した。

  ハーバード大学は今後1年間の研究支援のため、通常の年間5億ドルに加えて、大学独自の資金から2億5000万ドルを追加拠出する計画を明らかにした。

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原題:Harvard President Garber Takes 25% Pay Cut Amid Trump Fight (2)(抜粋)

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