まるで闇カジノ…六本木のアミューズメントカジノで「高額ポーカー賭博」が横行 店から借りた「負け金250万円」を踏み倒す決意をした会社員の告白

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気づけば毎月10万円くらいの出費

 最初に通っていた店は健全な営業で1回行っても数千から1万円くらいの出費で済み、ギャンブルをしている意識もなかったという。

「ビリヤードとかダーツと同じような、大人の趣味みたいな感覚だった。けれど、生来の負けず嫌いでハマってしまったのです。週に数回アミューズメントカジノに通いながら、2カ月に1回くらいの頻度で、国内のポーカー大会にも欠かさず出場。気づけば毎月10万円くらいをポーカーに費やすようになってしまいました」
 
 Aさんの給料の手取りは20万円程度というから大きな出費だ。大学生時代にアルバイトで貯めた貯金300万円があったのですぐさま生活に窮することはなかったが、貯金は目減りする一方だった。

 そして、昨年夏頃から遊びにブレーキが利かなくなっていったという。

「この頃からレートの高い『リングゲーム』にハマり始めてしまったのです」(同)

業界で流通しているウェブコインは「現金と同じ価値がある」

 ポーカーの遊び方は基本的に2種類ある。スタート時に付与されたチップを奪い合い、ゼロになったプレイヤーから脱落していき1位が決まるまで競う「トーナメント方式」と、一定のレートでプレイヤー同士がチップを奪い合う「リングゲーム方式」だ。リングゲームの場合はチップがなくなっても、買い足せばゲームを続行できる。

 アミューズメントカジノでリングゲームに参加するには、まずチップを購入する。チップは現金でも購入できるが、もう一つの購入手段が、前述したデジタル通貨「ウェブコイン」だ。客は勝った時は店からウェブコインをもらえるのだが、この“報酬”がプレイヤーたちを熱くさせているのである。

「店側からすると金銭じゃなくて、コインだよという建前なのですが、実はウェブコインはウラで換金可能。ウェブコイン1あたりを0.8から0.9くらいのレートで日本円に換金してくれる業者が存在するのです。つまり、実質的には賭博と変わらないのです」

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